Traumwach −5−


1組目 不二・菊丸ペア

二人が作ったのは「エージ特製フワフワオムレツ」だ。
サカキの好む味付けで、卵料理の命とも言える火加減もちょうどよかった。
サカキは人差し指と中指をズイッと前に出した。


 「合格。行ってよし!」

 「やったーーー」


エージは飛び上がって喜んでいた。



2組目 桃城・越前ペア

これは・・・・・
ハンバーガー・・・らしい・・・・が・・・・・。
ぐっちゃぐちゃで、ハンバーグ部分はコゲてるし、妖しい匂いがしている・・・・・
唯美主義(私設定)のサカキは顔を背け、
胸ポケに入れていたチーフで鼻をおさえた。


 「私にコレを食せと言うのか?
  ・・・断る!
  食べ物は味もさることながら、見た目も美しくなければいけない。
  以上だ!」


トーゼン不合格の2人だった。



3組目 海堂・ハルペア

このペアが作ったのはパスタとスープだ。
サカキの前に並べられた料理を見て、菊丸が真っ青になって叫んだ。


 「うわっ 何だよソレーー 【汁パスタ】ーーー???」

 「・・・・・ホウレンソウパスタです・・・・・」

 「ひいっ こっちは 【ペナルティースープ】だぁーーー!!!」

 「トマトスープ!!もうっ 何でアナタはそんなにボクをいぢめるんです!?」


ちっちゃいハルはプリプリして菊丸を睨んだ。


 「だぁ〜って 姿がソレで、料理の色がコレだろ?
  絶対そう思うってー。 なー?」


菊丸は振り向いて皆に同意を求めた。
皆は無言で頷いたが、ハルを哀れむ気持ちもあったとかなかったとか・・・・・

そんなハルと菊丸のバトルを気にせずにサカキは試食をしていた。
さんざん貶された料理を何事もなかったように食べられるとは・・・・・
さすが「長」は違う。
菊丸たちには(見た目で)不評だった「ホウレンソウパスタ」と「トマトスープ」だが、
パスタの湯fで加減もちょうどよく、スープも絶品だった(意外?)
サカキ様ご満悦

 
 「合格!行ってよし!」(ビシッ)

 「ありがとうございますー」


ハルは大喜び。海堂も小さく微笑んだ。



4組目  手塚・大石ペア

とても良い匂いが部屋中に広がった。
サカキの前に運ばれてきたのは「ビーフシチュー」だった。
匂いからしておいしそうなそれを、サカキは早速試食した。

   
   ・
   ・  
   ・
   ・


文句のつけようのない美味しさだった。
まろやかでお肉もとろけそうなほど柔らかい。
当然


 「合格!行ってよし!」





 「以上で終わりですね。
  3チームが合格したので、ゲートは通過できますよ!
  おめでとうございます!!
  でもその前に・・・

  作った料理は残るともったいないのでみんなで食べましょー」


料理を作るためにそれぞれのスペースについてくれた妖精や、
先程テニスの相手をしてくれた妖精たちもやってきた。
みんな集まって楽しい食事の始まりです。


 「おー。ちっこいの。これ意外とウマイじゃーん!!」(エージ)

 「有り難う御座います。
  貴男のふわふわオムレツもすっごくおいしーですよ」(ハル)


 「手塚って料理上手だね」(不二)

 「キャンプ料理ならな ///(照)」(手塚)

ワイワイキャッキャッと楽しくおしゃべりをしながら食べているもの、
静かに味わいながら食べているもの

・・・・・そして・・・・・


 「げぇ〜。 こんなん食えねぇな。食えねぇよ」

 「桃先輩・・・・オレ・・・も、ダメッス・・・・・」


「責任をもって食べるように」と言う部長命令に苦しみながら食べるものがいた・・・
だが、厳しいが優しい手塚部長。
桃城と越前のために他の料理を残しておいた事は言うまでもない。








エージの卵料理って食べてみたいなぁ。
部長は魚もさばける設定です。
薫君は料理一切ダメ。
のほうが可愛くない?