'03年度の終わり、2月下旬から3月にかけて、我らが鉄道研究会において、卒業生の追い出しを兼ねた合宿が行われる。場所は岐阜県の飛騨高山。2月28日早朝、私は北国に向かって旅立つ。
京浜急行の快特に乗り、品川で乗換え、東京駅に到着する。春休みのこの時期、東北・上越・北陸新幹線はスキー客でごったがえす。3面ある東海道新幹線ホームとは違い、2面しか内東北・上越・北陸新幹線のホームは人が溢れる。特に自由席は死ぬほど多い。動けない。私は指定席なのであまり関係が無かったが、この混雑は凄い。正直、一部の列車を上野や大宮から出したほうが良いのではないかと思う。
乗車する列車がやって来た。Maxとき309号新潟行き。個人的には「あさひ」の名称のほうが好きだったが、まあ、東海道と性格の違う新幹線なのでしょうがない。車種は12両編成のE1系で、やってきたのはリニューアル車。噂どおりムーミンみたいな顔をしている。2階建て車両の新幹線に乗るのはこれが初めてである。東海道と違うので座席の位置がよく分からない。一番遠いルートで自分の席を探してしまった。しかも、誰かが間違って座っているので気づかず。E席とA席を勘違いしたり、とにかく混乱。
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まあ、何とか座席を見つけて座りました。車窓左手にある東京駅ホームを見る。2階席なのでとても高い。こんな車両が時速200km/hを超える速度を出すとは信じられない。すぐに東京駅を滑り出すように発車し、神田の町並みをすり抜けて地下へ潜り、北の玄関、上野駅に停車。すぐに上野を出て、トンネルから這い出して今度は高架へと駆け上る。田端で山手線と別れ、京浜東北線と赤羽あたりまで並んで走る。その後は埼京線と追いかけっこを演じながら右へ左へ曲がって大宮に向かう。このあたりは120制限なので在来線より少し速い程度の速度しか出ない。暫くして大宮駅に到着。
大宮を出ると目の覚めるような爆走を見せる。巨大な車体を動かすため、車端部の機械室が唸りを上げながらグングンと速度が上がってゆく。東海道と違ってすぐに景色が一変して冬の田園地帯をひた走って行く。熊谷を通過、開業間近の本庄早稲田駅を通過、だるま弁当の高崎駅に到着する。
高崎からから北陸新幹線が左手に別れて行き、上越新幹線は国境のトンネルへと突入する。まず最初は榛名トンネル、続いて中山トンネルと連続して長大トンネルがあり、そして上毛高原駅を通過した後、最長の山岳トンネルである大清水トンネルへと突入する。榛名山や谷川岳の最深部を超高速で進むモグラ、「ムーミン」。上越新幹線はトンネルが多く、中でも大清水トンネルは全長22km以上と非常に長いので、なかなか外が見えない。そのため暫く睡眠タイムとなりました。いつの間にか上毛高原駅を通過したようで、気づけばまもなく越後湯沢に到着するとのこと。
大清水トンネルの出口付近で速度を落としてゆく。そしてトンネルを抜けると車内から歓声が上がる。 まさに、「トンネルを抜けるとそこは雪国だった。」 暗いトンネル内に慣れきった目には、この白い世界はあまりにも眩しすぎる。
越後湯沢でスキー客がどっと降りてしまい、車内に残る人数は東京駅の時の半分ほど。越後湯沢駅を発車してすぐにスキー場が見えたが、やはり国境、トンネルに入ってしまう。
浦佐付近はとにかく豪雪地帯のようだ。スプリンクラーの装備されたスラブ軌道上を疾走する列車は銀世界の中に溶け込む。トンネルに入っては出てを繰り返し、目は白い光に慣れるわけでなく、暗い闇に慣れるわけでもなく、ただ銀世界は眩しく感じ、暗闇の中は暗く感じるだけである。
下車駅である長岡に到着。駅を出て最初、真面目にサングラスを買うかどうかで迷った。それほどあの銀世界は眩しかったのである。これから行く高山や金沢あたりも豪雪が予想されたからだ。やはり、今までスキーをやったことがないというのは雪国へ行く際の難点だったか。
とりあえず、サングラスは買わないで駅弁を買って次の特急、北越4号に乗るためにホームへ。乗車位置で待っていると、おばちゃんが話しかけてきた。「次の特急は柏崎に停まりますか?」と。それならあそこに駅員がいるからそっちに訊いた方が良いのではないかと思いつつ、時刻表があるので調べてあげました。「ああ、停まりますね。」 正直、自分が降りる駅以外にどこに停まるかなどはあまり意識していないので調べないと自信が無い。
