久二男さんの木尽くし日記 その93



「ふきのとう」フキ、蕗、FUKI・・・大好き
06/3/18

淡い黄緑色の「ふきのとう」が土の上に顔を出す。

雪国でこどものころ、半年近くにも及ぶ雪に閉ざされた生活からやっと開放、それは春を告げる正に植物からの優しい姿、形でした。

まだ、あたり一面1bくらいの銀世界だったとしても、小川のほとり、少し土が出ていると「採って食べてもいいよ、根茎でいくらでも欲求に答えられるからね」とでも言っているように見えたね。今思うと。いいなー、こどもが両手を広げて踊っているようにも映りました、私には。

若い花序、葉はずっと遅れて出るけど、暖冬だとほとんど同時に伸び始めるな。花がのぞいて、咲き始めるともう春はまっしぐら。

田の畦のそばの小川は、子供たちのドジョウ掬いの場となる。眠りから覚めたフナ、タニシ、ツブ貝は、さっぱり卵を産まない鶏のためにも、わずかな期待を抱いてせっせと餌として運んだ経験があるよ。

フキ「キク科」雌雄異株

日本原産の野菜、今日でも愛知、大阪府の2大産地を中心に生産されるが、野生種と栽培種の特性はほとんど違わないそうです。草本植物ではめずらしい雌雄異株。他にホウレンソウ、アスパラガスに見られる程度とのこと。

フキとウドは、江戸時代中期には栽培が始められ、やがて軟化栽培法が開発され、作付面積は増し現在では「FUKI」と「UDO」は英名としても通用するんだと。

野生植物はあくの成分が強く、そのままでは食べられないものが多い。日本人は、こうした植物もあく抜きという技術を用いることによって食用にしてきた。「山野にひっそり育った草木が、はるか縄文の昔から日本人の命を支えてきたのである」とある。植物は、ひっそりどころか全地球の動物、ひとを生かすため必死で営みを続けているのです、今でも。花粉も大量に子孫を残すため飛ばします。

今までの罪を悔い改めるため、小泉も潔く野に下るべきです。そして、この春を告げる「ふきんとう味噌」を食べよ、決して簡単に口にできないことを悟るし、強烈な「あく」が、ほろにがいなんてもんジャーなく「悪人」を洗礼するだろうよ。

それではまた。





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