07年その1版井戸端会議風伝言板

年が明けたら就職活動を行う予定だった。どうも疲れが取れないと思っていたら、持病の悪化でドクターストップがかかり、失業状態が続いている。それもあってか、更新が多かった。なによりも圧倒的数の力で、日本がどんどん悪くなっていくのが目に見えて、何とかしたいと我ながら頑張ったというものある。何とかしたいという思いの方々からの熱い投稿もありがたい。何としても、今現在子ども、あるいは若者が、アメリカのために人を殺したり、殺されたりするのを見たくはない。そんな日本にはしたくない。真面目に暮らしている人たちが、もっと、暮らしと政治が密着しているということに早く気づいて欲しい。もっと声を上げて欲しいと願っている。私も一人の人間として、できることはこれからも続けていきたい。この伝言板もその一つです。

No.50

日本人の笑い

りっちゃん
07/6/29

つねづね日本人に笑顔が減ったのが気になっていたので、本棚にあったこの本をひょいと読んで見た。いやぁ、面白い。楽しい。勉強になるぅ。日本の祭り、特にエロチックな伝統芸能について、詳しく書いてある。「種つけが終わると、天狗が懐中から紙を出して股間をふくところまで演じるのは、芸がこまかい。善男善女はこの「ふくのかみ」を縁起物として、奪いあうのである」なんてくそ真面目に書いてあると、思わず、クック。一応、独身女性なので、つつしみ深く、あとはナイショ。

民族の心は笑いの誕生とともにある。本書は笑いの歴史的考察、日常的笑いとそのニュアンスなど、笑いの諸相について薀蓄を傾けた好著なのです。

ここ10年くらい前からかなぁ、私が感じたのは・・・著者、宇井無愁さんは、昭和43年にすでに感じておられたようです。

「大量生産・大量消費の経済成長というみせかけの繁栄のなかで、日本人は多くの貴重なものを失いつつあるが、笑いもその一つといえる。粗悪な笑いの氾濫が笑いの価値判断を狂わせ、良質な笑いは、企業利潤につながらないために、しめ出されている。これが近年のお笑いブームの実体にはかならない。
 矛盾と滑稽がいっぱいな時代に、何が滑稽で何が笑うべきかを知らず、平然と矛盾と滑稽を演じながら、笑う価値のないものを笑ってるのである。悲劇というほかはない。
 笑いの価値判断を狂わせている原因は、笑い手の心に「ゆとり」がないからだろう。良質な笑いは「心のゆとり」から生まれる。「心のゆとり」が仲間意識をつくり出し、相互コミュニケーションを緊密にする。
 われわれの祖先は、いまよりもつと貧しい時代にも、おおらかな心のゆとりをもち、いまよりもっとすぐれた笑いを、もっていたのである。現代の繁栄がみせかけだけでないなら、現代の日本人はもっと良質な笑いをもってよいはずではないか。このおびただしい粗悪な笑いの氾濫は、「ゆとり」を失った心の貧しさの現われとしか思えない。」

ね、真面目な本でしょう?動物の中で笑うのは人間だけ。「人間は、生まれて三月もすると自然に笑顔を作り、あ、笑った、笑ったと、親バカが相好を崩すのである。ただしこれもチンパンジーなみで、おかしくて笑うのではないという懐疑的な学者もいて、確かなことは赤ん坊に聞かないとわからない。(ここでもう笑えちゃう。どうやって聞くの?)
 それでも親は赤ん坊をくすぐって、笑いの訓練に余念がない。笑い方を知らない人間になっては困るという、無意識の親心から出た無意識の訓練だと思うが、人間だけに与えられた特権を、本能的にわが子にさずけていることは、まちがいない。笑う権利を失ったら、人間は不幸になるだけだから。」(現代人は、すでにその権利を放棄してしまったのか?)

「いっしょに笑えるということは、相互理解の第一歩で、英国人のhumourはしばしばこの目的に使われる。政治家も、humourが野党や国民感情の硬直をときほぐし、難関を切りひらく利器になることを知っている。日本でも「笑って水に流す」というように、笑いあえる者は仲間になれると考えてよい。
 シェークスピア劇に登場する王侯も、お抱えのフール(宮廷道化役)に、誰人にも直言してはばからぬ言論と批判の自由をあたえた。これもまた笑いの重要な条件で、言論と批判の自由のないところに笑いは起こらない。」

「落語家や漫才師が客の水準へ歩みよって仲間意識をつくり出すのは、笑い手にも水準相応の協同作業を期待するためにほかならない。仲間である以上、笑い手にも笑わせ手とおなじ程度の頭の回転を要求したいのである。
  「キミはえろうやせとるやないか」
  太ったアチャコがエンタツに向かっていう。
  「ハイ、エエとこの子はみなやせてます」
エンタツは軽くうけて、ジロリとアチャコの体格を眺め、
  「キミはまた、えろう肥えとるなあ」
 これで客が笑うのは、エンタツのコトバに言外の意味をよみとるからで、エンタツ自身はそこまでいわない。いえばミもフタもなくなる。八分通りにとどめて、あとは笑い手の解釈なり推量にあずけるところに協同作業が成り立ち、すべてをいってしまうよりは節度を保った方が、かえって笑いが大きくなる。その理由は、笑い手側にも頭を働かせただけの快感と満足感が、加わるのかも知れない。」

「視聴率が番組の価値を決定する商業放送では、安全度を狙って、もっとも鈍感な最低の笑い手に目安をおき、一方的に笑いをおしつけてくる。協同作業など期待できないし、最初から期待もしていない。」

商業放送では、視聴率が第一、いつの間にやら、本当の情報は流さない。CM収入を考えて、広告主にとってまずい情報なんかいっさい流さない。それで視聴者が騙されても後は知らない。つまり、言論と批判の自由もないから、本物の良質の“笑い”なんか、つくれない、とこういうこっちゃね。

「四五人茶店に腰かけて(中略)「おまえはどこでござる。「わしかえ、わしは糀町さ。「ソレは遠方でござる。私は神田の永富町表にいますから、お通りならばよりなさい。「こちらのおふたりはおつれかえ。「イエ、おらは浅草、この人は本所の人さ。「ヤレヤレ、こうより合うも他生の縁と、めくちかわきのござござはなし。最前よりききいたる老人手を打て(中略)サテも人間というものはと、感心したるていに見えければ、「ソレは又なぜでござる。といえば、「サレバサ、犬ならばかみあおうに。 (安永版・聞上手)」

犬のように噛み合う関係になったについての歴史的薀蓄もなるほどです。5人組などのスパイ組織の江戸時代。明治の軍人・官僚政府は、この監視網をさらに巧妙な全国警察組織に組みかえ、中央で統制した秘密警察網。「つまり明治は、「笑ってはいけない時代」だった。それから大正デモクラシーの中途半端な雪どけをへて、昭和の「笑いたくても笑えない非常時」に突入し、ついに「笑いを失った戦時体制」へ追いこまれたのである。こうして戦前の「世界一ユーモアのない国民」が作りあげられた。明治百年を記念したいなら、この意味で記念されてよい。」(笑いのない今も戦時体制?)

“笑い”についての伝統文化。こういうのはぜひ、残して欲しいものだけれど、ここに記されている祭りもだいぶ端折られたり、なくなってしまったものもあるかもしれない。私が子どもの頃の盆踊りは、大人の方が主だった。特にお年頃の男女にとって、出会いの場でもあった。エロティックな祭りは、性教育の場でもあったのではないかしら?行政の指導とやらで、盆踊りがなくなったとも書かれている。今頃伝統文化といっても、遅いなぁ。少子化は当然の結果、ですね。

「日本人は万事人間本位で、生活に役立ってくれる神を和魂と考え、生活をおびやかす荒ぶる神を荒魂と考えたが、これは一つの神の両面でもあった。ものわかりのよい神は、またドライで現金でもあって、好適すれば和魂となり、冷遇すれば荒魂となる、と思ってさしつかえなかった。」

「そこでなるたけゴキゲソを損じないよう、たえずゴマをすっておくにこしたことはないという考えから、定期または臨時に神を招いて一席設け、神人交歓のカミシズメ(鎮魂)を行なうのが、つまり「まつり」であった。」

「ゴキゲンをとるには、神を怒らせないための予防措置として、神に笑ってもらうことが肝心で、そのために神祭りに滑稽わざが演じられたのである。」

「日本の神々が笑いを好みたもうたことは、天ノ岩戸神話にもあきらかで、胸乳とホトをあらわしたアメノウズメのストリップに、神々は手をうち笑いえらいだ。この笑いでサバエなす悪霊は去り、太陽はよみがえって、薄明のなかに神々の顔が白々とうき上った。  『古語拾遺』がこれに神楽の起源を求め、「面自」とはこれから出たといってるのはアテにならないにしても、日本の芸能の本質的な三つの要素(シャーマニズム・烏滸 馬鹿っぱなしのこと?・エロティシズム)が、この神話に提示されている点は、注目したい。」

「アメノウズメのストリップに哄笑した神々は、現代のストリップ劇場の陰々滅々たる観客より健全で明朗だった。天孫降臨の時、妄念兆して彼女のストリップを正視できなかった猿田彦は、ついにニラミ負かされ笑い負かされたのである。」

“笑い”という武器の話、山の神の話や、なぜ処女受胎や麻耶夫人の脇から生まれねばならなかったのかとか、キリスト教徒とイスラム教が宿敵になった理由とか、なるほど納得の薀蓄(うんちく)一杯の好著でした。ついまた長くなってしまった。月刊誌「宝石」ともども公開の予定。





No.50

平和に暮らす、戦争しない経済学

りっちゃん
07/6/25

経済の専門家である森永卓郎さんが書いた本です。副題は「戦争すると損します」。日本はこの61年間戦争していませんが、憲法違反を繰り返すことによって、すでに一杯損してます。その分私たちは暮らしずらくなっています。そんなことが、おだやかでわかりやすい言葉で書かれています。軍国主義化の流れと、いま日本経済を支配しつつある新自由主義化の流れが表裏一体であり、どちらもメリットを受けるのはごく一部の人で、ほとんどの人は最終的に取り返しのつかない大きな被害を受けること、戦争のつらい経験が風化して、61年前の決意が揺らぎ、軍靴の音が足早に近づいてはいるけれど、私たちの知恵で、戦争によって誰が利益を得て、誰が被害を受けるのかを調べ、いま日本で世界で起きていることの本質を知り、戦争のリスクを減らすための努力はできると提唱しています。私たちが何もかも失う前に・・・

私は算数は得意だったのに、お金のことになると、どうも一万円以上はぴんとこなくなってしまって・・・前にも教えてもらったことなのに、何兆円や何億円の無駄なお金の使い方には、唖然とするばかり・・・

まずは、「日本が米国債を33兆円も買った理由」。
 2003年、アメリカが深刻な財政難に陥った最初の年に、その財政を支えた国、言いかえれば、イラク戦争を支えた国はどこでしょうか。
 ほかならぬこの日本です。その年、日本の買ったアメリカ国債は33兆円にのぼります。税収45兆円程度。しかも、自らも国と地方を合わせると何百兆円という借金を抱えていた国が、よその国の国債を33兆円も買ったのです。常識では考えられない行為です。

そんなこと当時の私は知りませんでした。イラク戦争そのものにも反対の意思を持っている、私の税金も使われているのです。そんなの嫌だよ!!で、その前の、「金だけ出して」と批判された湾岸戦争。戦費の総額610億ドルのうち、言いだしっぺのアメリカの負担は1割ちょっとの70億ドル、日本は約135億ドル。当時のレートで1兆7750億円。今回のイラク戦争では、人も出し、さらに「イラク復興支援」という名目で、湾岸戦争のときと似たりよったりの金額を出しています。

日本の財政赤字の現在高は、1076兆円。友だちが「どうして日本人は真面目に働いてきたのに、そんなに借金があるの?」と聞きます。私もよく訳がわかっているわけでもないのですが、「どうも、円で表せないから載せていないだけで、アメリカの金庫にしまってあるドルとか国債とかがあるらしいよ」と答えていますが、この本の中では「FRB (米連邦準備理事会) によると、2006年1月の時点で日本は、米国債を約6683億ドル、約77兆円も保有しています」。これを売ったらアメリカの経済は破綻するから、そう簡単には売れないけれど、交渉カードにはなりうるし、実際中国はちらつかせて自国に有利に使っているとか。中国って大人。

ブルドックソースの株主さんが「日本の味でなくっちゃ!」とおっしゃっていました。その心意気、いいなぁ。TOBだとか、敵対的買収とか、株に縁のない私には、よくわからないけれど、ハゲタカファンドに負けるな!!です。で、りそな銀行に公的資金が約2兆円注入され、りそな株主=外資は大儲け、日本人株主は小泉・竹名に振り回されて大損した人もいるんだろうなぁ。「税金を使った利益供与に近い、国益に反する行為と言えるのではないでしょうか」と書かれています。そこまでしてなんで貢ぐの?もちろん、自分のポッポにも入っているからかぁ。

以前に勤務先で、頭に来たせりふ。「いいんだよ、どんどん辞めて、人はいくらでも入るんだから・・・」。出入りの激しい会社でした。私は2年半。長い方です。人間を一人の人間として見ない、そんな会社に良く我慢したよと、自分を褒めています。でも、そんな会社、今どこにでもあるのかなぁ。はっきり言って、せっかく慣れたところでやめられたら、人材確保なんかできない、結局お客様へのサービスが低下して、信頼関係をそこねると思うよ。消費者としても、そういう会社ばかりになったら、困るんだけどなぁ。ハゲタカファンドの暗躍は、日本人株主ばかりが被害者ではないよ。きっと。

なんでそこまでアメリカに貢ぐのかというと、多分「アメリカの核の傘に入って、守ってもらっているから」といういいわけが用意されているのだろうけれど、さて、その出費が問題。
 「2002年度、日本が米国に払った駐留経費負担総額は約44億1134万ドル。当時のlドル122円で計算して、年間5380億円以上を負担しています」
 「現在、米軍の常駐しているアメリカの同盟国は、日本を含めて世界で27カ国。で、日本を除いた残り全部の国の経費負担額を全部足すと、39億8582万ドルになります」
 「要するに、日本は何の根拠もないまま、アメリカ政府の高官の発言によれば「どの同盟国よりも気前よく」、言われるままにぼんぼんおカネを払っているだけなのです。その結果、「各同盟国は駐留経費の何%を負担しているか」という数字をみると、日本は約74・5%も負担しています。韓国は約40%だし、ドイツは32・66%なのにです。どう考えても、日本だけ理不尽な額のおカネをアメリカに貢がされている。それが日米同盟の実態なのです」
 さらに、今度の在日米軍再編では「日本の負担額はおそらく3兆円規模になるというのです」グァムの移転費も融資ということになっていますが、「実質的に7000億円をまるまる負担することにもなりかねないのです」

アメリカに守ってもらっているというよりも、占領されっぱなしといった状況なんじゃないかなぁと私は思います。だから、よその国が攻めてきても、また白旗掲げて、どうぞといっても、いまと変わらないんじゃぁないかと・・・こんなにむしりとられているんだもの。日本国民の幸せではなく、ブッシュやハゲタカファンドの幸せのための日本政府だよねぇ。せめて、アメリカの庶民が幸せになっているならまだ救いがあるけれど・・・

これだけ出しているんだから「きっちり守れ!!」と言って、自衛隊はもっぱら災害救助隊にするという選択もありうるけれど、じゃぁ、米軍は日本を守ってくれるの?という問題。
 「そんなことはありません。現実に、守ってくれていません。7月に北朝鮮が弾道ミサイルを示威行為として発射したときも、日本は詳細な情報はまるでもらえませんでした」
 「普天間基地は有事即応態勢といって「有事で海外に遠征するときの拠点」という位置づけでした。この事実が表わすように、アメリカが沖縄に基地を置いた最大の理由は、日本を守るのに最適な場所だからではありません」
 「沖縄駐留米軍師団長のスタック少佐が米・ワシントンポスト紙の取材に答えて 「日本はいまも強力な軍隊を持っているが、今後はさらに強化するだろう。われわれはそれをふさぐための“ボトルのコルク(歯止め)”だ」などと語ったというのです」
 「日本の取ろうとしている行動は「自分でおカネを払って、アメリカが日本を占領しやすいようにしている」とも言えます」
 「アメリカの有名な世論調査会社ビュー・リサーチ・センターが世界15カ国で行なった調査の質問は「いま、世界平和に対する深刻な脅威は何か?」。結果は、本国のアメリカ、ドイツ、日本を除く、15カ国中12カ国の国民が、「イランの核開発や北朝鮮よりも、“イラクに駐留している米軍”こそ、脅威である」と答えています」。そんな国がよその国を本気で守るとあなたは思いますか?
 そして、そんな危険な国の軍隊がいて、基地があるということは、リスクも一杯ということです。

だからこそ、自衛隊を軍隊にしようって?まずは、経済的問題
 「国の一般歳出の1割ぐらいは防衛費にあてられています。2006年度だと、予算総額46兆3660億円のうちの約4兆8000億円は防衛費、つまり軍事費なのです」。
 「この額が多いのか少ないのか。各国の軍事費と比較する場合、最新のデータはストックホルム国際平和研究所の2006年版年次統計に収録された2005年度の数字です。それによると、1位は米国の5070・8億ドル。以下、2位英国576・2億ドル、3位フランス541・4億ドルときて、4位はなんと日本の453・2億ドルなのです。5位の中国より約10億ドル以上も多いのです」
 軍事費だけを言えば、中国はまだまだ脅威とは言えないということですねぇ。みんな、何を怖がっているのでしょう?不思議です。

そして、日本を守れるのか、という問題では、もうこれは簡単。太平洋戦争は何で負けたんでしたっけ?そう、石油です。資源がない国、日本の状況は当時と変わっていない。さらに、食料の自給率の悪さで、兵糧攻めにも弱いし、人口集中で東京がやられたら一巻の終わり。どう戦おうと勝てるはずがない。武力では。

「防衛問題の専門家に聞くと、みなさん「本気で攻撃されたら、自衛隊なんかでは日本はまったく守れない」と言います。極端な人だと「戦争になったら2、3日もったらいいところだ」とも。つまり「日本にとって何の付加価値も生み出していないものに、毎年、莫大なおカネを使い続けている」というのが、いまの日本の実情なのです」。

つまり、自衛隊の費用も、在日米軍の費用も、みんな無駄金。どぶに捨ててきたようなもの。んー、憲法違反を許してきた私たちの責任もあるから、今までの分は諦めるとして、これからは、無駄を有効にかえましょう。自衛隊は災害救助隊に変身!!米軍さんには徐々にお帰りを願って、もちろん費用は向こうもち。

「防衛予算額は、消費税のほぼ2%分にあたります。つまり、単純計算でいうと仮に自衛隊をなくしてしまえば、現在の消費税を、3%にできるのです」。

森永さんは、「人を殺すよりは、むしろ殺されるほうを選ぶ」のは、私の生き方の信念、と、おしゃっています。私も「人を傷つけるよりも、傷つけられる方がまし」と思っています。でも、抵抗はするよ。森永さんはTVタックルの出演中「竹やりで戦います」と答えたそうだけど、私は言葉とか歌とか目つき、顔つき、そんなものかなぁ。そう、心意気。武器なんかなくたって、方法は一杯あるさ。これから読もうと思っている本には、古来から日本では”笑い”が武器だったって。悲しいことがあっても、笑顔でその悲しみを乗り切る。圧制は笑い飛ばす。いいなぁ。日本にはいい文化が一杯ある。





No.49

がんばれ川田龍平

ごろんぴー
07/6/23

がんばれ川田龍平

http://www.geocities.jp/onken_music6/

本当は応援歌を作りたかったのですが、結局フォーク調のイメージソングみたいになってしまいました。

よかったら、聞いてみてください。





No.48

川田龍平とともに三多摩アクション6/22in小平報告

りっちゃん
07/6/23

スタッフとしての参加でしたので、全部を聞いた訳ではありませんが、聞いた範囲でご報告します。

まずは主催者代表橋本久雄さんから、街頭でのチラシ配布の反応が非常によいとのこと。みんな、生活の余裕の無い中、暮らしづらくなっていることと、日本の今の政治が直結していることを、理解し始めているのではないでしょうか。どうぞ、まともな感覚を持っている人に貴重な一票を投じてください。

次にピースボート事務局長の櫛渕万理さんから、今国会は、異常であること。重要法案が、審議不充分なまま、議長権限で切られたり、強行採決されたり、通常なら1回あるかないかのことが、81回もあったとのこと。

イラク特措法も強行採決されましたが、その同じ日に、バクダットで75人が死亡するという爆弾テロがありました。世界最大の武力をもってしても、決して平和を作ることができないことが如実に証明されています。武力では平和は構築されないのです。

また、世界では、九条がいかに高く評価されているかもお話してくださいました。9条にちなみ9つにまとめられていたのですが、書き留められなくてごめんなさい。@東アジアでの紛争を抑止する機能を果たしてきた。9条があったから、各国のパワーバランスを保てた。Aこの60年間の実績に基づき、世界の紛争地域における“平和構築メカニズム”であると、国連に9条の精神を生かすようにと議案が提出されている。B各国政府の予算の使い方のお手本となりうる。軍事費を抑え、環境問題、貧困対策、福祉にまわすことにより、持続可能な経済モデルとなっている。コンゴでは、ぜひ九条のような憲法を作りたいとの声がある。必要なのは、カラシニコフではなく、教育やきれいな水や医療である。アナン事務総長は、世界の軍事費(一日30億ドル)の4、5日分で、エイズを撲滅することができると提唱している。C9条は、非アメリカ型非軍事型経済のモデルである。D非核3原則、武器輸出禁止などを推し進め、日本のみではなく世界の平和のための原動力ともなっている。F9条があったから、自衛隊に歯止めがかかり、非軍事的な活動、災害救助としての活動ができた。そのことが世界への提唱ともなっている。G9条は平和な地球のシンボルたりうる。

国民投票法も強行採決されました。これからは私たちの選択にかかっています。“ NO”という結論が出れば、それこそ、私たち自身の手で九条を選択したことになります。そして、それは、日本人だけの平和を守るというだけでなく、世界の期待も、私たちの肩にかかっているのです。

川田龍平さんの挨拶では、薬害エイズ裁判で実名公表した頃に言っていた「僕は殺されたくない!!」という気持ちが、今も全く変わっていない。血友病の治療薬が危険なのを承知で、2年間も放っておいた。その間に血友病患者の40%がエイズに感染してしまった。人のいのちよりも、薬を売ること、お金儲けを優先した、官僚、製薬会社、学者、医者にたくさんの患者が殺されてしまった。タミフルなど、現在もそのシステムは変わっていない。

医療だけではない。福祉も雇用も経済問題も平和もみんな根っこは一緒です。裁判で勝てたのは、憲法があったからとも言えます。9条だけでなく、基本的人権、生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利などが明記されているからです。憲法の理念に現実を近づけるための努力をしたい。金儲けなんかよりも、人のいのちを大切にする社会にしたい。今の、人のいのち、人権をおろそかにする日本のシステムを変えたいのです。そのために出馬を決めたのです。エイズ裁判の時もそうでしたが、一人ではなく、みんなとともに、動く。動けば変わっていきます。一時は長くは生きられないと諦めた時もありました。でも、諦めたら何も変わらない。だから、動きます。みんなが生きていて楽しいと思える社会をともに創りましょう。


イラクのことは、本当にそうですね。正義を謳いながらも(実は石油の利権などを狙ってのことであることは世界各国皆さんご承知)、アメリカ政府の世界最強の軍事力で乗り込み、「フセイン独裁政権下よりもひどい治安」になってしまった。リバーベンドさんすら、故郷を出国することを検討しているとか。日本では、アメリカの核の傘にあったから平和だったと勘違いをしている人もいるけれど、かえって危険だったのよ。イラクの装備品を巡っての収賄もあかるみに出たけれど、アメリカのお古の兵器購入など、軍事費の無駄は一杯あるし、9条がなくなれば、どんどん増大して、その分、ますます福祉や医療などが削られてしまう。暮らし=政治なんだということで、もっともっと関心を持って欲しい。そして、今の子どもたちが、アメリカ政府のために人を殺したり殺されたりしないように、9条だけは何とか堅持したい・・・私のできることは小さいけれど、これからも発信していきたいとあらためて思いました。病気も悪化しているから、自分のいのちも大事にしながら・・・





No.47

長屋問答 情報保全隊の巻

金太
07/6/19

熊公  驚いたねぇ!いまどき憲兵の亡霊が生きているなんって!
 八公  なんだい?亡霊って!
 熊公  オドロクナヨ、この間俺たち税務署に集団申告したろう。俺の顔もダンゴ鼻のお前の顔もしっかり撮られているから。
 八公  誰が撮ったんだい。熊兄ィの顔は撮られても誰も貰い手はいないよ。
 熊公  (‥怒らない怒らない!)そうじゃないんだ、自衛隊が撮りまくっている。
 八公  なんでだ!
 大家  ケンカしている場合じゃないよ、自衛隊には情報保全隊という組織がある。隊の規律は守られているか、悪いヤツはいないかと監視をしていたが、イラク戦争がはじまりアメリカ政府の要請でイラクに自衛隊を派遣することになった。
 熊公  高校生がピース・ウォークまで撮りまくった。
 八公  そりゃーいけねぇや、高校生がピースをくわえて歩いちゃ!
 熊公  バッキャロー!ピースとは平和、ウォークは行進!
 大家  情報保全隊はイラクへの派兵に反対の動きを察知し、国民の意識をどう変えていくかと検討しはじめたが、実はそれだけでなかった。「医療・福祉・教育」「増税」について国民の運動や動向、さらには国民春闘まで監視した。
 八公  それって政府の施策に反対する全部ということ。
 熊公  黄色いハンカチについて監督の山田洋次さんの発言まで載っているし、ジャーナリストの一人ひとりの動向まで分析している。
 大家  そうだ、これは憲兵が国家権力と結び、国民の権利を侵害し、恐怖政治をすすめたか戦前の歴史が物語っている。
 八公  それって憲法違反じゃないの。
 大家  違反も違反だ!大体、情報保全隊に国民を監視する権限はない。最近のことだか沖縄の辺野古の環境調査に海上自衛隊がしゃしゃり出たり自衛隊の越権行為がひどい。
 熊公  家の親父は昔、憲兵にひどい目にあったと話していた。本屋の前でメーデーの話をしていたら「オイ!ちょっとこい」と憲兵司令部につれていかれ、ぼこぼこになって帰されたって。
 大家  関東大震災のとき、大杉栄さんが奥さんや甥とともに甘粕正彦憲兵大尉らに虐殺された。甘粕は死刑にもならず、太平洋戦争時には特務機関で活躍さえしていた。
 八公  大変な問題だ、どこから知れたの。
 熊公  自衛隊の中には、こんなことがあって良いのかと思う人がいる。




軍靴が聞こえる、ですねぇ。でも、なんだかなぁ、稚拙って感じもする。だからと言ってスキルアップされても困るんだけど・・稚拙なまま、高校生を「ちょっとこい!!」されても困るし・・・内部告発があってまずは良かったけれど・・・

自衛隊員になる人が多い地方の人たちが、「九条があるから、安心していたのに」と言っているそうな。だよねぇ。でも、もし9条が無くなっても、次の就職口が、地方にはなかなかないだろう。自衛隊員もつらいよねぇ。農業政策がまともだったら・・・地方でも若者たちの暮らしが成り立つのなら・・・「自衛隊という選択肢しかなかった」なんてことにはならなかったのに・・・





No.46

破廉恥な全面広告をだした議員44人+3人

セバちゃん
07/6/18

みなさん、ご存知でしょうか。先日7/14のワシントンポストに従軍慰安婦に関する破廉恥な全面広告をだした議員44人たち・・・がいます。

こんな独りよがりの 認識間違いの あぶない議員たちに日本の政治をまかせていては、日本は、もう一度軍国主義の侵略大国になりかねません。

わたしたち庶民は、彼等の本性をみぬかねばなりません!わたしは、とても怒り悲しんでいます。

日本もコスタリカにならって、アメリカの基地をことわりましょう。そして、桁違いの膨大な軍事費を福祉と教育と国民と世界の平和にまわしましょう。

テロリストアメリカに占領されたままに言うなりの日本の現状、その恥ずかしい奴隷の頚木をもう自らはずしていきましょう。

憲法9条という宝に守られている平和な日本を自分たちは自覚して新しい自立した日本をきずいていかねばならないでしょう。

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  6月15日9時59分配信 YONHAP NEWS

【ワシントン14日聯合】従軍慰安婦問題に対する日本政府の謝罪を求める決議案が米下院で係留されるなか、日本の国会議員40人余りがワシントン・ポストの全面広告を通じ、慰安婦の動員に日本政府や軍の強制はなかったと主張した。
 日本の自民党と民主党、無所属の議員45人と教授、政治評論家、ジャーナリストらが共同で出した「事実」(THE FACTS)と題する広告で、当時の日本政府や日本軍が慰安婦動員に介入したという文書は見つかっておらず、日本軍が若い女性を性奴隷にしたとして日本を糾弾している米下院マイク・ホンダ議員の慰安婦決議案の内容は歴史的事実と異なると反論している。特に日本政府と軍は当時、女性を拉致して慰安婦にさせてはならないという命令を出しており、女性を慰安婦として連れ去ったブローカーが警察に摘発され処罰されたという韓国メディアの報道もあると指摘した。

また、慰安婦が通常「性奴隷」と描写されているが、実際には許可を受けて売春行為をしており、慰安婦の収入は日本軍の将校よりも多かったと強調した。こうした売春行為は当時、世界的にも普遍的なものであり、米軍も1945年の日本占領後、米軍兵士による女性暴行を防ぐために衛生的で安全な「慰安所」を設置するよう日本政府に要請したとしている。

 一連の主張に対し、ホンダ議員の代理人を務める弁護士は「広告の主張はこれまで数十年間にわたり繰り返されてきた正確でないもの」とし、これらの主張はすでに誤りであることがわかっており、説得力もなく論評の価値もないと切り捨てた。

破廉恥な《国会議員》44人+3人

【自民党】(29名)
  愛知和男   自民 衆議院 東京都(比)
  赤池誠章   自民 衆議院 南関東(比)
  稲田朋美   自民 衆議院 北陸信越(福井1)
  江藤拓     自民 衆議院 九州(宮崎2)
  大塚高司   自民 衆議院 近畿(大阪8)
  岡部英明   自民 衆議院 北関東(比)
  小川友一   自民 衆議院 東京都(東京21)
  鍵田忠兵衛  自民 衆議院 近畿(比)
  亀岡偉民   自民 衆議院 東北(福島1)
  木原稔     自民 衆議院 九州(比)
  木挽司     自民 衆議院 近畿(兵庫6)
  坂井学     自民 衆議院 南関東(神奈川5)
  島村宜伸   自民 衆議院 東京都(東京16)
  杉田元司   自民 衆議院 東海(比)
  鈴木馨祐   自民 衆議院 南関東(比)
  薗浦健太郎  自民 衆議院 南関東(千葉5)
  平将明     自民 衆議院 東京都(東京4)
  土井亨     自民 衆議院 東北(宮城1)
  土井真樹   自民 衆議院 東海(比)
  戸井田とおる 自民 衆議院 近畿(兵庫11)
  西本勝子   自民 衆議院 四国(比)
  林潤      自民 衆議院 南関東(神奈川4)
  古川禎久   自民 衆議院 九州(宮崎3)
  松本文明   自民 衆議院 東京都(東京7)
  松本洋平   自民 衆議院 東京都(東京19)
  武藤容治   自民 衆議院 東海(岐阜3)
  山本ともひろ 自民 衆議院 近畿(比)
  渡部篤     自民 衆議院 東北(比)
  中川義雄   自民 参議院 北海道

【民主党】(13名)
  石関貴史   民主 衆議院 北関東 
  泉健太     民主 衆議院 近畿(京都3)
  河村たかし  民主 衆議院 東海(愛知1)
  北神圭朗   民主 衆議院 近畿(比)
  神風英男   民主 衆議院 北関東(比)
  田村謙治   民主 衆議院 東海(比)
  牧義夫    民主 衆議院 東海(愛知4)
  松木謙公   民主 衆議院 北海道(比)
  松原仁    民主 衆議院 東京都(比)
  吉田泉    民主 衆議院 東北(比)
  笠浩史    民主 衆議院 南関東(比)
  鷲尾英一郎 民主 衆議院 北陸信越(比)
  松下新平   民主 参議院, 九州(宮崎)

【無所属】(2名)
  西村真悟   無   衆議院 近畿(比)   旧民主党
  平沼赳夫   無   衆議院 中国(岡山3) 旧自民党

【その他】
  屋山太郎  政治評論家
  桜井よしこ ジャーナリスト
  岡崎久彦  元駐タイ大使

******************************

天木直人さんのプログより

誰の発言か当ててみてほしい。

まず、次の発言を黙って読んでみて欲しい。

・・・私は集団的自衛権の憲法解釈は変えるべきだと考えてきた・・・「9・11テロ」は解釈変更する千載一遇のチャンスだった。私が首相なら平時には政治の争点にせず、具体的な問題が起きれば一日で変える・・・民主党の憲法提言は(「制約された自衛権」となっているが)、集団的自衛権が行使できるように変えて行きたい・・・私の意見に賛成の人も反対の人もいて、まとまっていない。参院選挙後は党を割る事も辞さずに議論する腹構えが必要だ・・・

これは6月14日の朝日新聞「論考」集団的自衛権に掲載されていた前原誠司前民主党代表の言葉だ。

読者はどうお考えか。彼が憲法9条改憲論者、日米軍事同盟支持者であることは衆知の事である。 しかし参院選直前に、ここまで明確に自らの立場を公言し、「党を割る事も辞さず」と公言しているのだ。しかも前民主党党首がである。

日本の将来を考える時に、日米軍事同盟国を強化して米国と一体となるのか、憲法9条を掲げての平和国家日本を世界に宣言するのか、という根本問題について、意見が完全に分裂している民主党。しかも「党を割る事も辞さず」と新聞紙上で公言する前党首の傲慢さを放置している民主党。誰がそんな政党に投票するのだろうか。

******************************

いやはやますますキナくさくなってきました。ここで参院選でまんいち政権交代になるようなことがあれば、前原は徒党をくんで自民党に寝返って恩を売ってまたぞろ、腐った自民党政治がはじまるのだろうか。

それならそれで、さっさと、前原たちや先の広告に賛同した人たちを追い出せば、市民にとっても、心配の無いまだしもまともな、民主党になって、いよいよ政権交代は現実のものとなるだろう。

しかし、国債の利子問題も奈落にむかう峠といえる2008年を目の前にしてどの政権が貧乏くじひくかと・・・、

このまま過去の尻拭いをぼろ隠しとばかりにうやむやでごまかそうとする、そうであっては、もうどうにもならないところまできている日本の政治。

どうすれば、大手術ができるのでしょうか。まだ体力は残っていると思われますが・・・

自己防衛の官僚と恥知らずの内閣にまかせていては対症療法どころか臭い物が発酵しすぎて暴発するでしょう。

政界に心あるブラックジャックはいないのか?!




