schol010.gif算数問題  

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2003年11月23日 回答は締め切りました。

第4問 

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りょりょがいろいろな形のドーナツを作りました。

生地を揚げるとプックリ膨らみます。

そこで、出来上がったドーナツの表面積を求めてみることにしました。

(1)

はじめに、チュロスの様に生地を星型の口金でしぼり出して、輪にして揚げたドーナツです。

図の様な、1辺1cmの正三角形12枚を、隙間なく張り合わせた星型の切り口を 、線分ABを軸として回転させた形となりました。

このドーナツの表面積は何cm^2でしょう?


doughnut1.GIF
(2)

次に、型抜きをして作った切り口の丸いドーナツです。

切り口が直径3cmの円を、線分ABを軸として回転させた形となりました。

線分ABからの距離はわかりません。

このドーナツの重さを量ると45gでした。

このドーナツの表面積は何cm^2でしょう?

ただし、このドーナツの1cm^3は0.2gとします。

円周率が必要な場合は3.14としてください。
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問題作成において、呑さんにご協力いただきました。

解答
(1)376.8cm^2 (2)300cm^2

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呑さんの解法

できあがったドーナッツを輪切りの状態で、薄ーく薄ーくスライスしてみましょう。

食べちゃだめで酒よ!

それを交互に反対向きに積み上げてみてください。

多少デコボコするかもしれませんが、ほぼ完全な柱になると思います。

(1)は底面が星形の角柱。

(2)は円柱ですね。

では、ドーナッツの表面積を求めてみましょう。

表面積は柱に直したときの側面積になります。

(1)の柱の高さはドーナッツの内側と外側の周の平均になり、5×2×π。

したがって角柱の側面は12枚とも幅1cm、長さ10×πの長方形です。

表面積は1×10×π×12=120×π=376.8(cm2)なのね。

(2)は、底面が半径1.5cmの円柱と考えられ、
体積は重さから、45÷0.2=225(cm3)なので、
この柱の高さは225/(1.5×1.5×π)(cm)です。

だから、側面積は3×π×高さ=300(cm2)なのね。
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ろろの解法

(1)

星型の周上の点を、線分ABを軸として1回転させた軌跡の長さは、
線分ABまでの距離x2x3.14
となります。

星型の周上の点の線分ABまでの距離はそれぞれ違っています。

しかし、星型の図形は点Oを中心とした点対称の図形になっていることから、青の線上の任意の点Pの点Oに対して対称の点をQとすると、点Pと点Qの線分ABからの距離の平均は常に5cmです。
kaitou4.GIF

このことから、星型の周上の点の軌跡の長さの平均は
5x2x3.14=31.4cm
となります。

つまり、この切り口が星型のドーナツの表面積は、星型の図形を底面とした、高さ31.4cmの12角柱の側面積と考えることが出来ます。

よって、表面積は
12x31.4=376.8cm^2

(2)

切り口が円の場合も同様に底面が直径3cmの円の円柱と考えることができます。

1cm^3が0.2gなので、ドーナツの体積は
45÷0.2=225cm^3

ドーナツの表面積は
225÷円柱の底面積x底面の円周=225÷(1.5x1.5x3.14)x3x3.14
300cm^2

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参考

回転体の表面積・体積を求めるにはパップス・ギュルダンの定理(Pappus-Guldinus theorem)を使うことで求めることも出来ます。
 (表面積)=2π×(回転軸から図形の周の重心までの距離)×(図形の周長)

 (体積)=2π×(回転軸から図形の重心までの距離)×(図形の面積)
となります。

この、証明は数学の範囲になります。

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皆様からの解法
皆様からいただいたメールから転記しました。
内容が一部抜粋になっている場合もあります、ご了承ください。

tekiさん
(1) 表面積=重心の移動距離×周囲の長さ より
    2×5×3.14×12=376.8
(2) ドーナツの体積は、45÷0.2=225
    体積=重心の移動距離×断面積、表面積=重心の移動距離×周囲の長さ より
    表面積÷体積=周囲の長さ÷断面積=2/3×2=4/3
    よって、表面積は、225×4/3=300

