樂の音その10

樂の音その10



指揮者との対話
05/2/20
 りっちゃん

合唱団の運営についての意見は、団長に言葉で伝えればいい。音楽に関しては、中には、おしゃべりできる関係の指導者もいたけれど、大きい団になるとそうもいかない。じゃあどうするかって。歌で表現するんですよ。「私はこういう風に歌いたい!!」「ここはこういう気持ちで歌うのさっ」って。

福生の市民コーラスの時に意識して使うようになったんだけど、結構効いているみたい。先生が当てにならなかったから、「ちょっとぉ、ここはフォルテで歌うように書いてあるでしょ!! そうみんなにちゃんと指示して頂戴!!」てな具合でしたな。歌いなれたのもあって、(それもこれもあちこちの指導者の教えの賜物でもあるけれど・・・)自然に思いをのせて歌えているようです。みんなより一足早く表現して歌っていると、指導者が「ここは祈りを込めて歌ってください」なんて言うんだな。「おっと、私のを取られたかな?」と思ってしまう時もある。それが当たっているかどうかはともかく、私の意図どうりに廻りが歌っているとやはりうれしい。まあ、指導者が言わなくても、直に”移る”ということもある。もちろん逆に、お隣の歌い方がいいから真似をすることもある。人間の教育は模倣からですから、馬鹿にしてはいけません。大事なことです。だから、みんなで練習するのが大切なんです。歌い方のニュアンスは楽譜には書いてありませんから・・・

正確に言うと、楽譜を読めばちゃんと書いてあるんですけどね。pとfが並んでいたら、なんでなんだろうとちょっと考えればいいのさ。ここに緊張感が必要だというのはすぐわかる。どういう緊張かは歌詞を見れば「なるほど」と。同じfでも、怒り、疑問、悲痛な叫び、泣き声もあるし、私の大好きなおおらかなfもある。ppは「ささやき」「子音のf」とも言われる。祈りが多いかな。そんな時、音色も変わっていると思うけど、気持ちだけでなく、顔の表情も変わっていないと表現できないんだ。

指揮者(指導者)は一人一人の合唱団員を見ているわけで、(聞いてもいるのかな?私にはない能力だから推察するしかないが、結構顔で判断していたりして・・・)そのいい所をまたみんなに言葉なり棒なりで返す、それに触発されて、また一段と心を込めて歌う。その繰り返しがうまくいく所が、音楽的にいい合唱団なのではないかと、ま、勝手ですが、そう思っています。

それが音楽上の対話。要(かなめ)は指揮者。合唱団の運営も同じこと、団内の対話がうまくいっているところがいい合唱団です。これは運営委員会なんて名前のものが存在しようとなかろうと関係なく、実態がどうかの問題です。息の流れも大事だけれど、意見の流れも大事だよというお話でした。






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