セバちゃんの気持ちに同感はするけれど、後半はちょっと意味不明。民主党は、アメリカ人に軽蔑されながらもアメリカ政府とべったりの好戦派と、そうでないのと、早く分かれて欲しい。今は、票は入れられない。危なくて・・・

若者たちに人殺しもさせたくない、殺されても欲しくない。九条をもっと世界にアピールして、今からでももうアメリカ軍やアメリカ政府やハゲタカファンドに貢ぐのをやめ、自主的な外交をしていけば、日本人にはまだまだ力があると思うよ。

記事については、あきれ返るばかり。いじめた奴が証拠がないじゃないかとふんぞりかえっている姿だね。ヒットラーの映画にもあったし、うちの母、陸軍省に徴用でいたから、証拠隠滅の焚き火をその目で見ていたんだ(「風とともに去りぬ」もね)。「ありの兵隊」では、証拠書類は中国に残されていたよ。自分たちは悪くないと思い込みたいから、被害者のいる国で調査なんかしていないんだろう。いじめでは、いじめられた側の証言を重視するのが当たり前になったというのに。またく自分勝手な解釈だ。

“恥ずかしさ”とか"相手を思いやる”とかいう気持ちが、この人たちには皆無なのでしょうか?同じ日本人として、とっても恥ずかしいです。





No.45

花・蝶・鳥そして猫

はつ工房
07/6/12

2007年6月22日(金)〜7月1日(日) 11:00〜19:00 水曜日は休み。最終日は17:00まで

ギャラリー新紀元にて 立川市曙町2-7-21 カクニビル4F(OSドラッグ4F)

石橋初子と工芸サークルの仲間たち展Wが開催されます。

猫が好きな石橋さんは、銅を使って、猫ランプ・猫時計・猫鏡・猫写真たてなどを造っています。最近では、花・蝶・鳥にも挑戦。また、自分が作るだけでなく、女性だって、こんなん造れるよ!!と証明したいのか、いくつかのグループの指導もしています。金属工芸講座。

今回は、立川の「金属工芸クラブ」、福生の「かぐや姫工房」、東大和の「月夜星」からの出展もあるそうです。ぜひ、女性たちの力作をご覧に足をお運びください。

石橋さんは、他にも、看板制作・人体模型の制作及び出張講座などでも活躍しています。私は、表札を作ってもらいました。猫のイヤリングも大好きです。今回も、展示販売しているかなぁ。予約しちゃおうかしら?





No.44

八っつぁん・熊さん問答 後期高齢者医療制度の巻

金太
07/6/10

大家  「プンプン!」全くけしからん!
  八公  大家さん、なにかあったんですか?
  大家  自公政府は何を考えてるんだ! 高齢者の医療費はムダだとばかり敵視している。
  八公  なんですか?
  大家  来年の4月から、国民健康保険は74歳で終わりにして、75歳以上だけであたらしく「高齢者医療制度」をつくるんだ。厚生年金受給額が月17万円程度で毎月6200円と事務手数料を払ってもらうことになる。しかも年金から天引きだよ! 名づけて「後期高齢者医療制度」だ。
そればかりではない! 八の婆さん(78)も八の扶養家族だから土建の健保で1円も保険料は払っていないだろう。今度は「応益割」分を負担し、一人ひとりが「マイ保険証」を持つんだ。ウチの連れ合いも同じだ。
  八公  えっ! そんなぁ!
  熊公  そんなことで驚いちゃいけない! 高額所得者(1千万円以上の所得者)は国保料(税)は最高の50万円以上払っていたのに今度は7万6千8百円で済んじゃう。
  大家  そうだよ。社会は富める者がそれなりに負担をする。世の中助け合い、それを調整するのが政治であり経済の舵取りの規範だ。
  八公  そんなのズルだよ! 誰が決めたんだ。
  熊公  自民・公明政府に決まっているじゃん。ところで大家さん、広域なんとかってなんです?
  大家  市町村が広域で連合して、減免制度や調整を計ることだが、今度の「高齢者医療制度」の財政運営と保険料も決めるんだ。広域連合の構成に問題があり、住民の意見が届かない制度にしようとしている。
  熊公  医療・福祉・教育は国の制度なのに地方任せにするなんて憲法違反だ!
  大家  だから憲法を変えて「公共の福祉」から「公の秩序」に切り替えて、国の暴走を抑える役割から、国民を弾圧する制度を狙っている。
  八公  悪い法律が次から次へと通るね。すでに高齢者の窓口負担増、長期入院のお年寄りに食費・居住費の負担増に、来年4月から64歳〜69歳以下の人にも同じ負担増が・・・高額療養費も来年4月から負担増だ。「医療費適正計画」で患者の病院からの追い出し・・・などが決まってる。
  熊公  老人医療費は、昔は無料の時代があった。
  大家  これまで定額だったが、2002年に1割負担になり、来年4月から74歳までは2割負担になる。健康保険は2003年から3割負担になっている。
  熊公  ひでえなぁ! アメリカさんには気前が良くて、当の国民には冷たい仕打ち!
  大家  冷たいついでに6月から住民税の引き上げをやるよ。定率減税全廃だ。金持ちの定率減税は続けるがナ。何しろワイロをもらっているからな。百年安心を口実に公明党が提唱した定率減税が廃止となった。忘れないでほしいね。




もう一言

「風神雷神」と言えば江戸時代17世紀の琳派を代表する絵師俵屋宗達の代表作が思いつきます。二曲一双・屏風で金色に輝く、強烈な印象を得た記憶が甦ります。

ところが「風神雷神U号」というジェットコースターが大事故(1名死亡、19名重軽傷)を起こしました。車軸に大きな負荷がかかるというのに15年間も車軸を交換せずに使ってきたというから驚きです。

遊園地は安全が第一です。一日を思い切り楽しみ、訪れた人々に楽しい思い出をしっかりつくるのがその役割です。

万博開場跡地で遊園地行を始めた(株)エキスポランド(山田三郎社長)は「泉陽興業」と「泉陽機工」という官民連携のレジャー施設を手広く経営しています。

自民党とのつながりは献金を通じて腐れ縁、ご多分に漏れず規制緩和を求めて安全点検は二の次・三の次とないがしろです。結果は利用者の大犠牲です。

規制緩和の犠牲はJR西日本の尼崎の大事故、スキーバスの過労運転による事故、トラック運転手の過労運転事故と枚挙の暇がありません。

儲けのためにすべてを犠牲にする「新自由主義」経済が国民を苦しめています。地球温暖化による生命の存続に大きな犠牲も遠くないかもしれない。

その前に、我が国では憲法を変えてふたたび「戦争をする国」にしようと狙っています。あまりにも増えすぎた自民・公明の国会議員の横暴が次から次へと悪法を作っています。悪法阻止と結んで今多くの人々に呼びかけて「日本国憲法第九条を守ろう」と、がんばりましょう。





No.43

サラリーマン 絶望の未来

りっちゃん
07/6/6

著者の鈴木啓功さんは、今の日本を、二つの国家に分類しています。「役人国家」と「サラリーマン国家」。サラリーマンというのは、私みたいな失業者も含まれます。普通の人というのかな、税金を払って(所得税は払わなくても消費税、住民税、特に煙草が大きいかな)、まともに生活している人。「役人」はその「サラリーマン」にパラサイト(寄生)している人たち。

彼自身、浜松役所のでたらめぶりを実感。私も、小平市役所の職員の対応にあきれ果てた口。今も、兄の役人根性には手を焼いている。日本語が通じない。対話がない。交渉ができない。常識もない。約束は守らない。「忙しい!」「知らない!」を連発。前に動けない。自分の非を認めたくないばかりにガチガチになっている。一方で、そんな風になってしまった兄が可哀想にも思うのだけれど・・・

「役人」の“パラサイト”の実例は、切りないけれど、ま、いくつか
  ◇文部科学省が、「国際的に通用する画期的技術を生み出すために、という名目で始めた事業には年間100億円がつぎ込まれているが、開始から5年で取得できた国際特許はわずか1件であることが明らかとなった(2006.7)
  ◇衆参両院阿賀ホームページで公表している議案のデータペースについて、磁気テープがあるにもかかわらず、手入力をわざわざ委託していることがわかったまたこの業者(出版社)からは、法令集の監修料名目で年間数百万円を受け取っていることが明らかとなった(2006.7)
  ◇千葉県八代市の市清掃センターのごみ処分場で市職員3人が関与して、産業廃棄物を不法投棄していたことが明らかとなった(2006.7)
  ◇生活保護費を市町村の担当職員が着服する事件が全国で続発していることが明らかとなった(2006.8)
  ◇2006年、岐阜県では、役人たちが一致団結して、12年間で17億円の裏金を作っていたことが判明した。しかも当初は裏金の隠し方に困って「400万円の紙幣を焼いた」と言っていた。
  このようなふざけた役人集団がどうなるかというと、どうにもならない。
  普通のサラリーマンが「格差社会のなかで戦っている」にもかかわらず、17億円を搾取した役人たちは「一生ご安泰」である。このように、日本は役人天国の「パラサイト国家」なのだ。

古歩道さんや副島さんたちと同じ情報量で、政・官・ヤクザ・財などが結託しているところも共通。さらにその上にアメリカ政府の支配があることも。鈴木さんの場合は、特に、「役人」が主導である、との分類のようだ。「役人国家」「パラサイト国家」には第三機関と呼ばれていても、天下りで実質は「役人」と断定。その数を、約6500万人とカウントする。そして、その外部団体に、知識人やジャーナリスト、弁護士、医者、宗教団体まで入るとする。

公共事業は「私益事業」である、なんて実にわかりやすいねぇ。役人は嘘をつく。役人は税金に手をだす。役人は首にならない。役人には「公共」という概念は存在しない。役人には「国民のために」という発想がない。

そう、聴視者に真実を伝えようとか、弱者のために、檀家のために、お客のために、という発想がどんどん廃れて、「自分さえ安泰ならばいい」「自分だけ儲ければ・・・」が多くなっているんだねぇ。全員って言うわけではないけれど・・・

憲法ってさ、国民と時の政府の約束事。守らねばならないのは、公務員なんだよねぇ。それなのに、安保に自衛隊、イラク派遣と憲法違反が堂々とまかり通ってきてしまった。そこからして、国民をバカにしているんだよ。約束は守らせる。悪いことには「悪い!」とみんなでやめさせる社会にしないと・・・鈴木さんは、「社会保険庁の役人は全員クビにしろ」って。これは税金4000億円を無駄遣いした、大規模年金保養地「グリーンピア」のことなんだけれど、国民から預かった年金支給漏れ5000万件のことだって、誰かクビになったのかなぁ。誰も責任を取らないというのはいくらなんでもおかしいよ。悪いことしたらクビ、税金の無駄遣いした人もクビ。そうしないと、「国民のために」は働かないのが当たり前になっちゃう。教育改革ではなく、役人改革。徳育は役人こそ受けるべき。ですね。

――私自身は「憲法を改正して自衛隊を国軍として位置づけよ」という立場であるが、今のような「役人支配の国家」の中で、正規に国軍が誕生した日には・・・役人は無駄遣いをしている。防衛施設庁は官製談合をやっている。軍事費はうなぎのぼりになる。しかもそれは、「日米同盟」という名における「米軍支配下の軍隊」である。アメリカのブッシュ大統領が宣言している「先制攻撃ドクトリン」にしたがって、世界中どこにでも「日本軍を派遣しなければならない」ということだ。もし「第2次朝鮮戦争」、あるいは「米中激突」などという事態が起きたとき、「サラリーマン」=「ワーキングプア」となった私たちは、戦争に狩り出される。そして、今、イラクで死んでいるアメリカ軍兵士のように、まちがいなく「死ぬ」ということなのだ。

つまり、「役人支配」と「米国支配」という二重支配がある限り、私たちに未来はない。私たちサラリーマン軍団が、この「二つの支配」を根本から打ち倒さなければ、日本に未来はないのである。

私たちふつうの日本人がこれからの時代を「まちがいなく生きる」には、このどうにもならないほど腐りきった「日本国の現状」を前にして、それに立ち向かう覚悟が必要なのだ。今の日本国には「私たちサラリーマン軍団を洗脳したまま奴隷のように働かせる」ために、タチの悪い「麻薬や覚せい剤のような情報」が、そこかしこに氾濫している。しかし、今の日本国の「真実の姿」を知った以上、私たち、サラリーマン軍団の兵士は「スーツを着た働く奴隷」のままで「生きて死ぬわけにはいかない」のである。

読者よ、互いに姿は見えなくても、同志は日本中にいるのである。そのことは信じよう。だから、「サラリーマン 絶望の未来」の中にあっても、私たちふつうの日本人の、よき未来を信じよう。たとえここがいかなる場所であっても、私たちは「肩をまるめて悲しく生きていくべきではない」のである。とにかく、自殺するなどは愚の骨頂だ。人間はどうせ死ぬのである。この世に生きているということは「一人になっても戦う」ということだ。それ以外の生き方などありえない。―ー

そうだねぇ。パラサイトせずに暮らすって、結構孤独かも。でもって、結構面白い。

追記:今日ね、法務局田無出張所に問い合わせをしたら、電話をとった女性がてきぱきと即答してくれた。小平市の窓口の女性も。いい感じ。役人でも女性はパラサイトしていないのかも・・・問題は男性社会かもね。そういえば私の場合、公務員による嫌がらせ&迷惑はみんな男性だったなぁ。





No.42

昭和という国家

りっちゃん
07/6/4

司馬遼太郎の「坂の上の雲」が話題になっている。ごめん。私、司馬遼太郎の本を読んだかどうかさだかでない。子母沢 寛のは若い頃ほとんど読んだんだけれど・・・

そのうち読む予定。「昭和という国家」という題名に惹かれて、まずこれを読んでみた。NHKの番組を、後に本にしたものだそうな。シーンの中で、ためらったり、しぼり出すようにして発言したり・・・整理し切れていない、でも、今言わなくては、という思いだったんだろうなぁ。

ウン、司馬遼太郎という人が少しわかった。彼はとっても人が良く、人が好きなんだ。歴史を客観的に見るのはちょっと弱いみたいね。江戸時代や明治には賂はなかっただろうと簡単に言っちゃってる。権力のあるところには必ずたかる人が出てくる。人間とはそういうものだよ。ただ、それがおおっぴらか、控えめかの差に過ぎない。江戸時代もそれなりに、上からではあるけれど、福祉制度なんか結構充実してたと思うよ。「民のために」という発想はあったんじゃないかなぁ。でも、吉原は、接待のために使われてたんだって。納得だよねぇ。

今はたしなめる人が少なすぎる。で、当たり前。見つかったのは運が悪い?しょうがない日本だねぇ。

さて、司馬さんがついに書けなかった事がある。それはノモンハン事件。

「敗戦はショックでした。
  このショックはちょっと説明しなければなりませんが、なんとくだらない戦争をしてきたのかと、まず思いました。そして、なんとくだらないことをいろいろしてきた国に生まれたのだろうと思いました。敗戦の日から数日、考え込んでしまったのです。昔の日本人は、もう少しましだったのではないかということが、のちに私の日本史への関心になったわけですね。」
  「日本という国の森に、大正末年、昭和元年ぐらいから敗戦まで、魔法使いが杖をポンとたたいたのではないでしょうか。その森全体を魔法の森にしてしまった。発想された政策、戦略、あるいは国内の締め付けこれらは全部変な、いびつなものでした。
  この魔法はどこから来たのでしょうか。魔法の森からノモンハンが現れ、中国侵略も現れ、太平洋戦争も現れた。世界中の国々を相手に戦争をするということになりました。
  たとえば、戦国時代の織田信長だったら考えもしないことですね。信長にはちゃんとしたリアリズムがあります。自分でつくった国を大切にします。不利益になることはしません。
  国というものをバクチ場の賭けの対象にするひとびとがいました。そういう滑稽な意味での勇ましい人間ほど、愛国者を気取っていた。そういうことがパターンになっていたのではないか。魔法の森の魔法使いに魔法をかけられてしまった人々の心理だったのではないか。私は長年、この魔法の森の謎を解く鍵をつくりたいと考えてきました。」
  「手づくりの鍵で、この魔法の森を開けてみたいと思ってきたのです。どうも手づくりの鍵は四十年たってもできたのか、できていないのか―その元気があるのか、ないのか―とにかくその鍵を合わせて、ノモンハンについて書きたかったのですけれども。
  あんなばかな戦争をやった人間が不思議でならないのです。
  ノモンハンではよく戦いました。
  日本軍の死傷率は75%にものぼりました。引くも進むもなく75%が死に傷つきました。死傷率75%というのは世界の戦史にないのではないでしょうか。よくぞそこまで国民教育をしたものだと思います。ふつうヨーロッパのルールでは、30%の死傷者が出れば、将軍は上の命令なくして退却してもいいようですね。
  そういうこともせずに75%ですから、実感としてはほとんど全滅している感じであります。そういう戦争をやった2年後に太平洋戦争をやった。ちゃんとした常識のある国家運営者の考えることでは全くありません。」

彼はその「魔法の杖」を明治憲法の「統帥権」としています。ココまでわかっているのに、天皇の戦争責任は追求しようとはしない。やっぱ、甘い!!ね。

言い訳をするならば、彼は小説家であって、政治家でも、歴史家でもない。右でも左でもない。でもそういう人がこういう番組に出た。昭和を語った、というのは、それなりに危機感を感じたから・・・

作家だから、言葉を大切に思っているのでしょう。陸軍の用語は数は多いが「空虚」で「リアリズム」が無かったと言っています。そして、今の時代、偏差値だけを問題にする勉強というものに、将来を案じています。

そう、私も左の端くれとはいえ、普通のおばちゃん。70年の頃の若者の大半は左気味だったからねぇ。その私が一番不安というか、嫌だなぁと思ったのは、人をさげすむ、人をこき下ろすことによってしか自分の存在を確認できない人がじりじりと増えてきているということです。

私が育った時代は、みんな貧乏でしたが、助け合いということが日常的に行われていました。手を出すことができない人へも同情心がありました。今は、ホームレスを見かけても、排除をするか、又は見たという記憶を亡くします。冷たい。総イジメ時代とでもいいますかねぇ。子どもたちがホームレスを襲撃するように、「パシリ」をよってたかって殴り殺すように、弱いものに「怒り」をぶつけます。それって何の解決にもならないのに・・・

昭和という国家も同じでしたよね。明治維新は混乱はあったけれど、みんな偉かったと思うよ。武士の総失業。それを乗り越えたのは、「自分たちの国を植民地にしたくない」という一心。それで一生懸命欧米の文化を取り入れた。そして、自分も植民地を造っちゃった。アジア人を蔑視。蔑視をすれば侵略も虐殺も簡単にできちゃう。いけないねぇ。

司馬さんの「自己解剖の勇気」が日本軍にはなかったという話の中に、孫文の講演があります。彼は明治27年まで日本も植民地だったというのです。安政条約によって。日本は頑張って植民地でなくなった。中国はまだ植民地だけれど、これから、と。そして、西欧の文明は武器であり、東洋の文明は王道だという。王道主義というのはせめぎあわないことだと孫文は言います。どっちをとるかは、あなたたち日本人がお決めなさることです、と。

さすがですねぇ。孫文の言葉は・・・この間の新聞に載っていました。―「来るぞ」というのは怖くない。来ないのを知っているから。でも「「来るぞ」「来るぞ」が来た」というのは怖い。―これを紹介した人も「護憲」と言い切れるほどでもないけれど、なんかおかしいと感じている人でした。アメリカでは失敗と目されている核実験や、演習といわれるミサイルの発射、それも経済的危機に見舞われている国のを、大げさに「危険だ!!」と騒ぐ人たちがいる。それが何か危ういものを感じさせたのでしょう。司馬さんも、含め、普通の人たちが、この日本の「危うさ」を感じている。発言している。これはとってもいいことだわ。もっとちゃんとした情報が流れれば、今関心のない人にもわかってもらえる日が早く来る。間に合うといいけれど・・・

この本のよさは、司馬さんのちょっと甘いながらも、彼自身の言葉で、日本のおかしなところ、大事にしたいところをとつとつと語っている。そして、「感想」で田中彰さんが、まず、司馬さんの話を他の本も含め、詳しく解読。さらに「大国主義」「小国主義」を対比させて、明治から戦争、そして憲法改正(悪)が叫ばれている現在まで、客観的に自説を展開しています。

「最後にもう一度確認しておこう。司馬さんの敗戦体験から発する氏の歴史観の原点を故意に無視し、司馬作品の中の片言隻句を自らの主張の中に拡大し、国民的作家・司馬遼太郎の人気にあやかって自説の正当化を図ろうとする人々と、司馬さんとは全く無関係である。
  本書の司馬さんの「雑談」の復元からもわかるように、ためらいつつ、苦渋に満ち満ちた発言の奥底にある、司馬さんの歴史批判、国家批判の目は、彼らにはまったくないからである。」

NHKの担当職員栗田博行さんも打ち合わせでの司馬さんの発言を書いています。「若い人がマネーゲームに勤しむ。働いて、つまらない収入を得ることの大事さを誰も教えない。これでは社会は壊れてしまう」「繁栄は続きません。産業の神様は必ずよそへ移ります。そのとき、落着いて老いさびたクニに、日本をどう作っていけるのか・・・土俗の日本人として、真剣にそれを考えないと」。

NHKをちょっと見直した。テレビを持っているか?と聞かれるから、「持っていない」。で、視聴料も払っていないけれど、いい番組を作るためにカンパを頂戴と頼まれたのなら、年間千円位なら、払ってもいいかな。司馬さんの「風の武士」を読め始めた。面白そう。人間への眼差しがあったかい。





No.41

歌のPRです

ごろんぴー
07/6/2

趣味で歌を作っているものです。この度、新曲をつくったので、PRします。

「ジョーについて〜Ya!Ya!Ya!野球〜」

これは、野球をテーマにした歌ですが、歌詞の漢字をカタカナや数字に置き換えるなどすると憲法の応援歌となるしくみになっています。ドイツ語をかじったことがある方は、もっといいですね。

よかったら、聞いてみてください。





No.40

川田龍平さん

りっちゃん
07/6/2

チラシがポストに入っていました。

国会には川田隆平が必要だ。動けば変わる。
  川田龍平とともに
  三多摩アクション第三弾
  6/22in小平

7月・参院選挙へ!

川田隆平です。93年、高校3年生の時に「薬害エイズ事件」の東京HIV訴訟の原告に加わり、さまざまな問題に関わりながら、命を軽んじる今の社会を変えようと活動を続けてきました。

10歳でHIV感染の告知を受けてから、人は何のために生きているのだろうかと考えてきました。「楽しく生きたい」と思いました。でも、それは社会が平和であったり、いのちや人権を大事にする社会であって初めて本当に楽しく生きられるということを、僕は薬害の被害にあってはじめてわかったのです。

僕は小平市に生まれ、小川東小学校、2中、小平高校に通い、このまちで生活してきました。告知を受けてからはつらいこともありました。「30歳までは生きられないだろう」と覚悟してきましたが、こうして発言し続けてこられたのは、家族や友人、地域の人たちが支えてきてくれたからです。

今回、僕は「いのち」「人権」「平和」「環境」が粗末にされる政治を変えたいと無所属で国政への挑戦を決意しました。

動けば変わる! 生きるって楽しい、と思える日本を一緒に創りましょう。

6月22日(金) 午後6:30開場 7:00開演 参加費1000円(ワンドリンク付き)

ルネ こだいら レセプションホール

問い合わせ 橋本久雄 TEL&FAX 042-348-1127

川田隆平を応援する会





No.39

ビデオ 9.11とイラク

りっちゃん
07/5/30

先週土曜日にアカシア九条の会で、「9.11の真実」と、「リトルバーズ イラク戦火の子どもたち」というビデオを見ました。

「9.11」は、あのテレビ映像を見た時から、“やらせ”だと思っていましたから、「どうして他の人はそう思わなかったのか?」と、聞いてみました。聞いたことはあったが、「まさか、そこまでひどいことをするとは・・・」と思ったそうです。疑うことなしに素直に見てしまうというのも怖いものだと思いました。

ビデオ自身は、米国政府の言い分は完全に間違っており、水素爆弾と粉塵の煙の出方が似ており、ビル解体の爆発物によるものとしか考えられないことを物理的に詳細に証明するもので、私にはひどく眠くなるものでした。もっとお値段の高い方のビデオは、いろいろなことへの疑問とその答えがあって面白いらしいのですが・・・

ビル崩壊後の道路に、コンクリートの粉塵と紙が散乱していました。それだけで、「非常な高温の火事で、ビル崩壊が起きた」と言う米国政府の説明はなっていないことが明らかです。

イラクの映像は、考えさせられました。まず、病院で空爆のため脳みそが出てしまった子どもに付き添い、号泣している父親、離れたところの椅子に座って泣いている母親を見て、カルチャーショック。日本と父母の役割が違っています。一人残った子どもを胡坐の上に乗せ、学校での話を聞く父親。日本では「お父さん」は、子どもが起きている時間には帰宅していないことが多いだろうし、そこまで密着はしていないでしょう?これも男女の役割分担なんでしょうけれど、アラブの方が男性が余裕のある働き方をしているのかもしれませんね。

病院でなくなった遺体を指して、「これが大量破壊兵器か!?生物兵器か!?」と病院職員が叫んでいました。例のフセイン銅像を倒す場面も、この映像だと、そうたくさんは集まっていないし、ほとんどの人は醒めた表情で遠巻きにしていました。一人の女性が、戦車の兵隊に向かって抗議をしていました。「あなた方はイラクの子どもをたくさん殺した」と。別な場面では、年配の男性が、「感謝はしています。でももうあなた方は必要ない。帰ってください。」と米兵に丁寧に言っていました。米兵が「下がれ!!道路の向こう側へ行け!!」と銃をかざしました。で、「ヤンキー、ゴーホーム」の喚声があがりました。私も言いたいなぁ。「戦後すぐはお世話になりました。でも、今はもうかえって日本を危険にしています。お帰えりください」って。

戦争前は、「ナガサキ、ヒロシマ」と、日本への共感を語ってくれたイラクの人が、後には「ブッシュ&ジャパン」と、ブッシュ政権の肩を持った日本への怒りの声に変化していました。日本人人質のうち、最初の三人は生きて帰り、後の香田さんが殺されたのは、小泉のせいです。

米兵がイラクを開放したと胸を張って話していた後に、このビデオを撮っている日本人が、「大量兵器はありましたか?」「あなた方に大義はありませんよ」と聞いたら、困った顔になり、「答えたくない」と言って、去っていきました。米兵も戸惑っているのでしょう。自分たちが思っていたのと現実があまりにも違うので・・・

子どもを亡くした父親は、銃を持っていました。それで「ジハード」に参加したいと。私はできれば銃なしでの抵抗をして欲しいなぁと願っています。自爆も、結局は米軍と同じように、イラクの子どもたちを犠牲することが多いですし・・・

No.38で、国民がするゲリラ戦は有効と、時の政府が説明に書いていました。ということはジハードも正当防衛に当たるのでしょうか?少なくとも米軍はそうは見ていませんよね。で、銃での抵抗では、殺されてしまうでしょう、ジハードを実行するしないにかかわらず、「ジハードを願っている」だけで、よくあることのようですが、行方不明となっていつの日か遺体になって帰ってくるというパターンになるのでしょうか。いずれにせよ、一人残った子どもに父親がいなくなってしまうではありませんか。