ほげさん
図のように記号をつける
KEより上部の表面積を出して2倍するとよい
ALを回転したときの表面積とCDを回転したときの表面積の和は 
2(5+x)π+2(5-x)π=20π
KLとABとBCとDEを回転したときの表面積は図のKMを回転したときの表面積と等しい
これは展開すると扇形から扇形をくりぬいた形になります。そこでその表面積を考える 
OB=5 BM=xとすると円の面積は
(5+x)^2π-(5-x)^2π=20xπ=MK×10π
つまり 扇形の面積は MK×中点Bの通過距離となり、MKを横、Bの軌跡の長さを縦とする長方形の面積に等しい
(このことは中学入試でも使われるようです。玉手箱さんのHPで学びました
図形の面積は中点の移動距離×線分の長さというものです)
よってKMを回転させ回転軸に平行になるようにして回転させたときの円柱の表面積に等しい

以上から2×(20π+10π×4)=120πとなります。

2は区分求積なんですが 高校の範囲と考えました。
直感的には極限で円柱なのですが それが正しいかどうかはわからないのです。
説明とかは感覚的なもので厳密には 数学の証明が必要なのです。
しかし 円の面積などを求めるときは区分求積とかを使ってるわけですから あながち算数問題から外れてるとはいえないかも知れません。
円の時はそういう説明であるのに 立体になると認めないのはおかしいですから。
今回の問題は 算数で説明をごまかしてるところにかかわる問題だったわけですね(*^_^*)

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miyaさん
1)ぎざぎざの部分をまっすぐのばします。
幅6cmのドーナツ形上下2つで
面積=中央の周の長さ×ドーナツの幅×2
  =10π×6×2=376.8
2)考え方は1)と同じ
中央の周の長さ=(45/0.2)÷(1.5×1.5×π)=100/π
上下2つで
 面積=中央の周の長さ×ドーナツの幅×2
   =(100/π)×(3π/2)×2=300
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CRYING DOLPHINさん
(1)(2)とも、パップス・ギュルダン定理を 用いました。 算数の世界では、センターライン公式 とも呼ばれていたりします。  この定理を厳密に証明するのは、高校数学でも 結構大変ですが、(2)くらいであれば、ドーナツを 細かく輪切りにして組み合わせると円柱に近づく とすれば、何とか算数でも説明できるでしょうか (円の面積公式を小学生に教えるときにも似た ようなことをしますね)
なにわさん
(1)12*(2*3.14*5)=376.8 (2)表面積=4*体積/直径=4*225/3=300
算数の森さん
パップスギュルダンですね。 小学生的には、細かく刻んで円柱にします。
neoさん
(1)円錐と円柱の側面積 (2)円柱に直して考えました。
くまさん
小学生にどうやって教えようかなーとといたのですがやるとしたら説明はおそらく呑さんと同じ方法かもしくは平面で考えたあと空間に射影する方法でやると思うのですがあまりに厳密性を欠くので出たらあきらめろといいますね確実に。
僕自身はパップスギュルダンで解くのがしゃくだったので1は射影を利用して(図が描けないのでうまく説明できないのですが・・・)、2は二次の微小項を考慮してから積分をしました。こちらもまずABに垂直な直径のみを回転させて出来る穴の開いた円盤の面積を考え、これを空間上に射影させたものと考えても結果は同じになります。ただしこの考え方はかなり直感的で怪しいとき方なので好きではありません。パップスギュルダンの証明でつかうモーメントの考え方のほうがいいと思います。
yanさん
1は平均の半径5cm×2πに周の長さ12cmを掛けました。 2は体積225cm3から体積は重心と円の面積・円周から関係式を作りました。  表面積は半径と比例関係にあるので判りましたが体積は軸を回転したときの体積の積分式から考えました。

