
栽培しているものは「ルッコラの種」で入手しているのですが成長すると葉っぱの形が色々でしゃもじみたいに切れ込みの無いものや、逆に非常に深い切れ込みのもの、中位のものなどになります。食味はルッコラに間違いないのですが、おそらくセバルチコ(ワイルドルッコラ)という品種が混ざっているのだろうと考えています。当初は自分+家族消費用のつもりで食べきれなかったら販売しようかと考えて育て始めたのですが今やすっかり当園に定着。何よりも他に野菜が何にも採れない冬場に元気に青々とした葉っぱが食べられるのが最高に重宝です。
栽培中のルッコラは放っておくとたくさんタネをつけて、そのタネが落ちて芽を出して成長しまたタネをつけます。1回まけば以降タネを買わずとも栽培が続いて行くのではとほくそ笑んでみたりもしたのですが、どうもそううまい具合にはならず何故だかだんだんとタネの発芽率が落ちていくようでやがてなくなってしまうのでした。自生サイクルは諦めることにしたほうが良さそうです。
それからルッコラは通年収穫を目指しているのですが1年を通してできるだけ安定してルッコラを収穫するには春と秋の2回タネをまかねばならないことが分かって来ました。ただ春蒔きのルッコラは気温の上昇と供にあっという間に花が咲いてしまって小さくしょぼい葉っぱしか収穫できません。
というわけで2017年度からは秋の1回蒔きにしてみました。結局秋蒔きルッコラを秋冬春としつこく粘って収穫する方法が最良との結論に至りました。どうしても立ったまま凍ってしまう1月と生きたままゆであがる8月は見るからに余命薄縛で収穫できそうなハッパがありませんがその時期を除いてだいたい収穫出荷できるようになってきました。
ちなみになぜかヒヨドリは全く食べにきません。シメシメ。
ルッコラは水耕栽培ではなく土の上で、ビニールハウスではなくお日様のしたで、たくましく育てると味の濃い野性的な野菜に育ちます。スーパーのサラダセットなどにちらほら混じっているルッコラとは同じ物だとは思わないほうが良いでしょう。ゴマのような味がしてピリッと辛く苦味があり、生だけでなく茹でたあともちょっとピリッとほんのり苦くて不思議な味です。初めて食べた時は個性的だけどこれといって好みの味ではないかな?という「あっても無くてもよい葉っぱ」的な位置づけでしたが、毎年栽培して食べ慣れてくると俄然存在感が増してきました。今ではもう「無くてはならない葉っぱ」へ格上げされサラダの中からルッコラだけ引っ張り出して食べる始末です。後からじわじわやってくるタイプのようです。病み付きです、おひたしが美味し〜♡。君に出会えて本当に良かった。
そういえば一部に「ルッコラは花がウマい」という情報があるらしいので食べてみましたが、特にウマいといったわけでなくルッコラの味でした。「花」ってつぼみのことだと思うんですがルッコラの蕾は毛が生えていてもそもそするのでやっぱり葉っぱの方が良いです。もし咲いている花だとしたら食べてないのでウマいかどうか分かりません。えーだってあの小さな花摘むの?ピンセットか何かで??もぐもぐできる量収穫するってどれだけよー、やだやっぱやらない。