新潟からの特急「北越4号」がやって来た。485系3000番台だった。初めて間近で見たが、カッコ(・∀・)イイ! あの485系とは思えない顔立ち。HIDのヘッドライトが眩しい。色使いもいい。顔立ちは近未来的な感じが漂う。これでとりあえず富山まで乗車する。
長岡発車。これまた銀世界の中を突き抜けてゆく。線路には雪が積もっているというのに結構な速度で走る。ところが、安田駅あたりから雪がなくなってしまう。そこそこに暖かいらしい。
こうやって一人で旅をしていると、いろいろなことを考えたり、思い出したりする。柏崎に着くまでの間、私の頭の中では、「青い月のバラード」が流れていた。
孤独の中へ 出て行く人のために 何が出来るの? ただ見送るだけ
(中略)
激しさと さまよう強さを持ち 孤独の痛みを 輝きにかえて
もしも出来るなら あなたを抱きしめたい 青い月のように
気づいたら独りでに涙が出ていた。昔のことを思い出していたんだな・・・。気を取り直して今度は別のことを考えるようにした。しかしながら、暫くの間は、頭の中に「青い月のバラード」が流れていた。
柏崎駅を出ると、右手に日本海が見えてくる。今まで山陰で夏の日本海は見たことがある。穏やかな海であったが冬の日本海は荒れ狂う蛇の群れのようにうねり、時折波が岸壁にぶつかって、水しぶきが1メートル以上にも上がっていた。それにしても北陸線(この時点ではまだ信越線)は案外長大トンネルが多いな。長いからトンネル内はスラブ軌道で、独特の「コー」という高い音域の騒音が耳に入ってくる。しかしながら、地元では味わうことが無いのでとても新鮮である。
糸魚川で電源が直流1500ボルトから交流20000ボルト60ヘルツに切り替わる。注意してみていたつもりであったが特に何も無かった。とりあえず、直江津あたりまは見れた直流電車はなく、交直両用の電車が停まっている。そういえば大糸線ってどんな車両なんだろう。トイレ無しとか書いてあったからキハ120系かな?
寝たり起きたりを繰り返しながら、北越4号は西進し、黒部、魚津、滑川などを過ぎて、切符の上での下車駅、富山に着いた。しかし、富山からエロ川君と乗車する「ひだ16号」の発車時刻まではあと2時間ほどある。となれば、周遊切符を使って次の駅、「高岡」まで行けるだろう。と言うわけで、本来そのままでは指定席に乗れない周遊切符を使って、検札が来ないのをいいことに、10分ほど指定席を不法占拠した。
高岡に着いた。どうやらこの町は銅器の町らしい。銅のオブジェが駅前にたくさんある。突然だが、我らの神奈川県の古都、鎌倉の名物は大仏である。ちょうど1年前に行った古都、奈良の名物も大仏である。そして、ここ高岡にも大仏がある。この三つが「日本三大仏」ということで、三つを制覇すべく高岡の大仏を見に行った。
駅前にあった地図を参考に歩くこと数分、建物の裏に何かが見えた。あれが大仏の一部に違いない。となると次の角を右に曲がると見える・・・? 考えたとおりに右に曲がる。趣深い建物の向かい側に入り口があった。しかも、鎌倉や奈良と違い拝観料が要らないとのこと。なんか門を入った奥に普通に置いてある。
あまりの無防備さにあっけに取られながらも中に入ってみる。あまり大きくないようにも見えるが近くで見ると結構大きい。この大仏は三代目で、高岡の職人が全ての作業を担当して作り上げたものらしい。大円輪の光背が取り付けられた大仏で、なかなか珍しい形の大仏だという。
よく見ると、鎌倉と同じように中に入れるようだ。恐る恐る中に入ってみると、そこにはたくさんの仏絵が並んでいる。そしてドーナッツ状の通路を進み、ちょうど入り口と反対側に行くと、ドーナッツの穴に当たる部分に入れる。中に入るとそこには大仏の生首が置かれていた。火災で胴体が焼失し、頭だけが残ったと言う。恐る恐る近づいて見てみる。睨みつけられているようななんともいえない感覚が全身に走り、暫く身動きが出来なかった。
お守りを買って、なにやら城跡のようなものがあると言うので行ってみた。ここもオブジェが多く、本丸跡を一周すると時間ぎりぎりになった。慌てて駅まで戻り、やって来た特急「はくたか」に乗った。
