樂の音その65

樂の音その65



人それぞれの美しさ
08/2/4
 りっちゃん

昨日はファミリーコンサート。雪で青梅マラソンが中止になり、西武線の特急も運休というのに、コンサートは中止にならなかった。長唄「明の鐘」が前日の練習からめちゃ上がりまくっていて、内心中止にならないか期待したのだけれど・・・三味線を厳重にビニール袋に包み、ドタ靴を履いて出かけました。

大幅遅刻、さらに三味線を組み立て、一の糸から順に音を合わせなくてはならず、しかもわたしの三味線は糸を巻く部分が象牙で長年使っていたらしく磨り減っているものだから、すべりやすく、めちゃ気を使う。座り込んで作業をしていると、ひいらぎの仲間はとても優しいものだから、「冷えるよ」「風邪引くよ」と声をかけてくれる。「今、音を合わせているから・・・」と冷たく言っちゃった。昨日から上がりまくっているわたしには余裕がなかったのだ。ごめんよぅ。

何とか最後に時間を貰ってリハーサル。腕に力が入らない。家での練習ではいつも「ああ、いい音だなぁ」と気持よく弾けるのに、その時のような力強い音が出ない。声も、姿勢が悪いのか、ブレスが極端に短い。それでも、一の糸、、二の糸、三の糸の調律はばっちりだったのに、前半が終わって休憩時にチェックしたら、二の糸と三の糸がもう滑っている。またパニック。大慌てで直したけれど、本番、一寸低かった。一の糸はあまり引かないのだけれど、その分目立つ。その音がぴしっと決まらなかった。「Ich Lieve Dich」は思いを込めて歌えたし、おまけの「粋なからす」は思いついて付け足した割には、まずまずの出来だったけど、メインがなぁ・・・しかも、他のみんながなかなか素敵な出来だったから・・・

そしたら、何と、帰り際、3人から褒められたよ。「良かったよ!」「味があった!」「上がってるようになんて見えなかった」「音が力強かった」ほんまかいなぁ。半分慰めでも、ホッ、であります。

「今回はレベルが高かった」とは団長の評。レベルというよりも、例えば、ピアノでは、独奏で4人。伴奏を入れて5人。それぞれの性格というのかなぁ。個性が出ていて、それぞれ良かった。「千の風」も二人が独唱、シューベルトの「セレナーデ」も独唱とフルート独奏でかぶっていたけれど、それぞれの持ち味がでていて、とっても良かった。

2重唱は、前回よりも、演出が工夫されていて、一層仲良く見えてうらやましかった。リコーダーとギターの3重奏もよかったし、独唱者の声も丁寧な発声と個性が出ていて、素晴らしかった。人それぞれの美しさ、みんな、それぞれが輝いていた。

女声合唱も、お客様に褒めてもらえたよ。イケテルとは指揮者の顔つきでわかってはいたけれど・・・練習はリハを入れて2回だけしかしていないのだけれど・・・多分ね、みんなの声が揃ってきているんだと思うんだ。ひいらぎは月に一回で、ゆっくりノンビリなんだけれど、続いているからねぇ。積み重なってはいるし、みんなの気も合ってきているから・・・

ファミリーコンサートで、全員ではないけれど、独唱を経験して自信がついたというのも大きいかなぁと思う。一人で歌うって、表現を自分でしなくてはならない。声にも責任を負わなくてはならない。プレッシャーでもあるけれど、それを経験すると声が変わってくると、人のを聞いてそう思う。

自分はというと、福生の市民コーラスの時から体験済みだから、表現や声にそういい変化は起きない。残念だなぁ。みんなが独唱を経験するともっといいのになぁと、それも残念に思う。「ソロ」を歌うと思うから、練習しなければ、とか考えて、引けちゃうのかも知れないけれど、「自分の好きな曲を自分なりにに歌えるチャンス」ととらえて、気軽に、楽しく参加すればどうかしら?

今回は、上がりまくって疲れたぁ。でも、数をこなしていけば、長唄もきっと上達するだろうと思う。コツコツ、めげずに練習しよう。セブンスでは「雛鶴三番叟」にチャレンジかなぁ?長唄で楽しみながら人前で演奏できるまで、まだ時間がかかりそうだなぁ。考えてみれば、合唱はン十年の経験があるのだから・・・





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