もし、銃が無ければ・・・その危険性は確実に薄くなります。

9条の戦争放棄、戦力・軍備を持たない、ということが如何に大切なことかも実感したビデオでした。

でね、国民だけに自衛権を認めて、ゲリラをお勧めって、ヘンだよね。自分たちは何もしないで唯々諾々と従っちゃうわけ?官僚なら官僚なりに何か納得できないことを押し付けられたら、「日本国民には、それは通用しません!!」「私は責任を負いかねます!!」と首を覚悟で占領国に言えよ!! って、それができたら、アメリカの属国にはなってないか。つまりね。アメリカに占領されたまんまで、政府は抵抗も何もしていない国なんだなぁ。日本って。武力で無い抵抗を一杯しようよ。

「眠れる静かな夜を返せ!!」なんていう訴訟もその一つだよね。沖縄のジュゴンを守れ!!も。それぞれできることをしよう。参院選もあることだし・・・一票を有効に使いましょう。





No.38

憲法第9条の誕生

りっちゃん
07/5/28

「検証・憲法第九条の誕生」という冊子がここにあります。岩田行雄さんの自主出版です。憲法草案の準備過程、第90回帝国議会衆議院本会議、帝国憲法改正案委員会議、帝国憲法改正案委員小委員会の議事速記録から、憲法第9条に関するすべての論議など、詳細な資料が載っています。

「これらの資料で論議の全体を通して読んでみると、各党の議員と政府の間での自主的な、そして真剣な論議により、平和の理念が語られ、戦争への反省が語られ、平和条項である憲法第9条が、短文ながらも格調高い、豊富な内容を持った条文に仕上がっていく様子が手に取るようにわかる。(略)相撲に例えれば「がっぷり」と四つに組んだ論議のありようは、民主主義の息吹を感じさせ、発言の内容に感動すら覚える個所もある。」

ちょっと驚きっていうのかな、考えてみれば当たり前なのですが、私は特に九条第二項を日本政府が邪魔扱いしているのしか知らなかったので、法制局、つまり官僚ですねぇ、その説明が新鮮というか、おっ?おおう!!という感じです。

「そこで改正憲法は、右の実致を確保するため、二つの思い切った保証を行った。そして、その故にこそ、本条は画期的な規定となり、空前のものといえるのである。その保障の一は、事実上侵略戦争を不能ならしめる意味を持つものであって、陸海空軍その他の戦力の保持が許されないということであり、その保障の二は、法律上侵略戦争を不能ならしめるものであって、国の交戦権が認められないということである。ここまで来ると侵略戦争は、いかなる場合も行うことが出来なくなり、第1項の実致は最大限に確保され、その違反蹂躙は、考えられなくなるのである。

右の保障は徹底的であるが、しかし、そのためには第一項において直接禁じられていない戦争、すなわち自衛戦争までできなくなるという結果をきたす。しかしこれはやむを得ない。蓋し、(一)自衛戦争ができる余地をのこさんとすれば、右の事実上及び法律上の保障を撤回ないし縮小する必要を生じ、結局保障が骨抜きとなり、スペイン憲法等の類と同じ水準にまでおちることとなる。(二)自衛権の名に隠れて、侵略戦争が行われ易く、しかも日本国は、その前科があって、その危険なしとはいえない。(三)国際連合が成立しその武装兵力が兄弟となれば、自衛戦争の実行は、事実において、これに依頼することができる。

しかし、しからば外国の侵略に対し、常に拱手して、これを甘受しなければならないかといえば、そうではない。その地の国民が、有り合わせの武器をとって決起し、抵抗することは、もとより差し支えないし、またかかるゲリラ戦は相当に有効である。しかし、これは国軍による、国の交戦ではない。したがって、国の戦力はなくともできるし、国の交戦権は、必要としない。この場合の侵略軍に対する殺傷行為は、交戦権の効果として適法となるのでなく、緊急避難ないし正当防衛の法理により説明すべきものである。」

そして衆院での論議にも感動しました。みなさん、熱い!!政府側、与野党も関係なくこぞって、世界の平和への理想に燃えている。日本の独立、世界平和、国民の安全、自衛権について、色んな角度から、真剣に考えて、やり取りしている。男たちが一生懸命、理想を語り、論議している姿って、とっても魅力的。でも、ちょっと甘い。

「日本国民がこの戦争放棄の宣言をすることは、いわゆる引かれ者の小唄では断じてありませぬ。またあってはなりませぬ。この最大崇高なる使命の中に生きて行きたいのであります。これが我々民族の切なる念願であると信じます。これ実に日本民族三千年来の大理想であります」とっても心打たれる発言なんだけれど、ちょっと待ってよ。

じゃぁ、なんだって侵略戦争をしたんだよ。「現代に住む我々日本人が歴史最大の過ちを犯したというのは、まったく日本の文化の程度が低く、その内容が貧弱であり、また文化の精神と本質とが国民に十分理解せられていなかったことに基づくものであると信じます」これもちょっと待ってよ!!でしょう?国民に正しい情報も流さんでおいて、何で国民のせいにしちゃうのさぁ。戦争責任者は誰だったのか、三軍の統帥権を持っていたのは誰だったのか、そういう所をあいまいにする、これも民族性かなぁ、とっても危険だと思うんだけど・・・冗談じゃぁない!!です。

「従来、近年の戦争は、多く自衛権の名において戦われたのであります。満州事変然り、大東亜戦争また然りであります」と断言した吉田茂も、「侵略戦争」という言葉を使っての野坂参三の質問には答えをずらしてしまっている。

相手を尊重する、意見に耳を傾ける、勝手に判断しない。「どうしてなのさ?」と聞く鸚鵡を飼う。議員さんも男性もそうすればだいぶよくなるんだけどなぁ。そして、男らしい男ってみんなその傾向があるけれど、口では強そうなことを言って実は弱虫。理想には燃えている反面、誰かに守ってもらおうとしている。政府同様、一人を除き国連なんだけれど、国連がきっと軍隊を出してくれると・・・国連はまだまだ戦勝国中心との指摘もあった。事実、今もそう当てにはならないのは、アフガン・イラクで実証済み。そのほかにもこんな指摘があったよ。

「我々の心配致しますのは、我が国が第三国間の戦場となるようなことであります。」

これはねぇ、冷戦の間、ずーっと可能性があったわけよ。だって、米軍基地を抱えているということは、日本にその気がなくても、アメリカを仮想敵国とする国からしたら、標的の一つになりえるもの。

「或いは他の前衛隊として使われるという危険をすら、我々は今日、戦争問題に関して警戒すべきものであります。」

自民党の改悪憲法が通れば、その危険は現実となるし、今だって、アフガン・イラクに、「アメリカを支援しているよぅ」及び実際に空爆ヘリの燃料供給に加担しちゃっているし・・・ジハードの対象としての資格は十分持っている。

そして、吉田首相の答弁にあったこの言葉。
  「しかしながら、正当防衛による戦争がもしあるとするならば、その前提において侵略を目的とする戦争を目的とした国があることを、前提としなければならぬのであります。」

侵略を目的とする戦争を好んでする国、戦争をしないと経済が成り立たない国、アメリカがあります。今や、アメリカは突出した軍事力を有し、またそれを行使して、あちこち侵略しています。その無法ぶりに、世界のほとんどの国から憎まれています。

これも意外なことに、共産党はこの改正案に反対しているのですねぇ。「要するに当憲法第二章は、我が国の自衛権を放棄して民族の独立を危うくする危険がある、それゆえにわが党は民族独立のためにこの憲法に反対しなければならない」君、右翼?って聞きたくなっちゃった。

でも、その前の言葉が「もし政府が誤って一方の国に偏するならば、これは即ち日本を国際紛争の中に巻き込むこととなり、結局は日本の独立を失うこととなるに違いないのであります。」これって、今の日本の状況ではないですか。属国日本。

こんなに熱心に話し合ったのに、なんでこうなっちゃたんでしょう。吉田茂がサンフランシスコ平和条約と安保条約にサインしてしまったから、というのが一つ大きな問題としてあります。国連でなくアメリカにまもってもらうことにしちゃった。それって、はっきり憲法違反だよ。「たとえばアメリカと同盟を」と言ったのは、この中でもたった一人なんだから・・・

「将来違法なる戦争当事国が生じた場合には、その違法な戦争当事国に対する戦争裁判を請求するの権利、また戦力の国際管理に対する日本国の参加、また日本国が将来第3国間における戦争に対しては事実上参加しないし、また参加させられないという保障」がなかったんですねぇ。特に核については、被爆国なんだから、もっと積極的に日本政府が発言し、撤廃させる方向で行かなくては・・・言葉だけで、努力・行動が足りなかった。

「戦争放棄を完全に遂行するに当たりましては、一国の政治外交、経済、産業、文化、社会、各般に亘りまして、その裏づけになっております事象を正確に把握いたしまして、これらにたいしまして絶えず誤らざる研究と、政策とを実施いたしまして、しかもこれら研究と実施とはすべて戦争放棄の一点に終結するの政策でなければならぬ」という意見があったのよ。よく考えているなぁ。答弁もなかなかのものだったのよ。金森国務大臣は「十分この憲法を実現し、同時に日本全局の文化国家建設の一路に、ただ私一人の立場をここに挟んで申しますれば、捨石の捨石になっても、宜しいという信念のもとに臨んでいる次第であります」だし、田中文部大臣も「戦争放棄の問題に付きまして、只今教育との関係についても十分に考慮しなければならない、これは全くご説の通りでありまして、これはつまり民主主義的、平和主義的教育を今後遂行いたしてまいりますのに付きまして、非常に意味があることであります。」に始まって、「民主主義的平和主義的教育の根本原理、つまり憲法の前文にも現れて居りますような根本原理をまず掲げ、第二に、教権の独立、男女の性別によって教育の区別を設くべきではない」等々、具体的に真剣にお答えになっているのですが、教育基本法の改悪で完全に消えちゃうようで・・・

アメリカのために戦争をさせられる国にするために、自民党がなりふりかまわず「改憲」を叫んでいますが、とんでもない。世界では、この9条はとても高く評価され、軍隊を持たない国が少しずつ増えています。アメリカの軍隊のためにお金まで搾り取られ、経済的にも大変な目にあっている日本。アメリカから少しずつ離れましょう。自衛隊は、高度な訓練を受けた災害救助隊に変身しましょう。世界の流れをよく見て、孤立しないように、外交努力をしましょう。世界の平和を日本が率先して訴えていきましょう。それが、唯一、日本を堂々と胸を張って自慢できる国にできるのです。で、しかも安全。

なぜか、日本の中で、アメリカ軍に守ってもらっていると勘違いしている人が多いのですが、とんでもない間違いです。この9条があったからというのはとても大きかった。それと現実に、サーバント(召使)としての価値はあるけれど、資源のない日本を戦争をしてまで、取りたい国なんてないのです。「もし攻められたら?」もう、みんな怖がりなんだから、困っちゃうねぇ。負けるんです。それもあっという間に。地理的にも、食料その他の自給率にしても、人口集中の度合いにしても、勝ってこない国、戦争のできない国なんです、日本という国は。詳しくは池上さんの講座の報告を見てね。下手に抵抗しないで負けたほうが犠牲者が少なくてすみます。抵抗運動は武力とは限りません。

それとね、徴兵制ができたら、or アメリカのように志願制でも、兵隊として、人を殺したり、殺されたりするのは、若い人なんです。よおく、考えてね。もし、あなたがそういう年齢ではないとしても、子どもなり、孫なりがそうなるのです。もし戦争となったら、被害は兵隊だけではありません。暮らしも大変になります。戦争は“しない”“させない”のが一番いいのです。

九条のことではないけれど、これを読んでもう一つ気になったのは、天皇制をあいまいに残したこと。国民主権をはっきり謳っているこの憲法には、第1章には、社会党の修正案(否決されちゃったけど)のように、「国権は、国民から発する」が相応しい。もういい加減、天皇にも国民の権利を上げようよ。国民の“象徴”ではなく“一員”としてさ。安定した収入が必要なら特別外交官として働けばいいのではないかなぁ。私的なことを「皇室典範」なんて法律で決めないで、天皇一家で自分たちの好きなように決めさせてあげようよ。そういう憲法改正なら、私も賛成するんだけれど・・・


この冊子はできれば、みなさんそれぞれでお買い求めください。いろんな読み方ができると思います。私は、今の日本の状況、たとえばマスコミ報道が当てにならないということからも、戦前の状況にとても似てきたと実感しています。その根がこの熱い論議の中にも芽生えているなぁと感じました。なので・・・

一冊200円で以下のお店で売っているそうです。
  芳林堂書店高田馬場店4F(政治コーナー) 03-3208-0241
  美和書店(代々木) 03-3402-4146
  友好堂書店神保町店 03-3291-1181



金太
07/5/30

早速拝読いたしました。野坂参三の発言にはソ連邦の影響が見られますね。当時の認識ではそのようだったかなと思います。

天皇条項ですが、第1条はなかなかの知恵がはたらいていると思います。
  第一条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く
  国民主権を謳っているのは、『ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する』(前文)の2ヶ所です。

一家族が、国民の象徴として非人間的生活を余儀なくされるなんて可哀想です。主権者国民の総意で基づかなくなった時は!自動的に天皇一家は、晴れて日本国民として公民権の行使ができます。ってな考え方は如何ざんしょうね。ちっと冴えたかな。



りっちゃん
07/5/31

そうなんです。つまり、右翼でも真面目な方、小林よしのりらの主張は、当時の野坂さんと同意見なんですねぇ。一理はあると思うし、気持ちもわかるけれど、防衛のための軍隊も意味はないのですよ。

ないのが一番安全。これがなかなか伝わらない。

天皇についての記述もおっしゃるとおりで、今すでに総意とは言えないと思うのですが、ただ、代表民主主義では、与党の絶対多数なため、総意であるということになってしまっているので、そこが問題。自民離れが起きたとしても、民主党が与党になれば、怖い人が一杯いるからねぇ、あそこは・・・集団的自衛権なるもので一挙に軍事国家になる可能性が高い。

9条に関することだけでも、公明党と共産党と社民党が手を組めないですかねぇ。でないと、いつまでたっても、危険状態から抜けられない。



金太
07/5/31

政党の共同は必要かと思いますが、それを支える国民的共同「九条改憲」反対の仲間が国民の過半数を結集することが大事かな。

防衛省のホームページを開き、18年度の中央調達(武器の購入)を見ていましたら、陸幕・空幕・海幕・技本で毎年1兆3千億円を超えるムダ使いがされています。有名な話の北海道の戦車300両・1両10億円もするもの。当時はソ連が攻めてきたときに役立つものと説明してきました。その後、その戦車は重くて道路や橋を壊してしまうから動かせないことが判りました。その戦車を18年度には11両も納められています。バッキャじゃないの!

先日NHKで生活保護の母子加算を止めることで200億円節約になったと報じました。対象者は9万人だそうです。そのために中高生の子息がスポーツに参加できなくなった。楽しみにしていた修学旅行も諦めたと伝えられました。

03式中距離地対空誘導弾1式198億円!こちらこそ節約して欲しい!3月19日に長崎で護衛艦「あたご」の引渡式がありました。この船の船体と動力機械だけで487億円、これに主要武器としてイージス武器システム、垂直発射装置(VLS)、62口径5インチ砲、対艦ミサイル装置等各種機器のバージョンアップが図られたと、のけのけと!航空機格納庫を装備した最新護衛艦だ!

引渡式には三菱重工の社長が「もうけ!儲け!」とばかりに出席しています。





No.37

忠霊塔

りっちゃん
07/5/23

病院の帰りに必ず寄る神社にあった忠霊塔の碑文です。平和への熱い思い、亡くなった方への思い、思わず涙しちゃいました。でも、いくつか重大な過ちが・・・男って世の中を自分たちの都合よく解釈しちゃいます。No.36にあった通りです。まずは碑文から・・・

昭和6年に端を発した満州事変、次いで支那事変はついに大東亜戦争へと発展し、その間幾多の同胞が郷人と別れを告げ、少なからぬ方々は再び私たちのもとへ帰ってきませんでした。もとより誰ひとりとして戦争を好んでいたのではありませんが、ただ勝利の彼方に世界の平和と祖国の繁栄を希求しての自衛手段でありました。不幸にも我に理のない終結となりましたが、東洋諸民族の自主独立と人種平等の覚醒をもたらしたことは、わが国肇国の理想である民族大協和への布石であり、世界史上特筆すべき大業でありました。それゆえに戦後の日本の再建創造は、これら護国の英霊から寄託された経国の偉業でもあります。私たちは異郷の空に陸に海に花と散り、国難に殉じたあなたがたの神霊を心の故郷産土の森に厚く迎え、永く偉業を顕彰し、その英名を石文にとどめ万代に伝えようと衆議一決いたしました。願わくは忠魂とこしえに鎮まりまして子々孫々に至るまで慰霊の祭祀を享け、平和日本の永世をご照覧あらんことを。

亡くなった兵士たちを祈念する文章だから、どうしても美化せざるを得ないのだろうし、なかなかの美文にけちをつけるつもりではないのですが、只今、戦後の国会での憲法論議をまとめている所で、おんなじ点が気になるので、あえて批判をいたします。

あの戦争は、自衛のための戦争ではありませんでした。侵略戦争でした。朝鮮では、日本語や宗教まで押し付けました。それなのに“東洋諸民族の自主独立”とか“人種平等”とか、“民族大協和”なんてなんで言えちゃうんでしょう? いえね、誰しも戦争を好んでいたのではないというのはわかりますし、正しい情報が伝わらなくて、そう信じていた人もいたとは思います。でも中国での“三光作戦”や“石井部隊”は人間として許すことのできない悪業です。産土の森に迎えられた人たちはその悪業とは関係ないかもしれませんが、日本軍がやったことは確かです。

故郷に住んでいた人たち、兵士になる以前の人たちは、みないい人だったのだと私は信じます。でも、戦争というものは人を鬼にします。「アイヒマン」になってしまうのです。特に、日本軍では、人は馬や銃以下に扱われました。食料も充分でないまま無謀な作戦に駆り出されました。お腹もすくでしょう、気も荒れるでしょう、軍の命令に忠実でもあったのでしょう。“三光作戦”(奪い尽くす、焼き尽くす、殺し尽くす)になるのも当然です。日本軍の兵士は加害者であると同時に被害者です。90%の兵士は餓死だそうです。人の命を軽視する、そんな軍が負けるのは、“不幸にも”ではなく“当然”だったのです。

その反省がないと、いくら真剣に世界平和を希求しても、言葉だけになってしまわないでしょうか?

まあねぇ。日本軍があんまりひどいことをしたから、中国の人たちが奮起して、独立できたと言えなくはないかもしれないけれど・・・





No.36

蜜の味

りっちゃん
07/5/22

20日、NPO女性の安全と健康のための支援教育センターの公開講座、「経験と理論の交わるところ・・・暴力社会に終止符を・・・」に行ってきました。遠かったけれど、上野さんの話は面白かった。みんな大笑い。

パネリストは小西聖子さんと上野千鶴子さん。司会役は支援教育センターの代表理事でもある角田由紀子 さん。

小西さんは武蔵野大学人間関係学部教授、被害者カウンセリングも。私が説明できるのはPTSDの治療についての医学的なことだけとお断りになってから、治療法などについてお話くださいました。用語など、理解できないこともあって、少し眠ってしまいました。激しい感情を伴う記憶は覚えやすいし再生しやすい。これは、しっかり覚えておけば次に避けられるから・・・主観的な恐怖、身体の怪我、無力感が強い時、恥辱感を伴った時などがPTSDの症状が起こりやすいそうです。ポルポトの迫害で90%、強姦で50%、自然災害では5%。記憶が向こうから勝手にやってくる。道路のセンターライン、誰もが当たり前にそれを超えずに運転します。お互いに信頼するという関係があるから、安心できる。それがなかったら・・・電車に乗れないトラウマがあると通勤が不可能になり、障害として浮かび出てきます。電車の安全性とか同乗する人々への信頼関係を作ることが必要になってきます。

認知行動療法。過去の記憶を、そのときの感情も含めて、何回も話してもらう。その人の安心できるところで。「よくできました。もう一度」と声をかけます。喩えていうと、本の断片をこわごわ覗くのでなく、細かいところまで、通して読むと読み終われるように。整理する、立ち向かう、とも言えます。これは時間がかかるし、保険適応もないので、大変なのだが、いい結果が出ている。中途半端に、素人は真似しないでね。

−−−これって友達に愚痴を聞いてもらうのと似ているかな。私も聞いてもらえなくて、トラウマではないけれど、未解決の問題があるから、なんとなくわかる。

上野さんは1998年のDVの調査結果を資料に。これは女性のみ対象。なぜなら、男性の調査結果と矛盾するだろうことが予想されたから。女性は33%があったと答えているが、男はほとんど認知していない。認知ギャップ。そして、いたずらが「セクハラ」、「DVは愛でなく暴力」「痴漢は犯罪」と言葉や捉えかたが変わり、男の許可無く勝手に女の意識が変わった。置きざれた男たちは戸惑っている。可哀想にも。

男が男であることを、誰に証明するかというと、男に対して。決して、女にではない。ホモソーシャル(帰宅が遅いのは、会社が大好きだから)・ミソジニン(女を侮蔑して所有する)・ホモホニアン(それでも男か!、と男を逸脱したものを排除)の3点セット。

 ”一生涯、あなたをお守りします”というのは、誰から?他の男から・・・(他の男がもっといい男だったらどうするの。守ってほしくないねぇ)で、幽閉されてしまった。これも所有の関係。

だから、学歴、教養、収入、身長、体重、自分より強い女は選ばない。情熱的恋愛、女が何もかも捨てて、というのは、親族関係から切り離せるので、OK。世の中を自分の都合よく解釈もします。女から連絡がないのは、何か事情があるか邪魔が入ったか。そして自尊心を傷つけられるとDVを起こします。所有と執着は愛ではありません。でも、女の側にもわかっていない人がいる。「殴ってもくれないって、私のことを愛してくれないのかしら?」。「君を殴るとき、僕の心が泣いているんだ」と言うのは、自傷行為だから、つまり、自分の一部と思っている。結婚は対等合併であって、吸収合併ではありません。女性依存が強いと、復縁殺人を起こします。多いです。

そんな男が変わるのは、自分の恋人、女房が去る時、子どもに何かあった時、自分が病気になった時など、取り返しのつかないことが起こった後です。

そんな男に、性支配のない、性的主体を成し遂げる道はあるか?
  加害者カウンセリングは可能か?
  男に脱男性化は可能か?

教育と再教育が必要です。子どもたちに期待する人がいますが、子どもは親の背中を見ます。言葉だけ伝えても自分たちの関係が変わらないとあまり効果は期待できません。母子家庭で育った男は、強い女を見てますから、自然な敬意がにじみ出ることもあります。全部ではありません。不在の父親像を理想化した場合はかえってひどいこともあります。

後半は質問にお答えコーナー。角田さん。法的制裁は刑務所の中でDV障害事件として更生への教育が行われるかどうか疑問。普通の傷害事件として扱われているのでは。同じことを繰り返す事例があった。

置いてきぼりになったのは、男性でだけでなく女性の大半も。だって、あんな人を当選させてしまったのですから・・・(本当にがっかり!!)もっとジェンダーギャップを縦にも、横にも広げて、男たちのそばに女は誰もいないと言うことになれば、学習効果も上がるだろう。

法科大学院で、「ジェンダーと法」という授業をもっている。試験に関係ないので、最初は女性一人だったが、今は70人以上。しかも男性が多く熱心。教育を今まで受け損なってきただけではないのだろうか?

上野:加害者カウンセラーを受けて男性は変われるのだろうか?という質問ですが、 学習効果があるのは”経済的に大損ですよ””首がまってます”。

私は好きですから、その手のあらゆる本を読んでいるけれど、ドンファンが最後にいうのは、自分にとって最高のセックスは、相思相愛の、双方が満足するものであったと。西尾幹二が侵略戦争でのことを「支配・抑圧は蜜の味」といっていましたが、可哀想な人たちに教えてあげましょう。「支配・抑圧は蜜の味、それより蜜の味は、ア・イです」

質問に「男によいところはあるでしょうか?」私のように期待レベルが低ければ、ちょっとしたことでも「うい奴じゃ」となる。褒めてのばす。

私たち団塊の世代の男は理解できなかったけれど、もっと若い世代では、男性学の研究をしている人たちが出てきました。避妊しなかったセックスと、した場合では違うと正直に言っています。期待しましょう。

−−−−上野さんは演技派ですねぇ。久しぶりに笑えました。でも、ほんと、難しいです。結婚とか恋愛って。対等な男性の友達はいるけれど、恋愛の方は・・・大人の女性が年下の男性と付き合うことが多いのは当然のことなんですねぇ。私の恋が失敗に終わったのも、これが原因かぁ。愛ではなかったのだ。私、所有されたり、仕えたりっていうのはできない性質だから・・・と、個人的な感想にふけっていてはいけませんね。目覚めた女と、目覚めた男の数にギャップがあったら、恋愛も起きない、結婚も減る、離婚は多くなる、当然、少子化になる。政府がいくら躍起になっても、女性問題への予算を削っていたら、少子化は解決しないということです。





No.35

われらはみな、アイヒマンの息子

りっちゃん
07/5/21

日曜の新聞、書評にあった。

カール・アドルフ・アイヒマンは、ナチスドイツにおいて、<ユダヤ人問題>を担当する部局の課長を務め、その<最終的解決>すなわち<絶滅プラン>に深く関わった。より細かく言うなら、「全ヨーロッパのゲットーからポーランドに作られた絶滅収容所に向けてユダヤ人を鉄道で輸送する計画を一手に指導していた」人物である。

15年後、「人類の敵」「稀代の極悪人」アイヒマンは逮捕されイスラエルに連行され、法廷で裁かれ処刑された。

傍聴した哲学者ハンナ・アーレントは、悪魔の化身のごとくイメージされていた彼には「深遠さも悪魔的な次元もまったくない」と述べた。アイヒマンは単に思考停止状態で上からの命令を忠実に遂行し続けただけの、凡庸極まりない中間管理職だったのだ、と。

「われらはみな、アイヒマンの息子」の著者ギュンター・アンダースもまた、ユダヤ人大量虐殺者のこの凡庸でありふれた小役人根性を出発点にして、すべての人間が内に抱えている「怪物的なもの」の根を掘り起こそうとする。

 1、制度化され工場化された人間の抹殺、それも何百万もの人間の抹殺が存在したこと。
  2、この抹殺の業務の指導をしたものとその手先、つまり奴隷的なアイヒマンたち(この仕事を他のすべての人たちと同じように受け入れ、命令と忠誠を盾にとって言い逃れをした人たち)が存在したこと。
 3、何百万もの人たちが、なにひとつ知らない状態に置かれ、いつまでも置かれ続けたこと。なにひとつ知らなかったのは、なにひとつ知ろうとはしなかったためであり、なにひとつ知ろうとしなかったのは、なにひとつ知ろうとしてはいけなかったためだった。つまり何百万の人たちは、消極的なアイヒマンたちである。
  こうした怪物性は、絶対的な悪というよりもむしろ、人間性の卑小さと怯懦を強く印象づける。



こういうのを読むと気が重いねぇ。つまり誰でもアイヒマンになれると言うことになる。思考停止状態は、今の日本人がだいぶ陥っているような・・・「責任の道」と「厚顔無恥の道」の選択・・・うーん、あんまり重いテーマなので・・・

ウィキペディアによると、ナチスとの出会いは、ワンダーフォーゲルだって。逮捕のきっかけは「結婚記念日に妻へ贈る花束を買ったこと」。裁判を通じてアイヒマンは、単に「命令に従った」だけだと主張。そうだったんだろうなぁ。彼にとっては。

関連項目にアイヒマン実験というのがある。詳しくは自分で見てね。生徒役を演ずる役者によって、あらかじめ録音された「各電流の強さに応じた痛みの声」が流され、電流がある程度以上の強さを超えると、生徒役は机や壁を叩き、教師役に向かって心臓の不調や部屋から出すように訴える、電流がもっと強くなると、生徒役は何の応答もしなくなる、にもかかわらず、責任を負わなくてもいいと聞かされて、最大の450Vまでスイッチを入れ続けたのが、被験者40人中25人だって。

特急電車の強姦事件でもなんで、携帯で警察に連絡しなかったかって言うと、そういうことなんすかねぇ。面倒なことに関わりたくない。責任を取りたくない。行動(実験だと抗議してやめるという行動)ができない。

「一人の死は悲劇だが、数百人の死は統計でしかない」。アイヒマンが遺した言葉だそうだが、アイヒマンを死刑にしたイスラエルがパレスチナの子どもたちの死を、やはり統計でしかないと思うんだろうなぁ。アメリカも、イラクで死んだ米軍兵士のことは悲劇と思っても、イラクの市民の死亡数は、統計でしかない。いや、数も知ろうとしないのか。

私たちは?・・・





No.34

アメリカの日本改造計画

りっちゃん
07/5/20

著者は「拒否できない日本」を書いた関岡英之さん。当然アメリカの「年次改革要望書」がからんできます。

裏表紙には、
  こんな「美しくない国」に誰がした?
  安倍・ブッシュ時代の「日米関係」の核心を、各界の第一人者が斬る!