来た道戻ること十数分、富山に到着。反対側のホームには乗車する特急「ひだ16号」が停車中。荷物を持ってホームを移動していくと、エロ川君とうみかぜ81号君を発見。10分ほどで発車時刻なのでエロ川君と指定席に乗車。うみかぜ君は自由席券しか持っていないのに、指定席にやって来てベラベラとやかましい。
特急「ひだ16号」、高山に向けて発車。うみかぜ君はやかましいので自由席にお帰りいただいた。カミンズ製のエンジンが唸りを上げて加速してゆく。案外加速がいい。周遊切符では越中八尾までしか乗車できないので車内で高山まで精算した。が、指定席券を持っていたエロ川君が席を間違えていたらしく、車掌の態度は大したことじゃないのに言い方が高圧的だった。席を移動して荷物を網棚に上げたが、通路を車掌が塞いでいる。客を立たせたまま精算ってどういう社員教育しているのだか。
列車は雪深い山々へ向かって軽快に走っていく。川があるたびに覗き込むエロ川君。釣り人の癖なのだろうか。車内で後ろのほうに居る誰かさんの話題で盛り上がった。エロ川流車掌のモノマネも結構面白かった。
「ていうか〜、俺の特急、みたいな〜」←木村拓哉風口調
猪谷を過ぎ、「スーパーカミオカンデってこの辺にあるんだよね。確か。」などと一般的な会話になり始めた頃、列車は雪山を突き抜ける。打保(うつぼ)駅は積雪が50cmを超えていると思われた。とにかく山の中。雪が多い。一面の銀世界。
高山に近づくと、雪は姿を潜めてきた。除雪されて山積みになっている。列車は高山に到着した。とりあえずわっちを発見。続いてピヨピヨ君も発見。その他先輩方、OB、OGの方々と合流して旅館へ。
1年だけで部屋を占拠して、お茶を飲みながらマターリと過ごしていた。暫くするとお食事タイム。なんだかよく分からないがいろいろ出てきた。食前酒でもう酔っ払ったうえにビールまで出されて・・・。飲んでみると炭酸でしかも苦い。こんな不味いもの飲めません。すんげぇ吐きそう。死ぬ。
とりあえず食事は何とか押込んで終了。自己紹介も酔っ払いながら何とかこなす。部屋へ戻る。
プレゼント交換と称して卒業生に在学生、OB,OGがいろいろ持ってきて取り合いをするようだ。そうならそうと初めから言ってくれ。自分のは名入りだから適当に獲られたら困る。と言うわけで直に渡しました。それにしてもあの狭い部屋に20人近い人数は暑苦しい。
その後は部屋で大暴れ。ピヨピヨ君に袈裟固めを決めたり、悪さをするうみかぜに逆襲したりとメチャメチャ。夜も更けて来て、わっちがダウン。妙な格好で熟睡体制。私はエロ川君とピヨピヨ君で鉄道談義に花が咲く。うみかぜ君強引に侵入を試みるが、話題が逸れすぎるのですぐに突っぱねられる。1時ごろになり、ようやく寝ようとMDを聴いていると、うみかぜのバカが「ね〜え」とか「めっちゃホリデー」とかを耳元で歌ってきやがる。ホモ!キモイ!(・∀・)カエレ!!
合宿で同じ部屋に寝ると、必ずこれが悪さをする。携帯電話。マジメにやかましい。目覚ましアラームとか言って、セットした本人が起きた試しがない。朝5時半、わっちの携帯電話がけたたましい音を立てまくる。が、案の定起きない。電話を粗捜しする私。見つけて速攻消し。毎回壊そうかと思う。やっと寝れると思ったら今度はうみかぜの携帯電話が鳴りまくる。また粗捜しして消す。どちらも壊しておけばよかった。
すっかり覚醒してしまったので、温泉へ行った。といっても人工だが、30分ほど入ってのぼせてきた。時刻は6時半。カーテンを開けると雪が降っている。やがて皆が起きだしてくる。遅い目覚めで。
わっちは最初に寝て最後に起きる。どうやら眠気に弱いらしい。まもなく朝食ですよ〜。
皆で朝食を食べ、9時ごろに次の合宿地に向けて出発。雪の混じった雨の中、高山駅へ。列車まで時間があるので待合室で右往左往。私は荷物を待合室に置いたまま土産物屋へ一っ走りして物色してきた。
JR東海色のキハ48が到着。猪谷行き。前方の進行方向右側のボックスシートに座る。それほど混んでいない。エンジンが唸りを上げて高山駅を後にする。ボックスの向かいにはピヨピヨ君、隣のボックスにはエロ川くんとわっち、後ろのボックスにはうみかぜ81号君が座っている。まずうみかぜ81号君が就寝、続いてわっちが就寝、エロ川君就寝。ピヨピヨ君は缶コーヒーを持っていたから起きていた。下らない話をしながら列車は雪深い山々を潜り抜けて猪谷を目指す。
