PHSのアンテナ?ん? −受信レポート−

  用事で出かけるためバスに乗っていると、とあるビルの屋上に見慣れないアンテナを見つ

 けました。PHS用の新型アンテナか?とその時は余り気に留めていなかったのですが、通勤

 で乗っている東海道線沿い(戸塚〜大船間)でも同じアンテナを見つけました。

 興味をひいたのは、必ずパラボラアンテナとセットになっていること。早速貨物列車の撮影に

 便乗しながら調べてみることにしました。

  以下の画像は、東海道線電車中から見つけた栄区飯島町付近に設置されていたシステムを

 撮影したものです。

  

      謎?のシステム全景         支柱トップに付いているアンテナ

  システムは東海道線の貨物線側にあり、トップにはマイクロ波用?のようなアンテナが付い

 ています。アンテナは、線路と平行に向いています。

  パラボラアンテナ(マスプロ製)

  支柱下部にはパラボラアンテナ(マスプロ製)が付いており、南の方向を向いていました。

 現地ではこのシステムの正体が分からなかったのですが、パラボラアンテナに付いているロゴ

 「mbco」をネットで調べてみたところ、あっさり正体が判明しました。このシステムは、

 モバイル放送(モバHO!)のもので、衛星の電波が届きにくいところに設置し端末に電波を

 再送信する「ギャップフィラー」だったのです。

つまり下のパラボラアンテナで衛星の電波を受け、電波を増幅後トップのアンテナから再送信

し、東海道線車内で受信環境を向上させるための設備です。モバイル放送で使われる電波は、

Sバンドといわれる周波数とのことですが、これとは別に衛星からはKuバンドというギャップ

フィラー専用のさらに周波数の高い電波も同時に送信しているそうです。

パラボラでKuバンドの電波を受信→LNBでダウンコンバート→増幅→Sバンド再送信

ここに詳しいシステムの説明が載っていました。参考にしてみて下さい。

 モバイル放送関連のチラシを見たところ、東海道線(東京〜大船間)は2004年12月まで

に乗車時の受信環境を向上させるための対策がとられた旨書かれていました。

 今後その他の地域でも同様のシステムが設置されていくことと思います。

 たまに上を見ていると、新発見がありますね。ちなみにメインだった貨物列車の撮影は、正月

三が日のため”ウヤ”でした… トホホ

(このレポートの取材?は、2005年のお正月に実施しました)

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