あ〜くさん
(1)は斜辺になっているところをそろえ,軸と平行な線分については、真ん中(?)にそろえ、
{4*(2・5・3.14)+2*(2・5・3.14)}*2=376.8  
(2)はトーラスを円柱に置き換えて、(45*5)*3/(3/2)^2=300   一部修正あり

もありすさん
パップスギュルダンの定理
tomhさん
Pappus-Guldinusの定理で、  (表面積)=(重心の移動距離)x(周長)  (体積)=(重心の移動距離)x(断面積) で出しちゃいました。
はにかみ屋さん
(1) 中心から5cmのポイントを境に対称な形になっていることがわかります。 円周は中心からの距離に比例しますので、この対称線よりAcm外側の円周とAcm内側の円周を足して2で割ると対称線の円周と同じになります。 輪郭の長さは12cmなので  表面積 12×10×3.14=376.8  
(2) ドーナツの体積 45÷0.2=225  ドーナツをまっすぐに伸ばしたものを上から見ると、長方形の先端から直角三角形を除いた形になります。 (1)の理由により、この側面積は円柱の側面積と捉えることが出来ます。  円柱の長さ 225÷(1.5×1.5×3.14)=100/3.14  表面積 3×3.14×100/3.14=300  
ばややんさん
(1)は、断面図で斜めになる部分の面積を求めるのに、わざわざ展開図まで描いて何とか求めたんですが、それだとルートがでてきてすでに算数でなし(^_^;) (2)に至っては、まったく分からなかったんで、体積は断面積(1.5×1.5×3.14)をどうにかしたら225^cm3になるんやから、表面積は断面積の周囲長(3×3.14)をどうにかしたら求められる数字のはず、と考えて、そのプロセス(どうにかしたら、の部分)を一切無視。単純に比から1.5×1.5×3.14:225=3×3.14:表面積として解きました。
y-iさん
(1)問題の環を切って組み合わせると柱の形になります。高さは全部分の移動距離の平均、つまり重心部分の移動距離なので2*5*3.14、求める表面積はこの柱の側面の長方形面積なので、長方形の横は回転させた図形の周りの長さで12。よって求める面積は2*5*3.14*12=376.8。 (2)同様に円柱に置き換えて考えると、この体積は45/0.2=225。これより高さ、つまり円の中心の移動距離は 225/(3.14*1.5^2)=100/3.14。円周は3*3.14なので、求める表面積は(100/3.14)*3*3.14=300。

順位

正解者

到着日時

1位

nobuさん

2003年11月23日13:22:42

2位

tekiさん

2003年11月23日13:48:55

3位

浮浪さん

2003年11月23日14:15:08

4位

ほげさん

2003年11月23日14:26:17

5位

佐藤 広宣さん

2003年11月23日14:42:47

6位

miyaさん

2003年11月23日17:14:29

7位

ちずさん

2003年11月23日18:34:35

8位

CRYING DOLPHINさん

2003年11月23日23:18:19

9位

なにわさん

2003年11月24日00:54:32

10位

算数の森さん

2003年11月24日02:18:10

11位

フィリピンの鷹さん

2003年11月24日02:54:09

12位

たまさん

2003年11月24日07:33:36

13位

neoさん

2003年11月24日10:21:09

14位

くまさん

2003年11月25日22:43:33

15位

yanさん

2003年11月26日08:14:03

16位

息子と乙女さん

2003年11月26日22:03:19

17位

もありすさん

2003年11月27日01:06:45

18位

柿原 伸次さん

2003年11月27日19:56:51

19位

tomhさん

2003年11月27日20:01:22

20位

p-太郎さん

2003年11月28日09:36:15

21位

はにかみ屋さん

2003年11月28日16:14:07

22位

あ〜くさん

2003年11月28日23:56:18

23位

信三さん

2003年11月29日19:15:25

24位

ばややんさん

2003年11月29日21:55:19

25位

y-iさん

2003年11月29日23:49:52

26位

なかさん

2003年11月30日07:15:58

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