樂の音その31

樂の音その31



民族を超えてつながる音楽
05/12/18
 りっちゃん

2005こだいら合唱団、本番終了しました。ついどうせ老眼で見えない楽譜を覗いたもので、椿姫ではイタリア語があぶなかった。取れなかったところは何とか取れたのか、何しろ早いので、こだわっている暇もなく、歌い終えてしまった。足が痛い。ニコチンが切れた。途中涙がにじんだ。ビールは最高にうまい。

先生方はにこやか。ソロが二人ともよかったので、それが合唱にも反映したのだろう。オケもしり上がりによくなった。合唱も、男声は最上段にも響き渡り、ソプラノの「歌よ、懐かしき響き」もセーフとのお褒め(?)の言葉。

拍手が一番多かったのは、ソプラノソロの西本真子さんへのもの。私としては、抑えた時の声のほうが好みではあるけれど、すごい声量で、今27歳。来年はオペラ(今日のは演技はないからねぇ)に出るそうな。これからが楽しみな方です。そしてトラさん(国立音大生)が、アルフレード役で歌いました。オケ付でのソロは初めてとか。横から見ても緊張しているのがよくわかったけれど、とってもいい声でした。いつか、彼も、一線で活躍するといいなぁ。そんな出会いが生まれるというのも、演奏会の醍醐味でしょうか。

バリトンソロの松尾健市さんも、演技というのでしょうか。「それでは皆さん、アンコール」と歌詞を言い換えたり、「トランペットの小林さんお願いしマース」とのせりふを入れたり、ジョークっぽいところが、歌舞伎を思い出し、また、友竹正則さんを思い出し、で、彼の歌に涙がにじんでしまったのかもしれませんね。音楽は人を楽しませるもの。友竹さんは肝臓を悪くしてからも、そのサービス精神をたっぷりと見せてくれましたもの。今日のお客様はたった1500円のチケット代で、すごく得したと思う。私も客席で聞きたかったなぁ。

オケも素人だからこそでしょうか、気持ちや表情が、どんどん見えてきて、とても楽しい演奏会でした。指揮者の柳澤寿男さんも言っていました。幸せな時間でしたと・・・

柳澤さんもオケ合わせではなかなかきついことを言ってくれた。「2度目でなく一回目、歌う前に思い出してください。本番は一回きりですから」優しい言い方でしたけれど・・・腕はたくましいけれど、手指がしなやかで、はっきりとアインザッツを出してくれて、準備よく歌いだすことができました。今回、私の悪い癖で練習用テープを「まだ回ってきません。貸してください」と言わずに楽譜を見れば歌えるさ。で、はしょってしまったため、出の前の音楽に慣れず、ちょっと心配していたのですが、合わせの練習と指揮者を見て歌えば、なんと言うこともなく自然に歌えてよかったです。

柳澤さんは、来年はマケドニアで今日やった「愛の妙薬」のオペラの予定とか。いろんな民族の人、500人が歌劇場にいるそうです。中には、戦争で長男次男を亡くすことを計算に入れて子沢山の民族もあるとか。民族を超えてつながる音楽。音楽にはそういう力もあるのです。今回の陰の力、スタッフにも感謝してとの指摘もありました。元バイト仲間がスタッフの一人でした。会えただけでもうれしいけれど、あらためて「ありがとう!!」

優しい曲は優しく、力強い曲は力強く、いろんな色で表現してくれたとのお褒めの言葉もうれしかった。

まめに走り回ってくださる合唱団のスタッフの皆さんに感謝。団長さんに感想を聞いたら、「とにかく皆さん無事に帰宅されると良いですね」。最後まで、「ご苦労様です」

来年はメサイヤです。今日聞きに来てくれた友達が楽しみにしているし、いつも気を使ってくれる仲間が「元気にしてまたメサイヤも」といってくれるので、来年も頑張ろうと思っています。が、ここの所落ち込み気味のせいか、「クラッシク音楽とは、余裕のある人の趣味ではないかしら? 私には贅沢なのかも」という気もちらちらしてきています。オペラなんてこちとら無縁の生活だものなぁ。曲そのものは楽しかったけれど、場面の話にはついていけなかった。

体力、経済力ともにそろそろ限界を感じています。今年も歌えた幸せを感じつつも、いつまで歌えるか、これから貧富の差がますます増える時代になることも視野に入れると、先が心配です。貧富の差も超えて音楽でつながれる世の中だと良いけれど・・・現実には、食うために働かなければならないし、参加費も用意しないと・・・ここはチケットの心配がないし、通うにも楽ではあるのだけれど、だんだんきつくなってます。とほほ






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