猪谷で富山行きに乗換え。キハ120系の単行。富山付近では混雑しそう。車内では何の話をしていたっけ? 確かロゴマークがどうのこうので曇った車窓を指でなぞっていろいろ描いていたような・・・。あまり覚えていないがやはり混雑してきて、車内の湿度が凄かった。
富山で先輩方と別れ、一時解散で高岡5時集合ということになった。さて、この時間をどう使おうか。天気もあまりよくないし・・・。とりあえず荷物を高岡のコインロッカーに放り込んでから決めようと思い、周遊切符を使ってちょうどやって来た特急「はくたか」に乗って高岡へ。コインロッカーに荷物を押し込んで郵便局で夏目漱石を補充、そして高岡駅に帰るとエロ川君その他2名と遭遇。考えることは同じらしい。もっとも、彼らは普通列車利用だが。
私はコンビニでご当地名物の寄せ集めの弁当を買い、高岡から昨日ここで降りた覚えのある特急「北越4号」に乗車し、とりあえず周遊切符の限界点かつ列車の終点である金沢へ・・・。金沢手前の車窓左手には整備新幹線の高架橋が見え、車内チャイムが流れた。「主よ人の望みの喜びよ」だった。やっぱこの曲はいいね。さすがJ.S.バッハ。続いて女性車掌による案内が続く。とりあえず放送はかなり良かった。悪かったのは天候。金沢でどこか行こうと思ったが、雪混じりの雨が降り続く。寒い。傘を差してまでして兼六園とかには行きたくない。(雪だけなら良かったが・・・)
と言うわけで駅ビルというか、駅下の商店街を見物していましたとさ。金沢のパンフレットに描いてあった絵の女性の顔が何かに似てる。どこかで見たことがあると思った。が、よく考えたら、自分で描いたペコちゃんの似顔絵に似ているのであった。
天気が回復する気がしないので、特急「はくたか」に乗って富山へ。富山から富山港線に乗って岩瀬浜へ。直流電化されているにもかかわらず、列車は気動車。キハ120系単行で電化路線を走る。終点岩瀬浜まで行っても待避線が無い。つまり、この路線は富山から岩瀬浜までスタフ閉塞式が通用する。常に列車は1本しか入れないということだ。(後日、交換駅があることが判明) ちなみに、この路線も吉備線と同様に路面電車化するらしい。
さて、終点の岩瀬浜だ。ここから海を見ると蜃気楼が・・・って、この天気じゃ見えるわけも無い。雨のおまけがついてるし。と言うわけで富山にトンボ帰り。
さあ、富山に着いた。時間が無いから早いところ高岡に向かわなければ・・・! え、時間内に着く特急が無い? 各駅停車? まあいいや。 どんな列車かな〜。(ワクワク) そして乗る列車は413系だった。これで高岡まで行きましょう。 車内はセミクロスシートで半自動ドア。やや雪国仕様といったところか。
高岡に着いた。荷物をコインロッカーから引っ張り出して皆さんと合流。ホテルに行くとしますか。ホテルに着くと目の前にカラオケが・・・! 当然行くでしょう。
さて、やってきましたよカラオケ! 私はいつもどおり発声練習で「宇宙戦艦ヤマト」から入ったが、珍しくこの他にアニメソングが入らなかった。ところが、風邪で声が完全に治っていなかったために裏声が使えず、音域がものすごく狭かった。なんとかなったが声が出ないとテンションが下がるな・・・。
わっちはSPEEDがメイン、エロ川君は軍歌オンリー、うみかぜ81号君は予想通りハロプロオンリーだった。ピヨピヨ君と私はバラエティがあった。私は最初ウケ狙いで嘉門達夫のマーフィーの法則から入り、ハンバーガーショップ、NIPPONのサザエさんと続けた。NIPPONのサザエさんはかなりウケた。隣の部屋の田舎者が入り口まで聴きに来てた。しかし、窓を叩いてまで妨害しようとするなど、本当に田舎者。
エロ川君、カラオケ慣れしていないと見え、『「コウチン」を探してくれ』と言われ、どんな歌と訊くと「軍歌」と言うので、軍歌のページを開いてあげると、「轟沈」を指差して入れてくれと。とりあえず曲の入れ方を覚えてもらった。
で、うみかぜ81号がやかましい。
「ひかりゼロさ〜ん、夏パーティー歌ってくださいよぉ〜。」←自分で歌えヴォケ!
「よーし、次はあややのね〜えを歌いますよぉ〜。覚悟してくださいよぉ〜。」←こんなこと言いながら別の歌入れてんじゃねぇ!
「ひかりゼロさんの歌う曲を書いておいてあげますよぉ〜。」←勝手に書くな! 逝ってよし!
ついでに歌がハロプロばかりで、全て同じ振り付けでしかも変な振り付け。全員引いてるし。男でも引くのに女性だったら一体どうなるんだ?
