樂の音その22

樂の音その22



大いなる誤解 宗教曲は楽しくない
05/9/18
 りっちゃん

友達からの葉書に、「宗教曲は苦手、楽しい曲ならいいんですが・・・」とあった。つまり、宗教曲は楽しくないと思われている。これは大いなる誤解。

私も宗教曲を歌う前は、そういうものだと思っていたから、偉そうにはいえないのですが、歌ってみて知りました。こんなに楽しい曲はない。「マタイ受難曲」とかはまたちょっと違うけれど、ミサ曲というのは、生きる喜びを歌っているのだから、基本的に明るく楽しい曲なんですよ。

Gloriaは神を称え、Credoは信仰の喜び、Sanctusは神への感謝、この3曲はどのミサ曲でも踊りだしたくなってしまうほどです。至福ってニュアンスわかるかなぁ。「復活は私たちにとって、幸せなことなのよ」と信仰している人に言われて納得してから、特にCredoが歌いやすくなった。至福の気持ちで歌えば楽勝なのだ。Credoはイエスの十字架のこともあるから、チョコっと深刻、悲劇性もあるけれど、その前後は明るいんだ。ドラマと思っていればいいかな。テンポも速いしねぇ。悲しみのあとに復活の喜びが一層映える。

今、イン西東京で歌っているプッチーニのグローリアミサは、これまた格別。Krieからして色っぽい。妖艶な感じがする曲だよ。宗教曲なので、過ぎてはいけないけれど、でも聞いてごらんよ。いや歌いに来て欲しいなぁ。今まで歌ったKyrieは荘厳だったり、繊細な祈りだったりしていたけれど、うん、繊細な祈りではあるけれど、プラス艶やかというのかなぁ。どこか音階が日本的でもあるんだ。蝶々夫人のプッチーニならではなのかな?

Gloriaがこれまた速い。もう浮き浮きしているのが良くわかる。その分口が廻らず、苦労している段階ですが、出来上がったら最高だよ。

メサイアも、踊りだしたくなる曲が多かった。「ハレ?何でみんな身体を動かさないんだ?本番はともかくさぁ」と私はいつも不思議に思ったものだ。昔の作曲家には著作権とかはなかったみたいで、民謡とか酒場で歌われた曲とかを編曲したものあるそうな。ダンス曲もあったんじゃないかな。

こんなに楽しい曲をしかめっ面で歌う人の気が知れない。宗教曲はくそ真面目で歌わないように。これ以上誤解されないようにね。






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