魚以外の採取も行いました。左の写真は川底から石や葉を取り出して、ピンセットでそれられに付いている小さな生物を捕まえているところです。
 ここで採取した生物は、この日の後半の学習に使われます。

 カエルも捕まえました。サワガニも幾つも見つけました。その度に参加した子供達がはしゃぎまわります。
 最後に捕まえた魚の大きさと重さを量って資料にまとめます。下の写真の魚の乗っている板の上に物差があります。

 調査を終えた魚は、再び川に放流されました。

 詳しい調査が必要な魚は別けられて標本にしました。左の写真の魚も、標本にされた一つです。
 どうもこの魚、現場でははっきりと正体を特定できませんでした。髭が有るけどナマズとも違うような・・・。
 詳しい調査の結果、このナマズの様な魚は『アカザ』という魚である事が判りました。これは非常に貴重な記録だとの事です。またカワムツを採取できた事も珍しい記録だそうです。
ここで12時になり、昼食にしました。昼食後、川上川から場所を移動して『農村環境改善センター』(牧野・藤野やまなみ温泉となり)に集合します。
午前中、採集した底生生物をモニターや顕微鏡を使って先生の説明を受けながら、採取した生物が何と言う生物かを特定する方法を教わります。

 始めは大まかな特徴を元に識別を進め、だんだん細かい特徴を見分けながら検索していきます。
『足は6本か、8本以上あるか』
『口は刺すような形をしているか』
『尾は2本か、3本か』
先生は午前中に採取した生物を例にとって、その生物が何かを調べていきます。

 しかし、しろうとの目には
『このカワゲラの単眼は2つか、それとも3つか』
と聞かれてもよくわかりません。
 左の写真も、実際は爪の先ほどの小さな生物です。

 左の写真はトビケラとその巣。
トビケラは石や葉を使って巣を作ります。写真の右上がトビケラで、左下が巣です。
 いずれもピンセットで始めて摘めるような小さいものです。
 膨大な種類の生物の中から、見つけた生物が何かを特定するのは並み大抵の事では無さそうだと思わされました。その生物が幼虫の時などは、専門科でも分類できないケースも有るそうです。
 生物の分類体系は、界、門、綱、目、科、属、種と階級付けられ、後半に行くに従って細かい分類になっていきます。しかし、大まかな分類である綱、目レベルまでの識別すら、そう簡単には出来そうにありません。
 生物の多様さを思い知らされました。
 3時に学習は終了し、参加者は解散しました。