私はとりあえず歌える歌をどんどん入れた。いつも歌う「悲しい色やね」「セクシャルバイオレットNo.1」など、年齢に相応しくない渋い選曲をして、オヤジ路線に入って酒も飲めないくせに「酒と泪と男と女」まで行き、リクエストに答えて「AMBITIOUS JAPAN!」を歌ったが、この歌の音域は私の音域と合わない。なので声が低くなったり高くなたり出なかったり。
エロ川君とピヨピヨ君は二人で軍歌乱発。「月月火水木金金」は3回くらいは聴いた。飽きる。ピヨピヨ君は勢い任せに順番無視で曲を入れてしまうので、彼の入れた「北酒場」をデュエットした。ほとんど横取りだったが。
で、終わりのほうになってうみかぜ81号のヴァカが抱きついてきて「ね〜え?」を歌ってきやがる。キモイ臭い死ね! 呪ってやる! 交直急行形マニアに良く効く呪い。
お前は北陸線の475系に乗れない!
お前は北陸線の475系に乗れない!
お前は北陸線の475系に乗れない!
お前は北陸線の475系に乗れない!
お前は北陸線の475系に乗れない!
お前は北陸線の475系に乗れない!
お前は北陸線の475系に乗れない!
( ゜∀゜)アーッヒャッヒャッヒャーーー!!
さて、呪うだけ呪ったし後はどうなるかは知ったこっちゃ無い。うみかぜ恥重壱号君ご愁傷様でした。
最後は自分が「月のあかり」を歌った後、「世界に一つだけの花」「蛍の光」を合唱で終了。
カラオケが終わって宿に帰る。ロビーのネットコーナーでパソコンを持ち込んで自前のLANカードとケーブルを使ってインターネットにつなぐと、またうみかぜ登場。またバカ丸出しの質問をしてくる。
「ひかりゼロさぁ〜ん、何でそんなもの持ってるんですかぁ〜?」
あのな、何で持ってるって、使うから持っているに決まってるじゃねーか。これ以外に何の答えを期待してるんだこのアフォは・・・? 答える気がしない。
そんで持って使わせろと五月蝿いので使わせてやった。そういえば昨日も、「この中にエッチな画像が入っているに違いない!」とか言って、「ここに違いない」と何度も一人で言いながら2時間くらい延々と私のパソコンをいじって結局見つからなかったな。まぁ無いとは言わないが2時間も探すものではないぞ・・・。まだ懲りずに粗捜しするのか? 日記を書きたかったらしいが・・・。
隣の設置されているパソコンで出来たての自分のサイトが検索サイトで見つからないと言うわっち。そりゃそうだ。検索サイトでヒットするようになるには数週間かかるもの。サイトの登録もしていないというから登録の仕方を教えてあげましたとさ。
で、とっとと書かんかい! うみかぜ(以下略)、それは私のパソコンだ。支配人がお休みになられたではないか! 照明が落ちたではないか! 理系なのにキーボードをいちいち見て打つんじゃない! まったく・・・。
日付が変わってからやっと終了。うみかぜ(以下略)にカップヌードルと野菜ジュースを代償代わりにむりやり奢らせる。と言うか、たしか240円ずっと貸したままだったからちょうどいいくらいか・・・。部屋に帰って食べたらとっとと寝ましたとさ。
朝起きて、さあ朝食の時間だ。ロビーへLet's Go! と部屋を出ると、エレベーター側からピヨピヨ君が来る。どうやら「一人で心細かった」らしい。おいおい、大学生だろ。そんなんで下宿したいなんてよく言えるな。何でも、一人だとマクドナルドしか行けないらしい。まあ、一人で朝食を食べるよりもいいので一緒に連れて行った。朝食は、系列の他のホテルよりも豪華。パンの種類は並だが、惣菜が充実している。これでジュースがあると最高だ。ロビーの端の席を取って、喋りながら楽しく朝食。次に起きてくるのはエロ川君で、昨日あれだけ自分の携帯電話アラームを鳴らしても起きなかったわっちとうみかぜ(以下略)は朝食の時間内には起きて来ないと予想。噂をすれば何とやらでエロ川君登場。ピヨピヨ君と席を入れ替わった。ピヨピヨ君はパソコンで遊戯中。何でも、私が撤収した後に口では言えないようなサイトを見ていたとか。
パン6個、スパゲッティ3皿、コーヒー2杯、ペットボトル飲料半分で朝食終了。食べすぎ。お腹いっぱい。満足満足。
