東北仙台珍道中

1.いきなり出遅れる

 鉄道研究会における学園祭のテーマである新幹線研究について、JR東日本に所属する新幹線が検査を受ける新幹線総合車両センターの見学に行くこととなった。メンバーは、うみかぜ81号君を中心に、トーリー君とマッタリ君に私が加わる形となった。
 出発の日、案の定トラブルが発生し、始発の湘南台行き地下鉄に乗り遅れる。あまりにも情けない乗り遅れ方だったのでへこみながら次の列車を待ち、乗り込む。おちつかず、戸塚駅に着くなり東海道線のホームまで行ったが、案の定列車は間に合わず、というか完全に乗れない状況であり、ますます焦る。次の東海道線に乗るとほぼ確実に間に合わない。しかしながら横須賀線もきわどい。ここは愛と気合と根性でどうにかするしかないと思い、数分待ってやってきた横須賀線に乗車した。
 乗車してやれやれ、品川に何分に着くのだろう……。と考えているうちに、ふとあることに気づく。かばんを開けてみる。中身を少し出してみる。やっぱり。デジタルカメラが入っていない。あわてて家を出たときに置いてきてしまったようだ。今回はどうも運が向いていないようだな。まぁ、運の悪さなら自信はたっぷりプリプリ分けてあげたいほどあるんだけどね。 ここまで何も語っていないのであるが、集合場所は上野駅で乗車列車は6時51分発の宇都宮行き。で、この列車の品川到着脳内予想時刻は6時25分頃。で、品川から上野までが約20分くらいで、両駅の乗り換えに、ラッシュ時なので約10分を見積もる。当然間に合わない。乗換えをどううまくこなすかが勝負の鍵だ。とりあえず、自分の乗っているのは場所的にあまり良くなさそうなので、とりあえず品川駅で、乗換え階段からそれほど遠くなさそうな後方寄りへと移動しておく。さすがにラッシュ時間帯に入ると混雑してきて、それ以前に移動しておいたことが幸した。  品川に到着。到着時刻は予想通り。階段はそれほど遠い場所ではなかった。ドアが開くと同時に愛と気合と根性で、大きな荷物を手に持ったまま階段に向かって猛突進し、階段を華麗なステップで通勤客の合間を縫うように駆け上がり、一番新幹線寄りの横須賀線ホームから一番京浜急行寄りの山手線まで、Be Ambitious! てな感じで突っ走った。荷物を抱えて走る姿は、さながら爆弾を抱えた自爆テロリストだな。横須賀線から山手線までわずか1分で到達。無事27分の山手線に乗車できた。山手線だと上野まで18分で着く。到着予想時刻は遅れも入れて46分と言ったところか。
 相当息が切れているのでなんだか意識がうつろであまり覚えていない。京浜東北線と追っかけっこをしているわけでもなかったし。いつもと違うのは、私が山手線に乗らなければならない場合に決まってやってくる205系ではなく、E231系であったしことくらいだろうか。ドアの上にある液晶に見入っていた。
 乗りなれている場所は結構早く感じる。久々に上野に来た。到着は46分。発車は51分で、集合場所は上野駅10番線鶯谷方とのことだったので、急いで行くが誰もいない。と、メールで御徒町方の車両に乗っているとのこと。何でやねん! 走ってきたホームを再度逆走して合流となった。

2.毒舌と壊れる人たち

 上野を発車して、わが母校を車窓右手に眺めながら、E231系は一路、栃木の似非大都会である宇都宮を目指す。なぜこんな言い方をするかといえば、高校時代に、同級生で自惚れ金持ちボンボン野郎が、自分が就職試験に落ちた腹いせに「カンニングをしているような馬鹿な生徒が合格して、真面目に努力していい成績をとっている自分が落ちるのはおかしい。」と仰って、担任を激怒させた事件があり、そいつの豪邸が宇都宮にあるからこのような言い方をさせてもらっている。別に宇都宮が嫌いとかいうわけじゃないが、しばらくはこのボンボンに敬意を表してこう呼ばせてもらう。で、似非大都会宇都宮ははるか北にして、赤羽をでて、ダさいたま県に入って行きます。ここでもダさいたま県などと揶揄しておりますが、これは、少し前の新聞記事に、「埼玉県知事が運賃格差是正をJRに直訴」というような記事を見たからです。で、当初、私もこの運賃格差は確かに実情にあっていないから変えたほうがいいなと思っていたわけですが、調べて行くと県議会の議事録を見てあきれ返ってしまいました。こういうのは通勤の実情に即していないことを説明するのに、どうしてこのようなふざけた説明を行うのでしょうかね。 まったく持って説得力がないんですが。大体、特定の関係ない市町村名を出して「宿敵」扱いする必要があるのでしょうか? せいぜい比較対象の例として出せばいいのに名に考えてんだか。これだから「ダさいたま」って呼ばれるんだ!そんなわけで、しばらく過激発言を延々と繰り返す。少なくとも小山あたりまではずーっと。ゲラゲラ笑いながら、うみかぜ81号君が釘を刺す。「今日毒吐きすぎですよ!」。……確かに。

