気まぐれ日記 特別編【2008年 富士山登山】

「孫悟空の富士登山 2008年」



プロローグ

昨年の富士山登山 は、家族全員山頂制覇という大成功だった。しかし、ひとつだけ心残りだったのが、富士山の最高峰「剣ヶ峰」に行けなかったこと...。 やっぱり、日本一高い所に行ってみたい。そんなことを富士山登山の後、考えていた。

月日が流れ、5月に入り家族を富士山登山に誘ってみたが、案の定断られてしまった。 唯一、理解を示してくれたのが息子。部活の練習があったが、キャンセルして来てくれることに。

こうして、今回は息子と二人の富士山登山になった。

基礎体力づくり

以前は体力的な心配があったが、孫悟空は週2のスイミング、息子は毎日サッカー部の練習で鍛えているので体力的には問題なさそうだ。
富士登山へ出発!

同僚に「頑張って!」と激を飛ばされつつ、会社を後にして、塾帰りの娘と一緒に帰宅。時計は10時を廻っていた。ネットで富士山の天気を確認。 傘マークと雷マークが出ているが、概ね晴れの予想だ。

レンタカーを借りに行き、いざ出発。ガソリン高騰の煽りか東名高速はガラガラ。御殿場ICを降りてすぐのコンビニで朝食とお菓子を購入。 息子は助手席でスヤスヤと眠っている。

「tenki.jp」でお天気チェック!
「tenki.jp」でお天気チェック!

御殿場から県道を通り「富士山スカイライン」を登って行くと、5合目駐車場のかなり手前で警備員に止められる。登山客の車で5合目駐車場が満車のため、これ以上先には行けないとのこと。 キロポストを見てみると、5合目駐車場から約1.5Km。たくさんの人達が富士山に来ていることに驚く。仕方なく、警備員の指示どおりに車を置く。

時計を見ると午前3時を廻っていた。夜通し運転して来たので仮眠を取ることに...。


しかし、30分もしないうちに、息子が起きる。御来光を見に行こうとせがまれ、車から出る。外はヒンヤリとしている。 角度的に御来光が見えないが綺麗な朝焼けを見れた。

富士山5合目付近の綺麗な朝焼け。
富士山5合目付近の綺麗な朝焼け。

良く見てみると、路駐だらけ(笑)。
良く見てみると、路駐だらけ(笑)。

富士山を目の前にして、断然やる気が出てきた息子。

息子 「早く登ろうよ。」
父   「焦るな。」

まずは、腹ごしらえ。カップラーメンを食べようとするが、やかんを忘れたことに気づく。 マズイ...。朝ごはんが食べられない。成長期で食欲旺盛の息子からブーイング。どうしよう? ひらめいたように、コーヒーの空き缶でお湯を沸かし、難を逃れる。 食後、登山用の服に着替えて予定よりかなり早めだが、登山することに...。

やかんを忘れて、コーヒー缶で湯を沸かす。
やかんを忘れて、コーヒー缶で湯を沸かす。

2008年7月26日(土)

午前6:30

天気は雲ひとつない快晴。去年より人が多いのは、夏休み真っ最中だからか...?。 息子は体力に自信があるのか、かなりのハイペース。さすがに、サッカー部で鍛えているだけはある。 でも、油断は禁物。高山病にならないように声をかけてペースを落とさせる。孫悟空は、年のせい(?)で後半若干の疲れ気味。 それでも、標準所要時間と同じくらいの時間で「赤岩八合館」に到着。2人共高山病の症状はない。快調だ。

5合目で記念撮影。余裕の息子。
5合目で記念撮影。余裕の息子。

チェックポイント時 刻 所要時間・備考標準所要時間

「富士山スカイライン」路肩駐車場所
(5合目より約1.5Km下)
AM 6:33 出発   
 
  23分 ― 分
5合目 レストハウス売店
(標高:2400m)
AM 6:56 到着 金剛杖購入
休憩時間:34分
 
AM 7:30 出発
  17分 20分
新6合目 「雲海荘」・「宝永山荘」
(標高:2490m)
AM 7:47 到着 日焼け対策
休憩時間:20分
 
AM 8:07 出発
  63分 60分
新7合目 「御来光山荘」
(標高:2780m)
AM 9:10 到着 バナナを食べる
休憩時間:15分
 
AM 9:25 出発
  38分 50分
7合目 「山口山荘」
(標高:3010m)
AM 10:03 到着 キャラメルを食べる
休憩時間:17分
 
AM 10:20 出発
 35分40分
8合目 「池 田 館」
(標高:3250m)
AM 10:55 到着 休憩時間:11分  
AM 11:06 出発
富士宮口登山道からバイパス道で御殿場口登山道 39分 ― 分
7合9勺 「赤岩八合館」
(標高:3290m)
AM 11:45 到着    
 

午前11:55

チェックイン後、荷物の整理をしながら夜間登山して御来光を見るかどうか、息子とミーティング。 調子も良さそうなので、山頂で御来光を見ることに...。寝床を確保してお昼寝タイム。良く眠れた。

午後5:30

山室の夕食はお決まりの「カレーライス食べ放題(福神漬け&花らっきょうも)」。孫悟空も息子も3杯おかわりしてしまった。

夕食後、山室前で今晩宿を共にする人達と富士登山の話に花が咲く。 日が沈むと共に「影富士」も見れた。日が沈むと今度は「星」。天の川や流れ星もたくさん見れた。遠くの方には入道雲もあり、稲光が見えた。 だんだん気温も下がり、寒くなってきたので山室に戻る。