もう解散なので、9時15分、私は一人でホテルを出て、高岡駅に向かった。グッドタイミング! 高岡駅についたころに雨がひどくなってきた。でもバッドタイミング! 跨線橋の上を歩いているときに、乗ろうとしていた特急「サンダーバード」が行ってしまった。次の特急は30分待ちで「しらさぎ」号。でも、車両自体は大して変わらない。時間があるので高岡駅の見物をした。目の前にDE10が来たので眺めたりしていた。普通列車の413系が来るので、ホームの先端から望遠レンズを使って撮影したりした。寒いので待合室に行ったら、田舎らしく、「待合室=年寄りの憩いの場」という方程式が当てはまる状況のため、寒さをこらえて歩き回った。
特急「しらさぎ」到着。石動(いするぎ)駅に停車して金沢へ。福岡で前の413系普通を追い抜き、いかにも特急らしい驀進で西進する。石動に停車しているとき、車窓を見れば雪が舞う。3月とは言え、まだ春は遠いようだ。
金沢に着いた。さて、せっかくだから雪の中、兼六園へってまた雨かよ! 雨の中じゃやる気がしない。東尋坊にでも行くか。でも芦原温泉も雨かな。バスにも乗らなきゃ行かないし。バスは本数あるのか? え、片道750円!? 予算オーバーじゃん・・・。仕方ない、このまま周遊切符の元を取るか。よし、七尾線に乗ろう。特急「サンダーバード」の和倉温泉行きがあるな。あ、でももうすぐ各駅停車の七尾行きが発車する。え、和倉温泉の手前が終点? 和倉温泉までは能登鉄道でも接続が無いの?だったら「サンダーバード」に乗ろう。 と言うわけで、113系に交流機器乗っけて415系もどきになった七尾行き普通列車の前で一人で考えているのでありました。
結構並んでいたので「サンダーバード」の自由席は座れないかと思ったが、金沢でほとんどが降りてしまったので座れた。1A席。先頭車なので出口から一番遠い席。さあ睡眠タイム。津幡を過ぎて七尾線に入ると直流区間らしい。ちょうど検札に来た車掌、津幡のポイントの振動でよろけ、座席の角がみぞおちに直撃した。「あ痛たたた〜。」と言いながら車掌室へ入っていった。
さあ、寝るも寝たり。まもなく七尾だ。次が和倉温泉だ。終点だ。しかしこんな近代的な6両編成の車両がグネグネ曲がった路線に入っているのはなんともアンバランス。外を見ると、嫌な感じ。そして終点和倉温泉に到着。大雨。またしてもどこにも行く気がしない。折り返すサンダーバードに乗ってトンボ帰り。しかも途中で晴れてきた。行き違いのため2回も運転停車する。単線ならではの光景。ノロノロと規格の低そうな路線を行く6両の近代車両。津幡を通過して北陸本線に入ったときから性格が急変してとばしにとばしてあっという間に金沢。
さて、そろそろお腹が減ってきた。昼食を食べようと適当な店に入ってラーメンで温まる。そして、そろそろ福井に向かわないとチェックイン時刻に間に合わないと思い、普通列車を利用して福井へ向かうこととした。
やって来た列車は大目玉だった。もしやと思い、確認してみるとやはりデッキがある。間違いなく急行形だ。うみかぜ(略)が見たらフィーバーしそうな475系と455系のコンビだ。車内はそこそこの着席率。暫く前面展望をしてみようと思い、デッキを占領。福井を出てトワイライトエクスプレスとすれ違う。おおー、さすが長距離列車。まだ昼だぞ。
美川駅で特急の通過待ちをするという。列車から降りてホームで待っていると、高速で接近してきたのは、485系国鉄色の特急「雷鳥」だった。かなりの速度で通過していった。奇跡的にデジカメで写真を撮影できた。
見事にピンボケ、ブレなしで撮影
ただし構図はいまいち
ボックス席が空いたので、そこに座って福井まで行った。途中、小松駅で特急「しらさぎ」と接続。車窓右手の景色を見ながらしばし福井までの旅を楽しんだ。475系、デッキ付きなので車内は静かである。放送もデッキではほとんど聞こえない。ドアは自動で開くので、デッキは常に寒いが客室はあまり影響が無い。なかなか快適な車両だ。特急に乗らなくて正解だった。
福井に着いた。とりあえず駅構内をうろついたのち、駅を出て駅前へ。とりあえずホテルに行こうと駅前の地図を見て道順を探していると肩を叩かれ、振り向くと高山で別れたG先輩が登場。これから金沢に向かうらしい。で、郵便局を探しているとか。近くに中央郵便局がありますよ。と言うわけでちょっと話をして別れ、私はホテルに、先輩は郵便局に向かった。向きがちょうど90度ほど違ったので一緒には行かなかった。桜が並ぶ川沿いに今日のホテルはあった。チェックインして部屋でくつろぎ、くつろぎすぎて寝てしまい、気づけば7時過ぎ。とりあえず食事を・・・と思い外に出るが、なんだかほとんどの店が閉まっている。夏合宿の米子状態。しょうがないのでコンビニ弁当で済ます。
