2001年の秋。仕事上必要に迫られパソコンを覚え始めた私が、最初にインターネットで検索したキーワード。それが「けっこう仮面」でした。我が家で初めて買ったパソコンをネットに接続。試しの検索。文字は何でも良かったのです。たまたまその時、パッと頭に浮かんだ単語でした。不思議な遠き懐かしさを感じながらのネットサーフィン。しかし、どのページにもあの懐かしいヒロイン像をハッキリと想い起させてくれる内容には出会う事が出来ませんでした。
翌日から古本屋巡りが始まります。「けっこう仮面」という文字を懸命に探しますが、まったく見当たりません。初版のコミックス全5巻や連載中の月刊少年ジャンプは、少年時代にすべて処分しておりました。もういい大人になった今更ながら、静かな後悔が押し寄せます。
あの原作漫画をまた読んでみたい!という望みを諦めかけていたある日、会社の近くの小さな古本屋で、とうとう出会う事が出来ました。再版された文庫本でしたが、全3巻が統べて揃っておりました。1冊200円くらいだったと思います。そんなに値打物でもないのだな・・・。と、その安さが嬉しい反面、ちょっと寂しくもありました。帰りの電車の中で読むにはちょっと躊躇われ、我が家においては、ぜったいに読めません。数日後、残業の後、ひとりになったオフィスで胸踊らせながら読破。
その後、ビデオ作品を求めてレンタル店を捜索開始。これも数十件目でようやく発見。実写のけっこう仮面に歓喜しながらも、少々物足りなさを感じました。素敵な女優さんが演じる実写をもってしても、やはり永井豪先生の原作が放つ魅力には及びません。でも、その魅力っていったい何なのでしょう?一言では到底言い表せません。壮大なイマジネーションの世界が拡がっているような気がします。
その世界観に少しでも肉迫してみたいという衝動にとり憑かれ、CGソフトの練習と称して勤務中にけっこう仮面のイラストを夢中になって描いてみたり。すると、もっとリアルな実像を!と、気が付けばコスチュームが完成。そうなると誰かに装着して欲しくなってしまいます!しかし、誰でもいい訳ではありません。しかも、こんな事、女性に頼んだりしたら間違えなく変人扱いです。。。(涙)。
私の夢の実現に立ち向かう野望と苦悶の日々は、さらに続くのでした。 |
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