山室の人と談笑の最中に見れた「影富士」。
山室の人と談笑の最中に見れた「影富士」。
夜、入道雲の中で光る稲妻。
夜、入道雲の中で光る稲妻。

午後8:30

山室の人に消灯と言われる。いつもより、30分早いそうだ。山室は定員いっぱいの150人。 隣の人と肩が触れ合うほどのスペースが寝床。そこで、懐中電灯を片手に、中国と香港にいる甥っ子、姪っ子に山頂郵便局から出す絵はがきを書く。 息子はもう夢の中へ。孫悟空も明日のために早めに寝る。


2008年7月27日(日)

午前1:45

携帯のアラームで目が覚める。周りの人達もガサゴソと登山の準備をしている。 息子を起こし寝床で着替え、雨ガッパを防寒着代わりにして準備万端。眠い目を擦りながら、いざ出発。 夏とは思えない寒さ。山頂から降りてくる風が冷たい。月明かりと懐中電灯を頼りに登って行く。昼間より日差しがないせいか登りやすい。 徐々に体も温まり、山頂を見上げる余裕すら出てきた。見上げると既に登り始めている人達の懐中電灯の明かりが「数珠」のように連なっている。 幻想的だ。休憩を取りながら、コツコツと登って行く。


御来光を見ようとたくさんの人達が集まっている。
御来光を見ようとたくさんの人達が集まっている。

午前4:05

朝焼けを見ながら、「御殿場口登山道」の頂上鳥居に到着。 2人とも高山病の症状はない。それにしても寒い。どこで御来光を見るか下調べしてこなかったので、みんなの行く方向へついて行く。 後から「朝日ヶ岳」とわかったが、そこでは既に50〜60人が御来光はまだか?と待ちわびている。 待っている間、背中の汗が体温を奪う。寒い...。

待つこと約40分...。大歓声の中ようやく「御来光」が拝めた。 言葉では表せない何とも言えない色だ。御来光に見惚れてしまった。
富士山頂の朝焼け。入道雲で稲光も見られた。
富士山頂の朝焼け。入道雲で稲光も見られた。

午前4:45分 「御来光」が始まる。
午前4:45分 「御来光」が始まる。

富士山頂の朝焼け。遠くで稲光も見られた。
富士山頂の朝焼け。遠くで稲光も見られた。

午前4:46分 富士山頂で御来光
午前4:46分 富士山頂で御来光

午前5:00

御来光が終わると、寒くてしょうがなくなる。一方、息子は寒さに耐えられなくて、ご機嫌ナナメ。 暖を取るために「朝日ヶ岳」から「頂上富士館」へ。そこでカップラーメンを食べる。生き返ったように元気になる。

腹ごしらえをして、体が温まった。その勢いで「剣ヶ峰」にアタック。 「馬の背」は登山道とは違い細かい砂利道。とにかく滑る。さすがの息子もなかなか足が前に出ない。立ち止まっては呼吸を整え、ゆっくりと登る。

頂上から「剣ヶ峰」を望む
頂上から「剣ヶ峰」を望む

富士山最大の難所「馬の背」を登る
富士山最大の難所「馬の背」を登る

富士山測候所のレーダードーム跡
富士山測候所のレーダードーム跡

太陽が眩しい。
太陽が眩しい。

午前5:35

ようやく、日本一高い所へ。感無量...バンザ〜イ!でも、レーダードームのある富士山測候所も見たかったな。 石碑と一緒に記念撮影。

やっと念願が叶った。息子よ、ありがとう!

剣ヶ峰まであとちょっと。もうひと頑張り!
剣ヶ峰まであとちょっと。もうひと頑張り!

感無量!石碑の前で息子と記念撮影。
感無量!石碑の前で息子と記念撮影。

頂上へ降りてきて、「富士山浅間神社奥宮」でご朱印をもらい、寝床で書いた絵はがきを山頂郵便局に投函。 やることをすべて終わらせ下山開始。登ってくる人に挨拶しながら降りる。赤岩八合館に到着。 山室のお姉さんに、「御来光はどうだった?」と訊かれ、「最高です!」と答えた。

朝ごはんをいただき、ひと休みして荷物整理。お世話になった山室の人達に挨拶をして、宝永山経由で下山。 途中、「大砂走り」も楽しみながら5合目に無事到着。息子を5合目駐車場に置いて、軽いランニングで約1.5Kmしたの路肩に置いた車を取りに行く。


富士山頂郵便局からはがきを投函する息子。
富士山頂郵便局からはがきを投函する息子。

富士山スカイラインは登山客で大渋滞だったが、御殿場市内の富士山がよく見える「御胎内温泉」で親子2人で背中を流し合いながら、登山の疲れを癒した。 こうして、2回目の富士登山は終わった...。

最後に...。

高山病やケガ・事故も無く、予定より大幅に登頂出来た今回の富士登山。 念願であった「剣ヶ峰」の日本一高い場所にも行けたし、御来光も拝めた。

富士登山経験者の教訓(?)では...

「富士山に 登らない馬鹿 二度登る馬鹿」

という言葉あるそうだが、孫悟空は後者であろう。それでも富士登山は楽しかった。

帰ってきて、孫悟空のおかんや家族に、富士登山の様子や御来光のビデオを見せたら、「来年行こうかな」だって。 当分、富士登山はやめられないかもしれない。それにしても、富士山の頂上で見る御来光は、この世とは思えないすばらしい景色だった。

御来光、もう一度、見てみたいな...。

終劇 (THE END)


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