ロビーでインターネットを使えると書いてあったのでフロントでモデムを借りて接続。しかしなかなか上手く繋がらない。スムーズに動作するまで1時間を要した。ここで初めて旅先からホームページを更新すると言う無茶をした。
夜も更けてきてふとPHSを見るとメールの着信が・・・。うみかぜ(以下略)からだった。内容は・・・・・・どうでもいい内容。どうでもいいから放置。
さあ良く寝た。朝だ。朝食だ。レストランとやらに行こうではないか。しかしこのレストラン暗いな。窓際の席へ・・・。朝食ってパン2枚とサラダと卵とコーヒーだけ? これで700円はちょっと高くない? まあ無いよりはましか・・・。
さて、物足りない朝食を食べ終わってホテルの中庭を見ると雨が降っているではありませんか。嫌だなぁ。また雨か・・・。さ、早いとこ福井を出ましょうかね。いつうみかぜ(以下略)に遭遇するか分からんし。と思いつつ、部屋でテレビのドキュメンタリーに見入ってしまい、気づけば10時。
11時、福井駅で越前かにめしを買って11時17分発の敦賀行きに乗車。うみかぜ(以下略)は居ないだろうな・・・。よし、居ないようだ。もっとも、奴は湖西線を通るとか言ってたから、これに乗ると敦賀で1時間以上待たされる。そこまでバカじゃないから多分今頃越美北線か福井鉄道かえちぜん鉄道に乗っているだろう。じゃ、会いたくないからバイバーイ。特急「しらさぎ6号」が遅れたために数分遅れて発車。
電車は419系。通称、食パン電車。元々は583系という特急用車両で、電車ながら寝台を装備していた。新幹線の開業で仕事がなくなったので、新車を投入する気の無い交流、交直流の路線に普通電車用に改造されて、それまでの華やかな活躍から一転、地道な活躍をしている。北陸線ではどうも末端区間での走行が多いらしく、福井から米原・近江今津の間と、富山〜直江津の間がメインらしい。富山から福井の間は413系や475系が多用されるとのこと。
で、なんで食パン電車と呼ばれるかと言うと、中間車両をぶった切ってむりやり先頭車改造した車両の形状が、さながら食パンの様に見えるからだ。たしか、旅行記「御礼参り」にも出てきた。
419系「食パン電車」
この食パン電車、元特急用車両だけあってなかなか快適である。シートピッチはかなり広い。揺れも思ったよりひどくない。そこそこに速度も出る。ただ、通勤電車としてはちょっと欠点もあり、2扉の2枚折り戸で人一人がやっと通れる程度である。当然、車椅子は入れない。
車内は電車三段寝台のうちの上2段が残っており、やろうと思えば引き出せそう。そのため窓付近の天井は低く、中央の天井が高い。網棚も妙な位置にある。
福井を発車。雨が降っている。ところがしだいに雪に変わってゆく。雪もしだいに氷に変わってゆく。駅に停車中、窓にカチカチと氷が当たる音がする。発車すると窓の端で氷が跳ねまくっていてなんとなく面白い。約1時間の乗車。山の中を通り抜けて南今庄から長いトンネルを抜けるともう敦賀に到着。
敦賀から7分乗換えで米原行きの列車へ。またもや419系。今度は特急「サンダーバード」が遅れたために数分遅れで発車。新疋田を発車したらお食事タイムとして、福井で買った越前かにめしをあっという間に食べてしまった。容器が面白かったので持って帰ることにした。
このあたりは前述の「御礼参り」で乗ったので、特に新鮮というわけでもない。前回は413系だったのが唯一の違いか。季節、天候とも前回乗ったときとあまり変わらない。
米原に到着した。雨は上がっているので、駅の南側を歩いてみた。鉄道総研の風洞実験センターがあり、WIN350、STAR21、300Xの新幹線試験車両の先頭車が展示されている。残念ながら近くでは見れなかった。しかしながら、結構間近に東海道本線が走っているので、撮影するならちょうどよさそうだった。走行するうちに雨が降り出し、慌てて駅に帰る。駅近くになると雨が止んだので、跨線橋をわたって駅の西側へ行って、新幹線の切符を買って入場。ちょうど「こだま」が発車してしまい、次の「こだま」まで1時間、時間を潰した。「ひかり」も止まるが、「こだま」に乗りたかったので無視。
「こだま420号」の2号車に乗った。300系の電動車。300系は何度も乗っているが、指定席を取ると何故か付随車にばかり当たるので久々の電動客車の乗車である。騒音がうるさいという話をよく聞くので、実際どんなものかと乗ってみたが、確かにブーンと言う音が連続的に聞こえて、耳障りかもしれない。力行中はまだいいが、惰性走行に入ると「ゴゴゴゴゴ・・・」と音がする。これは苦手な人にとってはたまらないだろうな。と思いつつ、列車は岐阜羽島に停車してまもなく名古屋。
