久二男さんの木尽くし日記 その44



田植え
04/05/18

解け水が、まだあまり温まらない早朝5時、薄暗い中、苗代から苗を抜くことからそれは始まります。機械化など全くといっていい程なかったころの時代です

朝飯前に、まず苗代から苗100本位を束ねて1束(全て1本の藁です)にします。それを今日中に植える数を作って置いておきます。朝ごはん(粗末なものですが、たくさん食べました)を食べたあと一家総出で田んぼに出ます。猫の手も本当に借りたかったのです。しかし飼っていた猫はマイペース、一度も田植えは手伝いませんでしたけど。狭い、わずか5畝位でしょうか、しかし小学生のころはうんと広かったな。

一家だけではなかなかはかどらず、隣近所に応援を、といってもそちらも大忙し、農業でない人の応援を頼むことになります。親父は病気でしたが、回復し書道の講師をしていました。何人か家に習いにきていまして、その人たちが手伝いをさせられる羽目になったのです。嫌な顔もしないで、一緒に苗を植えてくれた姿は今でも夢に見ます。初めて「薮神中学校」の生徒会長をやった人で女性ながらすごいなと今でも思っています。

1件大体5反歩の農地でした(5反百姓)。勿論工夫して、1反歩10俵取れれば表彰されるのですが。地主だった我が家は戦後、農地解放で平等に小作人に分配されています。昭和20年生まれの自分は、坊ちゃんと言われたことがあります。その頃、嫌で嫌でたまらなかったな。しかし、自身言えることはよく働いたなということです。皆と同じように。

現在機械化されて、1枚が100uですって、田の草取りなどどうするんだろう。まさか除草剤?じゃーないよね。





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