
あきる野花菜は私のふるさとの近くで昔から作られてきた花菜です。外見からは知りえないその美味しさに出会って以来、毎年栽培し続けています。
小さな姿で冬を越し、春になって花をつけ始めると収穫です。冬の間は毎年ヒヨドリに食べ散らかされ尽きるのではと心配になるほどボロボロです。なぜ隣の小松菜を食わんのじゃー、と。それでもあきる野花菜はとても強い作物のようで当園では何の肥料も与えていませんが柔らかくて美味しい花茎を1ヶ月にわたって提供してくれます。
栽培には試行錯誤していますがうまくできると大豊作となって収穫に間に合わないあきる野花菜は普通に成長し、みどりのはたけはきいろいきれいな菜の花畑になります。身の丈に伸びた菜の花が春の風にそよそよと揺れ、白いちょうちょが彩りを添える中、みつばちがぶんぶん言って飛び回ります。まるで絵に描いたような「春のお花畑♡」。お弁当を持ってきてここで食べたいくらいです。
ふきのとうやたけのこに春の訪れを感じれるように、自分にとってはあきる野花菜に絶大な春を感じます。あきる野花菜で始まる春!!、毎日毎日大量に食べます。茹でてしぼっておひたしに、ごまあえに。みそ汁の具に。野菜炒めに。独特の風味がクセになる美味しさです。
そろそろ別の物もたべたいなあと感じる頃(1ヶ月位)に終わりになり、また次の年の春まであきるの花菜をそわそわしながら待つのです。