名古屋でお腹が空いたな。というわけで、きしめんを食べに行こうと思って歩いていたら、気づけば尾道ラーメンの店でワンタンメンを・・・。名古屋まで来て何食ってんだ私は・・・。とりあえず頼んでしまったものはしょうがない。食べるだけ食べる。食べ終わったら駅周辺をうろついて、ホテルへ向かう。ホテルに荷物を置いて、撮影機材を持って名古屋駅へ。パシャパシャと写真を撮ろうかと思うのだが、日が落ちている。
さて、昨日の福井のホテルでこのサイトを見れば、ドクターイエローがこだま検測で走ったということではありませんか。と言うわけで今日の狙いはこいつです。18時18分、やってまいりました15番線。反対側の同業者さん、入線が300系と見事に被っております。残念でした。入線時、なぜかHIDのヘッドライトが消灯していた。その後、立ち食いそばでお目当てのきしめんを食べた。北陸ではないのにかなり寒い。とりあえず温まったが、すぐに冷めそう。
その後、在来線のホームで在来線の見物。名古屋駅をじっくり見たことが無かったので、軽く流す程度に各ホームを見てまわった。383系特急「しなの」を初めて間近で見た。この他にも、117系や211系5000番台、311系など、首都圏で見られる車両に似た車両を見ることが出来た。
さて、ホテルに帰って窓から見える新幹線を眺める。真っ暗なのでヘッドライトしか見えないけどね・・・。そういえばバイト先の衣料の人が名古屋に異動になっている。ここから30kmほど北上した場所で働いているはず。なんとなくペコちゃんにメールを送ってみたりした。その後、ロビーのインターネットコーナーにパソコンを持ち込んで日記を書いて、就寝。
最後の日がやってきた。朝7時半、食事のためロビーへ。新幹線が目の前を走る。今日の朝食は、同じ系列の高岡のそれと比べるとかなり簡素。パンだけは種類が多かったが、惣菜等は全くなし。コーヒーとパンだけ。簡素すぎる・・・。物足りないな・・・。
9時半、宿を出て駅に向かう。12時5分発車の「のぞみ48号」の指定席を券売機で購入し、コインロッカーに荷物を押し込んで約1時間の撮影会開始。下りホームの東京寄り、上りホームの博多寄りで撮影した。その後、お土産屋で、家には「をちこち」、バイト先には「ミニきしめんパイ」を買い、駅弁のいくらわっぱを買ってコインロッカーから荷物を引っ張り出してホームへ向かった。しかし、まだ30分ある。また駅博多寄りで撮影した。といっても2本だけだが。
自分の乗る列車の前を走る2本の列車を撮影して、さて乗車位置に向かおうと荷物を持ってホームを移動した。ちょうど撮影した2本目の列車が発車するところだった。目の前で信じられない光景が・・・。見送りのオバハンが、あろうことか動いている新幹線の窓を叩きながら見送っているではありませんか。駅員もまだ気づいていない。思わず、「何してんだ馬鹿!」と言った。すると駅員も気づき、お得意の笛攻撃「ピピピピピピピピピー!!」。 オバハン退散。天下の新幹線、もちろんこれだけでは終わらない。「4号車付近のお客様に申し上げます。お見送りの際は黄色い線の内側までお下がりください。動き出した電車に触れると大変危険です。」 もう晒し上げ。オバハン出口とは逆側に逃げてゆく。
自分の乗る列車が来た。A席なので進行方向右側の3列席窓側。幸い、B席、C席には誰も居なかった。どうやら隣も名古屋かららしい。というわけでC席が埋まる。いくらわっぱを食べながら愛知の町並みをすり抜け、三河安城を通過、食べ終わる頃には豊橋を通過。ボケーっと外を眺めて眠くなり始め、浜松を通過したところまでは覚えているが、その後は熟睡タイム。気づけば富士川の上で新富士を通過。そこまでは覚えているがまた熟睡タイム。気づけば丹那トンネル内で減速中。つまり熱海の手前だった。熱海まで持たずに再び寝る。そして気づけば小田原。車内放送が入り、あと15分ほどで新横浜に到着いたします。とのこと。平塚市内を突き抜けて相模川を渡り、大和のトンネルを二つ通って横浜市内に突入。「Be Ambitious」の車内ベルが鳴り、あと5kmほどで新横浜である。右手に横浜羽沢貨物基地が見えたら降りる準備。そして列車は定刻どおり新横浜に到着。旅は終わりを告げたのであった。