久二男さんの木尽くし日記 その72



センリョウ、マンリョウ、ヤブコウジ(十両)、チャラン
04/11/28

昔中学生の頃、よく農地改良で田んぼを広くする工事を手伝いました。冬、と言っても春に近い積雪1メートル位のときだったと思う。橇(そり)で石(バスケットボウルより一回り大きい)を4個程ずつ何回も運び、それを水路に積み上げ石垣をつくりました。中学生も他に5人くらいいてちょっとした小遣い稼ぎになったのです。その石垣の水路は現在でも残っていましたが、地震でどうなったろう。

きっと甥は立派に農業を続けるが、地割れした田んぼの問題があると思う。どうせ「減反政策」はやるのだから、真に農業を知っている方に上手に今から考えていただきたい。

ヤブコウジ(ヤブコウジ科)

「十両」の俗称もあるよ。正月には「松竹梅」や「福寿草」とともに、赤い実をつけたこの方を門口に飾ります。ちっちゃいけれど、常緑で立派に木本植物、晩秋に鮮紅色に熟す果実は、寒い冬の間もそのまま落ちずに残っている。和名は「藪に生える柑子(ミカン類)」の意味。「万葉集」には山橘と読まれ、赤い実が日本でも古くから愛された。中国では「紫金牛」という。茎や葉にはベルゲリンを含有して咳止めや利尿の作用があるため、慢性の気管支炎や肺結核あるいは腎盂炎などの治療に用いられるそうです。

センリョウ「千両」(センリョウ科)

この方も古くから日本庭園に栽培されている。暖地の林内、照葉樹林の林床に生育。和名は「万両」に対してつけられた。12〜3月赤く熟す。生花にも良く使われます。赤い実と緑の葉との対比の美しさからマンリョウと並び称されるよ。センリョウ科の中で最北に分布する「ヒトリシズカ」は6〜7月に咲く。筆のような房状花序の姿から「眉掃草(まゆはきそう)の名もある。その他、花序が普通2本出ることから「フタリシズカ」(二人静)もあります。

チャラン(センリョウ科)

中国原産、全草に芳香があって、茶の香りづけに用いられるので「茶蘭」の名があり、花は淡黄色。江戸時代に茶の香料として移入、今では観賞用に栽培され茶花としても用いられる。

マンリョウ(ヤブコウジ科)

花は白色、暖地の林内に生育し観賞用に広く栽培されている。和名はカラタチバナの漢名「百両金」に対するものとか。晩秋に鮮紅色の実が熟す。黄色に熟すものをキミノマンリョウ、シロミノマンリョウもあるよ。しかし実はまずいのか、鳥からなかなか食べてもらえない。動物散布を必要としながら半年以上も食べられるのをじっと待っている植物も珍しいという。中国では「朱砂根」と呼ばれる。根には細菌の繁殖を抑える作用があり咽頭炎、扁桃腺炎などに用いられるそうです。

お正月に多少の雪が残るところ、これらを飾り付けられる余裕が「中越地方」にできるといいなー。

それではまた。インフルエンザにご注意ください。





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