関岡さんをはじめ、23人の侍とも呼びたい人が主に対談、インタビュー形式で、年次要望書通りの「改革」が異様な速さで執り行われ、その結果、日本の「国益」(国民にとって利益となること)が失われている又はそうなりそうなことを詳細に解明しています。

最初に登場するのが小林よしのりさん。彼を真正右翼と私は呼んでいます。左翼の端くれと自認している私と立場は違いますが、日本を独立国にしたいという思いは一緒です。締めは保守派?の西部邁さん。「核兵器を準備」なんて怖いことをいう人です。核廃絶を願う私と、結論はまったく違いますが、発言の中味のあちこちには、同感したり、学ぶことも多い。非暴力抵抗主義、スピリチュアリズムでもって、とことんまで貫く構えを、わが国民の圧倒的大多数が持つに至っているならば、「日本を攻撃したければしてみせろ。おれたちは精神力にかけてとことん逆らってやる」という構え方もあろうかと思うなんて、いいですねぇ。これだけ多彩な人たちが意見を述べ合うという本はなかなかありません。その分、これだけアメリカに貢いでしまったのかと、あきれ返るばかりでもありますが・・・

アメリカの保険業界が郵便局の簡易保険の市場を狙う郵政民営化。アメリカの中でも最も規制の緩いデラウェア州をモデルにしてしまった商法・会社法。日本の技術開発の足を引っ張るNTT解体。保険会社が儲かり、日本人の健康そのものを損ねるアメリカ型医療制度。日本経済を外貨の“草刈り場”にした金融占領。弁護士を激増させ、「訴訟爆発」社会を生み出す司法制度改革。地元の商店街を潰し、風景と若者の心を破壊する、大規模小売店舗法の廃止。上流を「売国奴」に下流を「奴隷」に落とす教育改革。起こるべくして起こった「耐震偽装事件」は建築基準法の改正による。BSE問題では国民の目を欺き続けた政府とそのごまかしを伝えない「メディア独占」のカラクリ。「グレーゾーン金利」の件でも年次要望書と駐日米国大使の圧力があったが、その圧力に屈しない金融庁No.3の辞任もあり、超党派議員の連携があったので、アメリカの横暴を阻めたという経緯

他にも、人材派遣の自由化で「格差拡大」。2005年の要望書では、医療機器・医薬品・栄養補助食品・化粧品や医薬部外品の販売規制を緩和すること、競争政策では公取に新たな権限と優遇を、中小企業にもチャンスがあった談合の排除などが要求されている。

特に病気を抱える私としては、医療問題が勉強になりました。地方交付税や補助金をケチって、地方をますます荒廃させようとしている日本政府。公的医療費もケチっています。だから、産科医や小児科医が不足になったのですって。私の担当医師もこのところやけに忙しそうです。よく話を聞いてくれないのも道理です。人件費をケチって人手不足なのねぇ。イギリスでは、同じように医療費をケチり、さらにサッチャーさんが競争原理を持ち込んだせいで、入院待ちが130万人にのぼり、手遅れのため癌患者の死亡率が非常に高かったそうです。医療に競争原理を持ち込んではいけません。悲惨な状況になります。

アメリカもひどいものです。国民保険がありません。入院費がとても高く、お産の時、アメリカはもっと早く退院すると聞きましたが、それも当たり前です。払うのが大変だから・・・推理小説などでも、探偵さんが大怪我をしても抜け出しちゃうのは早く犯人を捕まえたいだけでなく、入院費が高かったからだったのかぁ。納得。

「国民負担率は低い方がいい」なんて言わないでね。自己負担が増えたら、受診を控える人が増え、病気を悪化させ、医療費が余計かかることになります。国民負担率というのは、税金と社会保険料を合わせたもの。そっちからの割合が多いほうが、安定するのです。累進制ですから・・・自己負担が増えると得をするのは、民間の保険会社なのですって。「将来、自己負担が大変ですよ」で、加入する人が多くなるからだそうで・・・アメリカの保険会社のための改革だったのねぇ。冗談じゃない。退職して年金をもらい始める前の60代が受診を控えていると統計に出ているって。環境が変わって一番健康に気をつけないといけない年齢ではないですか?!格差社会も健康に悪いそうです。ストレスを感じることが多くなりますから・・・心臓にも免疫力にも良くないですって。

興味深かったのは、三浦展さんの「美しくない国」日本―「ファスト風土化」で破壊される若者の心。消費社会研究家というのも初耳です。ふーん。現代だなぁ。

「下流社会」を書いた僕は、実は下流の人を嫌いと言うわけではありません。最低限、自分の食べ物代くらいを稼げていれば、人は何をやっていても自由だとは思います。しかし、自分の食べ物代さえ稼ぐ気のない下流が多いので僕は嫌なのです。自分で自分の食い扶持は稼いで自立する。みんなと強調する時は協力する。そんな自立心と公共心を持った市民が育つことが重要であって、そういった市民はショッピングモールからは育ちません。そう考えるのが欧米のインテリの常識です。自分の世界を肥大化させているだけの人間は、まっとうな市民とは呼べません。パブリックな視点は、町で暮らさなければ生まれてこない。モールは街ではありません。僕はおかしいものをおかしい、嫌いなものを嫌いだといっているだけです。ちゃんと自立し、公共心を持った人間が育つ風土がなければなりません。「ファスト風土」から育つのは「ファスト人間」だけです。

地元の商店街で買い物をする。自分の地域は自分たちで守る、ですね。

教育問題の和田さんには反論したい。「ゆとり教育」は、自分から勉強する、考える力をつける学習になるはずだったんだ。それがまだ成果が出ない段階で「改革」になってしまったという感あり。和田さんのいう学力をつけるというのは、どうも受験勉強に勝つためのものという感ありだよ。先生たちも気の毒だよね。君が代・日の丸対策に追われていたし、管理が厳しくなって、余計な仕事が増えていたしねぇ。PTAも機能していないばかりか、我が子しか見えない親が増えたそうだし・・・先生がそんな状態で子どもたちが「ゆとり」を持って学ぶなんてできなかったと思うよ。管理強化では、自ら学ぶ、考える力をつけるなんてできないよ。

「ハリー・ポッター」を翻訳した松岡祐子氏のように、国の税金を払うのが嫌だからと言ってスイスに移住するような者もいます。そんな人間には二度とピザを発給せず、日本に入れてやらないと言うくらいの気概が必要です。そんな奴は、まずい日本食をヨーロッパで食っていると言う話ですよ。

には笑えたけれど、“道徳教育とは、「私」を捨てて「公」を大事にするという当たり前のことを教えるためのもの”は間違ってます。「私」がたくさんあっての「公」だから、どの「私」も幸福になるように「公」があるのです。そして、「私」を大事にする「公」を、「私」が当然大事にするのです。第2次大戦でなぜ日本が負けたのか。それは「私」を大事にしなかったから当然の帰結なのです。

金融や経済はどうもぴんと来ないけれど、会社は誰のものと聞かれれば、それは社員や消費者でしょう。株主、それも株を売り買いして儲けるだけが目的の人のものでは決してない、あってはいけない、位はわかります。ブルドックソース、無くなっては困ります。味が変わるのも嫌です。TOBなんて言わないで買収って書けばいいのに・・・言葉まで乗っ取られつつあるのかしら?

マスコミについては、まったく信用できない状態ですねぇ。公明党のオジさんが、昨日、「改憲は選挙の争点にしない。改憲ではなく、加憲ととらえている。憲法9条は、一項も二項も堅持。集団自衛権はこれを認めない」と、はっきり言っていたのに。今日、新聞を見ても、ネット(MSNと朝日)を見ても、書いてないよ。どうしてぇ。私なんか思わず拍手しちゃったほどの大ニュースなのに・・・いやぁ、公明党、さすがに平和の党だわって。憲法のことは書くことを禁止されているのかしら? 誰に? これもアメリカ? 地方紙の方が頑張っているそうです。神保哲生さんはメディオ独占に苦労しながら、ビデオニュース・ドットコムを運営しています。

紺谷さんが書いています。
他国の利益のための改革を進める政権を、国益を損ない、国民生活を破壊し、日本の文化・伝統まで崩壊させた政権を、日本の国民は「改革政権」だと支持してしまった。小泉さんや竹中さんは批判されてしかるべきですが、彼らの実態を知りながら報道しなかったマスコミ、警告しなかった専門家の責任が重いでしょう。しかし、そういう状況を許してきた私たち国民にも責任はあるのです。現状の危機に一刻も早く気がつくことが、日本再生の出発点です。

これからも、アメリカに「NO!」と言えない日本であり続ければ、真面目に働いてきた日本人の資産は、みなアメリカの一部資本家たちに搾り取られてしまうだろう。アメリカ国民のように・・・国民保険もない、借金が当たり前、そして台風が来たら、水浸しの中に捨てられてしまうということになるのかもしれない・・・

いや、この23人の侍のように、みんなも声をあげたらいい。おかしいことはおかしいと。そして、日本国民の安心と安全、自尊と自立を守るために働く議員(もちろん9条は堅持だよ)を選出する、賢い国民になりましょう。





No.33

健康ファシズム

りっちゃん
07/5/18

日本には今、健康問題に関するファシズムが横行している。ファシズムとは、極端に一面的なことを断言すること。極端な意見が、さまざまな健康問題でいくつも出回り、私たちは悩む。例えば「水を一杯飲め」と言う一方、東洋医学では「水は毒だから飲み過ぎるな」と言う。(略)インフルエンザ治療薬のように、昨日まで国も認めていた良い薬が、実は害があったとわかることもある。

メタボリックシンドローム(内臓司法症候群)という概念は、日本人全員を病人にしたいのではないかと感じる。東洋では、七福神の布袋さんのように腹囲がゆったりした「A形」体系が健康の象徴だった。最近は欧米人のような「V形」体系がよいとされているが、体系にもグローバルスタンダードがあると言うのか。国がたくさんの病人予備軍を作り、国民を不安と焦燥に陥れているような気がしてならない。(略)

格差社会の問題も横たわっている。医療費の自己負担が増え、今後、希望する医療を受けられない「医療難民」が一杯出るだろう。そういう人たちは、自分で自分の面倒を見なければならないわけだから、健康へのこだわりは強くなる。(略)

よく「突然体調が悪くなった」というが、どんなことにも予兆がある。だから「身体語」に常に耳を傾け、自分の体調にあった生活をする。水を飲む量も薬の量も百万人いれば百万通りの「良い加減」があるはずだ。画一的な定義や平均値で健康を語っても意味がない。

だから、この本は「ハウツー本」ではない。「自分で考え、自分で決めなさい」という本だ。

・・・・・・・・・・・・・

これは、五木寛之さんと帯津良一(病院理事長)の「健康問答」と言う本の紹介。毎日の今朝の新聞の載っていたもの。今、まとめようと思っている本と関連があるものだから、いやぁ、さすが、的を得ています。五木さん。健康問題だけでなく、なんでもそうありたいですねぇ。

健康だけの話で補足すると、自分で感じる、ということも大事。それから、記者から「“長生きは本当に幸せか”と言う問いが印象に残った」という発言あり。健康に気を使う人の中には、「で、そうやってあなたは何をしたいの?」と聞きたい人がいるんだけれど・・・長生きだけが目的の人生って、ヘンだよねぇ。そこそこ健康に留意し、そこそこ稼ぎ、いろんな楽しみを見つけたいね。

次号、No.34は「アメリカの改造計画」の予定です。





No.32

暴かれた「闇の支配者」の正体

りっちゃん
07/5/17

No.22 ユダヤ・キリスト教「世界支配」のカラクリ ではちょっと混乱気味だった古歩道さん、今回はジャーナリストは事実を追って行く者だと再確認されている。よかったぁ。

前書きの冒頭「アメリカのある勢力が日本支配を完成しつつある――。
これはスパイ小説やSF映画の話ではない。
今の日本社会で密かに、しかし確実に進行している現象である

日本で政・官・ヤクザが暗躍しているというのは、なんとなくわかるよね。そして今の外資がやたら増えた状況も知っているよね。第1章 “闇の権力”の狙いは巨額のジャパン・マネー。みんなそろそろ郵政民営化が詐欺であったことに気づき始めているかな? 長期信用銀行がアメリカのハゲタカ・ファンドに10億で売られ、国民の税金5兆円で不良債権を一掃し、新生銀行として上場益が1兆円だって。その投資組合は課税されないオランダ国籍だから、どこの国にも税金を納めていないんだって。日本が赤字になるのはこういうことからきているんだよ。日本人はまじめに働いてきたんだもの。税金もちゃんと納めたしね。普通なら赤字になるはずがない。“闇の権力”の言いつけどうり動く政府はいりませんって、みんなが言わなくっちゃぁ、ハゲタカファンドにどんどんみんなの財産を喰われちゃうよ。

第1章の最後は、りそな国有化の件。竹中金融相の発言で株価の暴落があり、「大銀行は潰したりしません。りそな銀行は政府が守ります」と保証をつける。その間にハゲタカファンドはボロ儲けという図式。監査法人の会計士平田さんは不自然な自殺。あ・や・し・い。りそなのインサイダー取引疑惑を追及していた植草氏は、覗きと痴漢の容疑で逮捕された。私はテレビを見ないからよくわからないけれど、マスコミで大騒ぎだったらしい。「痴漢の常習犯」とのレッテルを張られたとか。古歩道さんは「国策捜査」と呼んでいる。詳細に検証されているのでぜひそこを読んで欲しい。私は痴漢事件については女性の立場から厳しく罰して欲しいと願っているけれど、この件に関しては冤罪・罪を作られた事件だという古歩道さんの説に納得できるよ。植草氏はハルシオンという錯乱を起こす副作用のある入眠剤をお酒とともに飲まされた可能性があるって。うん、かつて仲良しだったIさんも私がスパイと疑うRさんからお酒を贈られてからおかしくなった。常套手段?身近にこういうことがなかったら、世の中推理小説ではないよと思ったかもしれないけれど・・・大いにありうると実感しちゃう。お酒とやたらと人を持ち上げる人には用心しましょう。

132日の拘留、「認めろ」「裁判になればマスコミの餌食になる」「否認すれば長期拘留になり小菅拘置所に移送される」「裁判で私的な生活を攻撃して、とにかく家族を苦しめてやる」と何度も言われたんだって。植草さん、そんな脅しに負けないで。植草氏は「私は無罪を訴え、最後まで戦います。自殺する可能性は絶対にありません」と宣言しています。もし植草氏に何かあったら、それは、“闇の権力”によるものだとということになる。でも、なんか苦労した分、いい顔になったような・・・子どもたちだってきっと誇りに思うよ。イジメ同様、狙われるだけの価値のある男だということだから・・・

第2章 アメリカに翻弄されるメディアと政治家 では、日本テレビの創設者であり、読売グループの総帥であった故・正力松太郎が、CIAからコードネーム「ポダム」と呼ばれるエージェントだったことを記した文書がアメリカ公文書館にあることが書かれている。戦後すぐからお笑いとスポーツともう一つはなんだっけ、で日本人をおバカに変身させようとするCIAの作戦が実行されている。日本テレビどう?巨人はどうなのかな?野球も優秀選手はアメリカ本土へという時代になりました。日本人の優秀性を認めてもらって、人種差別の解消や、ほんとの日米友好に繋がることは大いに結構、でも、テレビの見すぎでお馬鹿になるのはやめましょうよ。

石井紘基殺人事件も詳細に検証されている。他にも一杯あったね。辻元さんもはめられた口。まともな政治家は、検察とスキャンダルでタイミングよく消されてしまう。良過ぎるよ。角栄さんだって、独自外交をしたら、ロッキードでしょう?あれ、本当は軍用機の方が金額も大きいし、問題にすべきだったんだって。自衛隊の軍備がアメリカの軍需産業にとっていいカモだって、そろそろ気づいてもいいんじゃないかなぁ

日本の教育について、アメリカが押し付けてきた教育プログラムの要点は、白人に対する徹底的な劣等感を植え付けること、アメリカは素晴らしい国だと信じ込ませること(これはイラク、ニューオリンズを見て、誰にもばれてしまったよね)、自分独自の意見を作らせないこと、討論や議論を学ばないこと、受身のパソナリティを作ること、一生懸命勤勉に仕事させること(おかげで、過労自殺57%増加)、目立つ人の足を引っ張ること(イラクの人質バッシングもそういうことですね)。古歩道さんは、多くの日本人がアメリカからの露骨な内政干渉をまったく疑問に思わないものこの教育の成果だと断定しています。おいおい、それでいいのか、日本人。アメリカの押し付けプログラムの反対へ向かいましょうよ。

第3章 世界を牛耳る支配の構図。アメリカ人も今のアメリカにはうんざりしているそうな。軍事費にかかる分福祉には廻らない。国民健康保険もない。自由の国っていっても報道の自由がない。イスラエル批判は政治生命を絶つことになるって。イラク戦争ではジャーナリストを米軍が殺している。国際ジャーナリスト連盟が把握しているだけで19人(橋田さん小川さんはこの数に入っているのだろうか?)。

「“闇の権力”はアメリカの世界支配を狙う石油産業、軍事産業、国際金融資本と、それと利害を持つ政治家、官僚、メディア人の秘密結社である」。“イルミナティ”“ニュー・ワールド・オーダー”という名だって。自分たちは神様だとでも勘違いしているのかしら?人口抑制のためにエイズ、鳥インフルエンザを生物兵器化している。一番効率がいいのは戦争だってさ。ザケンナヨ!! 「青幇」というアジア人の秘密結社はカネ目的でなく「義」のためだそうだけれど、いずれにしても自分たちだけで世の中を変えようという発想はいただけない。秘密もよくない。私たち普通の生活者自身が、変えていかなくては・・・

古歩道さんも「本書では、“闇の権力”の世界支配システムを余すところなく暴露し、日本人が奴隷、犬としてバカにされ、徹底的に搾取されている現状を告発した。  通読してくれた読者は、おそらく相当な危機感を感じているのではないかと思う。このような話は、大メディアでは決して知ることができない。「今からでもできることはないだろうか?」おそらく、そう思っているのではないだろうか」と書いています。私たちにできること、まずは「アメリカ追従の政策に賛成する議員には投票しない」ことではないでしょうか?声を上げることも大切ですね。ひとりひとりできることから・・・





No.31

黄金の13

りっちゃん
07/5/13

国民投票法案が参院通過見込みの時に、推理小説の読後感想です。ちとのん気過ぎるかなぁ。でも、ここにもこわ〜い未来が描かれていたので、皆さんにご報告したくて・・・

この本には、国際コンテストで第一席を獲得した13の短・中篇が載っている。1979年発行で、その9年〜25年前の作品だが、どれも新鮮です。エラリー・クィーンが言うには、「探偵小説が良心を持つとき、社会的誠実、社会的メッセージは探偵小説の範囲に一致し、あるいはその範囲を超えて調和する――それは“共生的同一性の場合”と呼ばれるものであるだろう」「よく言われるように、ある出来事には必ずその前兆があり、探偵小説家は、いかにも彼の探偵のごとく、その前兆を推理し解釈する、これもまたよく言われることだが、大きな出来事の前には、きまってその精神が現れる。探偵小説はしばしばこの精神なのである」そうな。どの作品もまったくおもしろい。そしてまったく異なっていて多彩な作品群。エラリイ・クイーンって、編者としてもすごい。

で、こわ〜い作品の題名は、「名探偵、合衆国大統領」。SF? 原子力を利用して北シベリアのツンドラを溶かす。それが、「自分たちを支配しようとする軽率な夷荻どもを、造作なく消化してしまう」という中国だっていうのだから、まるで予言のよう。経済が発展して、エネルギー消費がますます増えたら、地球温暖化によって引き起こされるだろうことがここに描かれている。解決方法は、飛行機でグリーンランドの万年氷を爆撃して、グリーンランドを隆起させようというのだから、話が大きいねぇ。しかもそれを全世界に映像を流して、自分、すなわちアメリカ大統領を委任統治者と認めるよう演説しちゃう。ファー、正義の味方、力強いアメリカ大統領。9・11とイラク戦争を思い起こすよ。まったく。そして「人民の人民による人民のための」の人民には、アジア人種はどうも入っていないようだよ。米中戦争も起きて欲しくないけれど、あるとしたら、核かなぁ。核廃絶を訴えていた長崎市長は殺されてしまったけれど、その分、私たち日本人が引き継いでいかなくてはね。

「裁きに数字なし」は、オルガン弾きが探偵。彼の相棒は「どうしてさ?」としか言わない。鸚鵡だからね。でも、それがないと調子が出ないんだって。そう、自分に問いかけるって大事だねぇ。

「追うものと追われるもの」は胸にジーンと来た。脱獄囚を追い詰め殺すことに生きがいを感じているかのようなジョーンズと、ジョーンズの手際よさにいらだち、生死にかかわらずであることにこだわるメルビン。なぜ冷酷なはずの脱獄囚が蟻の巣をじーっと眺めたのだろうか、自分と同じように。その答えをジョーンズがいとも軽く口にした。「まるで兄弟みたいだ」。脱獄囚最後の一人ケイゴーは、大自然の中に逃げ込んで、「一生のうちでいちばんのびのびとした気分を味わって」いるようだった。大都会にしか住んでいなかったのに・・・
ケイゴーはジョーンズに殺される。メルビンはその銃をぶち壊す。ジョーンズも彼の“兄弟”だから、銃に八つ当たりするしかなかったんだろう。

推理小説って、人間性がよく見えるから、面白い。





No.30

日本の真実

りっちゃん
07/5/9

学問道場の主宰者でもある副島隆彦氏が編者。題名の上に、“最高支配層だけが知っている”とあって、帯に“真実はやがて世の中に、ザワザワと広がる”とある。そのとおりなんだろうね。私も知っている話があるから・・・

副島さんの「安倍信三の奇怪な変節」は面白かった。安倍首相がアメリカから「カルト・オブ・ヤスクニ」とにらまれている。中国などアジア各国からは「何があってもアメリカに一言も文句を言えない国」と見破られている。安倍首相の顔つきからもそれが確認できるというのはとっても納得がいった。ただねぇ。アメリカからにらまれている分、あせって、ますます年次要望書どうりに動くのではという気もして、9条改悪が早まるような気もして、私はとっても怖いんだけど・・・シンゾー政権は長く持たないと予測しているけれど、恫喝すれば意のままに動く政権なら、アメリカが持たしてくれるかもよぅ。「ムーニスト」(統一教会員)嫌いのチェイニーだって、びびった顔つきの安倍首相なら操縦しやすいだろうし・・・

全体を通して、日本がいかに外国から都合のいいように利用されてきたか、ということを言いたいようだけれど、信長も秀吉も、明治の志士たちも、結果的に日本を植民地にはしなかったから、それなりにしたたかだったのかもしれないと、私には思える。今がいちばん植民地っぽいのでは・・・米軍に長いこと占領されっぱなしだし、USAというのは結構各州単位の地方自治があるけれど、日本の場合は、連邦の意のままに動いているから、52番目の州なんてもんじゃない。お金は貢いじゃうし、企業は乗っ取られるし、労働者は、アメリカの資本家たちの都合のいい働き方に変えられちゃうし・・・独立国家になるのはいつ? 

こんな状態であることは、ネットを利用している人は結構しっていると思うけれど、大新聞社たちは知らないのか、知らない振りをしているのか。憲法記念日の紙面を見た限りでは、毎日も朝日も憲法改悪は規制のコースになっているような書きぶりだったよ。護憲は問題外。今こそ改正のための論議をいたしましょうだって。確かに改正なら、私も論議に加わりたい。でもね、絶対多数の政権が意図しているのは、アメリカの要望どうり、9条を改悪して、アメリカのために戦えるようにするのが目的って、はっきり見えているではないか。それを、障害者の権利とかを書き加えて、時代にあった憲法にしようってさ。そんなのんきな問題ではない。障害者の問題だって、自立支援法とやらで、みんな苦労している。憲法以下の具体的法律がどんどん悪くなっているのに、憲法にいいこと謳っても意味ないじゃん。法律を整備することでずいぶん改善されると思うけどなぁ。

憲法の中の国民主権、三権分立、地方自治、平和主義を、法律を整備して、(たとえばさぁ、安保はいらないとかさぁ、最高裁がいつも国側の勝利になるのをやめるとかさぁ、ばら撒きでなく安定した収入が地域にいくようにとかさぁ。)もっとしっかりしたものにしていく。それが先だと思うよ。

マスコミがこんななもんだから、副島さんたちが頑張っていても、みんなはまだまだ、日本が独立国とはとても言えない状態だと言うことを知らないんだろうなぁ。

最後の章も、怖いねぇ。

「ホワイトカラーエグゼンプション」という制度を導入するか否かだろう。日本経済団体連合会は、「ホワイトカラーエグゼンプションに関する提言 2005年6月21日」の中で、年収「400万円以上」の従業員には残業手当を支払わない。その代わり成果に応じた賃金を払いたいと提案している。
 この制度に反対する労働総合研究所の牧野富雄代表理事は、その理由を「巨額の賃金横取りである上、過労死を急増させる」としている。同研究所では、年収400万円以上のホワイトカラー労働者1013万人から横取りされる賃金(残業代)総額は11.6兆円に上り、一人当たり、年124万円になると推算している。さらにサービス産業が減らない現状で、長時間労働が強制されることになれば過労死、過労自殺、精神破壊を含む健康破壊を急激に増大させることにならざるをえないと主張している。
 また、神戸学院大学講師の梶川敦子によると、米国では外部労働市場が発達しているために、長時間労働を強いると転職されて、有能な人材を失う可能性が高いので無理強いをしないという指摘がある。まだ外部労働市場が発達していないわが国に、この制度を適用するのは無理だと思う。結果として、米国が日本に要望する「労働の自由化」は、雇用を不安定と低賃金の方向に向かわせていることは間違いない。

「人材派遣業の自由化」もアメリカの意のままだった。おかげで給与格差も生じているけれど、企業からしても、日本式では、技術などを社員同士で互いに向上し、伝え合い、社内教育ができたのに、いまや、「マニュアル」人間ばかりできて、相互の教育なんてできない状況なんじゃないかなぁ。だから、団塊の世代の退職が怖いんでしょう。技術などの伝え合いができていたら、何も怖いことないもの。若い正社員に任せればいいだけなのに・・・いつ首をきられるか分からない人間は、その場の成果を上げることに必死で、悠長に、“お客様のため””社のイメージを壊さないように”なんて配慮までできやしないしねぇ。これって目立たないけれど、結構日本の産業をぶち壊しているんじゃぁなかろうかという気がする。そのこと自体、アメリカにとって都合がいいってことだよね。経済大国第2位の底力が損なわれた方が安心なんじゃないかな。

編集主幹からのことば。なかなか意気盛んで好印象。

これからも私たちの独自企画による斬新な論文集が出版されていくだろう。私たちは皆、若くて貧しく、思想研究や学問研究にのんびりと打ち込めるような生活環境にはないものたちである。しかし現実の目の前の人生の苦難をものともせずに、在野の学問研究集団として、今や日本でも有数の読書人、知識人の集まりになりつつある。
 私たちは、今こそ寺子屋、学問道場すなわち、「私塾の思想」に立脚する。江戸中期から幕末にかけて日本に澎湃と沸き起こった「自分は本物の学問を死ぬほどやりたいのだ」という私塾の復興を目指す。

相互教育、社会教育がもっとあちこちに沸き起こること。それが独立国への道に繋がっていると思う。





No.29

絵で読む「老子」無為を生きる

りっちゃん
07/5/3

著者の長尾実さんは、イラストレーター。「宝石」(只今公開準備中)の昭和38年「天の上の天」陳舜臣の挿し絵も描いている。なかなか洒落ていて絵が大きいという印象。長尾さんのHPにはカラフルな絵が一杯。きれいで明るく楽しい雰囲気。女性が素敵。この本では、女性もいいけれど、子どもがことにいい。動きがある。男性は表情も動きもよくない。どうしてかは、読めば分かる。

左ページに訓読文、漢文、綴じ込みを挟んで長尾さんの墨絵、左端に長尾さんの短文。絵がもったいないなぁ。

老子の文章は民衆のための処世術というよりも、国を治める立場のものへのアドヴァイスだなぁ。無為というのは重い税金を課して自分が贅沢をするのはもちろんのこと、余計なことをすると民力が衰えるぞ、ということらしい。それを長尾流で言うと、

小魚は、そのまま料理する
  ま、細かいところ傷つけないで
  人々を治める

となります。長尾流では子育てのことになるけれど、これも老子が言いたかったのは、為政者の心構えのことだろうなぁ。

生み 育て成長しても
  所有しない 頼らない

「うーん、納得!!」

老子は、「不出戸、知天下」。でも、これは聖人の場合。聖人ではないらしい長尾さん訳はこうなる。

遠くへ行きたい!
  遠くへ行く度に もっと分からなくなるのに

あはは、私も凡人だから、「わかるなぁ」

自分が納得したように、自分の生き方にちょうどいいように自分勝手に改ざんしているともいえる。でも、論語にしても毛語録にしても聖書にしても、一部分を取り出してこれだけが正しいと人に押し付けて、「ハイルヒットラー!!」なんてことになるよりも、これでいいのです。ご自分でも「ま、老子は自分向きに読んで自分用にもなるのでいい・・・」とエピローグに書かれています。だから、この本も、読む側が自分勝手に、「うーむ、なるほど」「そうだそうだ!!」「いやちょっと違うぞ」なんてことをつぶやきながら、絵も堪能しながら楽しんで読んで、それぞれの人生に生かしてゆけばよいのだと思います。

これはぜひ引きこもりやニートさんに読んで欲しい。漢文の最後にある「食母」とは、道を用いることなそうな。つまり天然自然流。漢文ではちょっとすねちゃまの印象あり。いいじゃぁないですか。ぼちぼち生きましょうよ。

周りは活躍している
  自分は独りボンヤリ何もしない

安倍首相をはじめ、北朝鮮の核実験やミサイルでがたがた言っている人たちによく味わって欲しい。平和憲法の力はすごいんだぞっとあらためて思うのがこれ。

威張らない 怒らない 挑発にのらない
  下出に出る 争わない力

兵を向けるより 戦いを哀しむものは勝つ

刀を向けないので
  キバもツノも向かってこない

「ちょっとちがうかなぁ」と思ったのは、

真心薄くなれば 礼 道徳が作られる

まったくそのとうりでもあるんだけれど、今、ことに、そうだね。でも、「ありがとう」「ごめんなさい」「お疲れ様」とか言えない人に困ってしまう時も多々ある私としては、挨拶とか言葉掛けってとっても大切とも思うんだ。

道徳? この本を読んだらいいよ。老子の“道”とは宇宙本体、とらえどころのないもの、自然とも言える。押し付けとはまったく関係ないのだよ。道徳というよりも、哲学とか政治教育に力を入れればいいのにね。

デザインがシャープなものあり、へんてこなのあり、惚れ惚れするものもあり、しみじみと宇宙を感じるものあり、という墨絵を見たい人にも、「老子」に興味がある人にも、ほっと一息したい方にも、自分らしくを大事にしている人にも、お勧めの一冊です。





No.28

五日市憲法

りっちゃん
07/4/26

2006年11月の福生市公民館のつどい、報告が遅くなりました。忙しかったのよ。許されて。金さんのまとめをさらに短く、感想も含めて・・・

自由民権運動の一つに私擬憲法運動というのがあります。自分たちで憲法を作ろう!!と全国各地で作られました。西多摩の五日市では「学芸講談会」という結社がありました。学習の中心的役割を担ったのは、五日市勧能学校の講師だった千葉卓三郎。構成メンバーは農民や商人たち。参考となる高額な本は、五日市憲法が発見された土蔵の持ち主が深沢権八さんが購入。例会は5の日に開かれました。2年学習して、1881年、五日市憲法が作られました。

五日市憲法の第2編第1章「国民ノ権利」
「日本国民ハ各自ノ権利自由ヲ達ス可シ他ヨリ妨害ス可カラス且国法コレヲ保護ス可シ」は、
日本国憲法第11条
「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、犯すことのできない永久の権利として現在及び将来の国民に与えられる」に匹敵する内容がありました。

千葉宅三郎らは基本的人権の不可侵性を前面に押し出しそこから一つ一つ草案を組み立てていきました。大日本帝国憲法は76条。日本国憲法は103条。植木枝盛の憲法は220条(国家が国民を裏切ったり、国民をだますような時にはその政府を武力を持って倒していいという抵抗権・革命権が明示してあります)。五日市憲法は204条。すべての私擬憲法の中では2番目に条文が多い。それだけに非常に周到な組み立てがなされていました。

主権は「国民の集合体としての国家にある」とされています。(民権派の憲法には欽定憲法は一つもありません。国約(民約)憲法です。欽定憲法は明治政府の大日本憲法だけです) 選挙は制限選挙。立法についての技術知識が未熟で、不完全であったともいえますが、それがまた民衆憲法の証拠とも言えます。

天皇の名で勅令が出されたことで、以降不敬罪が適用され、民権運動は下火となりますが、1889年の憲法制定、90年選挙、帝国議会への流れとして果たした役割は大きいと思います。でも、秩父事件とか、弾圧も一杯あったから、うーんかなぁ。

1883年卓三郎は31歳の若さで結核のため亡くなりますが、五日市ではその後も英語学会、衛生議会などを開設、保育所も作りました。彼らの「平等感・意識」は差別の問題にも深くかかわり、学芸講談会の規約の中で、自由と平等を貫くためには、差別や不平等の問題を解決してゆかなければならないとの問題提起をしていました。

