箱根駅伝で使われる無線を受信する
−受信レポート−1月2,3日の両日、横浜006のお正月の恒例行事となった、東京箱根間往復大学駅伝
競走(以下箱根駅伝という)の観戦に、戸塚中継所手前(東京寄り)へ行ってきました。
いつも応援には受信機を持って行き、日本テレビの連絡波などを受信しながら楽しんでいま
す(家でテレビを見ている時も受信しています)。今回改めて駅伝中継で使用されている無
線を確認してみました。
中継で使われる無線としては、連絡波(本社と各中継所等との連絡用),番組中継波(中継
の音声を送るもの)等が考えられます。
また、箱根駅伝に関わっている放送局,報道機関は、日本テレビ,読売新聞社,NHK等が
あります。そこで、これらの放送局が使用する周波数を受信機にメモリし、スキャンして使
用状況を調べることとしました。中継車のアンテナ類も確認してみました。
映像を送り続けるテレビ中継車(1号車)
テレビ中継車のアンテナ類と上空で中継車からのマイクロ波を中継するヘリコプター
ヘリコプターへ撮影した映像をマイクロ波で送信するアンテナ,エレメントの長さが2m
近くある連絡波用と思われるGPアンテナは確認できました。他にもアンテナが装備されて
ていると思われますが、応援と撮影が忙しくて?確認することができませんでした。
警察官はチームナビの画面と無線で情報収集??
以下はメモリースキャンを行い、使用を確認できた周波数および使用者の一覧です。
周波数(MHz) |
使用者,コールサイン |
使用割当て |
163.7300 |
1〜3号ヘリコ,箱根センター 本社Kサブ,湘南センター, 駒ケ岳 |
日本テレビ |
463.0400 |
沿道で声援をおくる人の声 |
日本テレビ |
146.0600 |
記録センター |
読売新聞社 |
使用受信機:MVT-7000(ユピテル製)
163.7300MHzでは、主にヘリコプターと各放送センターとのマイクロ波の電界強度,
アンテナの向き,本社からヘリコプターへの空撮の指示等で使用されていました。
463.0400MHzの番組中継波では、沿道で声援を送る人の声が受信できました。
146.0600MHzでは中継所でタスキが繋がると、大学名,区間タイム,順位を読売
新聞の記録センターへ報告していました。
特に163.7300MHzでは、本社からの空撮指示(空撮の入り,ズーミング等)が手に
取るように分かり、それに対応してテレビ画面が切り替わるさまは、番組の裏側を見ているよ
うな楽しさがあります。
またNHKの連絡波143.5400MHzで無変調が出ているのを確認しましたが、交信は
キャッチできませんでした。
1月4日の深夜の番組で、駅伝中継で使われたバイク中継車の特集をしていました。そこで
本社とカメラマンの間でのやり取り(無線)を流していたのですが、上記周波数および他の
日本テレビ割当ての周波数では、使用を確認できていません。これらの他にマイクロ波帯の
周波数の一部を使ったインカムのようなものか、オーダーワイヤーのような回線が存在してい
るのかもしれません。
おわりに
今回箱根駅伝で使用されている周波数を確認しました。番組の裏側が覗ける連絡波を受信
しながらテレビ観戦すれば、楽しさが倍増することでしょう。是非受信をしてみて下さい。
おまけ大会前日の元旦に、実際に中継車を箱根まで走らせてリハーサルを実施していました。
選手,スタッフおよび報道関係者の皆様お疲れ様でした。
リハーサルで飛行するヘリコプター(自宅から撮影)