07.06.06(WED) 荒 山 赤城山


 飽きもせずまた1人で赤城の荒山へ。レンゲツツジが終わるまで荒山、鍋割山周辺は花の季節で、再生した新緑に花の彩を求めて野山を歩けるのは嬉しい。、リフレッシュ、リフレッシュ、歩け歩け


 コース:箕輪駐車場10:35→荒山高原11:10→山頂12:20-12:40→展望の広場13:00→駐車場13:30 (所要時間2時間55分)

 箕輪の姫百合駐車場は水曜日の10時過ぎで満車状態。大型バス2台も駐車していた。シーズンなのでヤマツツジを見に来た人が多いことが分かるが、荒山高原も荒山山頂もそれほど人は多くなかった。鍋割山へ登る人、ツツジの多い芝生広場の方でのんびりする人、荒山から東屋経由で芝生広場のほうへ回った人などがいて、たまたまタイミングで人に会うことが少なかったのだと思う。桜広場の上の赤城道路沿いはもうレンゲツツジが咲いている。
荒山稜線から鍋割山とヤマツツジ


 姫百合駐車場の奥の林道の駐車場に車を置いて歩き始める。登山口の左側の砂防堤の上のクリンソウは今年も無事咲いたのだろうか、ちょっと気になって寄り道したら無事に咲いていた。しかし環境が合わないのか何年経っても余り増えないようだ。登山道を外れてその砂防堤のほうへ数歩入ったとき、後ろで”ちょっとすいません”という声を聞いたような気がして振り向いたが、誰もいなかった。クリンソウと、踏み跡の周りを埋め尽くすムラサキサギゴケの写真を撮って、登山道へ戻ろうとして吃驚した。目の前、登山道の向いの藪のふちに、うずくまっている男性がいたのだ。大きな望遠レンズの付いた一眼レフを、短くした三脚に乗せてほとんど藪の中に埋まっている。「鳥の写真ですか」と聞いたら、無表情に黙ってうなずく。どうも私は写真撮影の邪魔をしてしまったらしい。しかし気配を消すとはこういうことをいうのだろう。クリンソウに気をとられていた僕はまったく気が付かなかった。それ位でなければ野生動物の写真など撮れるわけがない。しかしびっくりしたなぁ!山にはこういう人も居るんだ。おのおの方油断めさるな。


 荒山高原までの途中、ミツバツツジはもうまったく残ってなかった。 荒山高原から荒山への登山道の下のほうは、真っ赤なヤマツツジが満開で、先日の土日頃来た人たちはきっと見頃で最高だったんだろうなと思いながら登る。ミツバツツジやシロヤシヲは終わっていた。ズミやムシカリもほぼ終わりである。
ヤマツツジと新緑


 展望の広場辺りからは、隣の尾根にミツバツツジがまだ沢山残っているのが見える。展望の広場を過ぎ山頂が近づくにつれて、登山道にもミツバツツジもシロヤシオも残っていた。山頂直下ですれ違ったご夫婦の奥さんが”ミツバツツジとシロヤシオは同じ時期に咲くのよね”と旦那さんと話しながら通り過ぎる。
シロヤシオとミツバツツジ


 山頂には10人ほどの女性のグループがいたが、僕が到着するとほぼ同時に下って行き、山頂は1人になってしまった。地蔵岳とその上に湧く積乱雲を見ながら食事。今日も夕立と雷が来そうだ。長居は無用。登って来た西尾根をひたすら下る。展望の広場からは荒山高原をショートカットして下った。
シロヤシオ


当日の山頂から地蔵岳 山頂のレンゲツツジ
西尾根より山頂のツボミのほうが開花が近そうだ。


 この日は前橋の市街から赤城山が見えないほどの天気だから、晴れてはいたが快晴というわけではなかった。だが半袖で登っても登りは汗びっしょり、心臓にもきつい。山頂で一休みして下ると、下りは足は辛いが心肺に負担は掛からないから、汗も引いて気持がいい。特に展望の広場からの新緑の落葉樹の森は、爽やかな風が吹き抜けている。耳を聾するにぎやかなハルゼミの声につつまれて下る。
 セミと言えば前橋にはセミがほとんどいない。前橋の我家では夏オーシンツクツクの声を一度聞くか聞かないか位である。私が育った三浦半島の夏は少なくとも5種類くらいのセミがうるさく鳴いていて、セミ取りは夏の定番の遊びだった。しかし赤城山にはハルゼミの声だけは沢山聞こえるが、真夏に赤城山にはあまり登らないせいもあるが、他のセミの声は聞いたことがない。
ハルゼミの抜け殻
一杯ある。


 登山口まで戻ると砂防堤の横の同じ所に、同じ姿勢であの人がまだいた。私が前を通っても振り向こうともせず、ファインダーを覗き続けている。丁度シャッターチャンスが迫っていたのかもしれない。いずれにしろいい写真を撮るためには、忍耐も努力も必要だということを教えられる。



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