うーん、五日市ってすごいところです。すごい憲法草案を作れたのは、社会教育が徹底していたんだなと思う。福生のお囃子重松流も重松さんが行商の際、製糸工場に泊り込み、福生の人にお囃子を教えてくれたんだ。立場の違う、さまざまな人のネットワークがあったとも言える。いいなぁ。金持ちは金持ちなりに、知識人は知識人なりに、力を出しあうって。もちろん、教わる方もすごく熱心だったんだろうなぁ。

卓三郎は戊辰戦争に参加していたんだそうな。戊辰戦争を”前の戦争“という会津では、野口英世も有名。彼遊び好きであちこち借金踏み倒し、相当廻りに迷惑を掛けたらしい。でもそれを許す風土があったらしいよ。金持ちは(世の人に役立つ)偉い人を応援する役割をして当たり前って。素晴らしい習慣ね。金儲けが目的でなく、その金で世の中をよくしていく。現在の金持ちにもそうして欲しいな。それぞれの立場で、それぞれのできることをするって、いいなぁ。私も本音の言い合える、お互いが学習できるネットワークを作りたいです。





No.27

タイタンの妖女

りっちゃん
07/4/25

今年4月11日に、「猫のゆりかご」の著者ヴェネガットさんが亡くなられた。残念。ヴォネガットさんを偲んで「タイタンの妖女」を読む。

ヴォネガットさんは、捕虜として連行されていたドレスデンで英米軍の空爆を経験します。その時のアメリカ大統領はルーズべルト(フランクリン・ローズヴェルト)。シガレット・ホルダーを使い、グロトン風のテノールでしゃべるこの本の主人公ウィンストン・ナイルス・ラムフォードのモデルです。

彼は、障害者でありながら、車椅子姿をアメリカ人に見せようとはしなかった。
  彼は、真珠湾攻撃の日本軍の通信を聞くお茶会を開いた。
  彼は、日系人を強制収容した。
  彼は、「マンハッタン計画」による原子爆弾開発を推進した。

マンハッタン計画の開発は、秘密主義で行われ、情報の隔離が徹底された。個々の科学者は個別の担当分野のことしか知らず、全体を知るのは上層部のみであったそうな。この本の中の火星軍の兵士たちとおんなじだぁ。地球攻撃の意味が分かっていたのはラムフォードのみ。

ドレスデンの空襲も、屋根を開ければ中は木造で、高温の火災旋風が起きて、たくさんの人がその火に巻き込まれてしまう。東京・大阪の空襲は、そのことをよく承知の上だったんだよ。確定的大量殺人だね。

この本に書かれていることは、決して、空想なんかで片付けられるものではない。今、そしてこれから起きるかもしれないという恐怖も味わいながら・・・SF小説というのは、実に学ぶべきところがある。でも、楽しく読めちゃう。そこが魅力なのだとも思う。

一頭の愛犬(獰猛な種類だそうな)と共に、ある時間等曲率漏斗に飛び込んでしまったウィンストン・ナイルス・ラムフォード。妻のビーとは冷たい関係である。ビーには、最初の実体化現象の時にこう告げた。「コンスタントと君はいずれ火星で結婚することになるだろう。正確に言えば、結婚ではなく、家畜のように番わせられるんだ」と・・・ 「天にいるだれかさんに気に入られている」マラカイ・コンスタントは、愛を知らなかった父親に株で儲けた財産と、その財産を得る方法を教わった、全米一の大富豪でかつ悪名高い女たらし。すこぶる低級でいやみな男。「火星、水星を経て、地球に戻り、最終目的地はタイタン。そこにはビアトリスと二人の間でできた子ども、クロノも一緒。クロノが火星で拾った金属片は<幸運のお守り>と呼ばれるそれは大切なものだ」と告げられる。

以上が出だしで、その予言どおりに話は進んでいく。

マラカイ・コンスタントの苦労は、まるでヨブ記のようだ。この場合、神役はウィンストンなのか、かれのタイタンでの友達、サロなのか、それとも、トラルファマドール星人のなせるUWTB(そうなろうとする万有意思)なのか。散々にもてあそばれるという感じだね。でも、変わって来るんだなぁ。人格が。 “七十四歳を迎えたマラカイ・コンスタントは、ぶっきらぼうで気の優しい、がにまたの老人になっていた。頭はつるつるに禿げ、きれいに刈り整えたヴァン・ダイク風のあごひげのほかは、一糸まとわずに暮らしていることが多かった”という姿のなんと魅力的なこと。

“「マラカイが買えるのはあとたったの八分だよ、お客さん」ビーはいった。「さあ、急いだ急いだ」
 ビーの前歯は金歯で、彼女の皮膚は、息子の皮膚と同じように、ゴールデン・オークのような褐色をしていた。”そんなビーも、掃除嫌いで『太陽系の生命の真の目的』という本を書き続け、力強く誇らしげな声でコンスタントに朗読するビーも、とっても素敵。

題名の“タイタンの妖女”は、白い服、金歯、褐色の肌のビーをさしているようだ。それは、ラムフォードの「亭主たるもの、まるきりかたなしじゃないか」という立場への復讐がなせる業とも見える。ヤキモチ?彼はトラルファマドール星人に利用されたと思い込んだままどこかへ消えてしまったが、彼の分のUWTBでそれができたのなら、その分で人間を愛することもできたろうに。阿呆やねぇ。予言能力があっても、運命に抵抗しなければ、むなしいねぇ。で、彼は最後までつまらぬ男であった。

「猫」同様、皮肉、ユーモア、風刺、がちりばめられ、一気に読めてしまうけれど、読んだあとに「レ・ミゼラブル」と同様のテーマ「人間の醜さ、悲しみ、美しさ」や「愛」とかが思いうかぶのでした。ぜひご一読を!!





No.26

憲法9条はどのように誕生したか

福生市民九条の会
07/4/25

学習講演会のお知らせです。

福生市民九条の会では、5月13日(日) 午後1時半から、日本国憲法の誕生、とりわけ第2章(戦争の放棄)をめぐり、歴史的背景を当時のGHQ(連合国軍総司令部)と日本政府の文書、国会議事録で検証し、「押し付け憲法論」の誤りを解明します。

どうぞお誘いあわせてお出かけください。

会場は、福生市さくら会館。牛浜駅徒歩5分。市民会館の手前です。
  入場無料です。資料代として500円を申し受けます。

憲法第9条は日本の誇り、世界の宝です。




ごめんなさい。りっちゃんは所用があって欠席です。でも、日本を「戦争をさせられる国」にするのは絶対に嫌だよ。

4月27日、ルネこだいらの「蟻の兵隊」上映会もよろしく!!





No.25

市議選終了

りっちゃん
07/4/23

 小平はまずまずというところ。投票率も48.11%。女性のは50%を超えている。応援した人も当選したし、革新が多数派に、ぎりぎりなれたかな。みんな仲良くかつ丁々発止と議論をして、小平市民のために働くように、頑張ってね。

福生がねぇ。遠藤洋一さんを落としちゃったよ。ずーっと、基地の監視をしていた人なのに。これから、米軍再編成で目を離せないところなのに・・・福生の市民、大丈夫かぁ。もう一人革新を落としているし・・・心配だなぁ。

「核のごみはいりません」で当選した人が演説していた。
「緑を守ることが日本を守ることになるんです!!」
そうだ、そうだぞーっ。

自民党の顔のキモイ元防衛庁だった人が、「自分の国を守れないで独立国といえますか!?」なんてほざいていたけれど、軍隊では日本は守れない。8月15日の敗戦がもっと早かったら、もっとたくさんの人の命を守れたんだよ。「おんなや子どもを守るために」戦った人たちの90%が戦地で飢え死に。そして、他国のおんな子どもをたくさん殺した。戦争をして守れるものは何もない。ごく一部の人が儲けるだけ。

(ちなみにグアムの移転費用を、福祉を削って、ホイホイ出しちゃう国のどこが、独立国なんだい? いまだ占領軍なんじゃぁないかい? それでも戦争を仕掛けたり、戦争に駆り出される国になるよりましだけどね。)

緑を増やしたり、公害をなくしたり、福祉に力を入れたり、核を廃絶したり、強行採決ではなくちゃんと話し合を積み重ねる。そういう努力こそが、日本を守り、人の命を守り、世界を平和に導くんだよ。

間違えちゃぁいけない。戦争ではなく、平和をつくっていかなくっちゃぁ。ね。

長崎や夕張では地元の人が当選。「自分たちで自分たちの町を守る」。うん、これもとっても大事なことだね。いい選択をしたねぇ。どちらの市民も。

憲法改悪になったら、平和だけでなく、この”地方自治”も危うくなるんだ。みんなぁ、自分たちの町も、国も、守ろうね。





No.24

日本の“民主主義”

りっちゃん
07/4/18

都知事選の選挙公報の中に、「実質的民主主義」という言葉があった。そう、私も、日本は民主主義のはずなんだけど、でも違うよなぁ。どうしてぇ?という疑問が、常在している。古歩道さんら、民主主義そのものへの疑問にも、通じるところがあるのかもしれない。

その答えになるかどうか、カントの「永遠の平和のために」を再読する。

第2章 国家間の永遠の平和のための確定条項を含む

一緒に生活している人間のあいだの平和の状態は、自然のままの状態ではない。自然状態はむしろ戦争の状態である。すなわち、敵対行為がいつも起こっているのではないとはいえ、しかし、絶えずその危険におびやされているのである。したがって平和状態は作り出されねばならない。なぜなら、敵対行為を止めるというだけでは、まだ平和状態を保証することにならず、また、その保証を隣人から求められたのにその人が保証を与えないなら(しかし、それが行われうるのは法的状態においてだけである)、隣人は彼を敵とみなしており扱うことも許されるからである。

永遠の平和のための第一確定条項 各国家の公民的体制は共和的でなければならない

第一に(人間として)社会の成員が自由であるという原理、第2に(臣民として)すべてのものが唯一の共同の立法に従属するという原則、第3に(国民として)すべてのものが平等であるという法則、これら3つを基にして設立された体制、――このような体制が、国民のすべての法的な立法が基礎としなければならぬ根本契約の理念から生じる唯一の体制であるが、この体制が共和的体制なのである。この共和的体制は、したがって、正当さについていえば、それ自体としては、もともといかなる種類の憲法にでも本来その根底に存している体制なのである。ここでただ問題になるのは、この体制だけが永遠の平和へ導きうる唯一の体制でもあるのかどうか、ということである。

ところでしかし、共和的体制は、法概念の純粋な源に由来しているという起源の純粋さに加えて、求められている結果、すなわち永遠の平和への見通しをもさらにもっているのである。その理由は次のことである。戦争すべきかどうかを決定するために国民の同意が求められた場合(この体制では他の仕方で決定されることはありえない)、国民は戦争に伴なうあらゆる窮迫を自分自身に引き受けることを決めねばならないのだから、そういうはなはだ望ましくない勝負事を始めるのをひどくためらうのは、何よりも当然のことである。すなわち、自ら戦わねばならない、戦費を自分の財産から支払わねばならない。戦争が後に残す後輩を貧苦に悩みながら復興しなければならない、さらに最後には、はかりしれぬ不幸として、平和そのものを苦しいものとするような、[たえず新たに迫ってくる戦争の危険のために]決して皆済されえない莫大な負債さえも引き受けねばならない、など)。これに反して、臣民がそういう意味の国民ではないような体制、したがって共和的ではない体制では、戦争を始めるのはまったくなんのためらいもなく行われる事柄なのである。それというのも、この場合には元首は国家の成員ではなく、国家を所有しているものなのである。彼は自分の食事、狩、別荘、宮廷の祝祭などに関することで、戦争のために少しの犠牲も払う必要はないのである。だから、戦争を一種の遊山の会でもやるように些細な原因で決心し、そして体裁をつくろうということについては、それにいつでも応じられる用意のできている外交組織に戦争を正当化するよう任せて、自分は無頓着でいられるのである。

共和的体制を民主的体制と混同しないように(普通この混同がなされているが)、次のことを注意しなければならない。国家の諸形式は、最高の国家権力を所有している人格の相違によって分類するか、あるいは、誰が元首であるにせよとも書く元首による国民の統治方法によって分類するか、このいずれかの仕方で分類されることができる。前者は支配の形式と本来呼ばれるもので、3つの形式だけが可能である。すなわち、支配権力を所有しているのが一人だけであるか、いく人かの互いに結合した人たちであるか、公民的社会を形成するすべてのものであるか、である(君主制、貴族性、民主制、あるいは君主権力、貴族権力、国民権力)。第二の分類の形式は統治の形式であり、憲法(人々の集まりを一つの国民とする普遍的意思の行為)を基礎として国家が絶対権力を行使するその方法にかかわるものである。この関係で見れば、形式は共和的であるか、専制的であるか、である。共和政治は、執行権(統治)を立法権から分離するという国家原理である。一方、専制政治は、国家が自身で立てた法を専断的に執行もするという原理であり、従ってこの場合には、公の意思であるといっても、実は統治者によって彼の私的な意思として取り扱われることになる。――3つの国家形式のうちで民主制の形式は、言葉の本来の意味から言って、必然的に専制政治である。なぜなら、民主性は執行権を設置して、それによって、すべての人がひとりの人について、また場合によっては一人に人に対抗してでも(だからその人は同意していないのに)議決できるように、したがって実はすべての人ではないすべての人が議決できるようにするからである。しかし、このようなことは普遍的意思の自己矛盾である、自由との矛盾である。

すなわち、代表制でないすべての統治形式は本来歪められた形式である。なぜなら、この場合には立法者が同一の人格に置いて同時に自分の意思の執行者でもありうるからである(これは、理性推理で大前提の普遍が同時に小前提において特殊をその普遍へ包摂することになるのではないのと同じように正しくない)。他の2つの国家体制もそのような統治方法を許している限りは常に不完全ではあるが、しかしこの二つの体制では、代表制度の精神に適合した統治方法を用いることは、少なくとも可能である。たとえばフリードリッヒ2世が、余は国家の最高の奉仕者に過ぎぬ、と少なくとも述べたような仕方でである。これに反して民主制的体制は、すべてのものが君主になろうというのだから、それを不可能にするのである。―注)支配者にしばしば与えられる尊称(たとえば、神の製油を揺られたもの、地上における真意の代行者、また真意の代理者、といったような尊称)は、はなはだしい、目をくらませるような追従であるとして、しばしば非難された。だが、私には、それはいわれのない非難のように思われる。――そういう尊称は君主を高慢にさせるどころか、かえって君主の心を謙虚にさせるに違いないのである。君主が悟性をそなえ(このことは前提されていなければならぬ)、そして、自分が人間にとってはあまりに大きすぎる職務を引き受けていることを良く考えるなら、それは当然のことである。なぜなら、君主は、神がこの地上においている最も真正なもの、すなわち人間の法を管理するという職務を引き受けているのであり、この神のひとみをどうかして傷つけたりしないかと、いつも気を配っていなければならないからである。――そこで、次のように言うことができよう。国家権力に預かる人員が(支配者の数)が少なければ少ないほど、一方、国家権力を代表する度合いが大きければ大きいほど、それだけ国家体制は共和政治の可能性に適合したものになり、また、次第に改革してゆけば最後には共和政治にまで高まるという希望を抱くこともできる、と。このような理由から、完全に法的であるこの唯一の体制に達するのは、貴族制の場合にすでに君主制よりも難しいが、民主制ともなると、暴力による革命を用いる以外には不可能である。しかし、国民にとって比較にならぬほど重要なのは、国家形式よりも統治方法の方である(最も統治方法がこの共和政治という目的に適合する度合いが大きいか小さいかは、この国家形式に多くがかかっているのであるが)。しかるに、統治方法を法概念に適合させようと思えば、それには代表制度が必要である。この制度がなければ、統治方法は(どのような体制であるにしても)専制的、暴力的になるからである。――古代のいわゆる共和国はいずれもこのことを知らなかった。というのも、主権がただ一人の手にある場合には、専制政治がまだしも最も耐えやすいからである。

カントさんたら、前置きからして皮肉たっぷりで、しかも、君主制やら貴族制が当たり前の時代だから、身の安全にも気を使っていて、ややこしい文章ったらありゃしない。

で、私たちが求める「実質的民主主義」というのは、この文の中では“共和的体制”という単語に当たるみたいね。たとえ君主制であろうとも“共和的”は可能。“余は国家の最高の奉仕者に過ぎぬ”と常に感じて賢く政治をしてくれれば・・・3権がきちんと分離されていれば・・・

んー、今の日本は、違うじゃん。政治家たちが国民への奉仕者と認識しているとはとても思えない。あの暴言の数々。3権分立は建前だけ。独裁状態だよねぇ。

もう一つ戦争への態度がそうだよね。国民の意見を聞く間なんてまったくなし、何のためらいもなく戦争への道をひた走り。ココからも、今の日本の民主主義は、言葉だけで、意味としては人数のやたら多い、世襲制がほとんどの“実質的貴族制”になっている。カントさんの言う最悪のパターンだな。一人の方がまだましってことは、うちらは北朝鮮よりひどいってこと?でも、国民の幸福感を比較したら、近いものがあるかもしれない。うーん。

国民が主権者なはずなんだけど、その当の国民がこの“実質的貴族制”を支えているんだよね。ブッシュたちがアメリカで投票所でひどいインチキをしているそうだけれど、日本では、どうなんだろう。沖縄県知事選では、選挙に間に合うような転入者が異常に多かったそうだけれど、やっている可能性大だねぇ。でも、そのインチキ以上に、国民の力が結集できれば、今の“実質的貴族制”をつぶすチャンスはある。目を開いて、ようく考えて、投票してくれぇ!!そう叫びたい昨今である。




都民は独裁者がお好き?そういえば、なにやら人相も似ているような・・・付録としておんな組いのちから千夏さんの歌「げげげげげっ」を転載します。

時に利はなしと知れどもわが足は
       またも同志と選挙路をゆく

参政権なき在日が汗ながす
       選挙に時の雷雨とどろき

女学者に女医者女芸人の選挙カー
       男の街を楚々と走りぬ

田中美津と交互に連呼あげおれば
       上野の桜もなつかしきかな

ぎこちなくビラまく子らの周辺を
       渋谷の群衆泥流のごとし

げげげげげっあの「人柄」のどこがいい?
       悪趣味都民のわれもひとりか・・・・・・

次は勝つ希望を捨てぬ雑民の
       熱に照る新宿三丁目





No.23

「日本〜疲れたパズル」

ごろんぴー
07/4/16

趣味で歌を作っている者です。りっちゃんさんには、悲観主義の自分がいつも励まされます。そんな自分ですが、ここ一週間、石原当選〜国民投票法案衆院通過へと日本のベクトルをマイナスに大きく進める激動の暗い一週間でした。そんな中一挙に一週間で作った歌で、今の日本に警告を促す歌です。

「日本〜疲れたパズル〜」

良かったら聞いてみて下さい。りっちゃんさんは音は聞けないと思いますが、良かったら歌詞に目を通してくださいマセ。

蛇足ですが、歌を作っている時、今(というか昔から?)日本で活動しているアーティストと言われる芸術関係で飯を食っている連中のほとんどには、内心腹が立ちました。

芸術家というのは、それ以外の人たちに比べ本来感性が鋭敏のはずです。なのにどうして今の政治社会状況に警告を与えるメッセージを発しないのか。特にポピュラー音楽関係は、若者がもっとも影響を受けやすい分野だと思います。その若者が動けば、今の状況ももっと変わっているはずです。彼らはもっとも若者にメッセージを伝えやすい立場にあるはずなのに、ほとんど皆無のような気がします。それはなぜでしょう?

実際は発しているのに、媒体が伝えないのか、プロダクションや広告会社が圧力かけているのか・・・。

例えば、外国のアートならば、ピカソがゲルニカを作ったように、自分の活動の範囲内で社会に対しても目を向けています。ピカソを偉大な画家という人はいますが、反戦画家という人はいないと思います。そんなことは、外国ならば当然だからだと思います。

日本ならば、そういうことをするのはごく一部の人に限られ、そして反戦云々・平和云々というレッテルを貼り、端に追いやろうとします。

例えば、丸木さん夫妻。原爆の絵を描き続けたことは有名ですが、本当に原爆の絵だけ描きたかったのかな、と疑問を持つようになりました。本当はもっといろんな絵を描きたかった。でも周りの連中で、原爆を描こうとする奴がいない、だから仕方なく描き続けざるを得なかったのでは。

自分は、いろんな歌を作りたいデス。




ごめんよ。コンポとやらをくっつければいいのではないかと思いつつ、面倒なのと、不必要な音も聞かされるのがごめんで、スピーカーがないままなのよ。

うん、歌詞はいいねぇ。特にパズルという表現がいいね。解こうとしているのになんだかますます訳が分からないまま、反対の方向へどんどん流されている。危機感を感じて一生懸命努力している人ほど疲れちゃったって感じだね。

私は、日本人のほとんどは、平和主義者だと思っていた。今でも、戦争をしたい人はごく一握り、それで金儲けができると思っている人だけだと思う。それなのに、“世界へ貢献”“自主防衛”とかって一見かっこいい言葉に惑わされているのか、無関心のせいなのか、日本は戦争への道をどんどん転げ落ちていっている。絶対多数の与党は怖いねぇ。国民投票法の自民党案は確か、国民全体の20%(投票率45%、有効投票率85%の過半数とした場合)で、憲法が変えられてしまうってことだった。新聞報道もごくあっさりと、自民党案のまま通ってしまったんだろうなぁ。この危うさを国民のどれだけが分かっているのかしら?

子ども達の学力のうち、記述式がやはり弱いとか。考える力を失わせる教育をしているのでは・・・テレビは情報を受身でしか得られない上に、しかも眼が画面に吸い付いてしまうので、時間が奪われてしまう。羊のような国民になってしまっているという比喩が、だんだんぴったりになってきているよぅ。

ごろんぴーさんのご指摘どおり、私も社会批判の芸術が極度に少ないと思うよ。商業ベースに乗らないからか、乗せないからか・・・マスコミの意図的な潰しか、無意識な配慮か・・・

一つご紹介、731部隊と帝銀事件のことをもじったお芝居があったよ。「実験」。演劇集団 円 の公演。どんなのか見たい気もするけれど、誰か見たら感想を投稿して頂戴。こういう題材のを、どんどんやって欲しいねぇ。被害国では史実になっているのに、加害国では「無かったことを事実と認めた発言が間違っていた」とか「責任はない」とか、そんな逃げ腰はやめて欲しいし、こういうことがかつてあったということを国民に知って欲しい。そして生物兵器の使用の可能性はこれからますますあるってことも。他人事じゃないってことも。

私も、いろんな歌を歌いたい。反戦の唄も、平和な歌も。自然の美しさや人間の暖かさも。





No.22

ユダヤ・キリスト教「世界支配」のカラクリ

りっちゃん
07/4/15

「20年以上もジャーナリストをやって来て、2001年の9・11テロというのが、まったくの捏造であると5年もたってからやっと気がついた。そのとき、自分は映画マトリックスそっくりの仮想現実に生きていたことが同時に判ったんです」と言うベンジャミン・フルフォードさんとニーチェ研究家の適菜収氏の対談本です。

古歩道さんに変えるって、いつか書いてたのになぁ。漢字のほうが親しみがもてるのに・・・なので、勝手に古歩道さんと表記しちゃおう。古歩道さん、9・11のこと、みんなテレビの画像で刷り込まれちゃってて、古歩道さんのようにはっきり断言できる人が私の周りには少ないので、私もなんか消化不良を起こしかけている気分よ。この世は家畜人間牧場なんだ、と説明したくてこの本を書いたのかなぁ。資料の、「ゴア元副大統領から“アメリカの民主主義”へ寄せられた警鐘」を読むと、アメリカや日本が、“人間牧場”になりつつあることが理解できるわ。ただ、古歩道さんの意見はちょっと混乱しているような気もする。

アメリカで権力を握っている人たちが、キリスト教原理主義者たちで、イスラエルを支持して、中東の人たちをたくさん殺しているのに加担しているから、ユダヤ教とキリスト教の教えは危ないと言いたかったのかしら?

古歩道:聖書では神様を羊飼いに喩えますが、羊飼いは、基本的には羊を食べる側です。殺して食べたり、自分用に利用しているだけ。受身にさせることだから、こうした喩えもやっぱり象徴的ですね。

適菜:ユダヤ・キリスト教、そしてすべての宗教は「聖なるウソ」にすぎない。それは民衆の支配のためのテクノロジー。超越的な価値観=イデオロギーを作り出して、それに従わせようとする試みのすべてにおいて、ニーチェは「神は死んだ」と言ったのです!

古歩道:今のアメリカは、基本的にはイスラエル軍の代理なんですよ。タブーだからテレビや新聞では誰も言わないけど、アメリカ軍は実質的にシオニスト軍だと、はっきり言わざるをえません。シオニストの中でも特に極端な連中がやったことは他民族の虐殺です。

適菜:問題は民主主義のイデオロギー性を見抜けなくなっていることです。民主主義はその名のとおり、人民が権力を握るという古代ギリシャで始まった制度。多数が正しいという保障はどこにもありませんが、今はこれが人類普遍の原理になってしまっている。

古歩道:そうしたことも含めて、僕たちは意図的に作られた現実というカルト宗教に入っていたようなもの。この唾棄すべき仮想現実から覚醒するべき時は、今しかありません!こうした問題に日本人もいやおうなく引き込まれている。

適菜:そうです。「日本国憲法」には、「この憲法は、かかる原理に基づくものである」とある。「かかる原理」とは何か。これはキリスト教の原理なんです。つまり、憲法前文で、民主主義が原理であること、イデオロギーであることを謳っている。西欧の民主主義は背後に神様がいないと成り立たない。単なる政治制度が、神の権威によって絶対化されてしまっている!

古歩道:神様は一つの宗教に収まり切れないはずのものです。神様という言い方が嫌いなら、宇宙でもいい。宇宙の流れに繋がっていない生き物はあり得ない。でもそこには仲介者も、イデオロギーも要らないはずでしょう。絶対的なものを押し付ける、共用する、従わないものを消去する。このような現実を受け入れるように飼いならされた羊。それが我々だったというわけだ。

適菜:西欧の民主主義はこのような背景を持つものです。現在のアメリカの言う「民主化」を単なる政治制度の問題として捉えると間違えます。つまり、人間が自由、平等であるのは、唯一伸の被造物であるからというわけです。父なる神を唯一伸として、他の神を認めないこと。そして、それが西欧の真理体系、西欧の独善性に繋がっている。

古歩道:私は差別は大嫌い。特にユダヤ人差別は絶対駄目と思っている。でも、ニーチェが批判したのは、ユダヤ民族という種ではなくて、「選民思想」「メシアニズム」といったユダヤの発想の方だったんですね。適菜さんの指摘でよく分かった。9・11テロ捏造の背景となる思想、哲学、神学・・・この本が提供するインテリジェンスは非常に重要なものだと思います。

以上が扉に書かれた言葉です。

せっかくだから、適菜さんのニーチェのことも紹介しなくてはね。
 ニーチェは「ユダヤの発想」を非難したのであって、ユダヤ人を非難したわけではありませんでした。同様に、キリスト教の発想を非難したのであって、イエスに関しては高く評価していました。「当時のユダヤ教の立法主義を批判した、自由な精神を持った人間」というのが、ニーチェが持つイエス像です。そのイエスの教えは、弟子たちによって歪められ、キリスト教がローマの国教になった時には、その正反対のものになってしまいました。 ニーチェは、イエスは「この世」を否定する理由をもっていなかったと指摘します。「この世」と「あの世」という考え方は、後年のキリスト教会が捏造したものであり、現在のキリスト教徒は、イエスの教えと正反対のものにひざまずいているとニーチェは言うわけです。

スーフィ(イスラム教の神秘主義の教え)からも・・・
70年以上も前、ヒマラヤの聖者を訪ねて生活を共にし、その教えを本にして伝えたアメリカ人がいる。ここにもスーフィーが感じられる。ヒマラヤの聖者の教えというのに、なんとその内容はイエスの本当の教えのことなのである。イエスの本当の教えとは、イエスの言葉にあるのではなく、その行動そのもののことである。そうヒマラヤ聖者は言うのだ。聖者は仮にエミール師と呼ばれる。翻訳されて世界に流布されている今の聖書の内容は誤訳、歪曲だらけなので、その正しい内容をこれから世界の指導者になるアメリカという国家の人々に伝えるべく、聖者は講義する。それを一言でいえば、「人は神である」ということ。イエスは問いかける人々全員に「あなた方はすべて神そのものである」と言っていたというのだ。人はみなその本性はキリスト意識である。そのことを信じて自分のものとすれば、そこのイエスに起こったのと同じ神の力が自在に流れる。ただそれだけのことを伝えたかったのにすぎないと。

ニーチェの“超人”って、言葉が好きじゃなかったけれど、多分このスーフィーと同じように、“ひとりひとり意思を持って、生きよ”と言うことらしい。

私は宗教曲も好きだから、キリストも好きだし、キリスト教を信じている人たちが“復活”を喜ぶ気持ちも歌を通して解かる気がする。でね、古歩道さんの言うような、来世のために今の世を我慢することを強要されているという解釈は違うと思うの。もちろん、宗教は都合よく人々を支配する目的で使われることが多いから、信じる人はご用心いただきたいけれど、一方で、ひとりひとりが宗教を利用して、今を生きる元気さを得ているのではないかしら?特に“復活”を含めて「信仰告白」と訳するのかな、“Credo"の生きる喜びに満ちた曲が一番好きよ。私は、無宗教に近い。地球とか自然に敬意を感じるけれど、特定の宗教には関心がない。古歩道さんのような特異な体験もない。体験したいとも別に思わない。占いには興味があるけれど、今の時代、人間の努力以外のことに全部を頼るという傾向があるのが、気にもなるし、気に入らない。人間って、もともとはたいした能力はないけれど、何でもできる可能性だけは他の動物よりすぐれていると思うんだ。つまり、やれば、できちゃう。努力は必要だけど、それも楽しみながらできちゃう種族だと・・・

もう二つ、反論したいのは、リンカーンの「人民の人民による人民のための」という人民には、先住民や黒人が入っていなくても、今のアメリカ人のほとんどはそうは思っていないんじゃぁなあい? 権力者たちの解釈はどうか怪しいけれど・・・たくさんの犠牲付ではあるけれど、歴史の歩みを計算に入れて欲しい。

日本国憲法の根本理念が主権在民であり、それが西欧人であれば神の意思によるものかもしれないけれど、今現在、この理念は、いいものであり、9条も、世界平和のために有効だと、日本人も、キリスト教国でない国々の人も認めていることを忘れてしまっては困る。

もちろん、「人類の転換期! 羊たちよ人間牧場から目覚めよ!!」の項に書かれていることには同感よ。

人類は大きな転換期に向かっていると思う。人間同士、みんな同じ仲間なんだという共通の意識が世界の政治家たちにまで浸透しつつある。みんな同じ集団なんだと気づけば、戦争もいらない、同じ仲間の餓死を放っておくわけにはいかない。みんなの環境を守らなければならないとなる。他人の庭にゴミが落ちていてもいいや、自分の庭だけ奇麗にしたいというわけにいかなくなる。情報伝達や交通手段の発達によって、相互交流が増すことで、思考や発想の相互理解が深くなっていく。そういう一つの目覚めみたいなものが来る。それが起きれば、「戦争」「貧困」などは、歴史の教科書でしか見つからないものになっちゃうんですよ。戦いではなくて話し合いが時の流れなんです。





