●ウイルスと人間の共通性                    2003.11.15


地球上には人間や生物にとって、とても脅威的な生物が存在しています。

その生物はウイルス。


とても小さな生物で、10万分の1〜10mm程です。

ウイルスは、攻撃対象となる宿主の体内に入り込み、宿主の細胞などを

破壊しながらどんどん増殖していきますが、凶悪なウイルスの場合、

宿主が死滅するまで破壊活動を続けます。

宿主が死滅するということは、すなわち ウイルスも生存環境を失い、

最終的には共倒れになります。


悪質なウイルスは、破壊活動を制御することが出来ないのです。

しかし、全てのウイルスが宿主を破壊まで追い込むかというと

そうではなく、宿主と共存しながら長い地球の歴史を

生き抜いているウイルスもあります。


ウイルスが破壊活動を行う前は、宿主の体内でしばらくは

おとなしくしています。

これを潜伏期間といい、潜伏期間中は破壊に向けた計画を

着々と進めています。

宿主の体調や環境条件が整うのを待ち、活動の時期が来たら

凄い勢いで宿主の攻撃活動を開始します。



話は変わりますが、地球を生命体(宿主)の1つとして考えてみましょう。

物理学では、私たちの住んでいる地球も、大気も、人間も、ウイルスも、

宇宙に存在する112種類の原子(元素)が組み合わさって出来た

1つの形であり、地球を生命の1つとして考えることは、

特別な考え方ではでありません。



実際に、人間が食べている食物も原子が組合わさったもので、

本当は、宇宙の塵が集まったものを毎日食べているようなものなのです。

そこに、宇宙進化の過程で生まれてきた 異端生物が登場します。

地球生命を脅かす人間という名のウイルスです。


これまで地球が歩んできた長い歴史、生物進化の途中で人類が誕生し、

地球を支配しようとするこれまでの時代が潜伏期間。

そして近代は、地球の破壊者として完成された人間ウイルスが、

急激に地球生命を破壊し始めた構図は、何だかとてもよく似ていますね。



地球の地下資源や太陽光・熱というエネルギーを利用しながら地球生命を

脅かすために生まれてきた人間ウイルスは破壊の時期を知り、

地球環境を崩壊しながら発展し続け、その結果が近代文明の繁栄と

先行きが見えない混沌の時代の到来。

更に、新たな宿主を探すために行っているような宇宙開発事業。



人間ウイルスは、地球を破壊へと導き、地球とともに消滅するのでしょうか?

新たな宿主(他の星)を見つけ、 さらに宇宙生命をも破壊させていくのでしょうか?

それとも、人類は 地球生命体との共存の道を選ぶことが出来るのでしょうか?

少なくとも、資本主義という現代思想では、破壊活動を停止させることは

出来そうにありませんね。




人間が共存の道を選択するには、特異的な人間 (天才と呼ばれるような

進化した人)が、新しい概念の思想 (新しいDNA塩基配列の組み替え) を

植え付け、これまでの人間の考え方や 価値観を根本的に変え、

人類を統率していく必要があるのでしょう。

その様な人を哲学者と呼び、「哲学者とは地球の病を治す医者である」と言った

哲学者もいます。



ウイルスと人間の行動パターンは とてもよく似ています。

地球の破壊活動を行うのは人間だけで、人類にもっとも近く高い知能を持つ

チンパンジーでさえも環境を破壊しようとする行動は起こしません。


ウイルスのことを知れば、地球の行き着く姿も見えてきます。

この様に自然界と比較して物事を判断する考え方を、自然法則の原理といいます。

自然法則の原理に基づいて理論的な概念を考え、それを証明していく方法をとるのが

科学者アインシュタインです。


自然を観察すれば宇宙の姿や人間の未来が見えてきます。

原子の構造さえも、宇宙の姿にとてもよく似ています。

原子を中心にその回りに電子が回転していて、太陽を中心に惑星が回っている姿、

地球を中心に月が回っている姿と同じ姿をしています。


人類が自然の法則を理解して、全人類の意識が変わり、人間が地球と共存できるような

ウイルスに変異することを願うばかりです。



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