久二男さんの木尽くし日記 その91



ハンノキ(榛の木)、ケヤマハンノキ
05/9/17

ハンノキ属

相対的に寿命は短く、一般に栄養分に乏しい土地の先駆者であったり、特殊な立地で極相を形成したり、過湿な土地に生えていたりする種が多いのだそうです。

ハンノキ

水辺や湿原に見られ、湿地林を構成する。葉は互生、柄があります。雌雄同株、花期は11月〜4月、暖地ほど早い。花は葉が出る前に咲く。果実は丸く、いや楕円形となり10月頃熟し、翌年の春まで残る。火山などの貧栄養で劣悪な条件の土地に生育できるのは、空中窒素を固定している根粒菌が根茎に共生しているためだ。日本では古くから集落の周辺に生える身近な樹木であり、「榛」(はり)とよばれて薪炭材に利用されたり、果実や樹皮が染料として用いられるなど生活の中に溶け込んでいたよねー。また田舎では、稲架木(はざき)として植えられ平野の風物詩だったなー。

ケヤマハンノキ

日本に広く分布し、山地の崩壊地、川岸などの撹乱地に見られる高木です。ハンノキが平野部の水辺に多いのに対し、この方は山地の渓流沿いに生えるな。やはり根粒を作るので痩せ地の植林にスギやヒノキと混植し、肥料木として活用されてきたよ。私もせめて肥やしにでもなれればね、いやいずれ成れるんだよね、誰でも。伊豆半島の天城地方ではワサビ田のなかに植栽し、受光量を調節するのに利用されているんだと。葉の表面が無毛(私は無猛)なものを「ヤマハンノキ」として区別することもあるそうです。

会社勤め、42年間もそうでした。こどもの頃、ちょうど今ごろになるかなー、いやもう少し後だったかなー。実りの秋に、お米の収穫時期、稲刈と同時進行で、その刈った稲束を背負って「稲架木」に運んだ。私にとっては、それと同じ位に重いものでありました。おそらく今、稲架木などほとんど存在しないのではないか、収穫されたお米が乾燥機にかけられるだけだから、天日で干すのに比べて味気ないものと成ってきています。

現在、植林活動をぜんぜんやっていません。しばらくの間、以前植えた「木」の左側に立ってきます。少し「休」。

又、必ずお会いします。再見、再会。





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