No.21

日本国憲法の新聞意見広告募集

はつさん
07/4/10

市民の皆さん。

いま憲法が改悪の危機にあります。戦後の平和と民主主義は平和憲法によって守られてきました。その平和と民主主義が破壊されようとしています。大義なきイラク戦争への自衛隊派兵、国に忠実な愛国心を強要しようとする教育基本法の改悪、防衛「庁」から防衛「省」への昇格、軍隊を持ち集団的自衛権を行使できる憲法の改悪など「いつかきた道」「戦争ができる国づくり」が進められようとしています。新に首相となった安倍晋三氏は、5年以内の憲法改正実現を目指すことを公言しています。いまや憲法改正が具体的な政治日程にのぼるとい新たな段階にきています。

私たちに求められていることは、憲法の改悪ではなく、戦後の日本を支えてきた平和憲法を守り世界に広め、戦争のない社会・国際貢献をすることです。

市民のみなさん。

私たちは憲法記念日の5月3日、市民のみなさんのご賛同をいただき「憲法を守り広める意見広告」を新聞に掲載したいと思います。趣旨をご理解いただき、ご賛同いただきますよう心からお願い申し上げます。

○掲載の詳細

掲載媒体:神奈川新聞

掲載日:2007年5月3日

取りまとめ団体:社民党神奈川県連合

取りまとめ窓口:福島みずほ事務所

@ 申し込み

以下の内容を福島みずほ事務所「上田宛」でメール又はFAXしてください。
FAX:03-3500-4640
e-mail:mizuho-office@jca.apc.org

・ 賛同者名(漢字とフリガナそれぞれ)

・ 賛同者の郵便番号、住所、電話番号

A 賛同金一口 1000円

振込先 

 <みずほ銀行麹町支店>
口座名:福島みずほと国会に行こう会
口座番号:普通預金1016663

または<郵便局>
口座名:福島みずほと国会へ行こう会
口座番号:00140-6-34620

B 福島みずほ事務所から確認の電話又はお葉書

確認の連絡は、振込後、3日〜1週間かかります。連絡が無い場合は、お手数ですが、福島みずほ事務所までご連絡ください。

電話番号:03-3508-8506

締め切り4月10日(火)

締め切り近くなりましたら、確認のご連絡が行き違う可能性も有りますので、お気をつけください。




はつさんからのメールを転載しました。締め切り、今日だけど、こんな動きもあります。まだまだやれることがあるねぇ。

都知事選、がっかりだったねぇ。でも、いいこともあった。まずはおんな組いのちから元気なお知らせ

8日夜、大江戸勝手連は新宿で打ち上げ会を開いた。ほかの勝手連有志も参加して和気藹々談論風発。選挙結果は無惨だったが、このネットワークを今後につなげよう、と口々に。負けても選挙は遺産を残す。(千)

どこに行っても「おんな組」の行動力がキラキラ。組員でない人たちもひっぱられて、なんだか、笑いのウズが。普段会えない組員の人たちと会えて、嬉しかった。ありがとう。(S)

みなさんは選挙広報を読まれましたか?今回は、どの立候補者も説得力がありました。それぞれが主張した問題点、うんうんとうなづいちゃいました。

まずは高島易断の高島龍峰氏「東京があぶない!!」築地市場の移転中止については不動産鑑定士、山口節生氏の「都民全員を殺す気ですか?」、移転地は砒素と水銀に汚染されているそうな。高橋みつる氏は、「マスコミを支配する人が東京を支配する偏向報道の追放」。ドクター・中松の「世界中が憧れる愉快で愛のある東京にする」。唯一の女性候補内川久美子氏は「女性議員の数を最低でも全体の3割に引き上げる必要があります」。佐々木崇徳氏は「司法の腐敗と戦う」。桜金造の「どんな人でも生きていく権利があります」。おがみおさむ氏は「教育は日本の柱」。鞠子公一郎氏は少子高齢化がチャンスと説き、「実質的民主主義の推進」。革命家(?)外山恒一氏は「こんな国、滅ぼそう、改革はもうあきらめよう」だって。

黒川紀章氏もなかなか。
@ 都知事給与無給<1円>とし、公舎公用車は使用しない。週4日都庁で執務します。
A 財政再建を推進し、情報公開します。第3セクター、外部団体の持つ「隠れ借金」も公開します。
B オリンピック中止
C 首都機能一部移転を進めます。
D コンパクトシティを目指し、森の破壊を防ぎます。
E 築地市場移転中止
F 硫黄島で玉砕した兵士の遺骨を収集し、不戦平和を象徴する島にする。
G 東京、北京、上海、大阪の4都市の集合を目指します。
H 日、中、露との外交の強化。
I 区を市に昇格し、個性的な都市の集合を目指します。
J 地域の商店街に小型の福祉、医療、介護、多目的スタジオ、寄席(講座)集会所を作り、地域コミュニケーションを活性化します。
K 東京を世界一、センスの良い文化都市にします。
L 東京を安全な、防災都市にします。
M 国会での憲法改正論議の凍結を求め、幅広い国民による憲法論議を始めます。

吉田万三氏は「税金は、くらし・福祉一番に」

浅野氏のメッセージは「人間の一人一人の存在が忘れられ、得体の知れない不安を感じていませんか?格差社会などという言葉が普通に使われることは恐ろしいことです。弱いものはますます弱く、社会の片隅に追いやられてしまいます。こんな社会に対して私は我慢ができません。私は生きている限り公選したい。東京から日本を変えたい。誰にでも優しい東京を、私と一緒に創りましょう。」

選挙終盤、MR.再起動氏の新聞折込には驚いた。お金がたんまりあるのねぇ。浅野氏の存在がやはり怖かったのねぇ。

投票率の低さにも、驚いたねぇ。東京都選挙管理委員会によると前回57.87%、今回は44.94%。革新統一候補を出せなかったのが敗因と私は見たね。どうせ“勝てっこない”と投票しなかった人多かったのでは・・・特に共産党の責任大だな。自分たちの組織票だけで勝てるわけがない。なのになんで独自の候補を出したのか。その前に相談しようとしなかったのか。

政党がいかに当てにならないか、ようくわかった選挙でした。

もう一つ大発見。掲示板の迷惑投稿が都知事選が話題になった頃から激減。そして、今日から激増。迷惑投稿している人たちと選挙でうごめいている人たちと、だいぶダブっているということね。社会勉強になった選挙でもありました。

収穫はそればかりではない。泡沫候補かと思っていた人たちが、思ったよりも得票している。それぞれの主張に本気で同感した人たちがいるということです。外山さんですら14916票。今の世の中はおかしい、変えたいと思っている人がこんなにいるんだぁ。私だけじゃぁない。一杯いるんだと思ったら、元気も出るわ。ゆっくりだけど、少しずつ、分かってきた人、考え始めた人、増えているんだね。





No.20

[石原知事の落選運動の勝手連より]

せいちゃん
07/4/6

東京の都知事選の投票が8日にせまっています。

2期におよんだ高齢の石原知事による都政をこの機会に転換させるべく、皆様にこのメールの転送、ブログ転載をお願いしたいのです。落選運動です。

石原知事の都政は、ディーゼル車規制や国への対決姿勢などプラスに見える部分もあるものの、あくまでそれは例外。人権無視で好戦的、福祉の著しい後退、そしてその一方で税金の私物化など、筆舌に尽くしがたいひどいものでした。

銀座に戦車を走らせたことに象徴される彼の都政は、「共生」の正反対の「強制」の政治です。 市民社会には、異なる考え・価値観の者の「共生できる寛容」が必要ですが、石原都政の本質は「強制による一様性」です。「君が代を歌わない者も存在できる多様性」を処分によって否定する彼の教育行政がその頂点です。これには天皇も苦言を呈する(園遊会)ほどですが、拍車がかかるばかりで見直される気配はありません。

こうした政治のもとで、障がい者やセクシャル・マイノリティ、在日外国人などのマイノリティはその生を否定され、苦渋にみちた人生を強いられています。人間の尊厳を否定する政治、それが石原都政です。

また、マイノリティだけでなくマジョリティにも悪政が及んでいます。福祉・保健医療の後退は著しく、保健所につづいて、都立病院も半減させられようとしています。性教育の抑圧により、HIV感染はおそろしい勢いで広がっています。

石原知事の「うるさい、黙れ!」と言わんばかりの「問答無用の専制政治」は、今や、都民の食品を扱う築地市場を、シアンなど毒物で汚染された豊洲の東京ガス跡地へと無理やり移転させようとするところまで増長しています。

さらに困ったことは、こうした悪政が全国へ、そして国政へと影響を及ぼしていることです。

石原知事は、この3年間でもっとも多く税金による高額接待をした相手である佐々淳行氏を選対本部長に据えました。納税者をなめきっているのです。

しかし、私たちには希望があります。

検討資料として下に転載した新聞記事に見られるように、もしかしたら石原知事を落選させることができるかもしれない情勢です。無党派の人々が動けば結果に結びつきます。選挙に関わったことのない多くの市民が立ち上がっています。

かつて団塊の世代から親の戦中世代が突きつけられたように、私たちの子供たちから「あの時、何をしていたの?」と突きつけられないで済むように、今、できることをしませんか?

お願いします。このメールをお知り合いに転送し、また、ブログに転載してください。全国にかかわることだから東京の人にかぎることはありません。転送の輪が広がれば、私たちの「微力」が積み重なって、もしかしたら大きな力になって、日本、そして世界の未来を変えられるかもしれません。一人が5人に転送してくれれば、9ステップ目で東京の人口を、12ステップ目で日本の全人口を超えます! このメールを読んであなたがすぐ転送してくれれば、ネットならあっという間です。

このメールの転送の輪が広がり、そして一人一人が投票所でなすべきことをすれば、石原を落選させることができます。私たち一人ひとりは「微力」ではあっても「無力」ではないのです!

〈検討資料〉
◆4月1日読売新聞(11面)より



 石原 自公支持層固める  浅野 無党派層で猛追

2期の実績をアピールする石原がリードし、浅野が激しく追っている。
 石原は、ディーゼル車の排ガス規制などを実現させた強力なリーダーシップへの評価で幅広い層で支持を集める。反面、トップダウンの政治手法など“石原流”への批判もあり、全体の46%を占め、5割が態度未定の無党派層の動向次第では、情勢が流動的になる可能性もある。 高額の出張旅費などで批判を浴びた危機感から、過去2回とは一転して自民と公明に支援を要請。無党派層を取り込むため、政党推薦の形式は取らないが、国政時代にもなかった組織型選挙を展開する。自民支持層の6割、公明支持層の6割弱を固め、民主支持層の2割の支持も得ている。 浅野は、過去3回の宮城県知事選と同様、市民参加型の選挙戦を重視し、無党派層では石原に迫る勢い。ただ、街頭演説でも、支援する民主、社民の政党色を消してきたため、両党支持層への浸透が進んでいない。支持層の5割しか固め切れていない民主は、管代表代行ら党幹部が連日応援に入り、巻き返しを図る。 吉田は共産支持層の一部が浅野に流れるなど、苦戦している。


◆石原都政についてのリソース
税喰う人々
さよなら石原都知事
日録(不定期)

◆都知事選についてのリソース
janjan
ohmynews
東京都知事選勝手連情報
都知事選:石原氏、飛び出したマイノリティー差別
慎太郎知事 ヤジにブチッ「うるさい、黙ってろ!」…8日都知事選
下北沢駅前に遊説に来た石原慎太郎、再開発に反対する住民から野次を浴びせられて逆ギレ。
都知事選:石原支持者も反対する築地移転

◆公選法について
ネット時代の勝手連と公選法
特に落選運動について




音信普通だったせいちゃんからの久しぶりのメールを転載します。元気なのが何よりうれしい。私も石原選挙事務所から電話があったときに「落ちてね!」とお願いしておいたのだけれど・・・あんな差別発言を繰り返す人が都知事だなんて、恥ずかしくてしょうがない。誰でもいいから、彼以外の人に当選して欲しい。「行動力がある」冗談じゃぁない。単細胞で横暴だっていうことだけ。「作家としては一流だけど・・・」なんていうのも止めてよね。私が読んだ限りでは、単純で読みやすいと言うだけのこと。内容なんてとうに忘れたよ。もっといい作家はたくさんいるよ。3流でも大まけと思うけどな。

おんな組いのちでは、★アサノと勝とう!女性勝手連発足!! 。セバちゃんも浅野氏で活発に動いている。泡沫候補のそれぞれの主張もうなずけるし、万三さんは金さんが押しているけれど、とにかく、石原を落とせる人に入れるしかない。





No.19

更紗のきもの展

りっちゃん
07/3/31

着物SCANの調子が悪く写真の貼り付けが間に合わなくて残念。

今年もいとこの染めた、手の込んだ、しゃれたデザインの着物にお目にかかれるかと思うと、楽しみです。


鈴木啓子 更紗のきもの展


2007年4月9日(月)〜14日(土) 11・00〜6:00(最終日は5:00まで)

GALLERY YM にて

東京都渋谷区神宮前5−34−16 ヤッコマリカルド本店3F








No.18

「民族という名の宗教」

りっちゃん
07/3/25

なだいなだ氏と、17年前に社会主義を半分くらいは正しいと信じていて、今は胸の真ん中にポッカリ穴があいてしまったというA君との対話。
二人は人をまとめる原理と、その裏返しの人を排除する原理について考えていきます。地球儀を間に置いて・・・

人間と類人猿との大きな違いの一つが犬歯だって知ってた?犬歯は糸切り歯になっちゃって、肉体的な武器を一切持たないのが人類。肉体的に強い種のオスは、発情期になると他のオスと争うでしょう?でも人間は性欲もコントロールし、結婚も一時的ではなく、集団に認められる永続的なもの。争うことが無用となり、男同士も協力できる。それでマンモスのような大きな獲物も捕らえることができるようになった。すごいなぁ。

で、衝動的でもなく、血が濃くなる心配もない結婚の方法が、親が決める結婚。近親結婚にならないように、違う血族ともお付き合いが必要だから、血族関係だけを大事にするのとは、まったく違うのだけれど、血族を意識する。そうしてできた集団には、面倒なしきたりや上下関係を重視した言葉遣いなどがあって、結構緊張した関係だった。お互いの小集団の無駄な攻撃性をガチッと押さえ込んでもいた。個人としてはがんじがらめ?でも、それなりに集団をまとめるシステムとしては良くできていたのかもしれないねぇ。

日本なら、縄文から弥生への変化。定着した農業は、食糧の増産ができ、巨大な集団ができ、専門の戦闘集団や行政組織も作られる。文字もできて記録に残る歴史が作られる。熊襲や蝦夷は蛮族として記録され、女神が先に口をきいたから変な子が生まれたと言いがかりをつけられ、大和民族は天照大神の子孫ってことになっちゃった。でもなぜか、乱暴者という印象のスサノオの尊の神社が日本各地にたくさんあるんだって。私達はそっちの子孫なのかもって、これは友達からの情報。いつも正しい人より、人間的魅力がある人、じゃなくて神だよねぇ。スサノオが祖先でもいいんじゃなぁい?まぁ、神話は当てにならないけれど・・・

部族間の争いは、帝国が出現すると、しばらくは収まる。「バックス・ロマーナ」というんだって。なだいなだ氏は「戦争は平和を持ちきたすために行われた」って。口実にせよ、そうでも言わなくては誰も殺し合いなんかしないものね。狩猟型部族なら、地球が広い頃は、逃げるだけで良かったのにねぇ。定住型になると戦いも残酷になったそうだよ。

ローマ帝国にはキリスト教。他にも世界に通用する宗教が起きたんだって。部族だけの神様では、使い物にならない時代になったってことかな?古いしきたりや僧侶や権威に反抗したキリストも、弟子の普及で、新たな権威とくっついちゃったのかも知れないねぇ。どの宗教もそれなりに人の道を指し示してはいるけれど、聖書の一部分を取り出して、「神はこう言った。だから文句を言わずに従え」的に使われたらたまったもんじゃない。

ヒットラーは自分がドイツ生まれではないコンプレックスから、目に見えて違う人種を敵視したのだろうねぇ。日本は、江戸時代までは、藩のお殿様いのち(どうかなぁ?)だったのが、西洋に追いつけ!のために一つにまとまる必要があったので、神話を引っ張り出した。それが日本の近代化。そして、西欧の植民地にならなかったかわりに、他国に侵略した。国内の悲惨を国家の枠内で解決しようとすれば侵略が一番簡単で、つまり悲惨の輸出。最終的に、それにのっかった日本国民も、侵略されたアジアの諸国民も辛酸をなめたのだよねぇ。

で、神話と同じように、近代国家において人々をまとまるために「民族」も作られたってこと。ユーゴの場合、オスマントルコとオーストリアから独立したかった。でも、セルビアだけ、クロアチアだけでは力が足りない。そこで南スラブ語を話す俺たちは、同じ祖先から出た仲間じゃないかということにしちゃったのね。チトーがユーゴ共産党を率いてナチスからユーゴを解放する。ユーゴスラビア民族の一丁上がり。チトーが死に、社会主義も怪しくなったら、ばらばらになってしまった。ユーゴ紛争は、難しいねぇ。

「実際に文化人類学的見地から見た場合、「ユーゴスラビア人」と言うエスニックグループは存在しない。同様に多民族国家において想像されたエスニックグループとして「チェコスロバキア人」、「ソ連人」がある。一方で70年以上存在したユーゴスラビアにおいて様々なエスニックグループ間の混血が進んだ結果、両親のエスニックが異なるなどして自らのエスニックを「ユーゴスラビア人」としか規定しようがない人々がかなりの数存在したのも確かである。」とウィキペディアに書いてあった。

地球が狭くなっちゃっているから、民族にこだわっていてはもう無理なんじゃないかなぁ。ユダヤ民族にしても、ホロコースト以前には、世界各地のそれぞれのお国に溶け込もうとしていたようよ。メンデルスゾーンや、ハイネまでユダヤ人とは知らなかった。ドイツ人だとばかり。いや、ユダヤ系ドイツ人と考えておけばいいのかな。無理やりユダヤ人にすることもない。シオニズムはどうもね。少なくとも西欧のご都合で、イスラエルが建国され、「ここは自分の土地だ。2千年前に祖先が住んでいたと聖書に書いてある。どいてくれ」とは御無体な!!

なだいなだ氏は、「宗教も、ナショナリズムも、社会主義も、人をまとめる原理としてみてみよう。どれもみな未来を約束している。希望を与えてきたのさ。宗教はこの地上を越えたところに理想社会を。ナショナリズムはその中で一人一人が平等な自分たちの国を約束してくれた。そして社会主義は、国境のない世界、差別のない世界を、みな未来に約束してきたんだ。約束は未来にしかできなけどね。しかも、その社会を、自分たちが参加して、力を合わせれば作り上げることができる、という約束だった」「戦争は民衆の視点からもっと大きな悲惨を生む。その視点を持つことができたのは、社会主義者だった。・・・百年以上も前に国際化を行っていたのが社会主義者たちだった。こう考えれば社会主義を粗大ごみにしてしまうのは惜しいだろう?」という。うん、公害問題だって、環境問題だって、差別問題だって、そういう視点がないと解決できないよね。

みんな“同じ労働者”というくくりではなく、みんな“同じ地球人”というくくりにしてくれれば、もっと私には、ぴったりに思える。だって、私は今無職なんだもん。先のことを考える体力的ゆとりもない。だけど、地球はいつまで持つかしら?人類は生き残れるのかしら?やはり、武器を一切持たないということが、人類が生き残る最大の武器ではないかと思うのです。





No.17

「住民による第二の政府」

りっちゃん
07/3/17

憲法を考えるX(最終回)は、「地方自治ー地方自治の本質・原則とその現実」。

まず、構成の比較で、日本国憲法にあって大日本帝国憲法にないものはなあんだ?第2章 戦争の放棄 と第8章 地方自治 なんです。それだけ重要なものなんだと学びました。

中央政府の首長は、代表制民主主義ですよね。日本は大統領制ではありませんから・・・。でも、地方公共団体の首長は、直接住民が選びます。直接民主主義です。そういえば、そうだ。でも、どうして?

「すべての人が個人として尊重される社会の実現」「個々人を幸福にする」というのが、政府の目的。でも、この各個人の「幸福」の中身は千差万別。基本的人権の実現のされ方も、個人ごとに異なるのです。個人の日常生活の場で、その個人の顔が見える距離で、個人に奉仕する政府の活動が行われなければ、政府の目的を達成することができない。

例として、(一寸脱線気味?いつも具体例になると、弁舌がやけにハイになるようよ。池上講師は。)北海道の介護の大変さ。吹雪の中を命がけで遠距離の移動。そんなところに民間なんて来ません。だよねぇ。真狩村は大赤字でも、農業科の村立高校があるんですって。子どもたちが将来農業を背負って立てるように。その意気高しです。その地に住む住民だからこその決断・勇気・実行ですねぇ。一方、熊本の五木村は、ダム建築予定地となったために、(箱物作り大好きの中央政府が・・・)村の住民がひどく減ってしまったそうです。今はダム建設はない模様。住民の声を大事にしなかった結果です。

地域社会の自然的・歴史的条件が違えば、施策も違って当たり前。ですね。市町村合併の話では私が質問。「と言うことは、大きくなるほど、私たちから政府が遠くなる、ということですよね」そうなんです。池上先生、あちこちで「市町村合併」は「地方自治」を脅かすものと、言って回ったそうですが・・・なかなか理解してもらえなかったとか。私達の幸福が何であるか、どこにどんな障害者がいるのかも分からずしては、「地方自治」の目的が達せられません。

そんなようなことが、杉原泰雄『憲法と国家論』(有斐閣)に書かれているそうです。一寸硬いけど・・・

憲法第92条の「地方自治の本旨」の規定は、次の内容を含むものである。
@人権保障の目的性と地方自治
A住民自治と団体自治
B近接性の原則と全権限性の原則
C自主財源の保障

@は人権保障のためには地方自治がなくてはならないものであるってことだね。Aの住民自治は分かるよね。“お任せ”では駄目だよね。団体自治というのは、第二の政府とも言える地方公共団体も自主的に運営されなければならないということだね。

Bは個人、つまり私たちに近いものほど大切なものだってこと。小平で言えば、市>都>国の順。「『大きいことはいいことだ』は間違い!」とおっしゃっていましたよ。(もうひとつ、「額に汗して働くものの方が尊い!」とも。まったくです。)だから、現実的な政治や行政活動における政策決定や事務の権限は、一人一人の生活により近い政治・行政体を優先して配分されなければならない。そして、国民の日常生活において具体的に「個人の幸福」を実現するためには、憲法が定めるすべての基本的人権(平和的生存権も含む)を住民に保障するための権限を、地方自治体に与えられるという原則ですね。私の病気は都の難病に指定されている。で、経済的理由でサボることなく通院できてます。国には指定されてなくともね。

他にも、補完性の原則もあります。災害時など、当の市町村では実行困難な事務を都道府県が。都道府県が困難なものは中央政府が補完することがある。でもね。近接性の原則が前提です。

自主財源の保障は大事ですねぇ。市町村合併も、「金がないから・・・」って。でもお金があっても、一人一人が見えなければ、無駄なばら撒きやら、押し付けやら、無視やら・・・なんかが起こりがち。そうならないために自主財源。

国税から地方性への財源移動、地方交付税制度の財政調整制度(収入の一杯あるところと少ないところで調整する制度だって。国税として集められた酒税とか煙草税とかの一定部分32%を分配。もともと国のお金じゃないんだって。事務的に預けられているだけ)の確立などの税財源制度全般にわたる改革が求められている。

事務の共同処理というのもある。公立病院もそうかな。平和的生存権をめぐる課題や自然環境・地域産業、環境問題もだね、自治体間の共同が進んでいるって。うんと民主的に運営されて欲しいね。

自主立法権、自主行政権、自主財政権、自主組織権の保障もほんと、大事だねぇ。住民の後押しも必要だねぇ。

地方自治体の政府は、中央政府のゆがみを正す権能を持つ。そうだね。“法の下での平等”というのもあるから、中央政府も国民の幸福のためと思って立法や政策決定する。でもそれが、住民生活や地方自治体の活動に悪影響を及ぼすようなら、なんせ、一人一人の顔までは見えませんから・・・「ちょっと違いますわよ、うちの場合は・・・」ということを伝えなくてはね。国立市の市長が総理大臣宛に書いたものがネットで見られると聞いたけど、ん?未発見。でも市長のメッセージがいいなぁ。「市民が主権者」「市民が手塩にかけて作り上げている」「人づくり」。私も小平でコツコツ動かねば・・・

第93条A地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する
の“その吏員”とは主に教育委員を指していました。農業委員の例もあるそうです。「監査委員を身内で選んだら意味ないでしょう?」だから、監査委員は住民が選ぶべきですって。え?そうだったんですか?PTAのは知っていたけれど、市町村にも監査委員っているのかぁ。それと公安委員も公選したら?って。「公安警察」で書き落としたポイントなんだなぁ。これもお金が足りなくて、市町村警察を返上してしまった&強行採決という歴史があったのだ。犯罪って、生活の中から起こるんだよねぇ。だから、警察も市町村単位であって欲しかった。書くと長くなっちゃうと思って、はしょっちゃったのだけれど、池上先生の指摘は鋭い!!

鋭い!!といえば、憲法改悪、自民党案には、第95条全文が削除されているそうです。「地方自治、基本的人権、民主主義、人間らしい暮らし、平和、環境問題、みんなつながっているんですよ」。

資料の最後の、1992年の地球環境サミット政策会議に出席した、セバン・スズキ(12歳)の「あなたが世界を変える日」を読んで、講座は終了しました。ごく一部を下記に。全文を読みたい人は学陽書房「あなたが世界を変える日」を買ってください。

そして、今や砂漠となってしまった場所に
どうやって森をよみがえらせるのか、あなたは知らないでしょう。
どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのはもうやめてください。

もし戦争のために使われているお金をぜんぶ、貧しさと環境問題を解決するために使えば、この地球はすばらしい星になるでしょう。私はまだ子どもだけど、そのことを知っています。





No.16

「民主主義の根幹は個人である」

りっちゃん
07/3/12

憲法を考えるWは、「議員制民主主義ー議院内閣制とその現実」。

参加者から資料請求があり職員が作成した「児童の権利に関する条約」についてまず講義。こういう臨機応変、やり取りができる福生の公民館が大好きです。えー、世界的な常識でいうと児童とは18歳未満。日本の選挙権は20歳以上。「その間の子どもは無権利状態です」。おお、気づきませんでした。人権の中には支配者的なもの、つまり選挙権ですね。受益者的、つまりこの児童の権利ですね。18、19歳はどちらからも外れている。それは気の毒です。育たないのも道理です。選挙権を与える前にしっかり人権教育、政治教育をして18歳から選挙権を与えねばいけませんねぇ。

前回話題の親を知る権利、第7条の1にあります。「できる限りその父母を知りかつその父母によって養育される権利を有する」。
第39条には「締約国は、あらゆる形態の放置、搾取、若しくは虐待、拷問若しくは他のあらゆる形態の残虐な、非人道的な若しくは品位を傷つける取り扱い若しくは刑罰又は武力紛争による被害者である児童の身体的および心理的な回復及び社会復帰を促進するためのすべての適当な措置をとる」。――いじめにあった子どもたち、引きこもりになってしまった子どもたちに対する“措置”って、ちゃんとやっているのかしら?「いじめは確認できませんでした」なんて知らんふりばかりしないでね。
第29条1(c)児童の父母、児童の文化的同一性、言語および価値観、児童の居住国および出身国の国民的価値観並びに自己の文明と異なる文明に対する尊重を育成すること。――どっかの大学が在日の受験を拒否したとかってニュースにあったけ。各種学校扱い、どうにかなりませんかねぇ。
第15条1 締約国は、結社の自由及び平和的な集会の自由についての児童の権利を認める。――フランスのミッテランが行革で一学級(20人)の人数を増やす法案を提出した時、高校生がパリに終結、団体交渉し、28項目の要求を提出したという事例を紹介。若者のエネルギーを押さえ込んでいる日本が垣間見えてくる。28項目も素晴らしい!20人学級が当たり前と言うのも素晴らしい!

直接民主主義というのは頭っから無理だからと思い込んでいたが、池上洋通氏によると、代表民主主義であっても直接民主主義が基本的条件であるとのこと。半直接制、半分だけ代表で、いつでも私たち自身で変えられる、というのが望ましいようだ。純粋代表制は「お任せ民主主義」。半代表制では、全部ゆだねたのではなく、気に入らなければ、「解散」「リコール」できるということであると。なるほど。

もうひとつ「個人の人権を実現すること」も条件であると。できるだけすべての人々の意見が反映されるようにと。だから、多数決も原則ではあるけれど、「厄介!で危ない!」。だよねぇ。障害者なんてつねに少数者。多数の人々が少数者のことも考え合わせないと、いつも無視ということになる。絶対多数のごり押しなんて一番いけませんねぇ。少数者の意見から学び生かせる社会システムを作っていかなくては・・・

ちなみに池上氏は水戸黄門がお好きとか。ただ、「黄門様が旅立って3ヶ月たてば元の木阿弥」とおっしゃっていました。善政だけでは駄目なんですね。住民が自覚してシステムそのものを変えないと・・・やっぱ、教育が大事です。で、「だから番組がいつまでも続くんですねぇ」だって。番組はいいけれど、日本は変えたいねぇ。

立憲主義の下での参政権では、1、政府・政治権力が憲法を遵守して活動しているか監視する。2、政府・政治権力が憲法を遵守するよう行動する。3、選挙で政府組織を担うメンバー(個人・政党)を選択(選定・罷免)する。@より良い政府を組織するA政府を廃止し、新たに組織する。と書かれている。その権利を私たちが持っているということでもあり、そうする責任もあるということですね。一票、とっても大事です。生かしましょう。

資料として、個人金融資産に見る国民の間の経済格差の推計(2003年)が載っています。国民の25%が金融資産ゼロ。3千万未満は3852万世帯。5億以上が6万世帯。
そして男女別賃金の格差。男性100として女性は65.9です。格差が広がるとどうなるのかと言うと、「下を見て安心」したり「差別が当たり前」となり、人としての連帯が崩れることになるそうです。「あきらめ」も出てきちゃうねぇ。講義後の質問にも、経済的に困窮している人が相談する場所がないことが明らかに。以前も貧困世帯はあったけれど、社会的状況が変ってしまい、相談する場所も、助け合う親戚・地域もなくなりつつあります。困ったねぇ。

参政権のゆがみ。小選挙区制のことも資料で載っています。9.11選挙結果。私もここに書いたけれど、まったく民意を反映していない。自民党に限らず多数独裁が簡単にできる可能性の高いシステムです。

そして企業団体献金による政策支配。嫌だねぇ。選挙に勝つことだけを目的にしてしまう政治家ばかりになってしまったら・・・ゾッ。

なんだかんだ言っても、国民が国会議員を選び、そこで内閣も選ばれるのだから・・・「生む機械、私も一票持ってます」で、意思表明しましょう。

おまけ:食は人権。人間の基本です。日野では地場産業の野菜を使った給食が実践されているそうです。農家も子どもたちが食べるとなると本気で無農薬に取り組んでいるそうです。子どもたちも農家を訪れて、野菜を見る触るという経験ができるのだそうです。食育って、いい言葉ですねぇ。





No.15

びっくり仰天「公安警察」

りっちゃん
07/3/12

ただいま本の整理中、ひょっこり出てきたのが青木理さんの「日本の公安警察」。2000年発行。

びっくり1:無駄遣い!!

