100系新幹線電車


G1編成
個人的に思い入れがある車両です。

美人薄命

美人薄命、美しい者の命は短いものである
先代0系の後を継ぐべくして誕生した100系
世界で最も美しい鉄道車両と賞されたその輝きは
今も衰えを知らない
しかし
彼が誕生したころは
まさに新しい鉄道技術が確立しようとしていたうえ
生みの親である日本国有鉄道は
民営化への道を歩んでいた
彼は運命に翻弄され
新技術と旧技術の橋渡しの使命を追った
そして現在
使命を終えた彼は
大いなる旅路を終えて
静かに息を引き取る

100系新幹線電車詳細
運転 1985年10月1日〜1987年3月31日(日本国有鉄道)
1987年4月1日〜2003年9月16日(JR東海)
1989年3月11日〜(JR西日本)
製造両数 1056両
営業最高速度 220km/h
230km/h(V編成)
均衡速度 推定250km/h
推定280km/h(V編成)
起動加速度 1.6km/h/s
1.4km/h/s(V編成)
減速度 1.3〜1.4km/h/s(超高速域・V編成のみ)
1.4〜2.6km/h/s(高速域)
2.6km/h/s(低速域)
MT比 M’+Mユニット V編成はM+M’ユニット
Tc+M’+M+M’+M+M’+M++M’+M+M’+M+M’+M+Tc (12M4T)
Mc+M’+M+M’+M+M’++M+M’+M+M’+M+M’c (12M4T・V編成)    
電動機 直流直巻電動機
出力230kw
編成総出力11040kw(16両編成)
制御方式 サイリスタ連続位相制御
サイリスタ連続位相制御プラス弱め界磁制御(V編成)
ブレーキ 発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ(M車)
渦電流ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ(T車)
ギア比 1:2.41
1:2.17(V編成)
車体 素材 普通鋼
車体長 25000mm
車体幅 3383mm
車体高さ 4490mm
車輪直径 910mm
自重 53t(平均)
定員 最大定員 100名(126形)
最小定員 0名(168形・食堂44名)
54名(149形グリーン車)
編成記号 国鉄が発注した8号車に食堂車を連結している16両編成
JR東海が発注した8号車がグリーン車となっている16両編成
JR西日本が発注した7〜10号車が二階建てとなっている16両編成 他の編成と仕様が異なる
JR西日本が自社のV編成やJR東海から譲渡または売却されたG編成から組成した4両編成
JR西日本が自社のV編成やJR東海から譲渡または売却されたG編成から組成した6両編成
車体形式 123形 X編成、G編成の博多より先頭車 静電アンテナ 列車無線アンテナ LCXアンテナ搭載 制御車
124形 X編成、G編成の東京より先頭車 パンタグラフ搭載 制御車
116形 X編成、G編成の10号車に連結されるグリーン車 パンタグラフ搭載
125形 普通車の中間車 トイレ設備等がある
126形 普通車の中間者 全車客室 パンタグラフ搭載
149形 X編成、G編成の9号車に連結される二階建てグリーン車
168形 X編成、V編成の8号車に連結される二階建て食堂車
148形 G編成の8号車に連結される二階建てグリーン車
121形 V編成、P編成、K編成の博多より先頭車 制御電動車
122形 V編成、P編成、K編成の東京より先頭車 制御電動車
178形 V編成の10号車に連結される二階建て車両 二階席グリーン車 一階席2&2シート普通車
179形 V編成に組み込まれ、7号車が0番台、9号車が100番台、設備は178形にトイレ等を設置したもの
番台区分 9000番台 100系の試作編成 窓が0系の後期車同様に小窓になっているのが特徴 既に廃車
0番台 100系の量産車 国鉄とJR東海が製造
3000番台 JR西日本が製造したV編成「グランドひかり」仕様
5000番台 パンタグラフを搭載して短編成対応になったV編成からの改造形先頭車
5030番台 JR西日本がJR東海から譲渡または売却された0番台の先頭部と、3000番台の車体から改造した先頭車
 新幹線初のフルモデルチェンジされて製造された車両。登場は地味に12両編成「こだま」だった。「こだま」での足慣らしを終えた後、二階建て2両を含む4両を中間に増結して「ひかり」デビュー。一躍大人気の車両に躍進した。その外観は当時「世界で最も美しい鉄道車両」と賞されるほど洗練されていた。今となっても全く衰えを知らない。国鉄が分割民営化され、JRとなると全車がJR東海に所属し、JR東海は「東京〜新大阪間専用」のG編成の増産を開始、少し遅れてJR西日本が外観をあまり変えずに独自の性能を持つV編成「グランドひかり」を開発した。しかし、このころは既にVVVFインバータを用いた誘導電動機の制御方式が確立しており、結果的に100系は0系と300系の間を埋めるクッションのような役割となってしまった。すでに東海道新幹線からは引退したが、その車内設備サービスを凌ぐ新幹線車両は未だに存在しない。

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