旅先での買い物 その2


 拙者の旅は各地の鉄道の写真を撮るとともに、このホームページのネタを仕入れることも兼ねているため、必ずと言っていいほどカメラを持参する。今ではパソコンと画像データがやりとりしやすいデジカメがメインだが、デジカメなど無かった1990年代半ばまでは、35mmの銀塩フィルムカメラ(以下、フィルムカメラ)が主役であった。

 消耗品は電池だけのデジカメと違い、オートフォーカスなどの電子メカを搭載したフィルムカメラには、電池の他に当然フィルムも要る。拙者の場合は、旅の日程を考えて必要なフィルムをあらかじめ用意していくが、それで足りたことはほとんど無い(^^;
 たいていは予想以上にアレコレ撮ってしまって持参した分を旅の途中で消費してしまい、「現地調達」することがしばしばある。市街地ならばフィルムの調達は楽だが、人里離れたところでは難しい。したがって、市街地から人里離れたところに行くときは、フィルムの予備を十分確保しておく必要がある。
 前に、廃線になったばかりの筑波鉄道を訪れたことがある。かつて行ったことがある虫掛駅の跡を撮った後、新土浦駅近くにあった車庫に寄ったら、つい先日まで走り回っていた車両達が静かに休んでいたので写真を撮ろうかと思ったら、虫掛駅跡で撮りすぎたためかフィルム切れ。あいにくカメラ屋やコンビニを探す時間的余裕はなく、1枚の写真を撮ることなく車庫を後にした経験がある(泣)

 頻繁に電池を充電するデジカメと異なり、フィルムカメラに使う電池は結構長持ちするので、交換時期が長くなりがちである。したがって、「肝心な時に電池切れ」ということがよくある。
 一番困ったのは、1986年1月の北陸旅行の時。福井から京福電車に乗って終点の三国港駅まで行き、折り返し待ちの電車をスナップしてから駅の写真を撮ろうと思ったら、シャッターが切れない。長いこと電池を交換していなかったので電池切れかと思い、海からの冷たい風が吹きすさぶなか、帰りの電車の発車時刻を気にしながら駅の近くにカメラ屋か電気屋かコンビニでも無いかと探し回ったが、あいにく無かった。仕方なく折り返し電車で田原町まで戻り、駅近くの古びたカメラ屋で電池を仕入れ、やっと復活(^^; それ以来、フィルムカメラ用の予備電池を常に持ち歩くことにしている。

 「備えあれば憂い無し」・・・・昔の人はいいことを言ったもんだ(爆)

2002.8.30