島根県警文書の中の協力者対策費という資料(一か月分の明細)が載っていたのですが、経理課と会計事務所にいた経験のある私のチェックによると、な、なんと、まともな(協力者への謝礼がまともかどうかは置いといて)出費は、比率にして13.7%。つまり内部流用分は86.3%ということになったのです。すげぇ無駄遣い!!私達の税金です。42年前の資料ですが、こういう習慣というか、癖は直らないもので、今はもう一寸分かりづらい表記に変っていても、中身は変らないだろうと予測できちゃう。『わが罪はつねにわが前にあり』(著者 松橋忠光)では「警察の本来の活動に使用された経費が3分の1しかなかったのである。(略)私はこの集計表を見て唖然となった」。予算の多くが上司への餞別や課員の「手当て」に流用されてて、課長さんもびっくり!!というお話です。『封印の公安警察』(著者 島袋修)では「スパイ要員との接触費用(工作資金)は、警察庁からその実績(評価)などによって3ヶ月あるいは6ヶ月ごとに手渡され、(略)ところが警察庁から支給される必要資金は上司によってほとんどがピンハネされ、われわれ現場の班員に届く頃には雀の涙程度の金額になっている」。まじめに働く警察官もいるのでしょうけれど・・・

1998年版『警察白書』によれば、97年度の警察庁予算は最終補正後の金額で約2515億円。うち国費が約1826億円、補助金が約689億円の内訳になっており、国費のうち人件費、装備や通信、施設費を除いた金額が約470億円。ここから公安警察の活動費が支出されているがその詳細は一切公開されていない。まして、国から支弁された予算が、公安警察内部においてどのように消費されているかについては、まったく外部に漏れ伝わることはない。
公安情報の収集という金に換算しにくい活動をしていることも一因であろうし、のちの章で詳述するように、公安警察が協力者と言う名のスパイを養成して報酬や謝礼と引き換えに情報を得たり、時には非合法すれすれの活動を繰り広げたりしている以上、活動の資金源でもある予算を表沙汰にできないのも当然と言えるかもしれない。

と書かれていましたが、表沙汰にできないことというのは、たいていの場合、後ろ暗いということで、悪さのできる場でもあるということで、もちろん、お金もポッポに入れやすいということであります。

ちなみに、内閣情報調査室を検索したら、ウィキペディアがヒット。内閣衛星情報センターの情報収集衛星の項では、「プロジェクトには総額で約2,500億円が投じられる」だって。無駄遣いはいったいはいくらになるんだろう?

びっくり2:調査対象??

これは公安調査庁の項に書かれていたのですが、
[政治・選挙関係]「各種世論調査結果や行政要求行動などに見られる有権者、特に無党派層の政治意識、政治的関心事項の把握」「原発・基地問題などが争点となる各種選挙」
[経済・労働関係]「中間管理職、パート、派遣労働者、外国人労働者など未組織労働者の組織化をめぐる労働団体の動向把握」
[大衆・市民運動関係]「市民オンブズマンの行政に対する告発運動の実態把握」「産直運動、食品の安全行政の充実強化を求める運動、大気汚染・リゾート開発・ごみ問題等への取り組み」
[放送・救援、文化、教育関係]「死刑廃止や人権擁護の取り組みの実態把握」「いじめ・不登校問題、日の丸・君が代反対などに対する諸団体の動向把握」「左翼法曹団体、弁護士会による司法改革や破防法反対の取り組みの実態把握」
 中でも、近年活動を活発化させている市民オンブズマンに対しては「運動の矛先をわが国の治安部門に及ぼそうとしていること、情報の全面公開を柱とした『情報公開法』の実現を目指していることを考え合わせると、運動は今後、加速度的に“権力中枢”へと矛先を向けていくものと思われる」と決め付け、調査の必要性を強硬に主張。市民団体側から抗議を受けた場合には「日共や過激派等の調査に関連付けて説明できるよう訓練させている」とまで記されている。

あのう、これらのどれも、破壊的な団体とは言えず、むしろこれからの日本人のために、人類のために、必要な運動ばかりではないかと、私には思えるのですが・・・これらの団体の足を引っ張る暴力的な行為を行いそうな団体を監視してくれるのなら話が分かるのだけれど・・・

これが通るのなら、もうひとつの団体も当たり前?公安警察の誕生いや、特高時代からの“流れ”ですねぇ、「共産党」が載っています。この本だけでなく今も公安調査庁にも、「オウム真理教」の次に、「共産党・過激派等」って載っています。はぁ?今は自民党と公明党とで構成されている政府だけれど、共産党も政党だから、内閣の構成員にならないとも限らない団体でしょうに・・・なんでぇ?よく書けるよなぁ。共産党もよく文句を言わないなぁと変に感心してしまいました。私は口あんぐり状態。

私としては、オウムのような、宗教を装ったオカルト団体やファッショ的団体を調査対象にしてほしいなぁ。詐欺とか監禁とかは実際よくあるだろうし、教祖(?)のいうがままになってしまうというのは、そのメンバーにとっても危険だし、一般の市民が被害者になる確率が高いと思うのだよ。暴力団もそうだよね。特に政治家との癒着なんてしっかり調べてほしいよ。高額な税金が無駄遣いされちゃうから・・・もちろん暴力事件も多いでしょう?

びっくり3:手法??手口??

公安警察内で「転び公妨」と呼ばれる手法がある。複数の公安警察官が対象人物を取り囲み、職務質問なり所持品検査なりを強行し、相手が抵抗して取り囲んだ公安警察官に触れたり、押しのけようとしたら直ちに公務執行妨害。時には公安警察官が対象人物の前で勝手に転び、公務執行妨害という“虚像”を演出することすらある。「転び公妨」と呼称されるゆえんだ。公安警察にとっては、身柄確保が最優先の場合の“伝家の宝刀”であり、幹部の中には「転び攻妨の名手」などという冗談とも本気ともつかない評価を与えられている人物すら存在する。

馬鹿馬鹿しくて笑えちゃうけれど、実際にやられたら反論が難しいねぇ。取り囲まれているから、「勝手に転んだだけ」の目撃者はいないってことでしょう?「一人が勝手に後ろに3歩ほど下がってヨロヨロとしゃがむふりをして『公務執行妨害だ!』。それで『現行犯逮捕』の一丁上がりという次第」(日本赤軍メンバー、丸岡修の手記より)

「警備警察全書」の中の「警備情報収集の要領」情報収集の手段として、(1)視察内偵(2)聞き込み(3)張り込み(4)尾行(5)工作(6)面接(7)投入とかがあるんだって。工作、面接はスパイ育成。飲み屋さんとかで親しくなって、おごりから始まって徐々にお金を上げて深みにはめていくとか、読んでいて嫌になった。人間性を損なわせる行為を警察がやっていいのかなぁ。それも税金で。

投入の一例として菅生事件というのが載っている。1952年、駐在所が爆破され共産党員二人が逮捕されたのですが、結局は現職警官による謀略事件だった。で、起訴され有罪認定はあったけれど、上司に報告したから自首だとされ、刑を免除。わずか3ヵ月後に警部補として復職。1989年には職員の4分の3を警察OBが占める「たいよう共済」の常務。悪いことをした人が出世したり天下りして、一生左団扇?ってそれでいいの?

びっくり4:「泥棒や人殺しを捕まえなくても国は滅びないが、左翼をのさばらせれば国が滅ぶ」?

これ有名な言葉なそうな。でも、完全に間違っている。逆だよ。

『警視庁刑事』の中に公安警察についてこう書かれている。「刑事部と違って、泥棒なんて単なるものとモノの移動に過ぎない、一人や二人殺したからって、そんなものがなんだ、俺たちは国家を背負っているんだ、とそんな意識でしょ。刑事なんか馬鹿だと思っている」

一つ一つの事件をこつこつと解決する、なんてことは、どうでもいいことに、日本の警察はなってしまった。だとすれば、世の中荒れるわな。赤軍派みたいに法律違反をするもの、日本国民を不幸にするものは、どんどん捕まえてほしいけれど、それは左翼だろうと右翼だろうと国会議員だろうと官僚だろうとみんな一緒。悪いことをすれば因果応報なのだ、悪いことをするのは許されないのだという国民全体の意思がしっかりしていれば、警察も、究極的には不必要になるのかもしれないけれど、今みたいに、「見ない、知らない」人が増えていると、たくさん“おまわりさん”がいてほしい。でも、駐在所ってほとんどお留守。なんかあったらどうするんだろう?と不安になっちゃう。必要な団体を無理に調査する税金があるなら、強盗や殺人事件を解決したり、街をパトロールして犯罪を予防する“おまわりさん”を増やしましょう。

時の政府を守るのは数年単位でしかないけれど、人の道徳的規範を損なうと100年単位の治安が乱れる。そう思いませんか?

いろんな人が居て、意見が活発にいきかうのって、日本の社会を良くすることにつながるよ。右翼も左翼も、保守派も改革派も、哲学者も教育者も政治家も普通の市民も・・・それを押さえてしまっては、日本は硬直して悪くなる一方だよ。暴力的なことを行うことが予想される団体。たとえば、かつてのオウム。(公安警察はちゃんとマークしておらず、国松長官狙撃事件から張り切って、しかも内部の犯行。かっこ悪い。何のため、誰のための調査なんだか・・・)きちんと情報収集しておけば、サリン事件までは行かなかったかもしれない。未然に防ぐための情報収集は、必要だとは思う。

びっくり5:誰のため?

「盗聴法の採決に入る直前、反対討論を繰り広げていた野党議員に向かった与党席からこんな野次が飛んだ。「警察を信頼しろ」。これが笑えぬ冗談に過ぎなかったことは、間もなく神奈川県警を始め年全国の警察で次々と噴出した信じがたい不祥事によって再認識された。無心の依存は無謀な賭け事に過ぎない」と、「はじめに」に書いてあった。警察官だって人の子ではあるから間違いもあるだろう。でも一番大きな間違いは“誰のため?”ではなかろうか。

警察に集められる情報は凄まじい量に上る。中でも公安警察が担う部分は大きい。この情報と権力をバックに屹立させることが出来れば、その威光もまた強大なものになるだろう。個別には名前を挙げないが、現実に警察官僚出資の代議士、あるいはさまざまな経緯から警察に強い影響力を持つ代議士の豪腕振りと警察情報が無縁であるとは思えない。

情報衛星も災害時の救済には使えないとかいう話もある。情報も、日本に住む市民の安全のために使われるのでなく、政治家の勢力争いや資金源探しに使われては、まったく意味がない。最初の流用問題どころでなく、全額税金の無駄遣いであるし、手法の一つ、スキャンダルを押さえる(又は作っちゃう)で脅迫なんてされて、才能ある政治家がつぶされたこともあったかもしれないねぇ。アメリカの得意技。

子どもの頃楽しんだ映画やテレビの数々が、“良きアメリカ”を印象付けるために、一種の情報操作として、格安でテレビ局に配布されたとかって聞いたことがあるけれど、GHQにも二派があって、G2は、特高や陸軍の諜報担当者を使っていたとか、今も「内閣調査室は事実上CIA直属の下請け機関として存在し、(略)機構、人脈そのものがアメリカの情報機関に従属している」(吉原公一郎『謀略の構図』)という説もあるそうな。あ〜あ、アメリカのための諜報機関、もしくは貢君が日本かなぁ。日本人民のための警察になって欲しいなぁ。





No.14

「人権ボケ」と「当ったり前」

りっちゃん
07/3/1

憲法を考えるVは、「基本的人権の思想とその現実」。

権利とは、相手方に対して、自己のために何かをする(何かをしない)ことを求めることにより、一定の利益を主張したり、受け取ったりすることを可能にする法律上保障された力、または自己の意思に基づいて、ある故意を行う(行わない)ことを可能にする法律上保証された資格・能力を言い、さらにそれらの形式・内容を説明するための法技術概念。

この「NO」と言うことは、「騒音問題」でも、なかなか言いづらいものなんだ、ということを覚えておくように言われた。

先人たちの努力で獲得されてきたことを歴史的に追っていた。「フランス人権宣言」第9条無罪の推定の項で、「みんな人権に関してぼけてませんか?」と池上講師からのキツイご指摘。逮捕されたら即『そんなことをするようには思えなかった』なんて完全に犯人として報道されている。「それが当たり前だと思っていませんか?」有罪と宣告されるまでは無罪と推定される、と1789年にすでにはっきり書かれているんだよねぇ。いけない!!、私もぼけちゃってる、と反省。多数決世論には簡単に侵されてしまうことを肝に銘じておかないと・・・自分では結構敏感なほうだと思っていたのだけれど・・・危ない。

これを近代民主主義とすると、次の第2世代は現代民主主義。@両性の平等A人種差別の克服B生存権の保障C労働基本権の確立D経済活動の制限E参政権の確立、特にBCDは、イギリス産業革命後の賃金労働者の生活困窮、子どもの過重労働、そのため平均寿命が20歳となったことなどの状況から出てきたのですね。

第3世代の人権は、発達(学習)権、平和的生存権、環境権、子どもの権利、障害者の権利などを含む人権、情報権。1924年の子どもの権利宣言では、「最善のものを与える義務がある」となっているそうです。大正デモクラシィの時、童謡や詩など、子どものために、素敵な作品がたくさん作られたことを話してくださいました。「赤とんぼ」とか。名作ですよね。名作過ぎて子どもには歌いづらいという批判もあるけれど・・・

さて、子どもの権利には、親を知る権利もある。中国残留孤児の問題もそうですね。日本の海外単身赴任者(これもアジア、ったく!!)が、現地妻との間に子どもを作り、後は知らん顔で、子どもが日本人の父親を探すという運動もあるそうだ。「恥ずかしいことです」。で、道徳的淵源としての基本的人権という考え方も出てきているそうです。

「権利」というと硬いけど、英語の「rights」は「オーライ」の「ライト」だから、「当ったり前のこと」なんだって。確かに、父親が誰だか知りたいと思うのは“当ったり前”のことだよね。それを日本の無責任男性は!!プンプン。

違憲立法審査権、日本国憲法では第81条に、最高裁判所は、一切の法律、命令、規則または処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である、と書かれている。今までにたった6件。怠けているとしか思えない、そうです。私はね、最高裁って、政府の味方をするところかと勘違いしていましたよ。審査するのが“当ったり前”だったんですねぇ。憲法上は。

前回報告漏れした、砂川事件。今の立川の一部、砂川町の全住民が米軍基地の拡張だったかな、反対運動を起こし、公務執行妨害かなんか(相手が転んだのかなぁ?というのは次回に)で訴えられて、安保が合憲かどうかが焦点の裁判だったのだけれど、「旧日米安全保障条約は、憲法9条に一見極めて明白に違反するということはできない」という判決だったそうな。これって日本語?怠けてもいるけれど、ごまかしてもいるねぇ。ったく!!

“当ったり前”のことである人権、それを日本国憲法第11条では、この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる、と書かれています。つまり、この人権は憲法改正によってでも、侵すことはできないのです。それだけ重いはずなんだけど・・・

池上さんはね、ほんとを言うと改憲論者なんだって、「だって、障害者のことを長くやっていましたから、憲法に載せたいんですよ。もともと改憲を想定してある憲法だし。だけど、憲法がずーと守られてきていないでしょう?」だよねぇ、安保だって、自衛隊だって、違憲だよ。まずは、今現在条文に書かれていることを守れるようにしないとねぇ。法治国家だよ、日本は。でね、人民と国民の違い、国民は国家の構成員というだけだけど、人民は、国家以前に人権があることを確認し、その人民によって国家を作るもの。リンカーンの“人民の、人民による、人民のための”が有名。つまり、国を良くするのも、私たち人民の責任ということでもあります。「あきらめちゃぁいけません」です。

質問タイムに、ちょうどこの講座へ来る前のニュースで「音楽教師が自分の信条・良心に従って、君が代伴奏を拒否し、免職された件で最高裁が“違憲とはいえない”との判決」を聞いて、怒り心頭との発言あり。えらいなぁ、私なんかいっぱいありすぎているものだから、怒る元気もないや。「NO」を言う権利、言いづらいけれど、言い続けないとね。子どもたちの卒業・入学式では和服でばっちり決めて、ちゃんと着席しましたよ。私の良心では、君が代は国歌ではありえません。講師は、君が代問題は教師だけの問題ではない、学校の主人公、子どもたちの人権の問題、とおっしゃっていました。子どもたちのための学校なんだ。人権教育もしっかり教えてほしい。

そんな講座から帰宅したら、おんな組みいのちよりのお知らせ。伊吹文部科学相が「日本は同質的な国」、人権をバターに例えて「栄養がある大切な食べ物だが、食べ過ぎれば日本社会は『人権メタボリック症候群』になる」などと発言。まったく人権のことがわかってないなぁ。こんな人を大臣にしていていいんですか?今年は選挙の年。みなさん態度で表しましょう。人民としての責任を果たさなくては・・・国民でも当てはまるか。「おお、恥ずかしい!!」





No.13

布施と勇気

りっちゃん
07/2/19

憲法を考えるUは「恒久平和ー戦争放棄・戦力不保持原理とその現実」。

1.その歴史的理念とは、ギリシャの平和思想、キリスト教の「汝の敵を愛せよ」との絶対平和主義、仏教の涅槃図(それが仏教の平安なのだそうな)、1795年のカント「永遠平和のために」と同じなのだそうです。カントは@インターナショナリズムな連合(今の国際連合)による条約や法による規制A常備軍は禁止する(ちなみにコスタリカがそうなのだって)B国家の体制が共和的であることを提唱していたそうです。そして、仏教での僧侶によるお布施はもともと裸行で、初めに布を貧しい人から少しずつ頂くので、こう書き、袈裟はそれを縫い合わせたものだったから、そう作られているのだそうな。「よく見て御覧なさい!!」(そういえば・・・・)

2.第九条をめぐる論点では、・・・政府の見解がどんどん崩れていっている。吉田茂さんは「いかなる形でも自衛権など認めないほうがよい。そもそも近代の戦争はすべて自衛の名の下に行われたのであり、自衛戦争などという概念そのものが有害」と1946年に言い切っておられる。これは名言です。が・・・その後の“ずるずる”“無理やり””いい加減”を、多分今の若い人たちは腹がたっちゃうんだろうなぁ。それだったらはっきりしたほうがいい。その気持ちはわかります。が、私は理想に近づこうと努力をするのが人間だと思うので、憲法九条を現実に力を発揮させる方に向かってほしいのです。

3.戦力不保持規定の本質(1)「戦力とは、(国内の治安を維持するための)警察力を超え、国外に対して作用する「武力(実力)」のことである。―ここで思い出すのがコスタリカの映画で市場のおっさんが言っていた「警察だけでもウザイのに」。これは自分たちの自治力がある程度あるからいえるのでしょうね。事の善悪の判断も自分たちでするよ。泥棒ぐらい自分たちで捕まえられる。悪いことをさせる前にお説教を垂れるぐらい日常茶飯事という生活臭?自信が感じられた。

(2)「戦力の不保持」とは、戦力を持たないことによって、外交的・友好的通行による「自衛権」を実現しようとする国家構想である。ーごろんぴーさんの「スーパーケンポウ9ジョー」で歌われているのはこのことなんだよね。世界一強いんだ。見つめるだけで相手は自分の弱さを知るんだよ。ただ、「喧嘩の弱い俺たち」とあるのは間違い。だって、九条のおかげでGDPの1%に押さえられていても国防支出総額世界第5位、通常兵器(つまり核以外ってことかな)の輸入額は世界の62%ダントツトップです。アメリカの超お得意さんってことだな。

(3)「最小限の武力論」「専守防衛論」の基本的な欠陥。無理そしてきりがない。ー私もまったく同感。

4.日本が戦争することができない(藤井治夫氏の説)(1)地政学的に戦争が困難である(2)他国への依存度が極端に高い@低い食料自給率A低いエネルギー自給率B低い資源の自給率(3)極端な人口集中ーです。

5.戦争の経済的側面(3)武器の商品としての特質@一般に買い手が国家権力である。つまり私たちの税金が使われているということです。Aその使用において生産性をまったく持たないこと。―池上先生は「ミサイルを大根畑に落として、大根が余計に取れるということがありますか?」とおっしゃっていました。地雷で足を失う子どもたちはたくさんいるけれどね。コマーシャルで地雷原を畑にしたり、学校にしたりした企業は、軍需産業ではないのかな。少なくともこの表には載っていない。大手と言われるほとんどが載っている感じ。04年度の総売上に対する軍需売り上げの比率が、三菱重工で10%、川崎重工で12%。軍事産業の国籍がほとんど国連の常任理事国とは???

6.憲法九条の全面的な実現を求めてー「戦力不保持」つまり裸になれる勇気があるかどうかだね。戦後すぐの日本人は、アジアへの侵略、そして身近な人たちのたくさんの犠牲、悲惨な生活をしみじみ思って、その勇気を持っていたんだね。豊かになった、平和ボケの私たちにその勇気があるかどうか。日本人だもの。日本人にはその勇気があると思いたい。

イラクやアフガンのことも直視したら、武力で平和はつくれないって、みんなわかっているよね。人を殺すことに慣れてしまうような人間にはなりたくない。私の子どもたちにも、その子孫たちにも。





No.12

爺川柳と「米軍再編促進法」

金太
07/2/16

釣り上げた 魚はでかいぞ 非核半島

影薄し  日本の外交  丘(ヒル)の陰

約束を  守る気のない  アベ政権

武士道は  塩を贈った  才気あり

油やらんと  米海軍には  垂れ流し

グアム島に  引越し代に  七千億円(7300億円)

グアム島の  一戸建ては  八千万円

五十年  かけても支払う  意思もなし

負担しろ  すべてム(ブ)ッシュの  ご命令

暴言の  恨みぞ深き  やなぎ沢

ご存知ですか。

2月9日に自公政府が閣議決定した「米軍再編促進法」。
同法案では、税金を使って海外協力銀行に出資し、民間銀行やゼネコン会社から融資や出資を受けて、その金はそっくりアメリカの会社(管理・運営)が頂きます。
その資金で、グアム島に三千五百戸の海兵隊員と家族の宿舎を建てます。
沖縄の海兵隊員は一万二千人います。そのうち移動するのは二千人程度の指令部要員です。残りの一万人は実戦部隊で、一番欲しくない海兵隊員が残ります。《 なんだ! 》
グアム島の海兵隊員は、八千人規模が予定されています。
後の補充は、ハワイその他から寄せられます。《 それって詐欺だ! 》
一戸あたりの建築費は八千五百万円を超えるものです。しかも返済は五十年かけて支払うというものですが、《 建物が五十年も持つのでしょうか?海風の島ですよ 》アメリカ兵が入らないときは民間の人もはいると抜けぬけと宣言!
米兵の支払は任意であって強制はできないともいっています。
わが国ではこういうことは、《 有るとき払いの催促なし 》 と言います。
アメリカの会社は、三千五百戸の建築すべてを日本のゼネコンに任せるといっています。時代劇ではありませんが、政治家・役人・業者(ゼネコン)の間で、ワイロが飛び交うこと、間違いないでしょう。




んなぁ馬鹿なぁ!! 何で国民はウサギ小屋なのに、一戸8500万円?しかもハワイから来る海兵隊の分も?

思いやり予算なんかつけて、甘やかすから何でもいいたい放題ね。米軍に係わる費用は米軍に払ってもらいたい!! 





No.11

人民主権と地方自治

りっちゃん
07/2/7

金さんに誘われて「憲法を考える」講座にいってきました。芝の根っ子退治の日々にちと疲れたのもあって、気分転換にいいかと思って、そうしたら、面白かった。分かりやすかった。納得もした。

講師は池上洋通氏。おしゃれな方です。まずはじめに、世界史的な転換点に今あること。@社会・経済の世界化、ボーダーレス化AICT革命の大きな広がりと情報資本主義B世界的な人口減少・静止人口
「労働力の世界化」 モノが世界中どこからでも買える。つまり、モノを作っている労働力が、世界化したと言えますという言葉で、「あれ?」と思った。ちょっと新鮮。

人類的課題の確認。@平和な世界の建設A環境優先の社会・経済システムの確立B基本的人権の全面的な実現とあらゆる差別の克服C多文化主義の上に立つ民主主義の確立D貧困の克服
「戦争は他民族への無知から起こる」。うーん、その通り!!で、地方自治にも関係するけれど、日本の中の多文化、例えば方言とかも、私は自分が持っていないからこそ憧れを感じていたのに、どんどん減っているでしょう?継承者が。気になっていること全部網羅されている。

社会のあり方についての理論を学ぶ意味では、主体的な一員として生きるかどうか、昨日整理ついでに「破戒」を読んだところだし、私自身の生き方でもどう生きるか悩んでいる所でもあり、「うんうん」でした。・・・

地方自治の役割の確認では、国際化の影で、暮らしの根っこを忘れていないか?との問いを頂きました。

プラトンの「賢人政治」、ホッブス、ロック、ルソーの「社会契約説」を学び、清教徒革命、名誉革命、アメリカ・独立宣言など、「世界史は覚えていますか?」との先生の叱咤と共に、多くの血を流した末に人類が手に入れた「人民主権」と「立憲主義」であることを確認。

そこで前文の
 日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民のとの協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。
を読むのでした。

「人民は国家である」
人民主権とは人民が国家それ自身であり、その権利主体である。
そうなんだよ。教育基本法で一番問題なのは主語が曖昧にされてしまった事と思う私です。権利主体と委任された権限者がごちゃ混ぜにされてしまった。

政府というのは、私たち人民、有権者である支配者と、受益者である国民の間にあるんです。権利としての統治権は国民にあり、権限としての統治権は権力(政府)が憲法に定められた方法で国民のために用いるのです。権限のゲンは限界のゲン。「権力が野獣姓を持つことは、自明の真理である」のだから、制限をしておかないとね。

だから
第99条 天皇または摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ
のですけれど、憲法違反といわれても、“かえるの面にションベン”の首相や知事がいる、この国って・・・
そうそう、民間委託。ただ安いからといって民間委託をしてはいけません。憲法を尊守する義務を負っている公務員がやるのと、そうでない一般人との違いはとても大きいのです。

障害者自立支援法の話も出ました。「年金6万の障害者が付き添いのヘルパーさんへ支払いができますか?外出できませんよ。」悪法が次々に通っている。憲法に謳われている国民の権利は?

第12条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない
のです。

「障害者を可哀想と見るのでなく、同じ権利者として見られるかどうか、それが、私たち自身の社会のあり方でもあり、生き方にもかかわってくるのです」との言葉に、憲法学者というよりももののわかった人だと感じ入った。

さらに、「公共の福祉」とは、国民の自由への権利は無限だが、他の人の権利を侵害してはならないということであって、「自己主張ばかりしないで“公共の福祉”を考えろ!!」という使い方は間違っているということを教わった。経済格差が広がっている今、大きな権力を持っているものが小さなものを犠牲にするのはたやすい。だからこそ「公共の福祉」を考えないといけない。つまり、両者が満足できる、幸せになれることを考えるということであって、一方が我慢することは「公共の福祉」とは言わないということかな。基本的人権のところでまた詳しく説明してくれるそうだ。

次回が楽しみ。金さん、誘ってくれてありがとう。駅まで送ってくれてさらにありがとう。おかげさまで思ったよりも早く帰れました。





No.10

〜憲法9条の歌をつくりました〜

ごろんぴー
07/1/30

趣味で歌を作っている者です。この度、自分なりの憲法9条の歌を2つ作りました。

「ジョーについて〜スーパーケンポウ・9・ジョー」

「ジョーについて〜ジョーの窮状」

http://www.geocities.jp/onken_music4/

アマチェアなので、それなりのレベルのものです。
(ボーカルは下手なので)詞を読んでメロディーを聞いていただいて、もしも心に残っていただけたら、うれしいです。

よろしくお願いします。




ごろんぴーさん、お久しぶり!! 27日に投稿してくださったのに、遅くなってごめんなさい。

普段は何も不便とは思わないのだけれど、ごろんぴーさんのサイトだけは音楽聴けないのが残念。古いパソコンでごめんね。





No.9

あきらめでなく、希望を!

