京浜急行 1000形

 1959年に登場した1000形は、当初はいわゆる「湘南顔」で、前面二枚窓の車体でした。その後、63年に都営地下鉄への乗り入れのための工事が始まると、都営線直通可能な車両とするために前面に貫通扉を設けて今のスタイルになりました。1968年に乗り入れが開始され、その後もマイナーチェンジを重ねながら製造が続けられ、京急のエースとしての地位を確立しました。車両は全車電動車方式で、加速性能が優れているほか、最高速度は120km/hに設定されていますが、実際には110km/hで運転されています。全車電動車という強みを生かして、2両・4両・6両・8両といろいろな編成がありバラエティの多さは群を抜いています。

 車体外観について、まずエアコンは分散式のものは当初非冷房で登場した車両で白幕を装備し台車もOKタイプの旧型のものを使っています。、集中式のものは最初から冷房付きで登場したもので黒幕を装備しています。両者には制御にも若干の違いがあり、白幕の車両は起動時の騒音が一時高い音域に上がりますが、黒幕の車両は急な上下は無く、スムーズな音の変化が行われます。

 現在も「快特」「特急」「急行」「普通」のどの運用もこなせるオールマイティな車両として走り回っています。都営線の乗り入れもまだ健在で、京成線内にも顔を出します。新1000形の登場により置き換えが進んでいますが、まだまだ活躍が見られそうです。