豪センセは前もって、私の拙い本文原稿を読んでくれてて、こちらの意図(テーマ)を完璧に理解して質問に答えてくれたのです。いや〜、ホント、ものすごく頭のいい人だと感じました。いまから想えば、もしかしたらセンセは、私が書いたけっこーの原稿も、いわゆるひとつの、リメイク作品として認識されていたのかもしれません。私のけっこーも、とても温かく受け入れていただきました。 あと感じたのは、水島新司センセにもお会いしてお話をしたことがあるんですが、自分のキャラクターに熱く感情移入して、現実と作品がゴッチャになってる水島センセと違って、豪センセは、自分のキャラクターに対して実に冷静で客観的でした。それにしても、あんな大センセに、あれだけシモネタを喋らせたインタビューというのは、いまだかってないんじゃないか!?(笑)。 インタビューをやる前は大キンチョーしたのですが、始まるやいなや、いきなりの豪先生の爆笑で和気あいあい、ほとんど居酒屋のノリで楽しんで、あっという間に時間が過ぎました。というわけで、大笑したこと以外は、ほとんど憶えておりません。いや実は、あまりにアホ臭い質問攻撃に、豪先生にとっては失笑の連続だったのかも……。(豪先生、ごめんなさい) あ、そうそう、最も豪先生に大ウケしたと感じられたのは、けっこう仮面の“匂い”について聞いたときでした。あー、そんなこと考えもしなかったという驚きのリアクションで…。ちなみに、このときのダイナミック・プロの担当者は、実写版けっこーのプロデューサーを務めたK氏でした。インタビューの合い間に、「実写版のけっこーだけどさ、仮面を被るとセリフが喋れないんだよね、何言ってるか、全然わかんないの…」なんて、話してくれたのを憶えています。 あと、『〜快楽白書』執筆のエピソードとしては、担当の編集者(愛称・クリ暴)は、最初、『けっこう仮面』という作品の存在すら知らなかった男性なんですが、編集作業を進めるうちに、だんだん、けっこーの世界に完全にハマって、私もまったく気づかなかった、けっこー使用のヌンチャクが数種類あることを発見!なるほど!? と調べてみたら、たしかに全4種類ありました。あと、彼は夏綿センセのノーブラ主義を指摘!これは、大いにイマジネーションを掻きたてられ、その時に執筆中の原稿が新展開し、深みが出たように思います。余談ですが、その編集者・クリ暴は現在、「BUBKA MAX(ブブカマックス)」の編集長!大出世しましたが、やっぱり、これも、けっこーのご利益なのでしょうか(笑)。 『〜快楽白書』は事実上の絶版状態ですが、あのインタビューだけでも完全版という形で復刻できたらな、と思っています。 |
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