りっちゃん
07/1/27

橋本久雄のいきいき宣言がポストに入っていた。この街で自分らしく生きる安心して暮らす!が今回のテーマのようだ。

不正・腐敗した大人社会のゆがみを省みることなく、「教育が悪い」と声高に叫ぶ政治家たち。
 子どもたちは愛国心や管理を押し付けられ、悲鳴を上げている。
 昼も夜も働き、睡眠時間4時間の母子家庭のお母さんが、子どものために「あと10年頑張ればいいのでしょうか」とつぶやく。(NHK特集・ワーキングプアUより)
 受ける介助が応益であると、負担を強いられ、社会参加の機会すら奪われる障害者。
 一人勝ちの大企業と増税で厳しさを増す私たちの暮らし。
 自殺者が毎年三万人を越え、広がるばかりの格差。
 日本の誇りである平和憲法の危機。
 この国はいったいどうなってしまったのか。
 かつて、十分とはいえないまでもセーフティーネットが機能していた。
 愚直に汗して働けば贅沢はできなくても、なんとか老後を迎えられた。
 今、生活への不安が広がっている。人々が支えあい、育ちあう、そんな社会を取り戻せないだろうか。
 自分らしく生き、安心して暮らすことのできる社会を創りたい。
 このまちから、そんな声を発し続けよう

との囲み記事の下に、川田龍平さんと共に新春のつどい「あきらめではなく、希望を!」のお知らせがあった。

いつ : 3月3日(土)午後1時半〜4時半

どこで: 小平市福祉会館(042-344-1211)

主催 : 市民自治こだいら

ゲスト: 川田龍平 (薬害エイズ訴訟原告)
       鍋元トミヨ (チェチンの子どもを支援する会
       宗像 基 (小平学園教会牧師)
       内田雅敏 (弁護士)
       金 哲秀(キム・チョルス) (朝鮮大学校、教員)
       服部美佐子 (環境NPO、ごみ・環境ビジョン21理事)
       荒木義昭 (練馬区介護人派遣センター代表)

川田龍平さんは小平出身。支援コンサートを聞きに行ったことがある。あれから10年たったかな。行ってみようっと。みなさまもぜひ。





No.8

ABC企画委員会2007年総会のご案内

りっちゃん
07/1/27

九条の会・小平で知り合った方から送られたニュースの中にありました。731部隊・毒ガス展の開催・未決の戦争責任を追及する委員会のようです。Atomic(核)Biolojical(生物)Chemical(化学兵器)に反対する。そう、私も反対。鶏インフルエンザはアジア人撲滅のためにつくられたものという説もある。戦争犯罪人とはならずに、石井部隊長がアメリカでその後も研究を続けたというのはどうも事実らしい。とすれば、鶏インフルエンザがそうかどうかは別としても、何らかの病原菌を兵器として、今も開発は進んでいるのだろう。人種差別もまだまだある国だから、噂は否定はできない。嫌だねぇ。怖いねぇ。行ってみようかな。後半だけでも。

日時: 2月24日(土) 午後13:30〜18:00(予定)
  会場: 中野ゼロ 学習室「A」 (中央線 「中野」駅南口下車、徒歩10分)
  内容: 13:30〜総会開会 1、ABC企画委員会2006年度活動報告 2、ABC企画委員会2007年度活動方針(案) 3、「731部隊世界遺産登録を目指す会」報告
       16:00〜特別報告”「アウシュヴィッツ平和博物館」の草の根活動を通して”
         報告者: アウシュヴィッツ平和博物館館長・小渕真理さん
       18:00 終了予定。終了後交流会予定。
   ★ どなたでも参加できます。お知り合いをお誘い合わせの上ぜひおいでください。





No.7

映画「ガイサンシーとその姉妹たち」

りっちゃん
07/1/27

蓋山西とその姉妹たちの不幸な戦争体験を公表する。彼女たちの血と涙で刻まれた歴史と、そして現状に関心を寄せ、"尊厳"と"愛"を与えるよう心から希望する

とのチラシ。まだチケットを用意していないのだけれど、行きたいんだ。思い出すよ。サンコンさんが言っていた。「外国を理解する前に、尊重を」。そして、戦争って、その準備段階も含め、人の尊厳をメチャンコにしてくれるんだよ。“いじめ”問題って、その前兆だったのではと思えるんだなぁ。

2007年2月17日(土) 完成披露上映会+記念シンポジウム
  会場:全電通労働会館[全電通ホール]千代田区神田駿河台3-6 tel:03-3219-2211




 完成披露上映会と記念シンポジウムに行って来ました。

ガイサンシーたちは、身体を痛めつけられて役に立たなくなると村に返されます。ガイサンシー自身は、おなかを麺棒で押し下げて、洗面器いっぱいの血と汚物を出したそうです。姉妹の一人は、性器裂傷を負わされました。そして、身体が治るとまた連れ戻されたのです。

性暴力というのは、それだけでも心に深い傷を負いますが、八路軍の攻勢、共産党の進出に恐れた、日本兵たちは、本当の血を彼女たちに流させたのです。心が荒んでいたのですね。

横田めぐみさんが拉致なら、彼女たちも拉致なのです。

北朝鮮に拉致された人たちも、一般の人たちよりもある意味優遇されていたと思われます。彼女たちも、「台所の隣に部屋を与えられ、食事も日本兵と同じものを与えられ、大事にされていたと思いますよ」とは、日本兵の証言。他にも、言い訳はたくさん用意されています。「古参兵に『次はお前だ』と言われたので、その時は何の考えもなく・・・」「現地の兵隊たちが連れてきたんだと思う」「アンケート調査では誰もそういうことは知らないといっている」そういう男たちの顔つき、言葉のなんと薄っぺらいこと。

そして現在の中国の経済状況とはまったく別な顔の中国の農村。いまだに川で叩いての洗濯。男女差別もきっと昔のままなのではと、想像されます。その中で、元「慰安婦」として生きることは、つらい人生だったでしょうねぇ。

そういう意味では突っ込みの甘いところが多々ありましたが、残留婦人に日本語を教わり、留学の際も日本の友人に世話になったという監督は、何とか日中の歴史観の違いを少しでも近づけたいという真摯な気持ちで作られたのでしょう。ガイサンシーは自ら命を絶ってしまいましたが、残った女性たちは、徐々に監督に心を開き、過去を語るにも表情が柔らかなものになってきています。村の人たちの理解もだいぶ変わったそうです。

「戦友会で『こういうことを発言するのは恥だ』といわれたことがある。しかし、事実やってしまったことが恥なのであり、事実を隠しておくことは、その後の沖縄戦で犠牲となった戦友の死を無駄にしてしまうことなのだ」「戦争ができる国に日本をしてはいけない」と、連れ歩いていた女性の赤ん坊をつかんでホイと谷に捨て、女性が後を追って身を投げたのを、日本兵たちが笑っていたとの話も交え、涙ながらに訴えておられた姿に私も涙しました。

その近藤さんに言いたかったなぁ。そうなのよ。日本兵が日本に大事にされなかったから、自分より一等下に見るものが必要であり、状況が過酷になればなるほど、その人たちをいじめて喜ぶということになるのよ、と。今の日本、いじめが蔓延しているのはそういうことなのよ。あの戦争から目をそらさずに、いろんなことを学ばなければならなかったのに、「俺らは関係ない」と言って目をそむける人たちのなんと多いこと。

「戦争ができる国」ではなく、「世界から戦争というものをなくすために大いに力となる国」にしたいですね。





No.6

五十嵐仁さんが小平市に

りっちゃん
07/1/27

転成仁語の五十嵐仁さんが小平市で講演をします。九条の会・小平の定例会で、チラシを頂きました。やったぁ!!実物を見るのが楽しみ。(私もミーハー?)

教育基本法が変わって、学校はどうなっていくの?
  改悪教育基本法の具体化を許さないために

2月3日(土) 2時〜4時
 小平福祉会館四階小ホール(西武多摩湖線「青梅街道」駅より徒歩6分位かな。一橋学園方面に線路沿いに歩き、次の踏切を渡って右側奥の建物です)

国民の多くの反対の声を踏みにじって、昨年12月教育基本法が改悪されました。今後、愛国心教育や学力テストによる選別、習熟度別指導の押し付け、教員評価システムと免許制度の導入など、教育現場でのさまざまな具体化がすすめられようとしています。子どもたちの健やかな成長のためには、今私たちは何をどうすればいいのかを改めて考え合い、学習しましょう!

今、学校ではたくさんの異常な事態が起こっています。東京都では・・・。品川区・世田谷・西東京・・・。そして、小平では・・・。詳しい報告をぜひお聞きください。

お国のために命を投げ出せる人間を作る。これが教育基本法改悪の本当のねらいです。憲法改悪を狙う動きと軌を一にしたものです。こんなことでは、“いじめ”も“自殺”もなくなりません。悲しい事件が続く今こそ、自分の命も他人の命も大切にする教育を目指して手を取り合いましょう。

「小平子どもと教育を守る会」と「憲法・教育基本法を守る小平連絡会」の共催です。





No.5

自伝

りっちゃん
07/1/21

世界ノンフィクション全集の続き、福田英子の自伝を読んだ時に、「まったく男って・・・」と呆れたことが、今度は「三十三年の夢」の宮崎滔天が書いている。これはお芝居にもなっていて、「菊田一男が脚色・演出、森繁久弥が主演したものだが、大陸浪人として、最後まで孫文を助け、中国革命に情熱を燃やし続けた滔天の生涯は、森繁久弥の好演とあいまって、明治の、いわゆる壮士といわれた人たちの、ある人間像を浮き彫りにして見せてくれた、感銘深いものであった」と書かれているとかっこいいけれど・・・親からもらった財産は食いつぶす、妻子は実家に面倒見てもらってほったらかし、「大いに飲んで歌って語らって」、あちこちに借金、挙句に親身にしてくれた旅館を三軒つぶし、芸者には持てまくって、世話になり、質屋通いをさせてしまう。で、武器を送る約束は騙されて守れず、33年の夢は消え果ちゃうのよねぇ。

それでも滔天はましなほう。福田英子なんか、同志の飲む買うで軍資金が足りなくなって、挙句に裏切り者のおかげで監獄に入れられて・・・まったく、運動家の妻が気の毒とは良く聞くけれど、明治から男は変わってないのねぇ。

滔天は、自分のそんな生き方を反省して、浪花節語りになるのよ。革命を論じている時も、この再出発もいつも本気な所が他の男よりましに思えるところかな。

「ロスチャイルド家の興隆」と「カーネギー自伝」は成功者のお話。どれだけ財産があるかとか、上流の社交生活なんて、興味が起きないけれど、どちらも福祉に貢献したのだそうな。で、3代目のロスチャイルドは、「食事をしようとすると”500ポンドよこさんと脳天をぶち割るぞ”なんて手紙がきとるんだ。こんな暮らしのどこが幸せだ!!」。お金がありすぎるというのも困ったものだわね。で、あちこちにばら撒くということをやっていたようよ。一家の成功の秘訣は、情報と人脈かな。カーネギーさんのほうは、貧乏育ち、子どものときから家庭を助けるために働き、努力と機知とチャンスとで段々に出世、仕事をやっているうちに今度は会社を作ることが面白くなり、30歳で俸給生活者を辞めている。

「他人の指図の下にあるうちは誰も必然的に狭い世界に押し込まれていることになる。大会社の社長になったところで、人間は自分の主人公となるのは至難である。もちろん、自分が株を独占していれば、問題は別である。もっとも有能な社長でさえ、事業については何も知らない重役会や理事会、それに株主によってしばられているのである」。うーん、カーネギーさんは独占できていたのかな。今の日本ではそういう会社は少ないだろうし、あっても同族やら、ワンマン経営で、その人がいい製品をつくる、いい仕事をするということによほど情熱をそそがないと、目の前の儲けに追われてしまいがちでは・・・「不二家」みたいに。池袋丸物百貨店の不二家レストランは、子どもの時のあこがれの場所だったのだけれど・・・

「最高のもの以外には何も作らない」という標語があったそうな。今の資本主義ではそういう会社は消えてしまうのではないかなぁ。誰もが主人公なら、そう思う方が自然だと思うのだけれど・・・

労使の軋轢には、相当心を砕いたようだ。「工員たちにとって、この種の問題は金銭だけのことではない。彼らの立場をよく理解し、親切に扱い、公平に接渉する――こうしたことこそアメリカの勤労者を動かす大きな力なのである。雇い主は、自分の従業員に対してほんのわずかの費用でとってもたくさんのよいことをしてやることができるである。ある会合で、何かしてあげることはないかと私が聞くと、この同じビリー・エドワーズが立って、工員はほとんどみんな、日用品を買う店に借金をしているが、その理由は給料が月払いになっているからだといったのを私は良く覚えている」。で、2週間ごとに給料を出し、ブラドック消費組合を誕生させている。

その延長上に図書館の寄贈とかがあるのでしょう。
「議論できないものは愚者である。
議論しない人は偏屈者である。
議論を戦わす勇気のないものは奴隷だ」
これはカーネギーさんの図書室に掲げてあるとか。うーん、議論する相手がいない。本音を語れるのは極わずかな人に限られている。淋しい時代です。

カーネギーさんは52歳で結婚している。前年自分が病気中に弟と母を亡くすという不幸に会い、それが幸運につながった。以前から交際はしていたが、「若くて、一所懸命努力している男性のほんとうの好伴侶となり、なくてはならぬ存在となりたい」と願う女性から申し出を断られていたのが、ペンをとることができるようになるとすぐ現状を手紙に書き、「彼女は、私が自分を必要とするのを見てとったのである。私はこの広い世界にまったくひとり残されたのである。今、彼女はあらゆる意味で「助力者」となることができる。」 なんかできすぎという感もあるけれど、二人ともしっかりしていて、いいわぁ。で、読むほうも一段落。メサイアが終わったら、他の全集のリスト作りをはじめます。





No.4

りんごのケーキの作り方

りっちゃん
07/1/18

駅前の八百屋で紅玉が買えるので、あちこち作っては配ったら、作り方を教えて!!との声が。昔、保育のサークルのお母さんから頂いたレシピを公開します。

大き目のボールを用意して、@から順に入れ、とにかく元気よくひたすら混ぜます。
@全卵2個ーよくまぜる
Aサラダ油1/2カップーよくまぜる
B砂糖170〜200g(レシピではこう書いてある。私のは140g)−よくまぜる
C干し葡萄 好きな量ーよくまぜる
Dりんご小3個ー皮をむいて6つ割りにしていちょう切り
  レモン汁を入れるという手もあるけど、切ったのから、どんどん入れて混ぜ込んでしまうと変色しない。
★このあたりで天火に火を入れておく 200℃位に。(あとで下げる)
E小麦粉220g
Fシナモン パラパラパラリ
G塩 少々
H重曹 小さじ1/2(卵をよく泡だてれば使わなくても平気)(私は使わない)
以上を一緒にふるうのだけど、小麦粉が全粒粉だとザルでザッザッとやれば可。(私は普通の粉でザルです)
IE〜Hを上のに入れてサックサックとまぜる
J天板にクッキングシートを敷いてバターを塗り流して170℃で40分位(35分かな)

ね。とても簡単でしょ。でも食べた人がみんな「どうやって作るの?」といってくれるくらいおいしいんです。砂糖は三温糖か一番糖、小麦粉は全粒粉、コクが違います。りんごの味が落ちてくる今の季節が最適です。

というのがレシピ。だれが書いてくれたのか、とってもかわいいイラスト付き。既に茶色く変色。私は、紅玉が買えたときに作る。結婚していた時は無水鍋で。6畳のアパートのときは普通の鍋で、少しこげたけど、味はおんなじ。今はオーブンレンジがあるのでとってもラクチン。

右ひじが痛くなければ私にも作れる。なので誰でも作れるよ。





No.3

世界ノンフィクション全集

りっちゃん
07/1/17

本の整理は、つい読んでしまうので時間がやたらと掛かる。コン・ティキ号探検記、翼よ、あれがパリの灯だ、タイタニック号の最期、チベット旅行記、ブロンテ姉妹、ヒトラー最後の日、ドレフェス事件、アウシュヴィッツの5本の煙突、人買い伊平治自伝、ある黒人奴隷の半生などは大昔に読んだ記憶がある。それにしても映画化されたものが多いような・・・下手な小説より面白いのは確か。

今回読んだのが、劔沢に逝ける人々、ステンカ・ラージン、武士の娘、エカテリーナ回想録、ヴェネチアの恋、私の半生涯、エミーよ、ダヴォス殺人事件、暗黒日記、カタロニア賛歌とインカ帝国年代記。

劔沢は東大の山岳部の遭難について、ステンカ・ラージンは貧しいものの尊厳と自由をかけた反乱を描いている。指導者の名前が歌になったんだって。知らなかったわぁ。私の半生涯は日本の婦人解放運動の先駆者、福田英子の自叙伝。エミーよは、前にも読んだと思う。戦後黒人米兵と結婚の約束をしたけれど、連絡が取れずに出産、結核の治療のため、子どもをエリザベス・サンダースホームに預けた人のお話。ダヴォスは、ユダヤ人への迫害に怒り、スイスのナチの責任者を殺した事件を描いている。正義感ではあっても、被害者の妻から見れば、殺人だわなぁと思う。

暗黒日記は、自由主義的外交評論家、清沢洌氏(そんな人知らんかった)の戦中日記。これはお勧め。残念ながら肺炎で終戦前に亡くなっている。生きていたら、だいぶ今の日本も違っているのでは・・・「日本人は国際関係を見るのに極めて勢力均衡的で、それが特に右翼や軍人に多い。それがリアリステックでなく自己独断的だ」。偉い人とも、右翼ともお付き合いが広い。よく捕まらなかったなぁと自分でも書いていた。2,3人集まったら本音の話ができない、スパイが多いとも。一般の人たちの反応も良く見ている。反乱がおきるのではという記述もあった。学徒出陣やら学生の労働駆り出されなどにこれからの日本に大切な学問をどうするんだと心配している。戦後処理について当局にその考えの一片もないことを悲観している。女性の意見も書き込んでいる。空襲では「神宮よりも工場の方が大事」「日本の母とアメリカの母が話し合えば戦争は早く終わる」とか。何よりも暴力で片をつけることを嫌っていた。惜しい人を亡くしたなぁと・・・

私インカ帝国にちょっとあこがれ、で年代史を読み出したんだけど、スペイン人の宣教師かなぁ、書いているのが。スペイン人の侵略によって、いかにインカ帝国の偉大なる文化、宗教を破壊し、どれだけ多くの部族を滅ぼしてしまったか、が書かれているんだけれど、悪魔が土民を騙して、いろんな奇跡を信じ込ませたという記述に「神よお許しください」と書いているんだよねぇ。それでいて、死者とともに葬られた金銀財宝を盗んだり、人が大勢殺されたことに関しては、とっても淡々と書いている。そういうときこそ、「神よお許しください」だと思うんだけど・・・西欧の文化宗教のみを信じ込んでいる宣教師からするとこう書いてしまう。それがとても恐い。

カタロニア賛歌は、同じスペイン人だというのに、何とのどかな戦争なんでしょう。ジョージ・オーウェルの筆の力でしょうか。一気に読めました。「塹壕線になくてならぬのは、薪と、食物と、タバコと、ローソクと、敵である。冬のサラゴサ戦線では、この順序で必要とされた。敵はいちばんどうでもよかった。」銃も弾も足りないしでいちばん有効な攻撃が「今俺たちはバター付きパンを食べているんだぞぉ」である。もちろん、バター付きパンなどこっちにもないので、オーウェルもそれを聞いてよだれが出たという。よく事情もわからずにボウムの義勇兵になったのだけれど、戦争よりも政治事情で命を脅かされたそうな。後半が載っていないので詳細不明、残念。ボウムでは「指揮官も一兵卒もみんな同じ給料・同じ待遇・同じ発言権があって平等だったとか。訓練が足りないし、命令に従って行動するまでに時間が掛かったようだけれど、平等な軍隊ってありうるんだと感心してしまう。そして、多分その辺が問題だったのかな。政治事情としては、ソ連からの武器援助とともに、革命的要素がなくなり、対ファシストとの戦争に勝つことのみが目的とされ、ボウムが槍玉にあがってしまったようだ。「戦争についていちばん恐ろしいことは、戦争について書き立てられることが、悲鳴も嘘も憎悪も、すべて自分は戦闘に参加しない人の口から出るということだ」うーん、いつの世もでしょうか。考えさせられちゃうねぇ。「この戦争が僕に教えてくれたいちばんやりきれないことは、左翼の新聞も、右翼の新聞とまったく同じくうそつきだということだ。」私は高校で教わったよ。「アメリカではお金さえあれば、ソ連では当局と同じ意見ならば、言論の自由がある」って。今はどっちも近づいちゃっているけれど・・・「時に僕は、これからは飛行機によって戦争のやり方が変わるのではないかと考えて、わずかな慰めにしている。今度大きな戦争が起こったら、主戦論者が風穴をあけられるという、有史以来先例のない光景が見られるのではなかろうか。」うーん、この期待は残念ながらだなぁ。運悪く金もなくという人もいるかもしれないけれど、空襲で死ぬのは一般人。偉い人と金持ちはちゃんと安全な所にいるようだよ。

ノンフィクションは、事実が描かれているというよりも、書いた人の見方でだいぶ違ってくる。それだから面白いのかも知れない。まだまだ整理に時間が掛かりそうだけれど、推理小説とともに、この全集もぜひ読んでもらいたいなぁ。いつか私設図書館を開設したいと考えています。





No.2

九条の会・小平よりのお知らせ

りっちゃん
07/1/9

暮に来た九条の会・小平に書いてあった、成人式の署名集め、お手伝いに行ってきました。

会場に入らずに広場にたむろしている新成人たち。「久しぶり!!」の挨拶、記念撮影に忙しそう。同窓会気分なんでしょうねぇ。男の子(悪いけど、そんな感じ)の着物姿が目立ちました。幼稚園の花火大会が思い出されます。

「おめでとう」「お似合いですね」と声をかけながら、内心(おめらよぅ、伝統を重んじるなら、自分ちの紋をつけろよな、紋付羽織袴で決めても、全員鷹の羽では様にならないでしょうに!?)。黄色やピンクの羽織で金ぴかの袴って、ちょんまげすれば「馬鹿殿様」みたい。ひょっとして自民党が言っていた伝統ってこういうのだったりして・・・

去年も参加された方の感想は、積極的に署名をする人も少なくなり、人の話を聞こうとしない、自分には関りないという態度の人が増えたそうです。

中には話しを聞いてくれる人も、「あのね、私たちはそう長くは生きないからいいんだけれど、あなたたちの年代が一番大変になるのよ。徴兵制になったら、一番に前線に行かされるんだから・・・」

戦争だけでなく、格差社会でも、年金問題でも、一番の被害者であり、この先の日本を背負っていく人たちなんだけどなぁ。「おめでとう!」だけど、「とっても心配よ」。自分の頭で考えて、自分から行動できる成人が増えますように!!


で、同じお知らせにあったのが、映画『蟻の兵隊』上映会のお知らせ

上映日: 2007年4月27日(金) pm2:00〜 第1回   pm6:20〜 第2回
  場所 : ルネこだいら 中ホール
  入場料: 1000円 

あらすじ
 今も体内に残る無数の砲弾の破片。それは”戦後も戦った日本兵”という苦い記憶を奥村和一(80)に突きつける。
 かつて奥村が所属した部隊は、第2次世界大戦後も中国に残留し、中国の内戦を戦った。しかし、長い抑留生活を経て帰国した彼らを待っていたのは逃亡兵の扱いだった。世界の戦争史上類を見ないこの”売軍行為”を、日本政府は兵士たちが志願して勝手に戦争を続けたとみなし黙殺したのだ。
 「自分たちは、なぜ残留させられたのか?」真実を明らかにするために中国に向かった奥村に、心の中に閉じ込めてきたもう一つの記憶がよみがえる。終戦間近の昭和20年、奥村は”初年兵教育”の名の下に、罪のない中国人を刺殺するように命じられていた。やがて奥村の執念が、戦後60年をすぎて驚くべき残留の真相と戦争の実態を暴いていく。
  これは、自身戦争の被害者でもあり加害者でもある奥村が、”日本軍山西省残留問題”の真相を解明しようと孤軍奮闘する姿を追った、世界初のドキュメンタリーである。

日本軍山西省残留問題
 終戦当時、中国の山西省にいた北支覇権軍第一軍の将兵59,000人のうち約2,600人がポツダム宣言に違反して武装解除を受けることなく、中国国民党系の軍閥に合流。戦後なお4年間共産党軍と戦い、約550名が戦死、700人以上が捕虜となった。
 元残留兵らは、当時戦犯だった軍司令官が責任追及への恐れから軍閥と密約を交わし、「祖国復帰」を名目に残留を画策したと主張。一方、国は「自らの意思で残り、勝手に戦争を続けた」とみなし、元残留兵らが求める戦後保障を拒み続けてきた。2005年、元残留兵らは軍事恩給の支給を求めて最高裁に上告した。


もう一件、お茶した時に頂いたチラシより

スチール写真展 「日本の青空] 撮影 高岩 震

2007.1.5より31.まで 第1,3木曜休日
 島田カメラ 小平駅南口ロータリー西側グリーンプラザビル1F

劇映画「日本の青空」 監督 大澤 豊 制作 インディーズ こぶしプロダクション

この映画は終戦直後の新しい憲法の誕生を描いています。
 戦争中のはげしい思想弾圧に抗して説を曲げなかった憲法学者鈴木安蔵を中心に民主的な学者たちが作った「憲法研究会」の案が米占領軍総司令部GHQの憲法草案の骨格となり、時の幣原首相がマッカーサーに直接提起した「非武装、不戦」を条文化した第九条や男女同権などが加えられ、それを元としたGHQ案と旧来の主権在君制を主張する日本政府との間での30数時間余の激論の末、世界の流れを身につけた政府委員白洲次郎の奮闘もあって合意に至ったものです。
 GHQの会議室を舞台に日本と当時の米国の民主的な力と、主権在君を柱に専制的な日本の維持を図る保守勢力との対決の中でいまの日本国憲法が誕生した経緯を描いています。
 3月完成、公開の予定です。
ホームページ「日本の青空」をご覧になればもっと楽しい情報が一杯です。(高岩 震)





No.1

父と母の歴史

りっちゃん
07/1/1

母の残した書簡の整理をしたら、無口だった父の私の知らなかった歴史が一杯。名刺を見てまずびっくり。あの人は長とつくような役職はやっていなかったと思い込んでいたし、役員をしないかという話しに、「給料が下がるから嫌」と断ったと言うのは直接聞いている。ひょっとしたら名詞だけ?の肩書きかも知れない。結婚前の仕事先。第一書房出版部長とある。履歴書によると昭和19年企業整備に当たり解散。その後陸軍航空本部に勤務している。体が弱かったので、丙種だったのかな?兵隊にならずに済んでいる。もしここに入っていなかったら、徴兵されて即英霊になっていたと思う。父方の祖父のコネかもしれない。コネでもなんでも生きながらえてくれて、感謝。

履歴書は毛筆。几帳面・丁寧な字です。これは昭和21年11月に書いている。宝石社宛だったのかしら? 慶応義塾普通部、文学部予科、文学部国史学科を専攻している。私が中学の時、てっきり長唄部と勘違いしていた。長唄研究会のお付き合いが長かったから何部?と聞かれてそう答えた記憶がある。

長唄は幼い頃に名取となり、女性のお友達?から、「この世と思われない音」と絶賛されている。「お前さんの三味線が聞きたい」とは第一書房の社長さん?味のある個性的な字で書かれている。

私が小学生4年の時、藤間流を習っていた。5年になったら学習塾へ行かされて、たった1年間だったけれど、その発表会で、父が弾いてくれた。私はヒョウソになった指の絆創膏が気になって、化粧も気になって、踊りも演奏もどうだったのか、はてな?です。今思えば贅沢というか、幸運というか。

推理小説なんて知らなかっただろう父も、編集部となれば、ほとんど家で顔を見ることもなく、普段はおとなしい。それもそのはず、マスオさん生活だったからで、この家に越してからは、無口なりにおしゃべりもするし、明るくもなった。

しかし、父には良く殴られた。お互い無口で、家の中で一人よく喋る、また、頭の回転も良く、「嘘も方便」の母が介在していたからかも知れない。殴られる子からすると、結局なぜ殴られたのか、ちっともわからない。多分、私が反抗すると母が困るから、母のためにではないかとおぼろげに思う。

岩谷書店、後に宝石社に勤めて、乱歩さん、横溝さん、山田風さん、いろんな方とのお付き合いもあり、それなりに面白かったのかも知れないが、長唄も放送されたりしていたから、長唄で食う道もあったのではないかという気もする。それとも慶応出の旦那芸に過ぎなかったのだろうか。とにかく、生活を支えるためには、戦後の時代、勤め先があることが優先だったのだろうか。

調査報告書なるものもあった。昭和20年8月20日付の報告。内容は、母の血縁の調査です。母はその頃疎開中。ほとんど戸籍面での調査。祖母が堅実主義を念じつつ、祖父の派手さに引きずられ、客の多い家庭であったと書いてある。母から聞いた話しでは、結婚当時、お給料が札束できてその厚さに思わずニンマリした祖母が、それよりも分厚い請求書の束にガックリしたそうな。調査は結構あたってます。本人の性質等は、依頼人が直接接して知っていられるから省略とのこと。依頼人は父。陸軍航空本部で短歌のコンクールがあり、母が一等、父が二等であったとか。その時かどうかわからないけれど、見初めちゃったのね。で、疎開しちゃっていなくなったから、慌てて調べたのかな。

10月16日消印のの葉書は三越の結婚相談所の方から祖父へ。「お相談申し上げたき儀」がのちにOKとなり、12月6日付け、父から祖父へ「重大なるお願いを申しあげましたところ快くお聞届け下れされました由」「満々ご拝顔の上お話申し上げたく」とある。12月24日付け葉書、祖父から祖母へ「婿さんがやって来た。上品で話も面白いおとなしい人で・・・」と。母からはその時、穴の開いた靴下を履き替えて座敷に上がったので祖父に気に入られたのだと聞いている。ちなみに伯父の一人は、初対面でビールを遠慮なく飲んだことが気に入られたのだとか。

父からは何にも聞いておりませんが、母曰く「あんな人しか残っていなかったんだよ」。ま、確かに母と同い年の男性は極端に少なかった。戦死。女性も東京大空襲でだいぶ犠牲になられている。でも、その言い方はないでしょう?大体親戚を見渡しても、みんな男性はおかあちゃんに頭の上がらない方ばかりで・・・祖父はえばっていましたけれど、祖母の方は、べたぼれだったようで・・・

母が疎開先から帰ったのが21年。あわただしく結婚。この時期なら嫁入り支度があまりないからちょうどいいと親戚に言われたらしい。母は箪笥しか用意してもらえなかったと愚痴っていた。

吉祥寺の家に、姑、義弟、義妹親子もだったかな。連れ合いが復員してすぐ別になったと聞いたような。そこへ兄一家が戻ってきてトラブル発生。母は実家に帰ってしまいました。「お父さんまでついてきちゃったのよ」とぼやいておりましたが、新婚時には「僕の妻をこき使わないように!」との父の抗議があった由。映画の試写会とかにも二人でお出かけになったようで、それなりに仲の良い夫婦だったようです。

父が結核をわずらったのが正確にいつだかはわからないが、さらにお姑さんが一年間弱ほど同居してした模様。祖父は伯母一家の他にも、焼け出された元ご近所まで住まわせていたし、医者だから安心というのもあったのだろうけれど、経済がよくなると段々にみんな独立していった。そこへ叔父の結婚が決まり、「長男が面倒を見るべき」と言う祖父の言葉もあって、30年の暮れに母がお姑さんを父の入院中に長男の家に連れて行ってしまい、私の祖母は、翌年5月に病院でお葬式を挙げた。淋しい、暗い、なんだか嫌な記憶が残っている。可哀想なおばあちゃん。それが今回ネット検索で、出てきた。短歌集を出したのは知っていたが、エッセイ、小説なども書いて活躍した時期もあったとか。戦争がなければなぁ。父も親孝行ができただろうに・・・祖母も、もっと活躍できたかも知れないし・・・

昭和39年には宝石社が解散。河出書房新社に移る。母の姉たちに比べると、経済的には苦労だったかな。で、その分、父の肩身が狭かったかも知れない。うちが一番独立が遅く、ここに家を建てるにも、校正のアルバイト(私も参加)や母の幼稚園の給料も入れてやっとかな。

落ち着いたと思ったら、今度は河出書房が怪しくなって、給料の遅配とかで大変だったようです。組合からのニュースが残っている。兄への仕送りがあったし、その後、大学院まで行っちゃったから、学費が大変だったかも知れない。結婚も早かったし、孫の世話もあったし、兄には苦労をかけさせられたようだ。退職後も、校正の仕事をしていたし、母も一時家で保育の仕事をしていた。母はその後いろんなことに凝ったけれど、なんでも知っている父は、とってもいい相談相手。辞書のように何でも知っていたから・・・校正って幅広い知識が必要とされたようよ。「校正の神様」と言われていると、海に一緒に行ったリクルートの人から聞いたことがある。夫婦仲は良かったようよ。父が母にべたぼれだったしねぇ。

父は1983年、母は2006年に亡くなっている。年の差もあるし、父は体が弱い分早かったので、母一人、淋しく?いえ、元気に独身生活を謳歌しておりました。今頃、あの世で仲良くしているかなぁ。それとも??「別な女性もほしかったなぁ。経済と体力があったなら・・・」と言った父の言葉も思い出す。そう、とっても素直な人でもあったのだ。私は、おじいちゃん子で育ったけれど、そんな父が好きでもあった。

そんな二人がいて、私がいる。父と母に感謝。そして、あらためて、戦争はいやよ!!と思うのであった。





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りっちゃんちはです。