06.03.24(FRI) 太田金山 群馬県太田市


 呑龍様と太田金山、何か懐かしい名前である。母方の祖父の代、太田に住んだことがあるという。母は呑龍様の近くの小学校へ通ったという。腰痛のリハビリに呑龍様から修復が進む金山城址を歩いた。


 コース:大光院(呑龍様)12:20→尾根12:35→鞍部の東屋12:45→駐車場下の東屋12:55→駐車場13:00→月の池13:20→日の池13:25→山頂(新田神社)13:40→駐車場14:10→大光院14:40 (所要時間2時間20分)

 登山口は正面の本堂と左手の開山堂をつなぐ回廊の下をくぐって奥の呑龍上人の墓の右手にある。山門(吉祥門)をくぐってすぐ左手の戦没者慰霊碑と思われる立派な石塔の裏からも登れる。前者の方がよく歩かれているようだ。

 駐車場は大光院境内の駐車場(10台程度?)を使わせてもらったが、混み合うときはとても使えそうも無い。コースには立派なコース案内があるが、大光院境内には無くコース入口が分りにくいのは、ハイキング客には境内の駐車場の利用を遠慮して下さいと言うことなのだろう。
金山城址:日の池


 大光院は徳川家康が祖新田義重のために慶長18年(1613年)に建てた寺である。呑龍上人を開基とする。呑龍上人は貧困の子供を引き取って育てたと言われ、大光院は呑龍様、あるいは子育て呑龍の名で親しまれている。本堂、庫裏などは創建当時のもの、左手の開山堂は昭和のものとある。
本堂の甍と臥龍の松


登山口付近 途中の東屋:2箇所もある

 大光院にお参りして呑龍上人の墓の右手からゆっくり登る。明るい赤松林の広々した道で案内や休憩所の整備は行き届いている。まず尾根まで登り、尾根伝いに鞍部を越えると駐車場下の東屋に付き、やや急な丸太の階段を登ると駐車場にでる。赤松はやはり枯れたものが多く、切り倒されてビニールを掛けられた木が沢山ある。かってここのマツタケが将軍家、天皇家に献上されていたそうだが、最近マツタケの話は聞かない。


馬場下通路と土塁 大手虎口、南曲輪

 駐車場のすぐ上の尾根が金山城の前衛の砦、西城で発掘のためのトレンチが縦横に走っている。尾根通しに復元されつつある城址を本丸(実城)へ歩く。堀切や竪堀、土塁の間を抜け大堀切を下ると月の池を経て大手虎口の前に出る。


大手通路 山頂手前の大ケヤキ、すごい巨木である。


 大手虎口を入って大手通路を経て南曲輪のほうへ登ると大手通路の正面土塁の上に再建された日の池がある。南曲輪、御台所曲輪は尾根上の台地で太田市街から関東平野の展望がよい。Hさんのメールによると茶店が営業していて甘酒が飲めると書いてあったが、この日は残念ながら営業していなかった。人出のあるときだけ営業するのだろう。


 

 北に広い道を真っ直ぐ登り、途方も無いケヤキの巨木を過ぎると鳥居の先に新田神社がある。山頂本丸(実城)跡である。ここは木に囲まれているのでそれほど見晴らしはよくない。手前左手の二の丸、三の丸跡には人家がまだある。
山頂の新田神社


 私は40年近く前会社の仲間と車で駐車場まで登ったことがある。埃っぽい荒れた印象のうら寂しい所で二度と出かける気にはならなかった。最近城址公園として整備されつつあることは知っていたが、今回呑龍様から歩いてみて大田金山を見直した。写真を撮るには邪魔だが説明板も多く設置さていて、知らず知らず郷土の歴史も分かるし、城のイメージもふくらむというものである。太田周辺は外人さんも多いところで、この日も外人さんの若い家族が遊びに来ていたが、彼等にとっても面白い場所に違いないと思った。




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