日本放送協会会長室の窓からの風

インタビュータイトル 福地先輩

2009年10月19日13時〜
 

2009年9月2日の二水会で、快諾していただいたインタビューに前田先輩、林幹事長と筆者3名で日本放送協会(NHK)へと出かけました。

時間厳守でNHKへ到着。受付で面会のアポを確認、待っている間もなにやら物々しい雰囲気。不審者に間違われないかと少し不安になりながら待機。黒いスーツのSP風紳士に導かれエレベーターホールへ。エレベーターに乗るまで?見送っていただく。間違った場所に降りないよう監視?

まず応接室へ通され、窓からの風景を写したり、さらに秘書の方に頼んで3人で記念写真など撮影。福地先輩がいらっしゃったので会長室へ移動。先輩とはいえ、NHK会長の前なので緊張してソファーに座る3人。
「そこに3人掛けていたんじゃあ窮屈だろう。」と開口一番おっしゃられ、まず席の移動をすませたあと、
「なにしゃべろ。」「失礼なことお聞きするかもしれませんが。」というやりとりで、前田先輩によるインタビューが始まりました。

これだけはどうしてもお尋ねしたかったのですが、
前回のインタビューでは、ゆっくり余暇を楽しみたいとおっしゃられていたのになぜ、どうしてNHKの会長をお引き受けになられたのですか?
>> 歳なので丁重にお断りしたのだけれど、考えてみると頼まれるうちが華ですよ。嫌な人には頼まないだろうから。これは公言しているのだけど長いことはやりませんから。
   
NHKへは年間、何日ぐらいいらしゃるんですか?
>>

365日のうち350日ぐらい出ているねえ。
ビール会社でも人が遊ぶ時忙しい商売じゃないですか。イベントがたくさんあるからねえ。

   
お休みがなくて大変じゃあありませんか?
>>

心臓の鼓動と同じで、日曜日に心臓が止まるわけでは無いからね。人間と言うのはね、忙しい人ほどうまく時間を使えて、暇な人に仕事を頼んだら碌な事は無いからね。ただ自分の時間がなくなったねえ。

   
今の仕事とビールを売られている時の経営の違いはありますか?(林幹事長)
>>  経営と言うのは、ひと、もの、かね。企業はひとなり、経営は同じだね。経営理念は一緒だよ。違っていたらやれないね。
 

福地先輩写真

 

お仕事以外でなにが楽しみですか?スポーツはおやりになっていますか?
>>  ゴルフは年に何回か、テニスはやっているよ。本読む時間がなくなったねえ。家ではDVDを見るね。テレビは早朝、せいぜい2、3時間くらいかねえ。
   
NHKの会長のお仕事はどんなお仕事なのですか?
>> むずかしい・・・今までの質問の中で一番むずかしい質問だねえ。(笑)
自分ですることは少ないんだけど、責任は全て会長の責任になるからね。放送の責任から社員の行動の責任まで。公平で公正な番組作り、普遍不党、そう作られているかの判断。ビールはある程度、機械が作ってくれるけど、放送の仕事は人間だからね。迅速で正確な番組を作る、NHKだからできる、NHKしかできない、NHKらしい番組。ターゲットを広く、スポーツも、綱引き、カーリング、なぎなたなど多種にわたって心配りをきっちりして、いろんな方から受信料をいただいているからね。
   
若い方にひとことありませんか?
>> 高校へ講演を頼まれて行っているけど、「未来を築く君へのメッセージ」といってね、先日、大牟田学園で講演したよ。「破れない壁はない、好かれるより好きになれ、バイリンガルよりバイカルチャー、忘れられない恩師の言葉」。良い先生に恵まれたからね。学生生活は先生の全人格を吸収する場で、言われたことは今でも心に残っているよ。それにやはり自分を育ててくれたふるさとは母につながるね。
   
奥様はNHKの会長になられたことをどう言われているのですか?
>> いつまでやってんのと言ってるよ。(笑)

 

飛行船が通過

「あとは好きなように書いといてくれたらいいよ。」ということばでこのインタビューは終了致しました。


「NHKを卒業したら二水会のゴルフに参加するよ。」ということばもいただきました。前田先輩とスコアを争うそうです。

写真を撮っていたら福地先輩の後ろをゆっくり飛行船が通過しました。2ショットをねらったのですが・・・
「さっきから飛行船ばかり写していたんだろう。」と言われてしまいました。

再度のインタビューに快く応じてくださりありがとうございました。

取材日:平成21年10月19日
インタビュー:前田芳子
林幹事長
作成:高木峰代