列車が栃木県に入ったころになると、話題はそのころ「大宇宙の大いなる知識」を惜しげもなく披露していたピヨピヨ君の話題になる。内容は簡単で、「なぜ彼はチェリーと聞いて笑うのか。」である。まぁ、それでいろいろと議論が深まっていくのだが、「チェリー!」「チェリー!」と連呼しているうちにおかしなことになった。まず、うみかぜ81号君が、「チェリー、ハハハハハハ!」、「チェリー、ハハハハハハ!」と狂ったように笑い出す。続いてトーリー君までもが「プププププププッ!!」と。これは危険だ! ピヨピヨシンドロームが鉄道研究会に蔓延し始めているぞ! 特定の言葉をかけると自動的に大爆笑! 危険だ! 傍目から見たらただのキチガイだ! 一緒にいたら他人のふりをしなければ!
 というわけで、「チェリー」というと笑い出すようになった二人と、他人のふりをしないと同類にされる二人を乗せたE231系は、無事(でもない気もするが)に似非大都会の宇都宮に到着した。
 宇都宮では、黒磯行きに乗り換える。次の黒磯行きが来る前に、いろいろ見ておく。烏山線のキハがやってきたのを眺めながら、昨日のバイト先で購入したパンをかじる。そして、列車が到着。115系5連と思いきや、遠くから見える青白い光を放つヘッドライト。間違いなくE231系のHIDライトですな。さぁクロスシートを占拠して北へ。
 車内では何をするかといえば決まっています。他人の目を気にせず、うみかぜ81号君&トーリー君のピヨピヨシンドローム汚染拡大であります。会話の途中に「チェリー」を入れることによって、突発的に大爆笑が起こります。面白すぎです。そして、このことが災いしてか、二人ともピヨピヨシンドロームの餌食になりましたとさ。うみかぜ81号君は免疫ができて、新しい言葉じゃないと笑わなくなったが、トーリー君は今でも「チェリー」で笑い出します。

 さて、棚からぼた餅的に新幹線の駅ができて、市町村合併そのまんまの駅名がつけられて、最後に駅名と同じ市が合併でできるという、どす黒い政治色をぎらつかせている那須塩原に到着しました。次の黒磯で乗り換えです。乗り換えなんてめんどくさいですが、さすがに直流専用のE231系で黒磯以北の交流区間は走れません。というわけで、旅客電車はみな交流電車または交直流電車にバトンタッチです。ここを通過するのはEF81の牽引する寝台特急のみ。貨物列車は東京貨物ターミナルから乗務してきた運転士が交代するので、やはり停車します。
 さてさて、乗り換えのホームに登場した電車は、旅行者にとことん評判の悪い701系であります。編成長も短くして、なおかつそれまで利用していた数と同数の客を詰め込めるよう、ロングシートなどという田舎らしからぬ仕様で登場した電車です。短編成化&最新制御機器導入でランニングコストを削減、ワンマン化で人件費削減、つめこみ対応で輸送量はそのまま。JR東日本らしく、ケチそのものの車両だ。でも一応車掌は乗務しているみたいね。2両編成ではないことだし、何両だっけか? まあ、とりあえず乗っておく。乗っておけば間違いなく郡山までは行けるはず。
 列車は動き出した。ロングシートのせいもあり、会話はあまり弾まずに時間と景色が流れていく。あまりのしらけ度に眠る皆さん。うみかぜ81号君は、目を半開きにしたまま眠りについております。さながら「仏」のようです。念仏を唱えましょう「南無はに陀仏・・・・・・。」とまぁ、はに陀経を唱えているうちに、いくつもの山を越えて列車は郡山に到着したしました。トーリー君とマッタリ君はここから一区間のみ新幹線で移動する。というわけでバイバイ。で、我々が次に乗る福島行きの電車はどれですか? ・・・・・・って、今乗ってきた列車が福島行き? 後ろを切り離して? マジ?
 701系ワンマン電車の福島行きです。郡山より明らかに都会だと思う福島へは2両編成ワンマンで運転ですか。郡山の時点でほぼ満席。ということは、これから先で乗る人は、着席が絶望的かもね。どこまで混むか知らないけどさ。交通機関がこんなだから、福島県は人口流出が止まらないのではないかと・・・・・・。まぁそんな話はどうでもいい。とりあえず、停車時間に売店に行って、数少ない品揃えの中から「かっぱえびせん」を車内で食べるものに抜擢して購入。そして、列車は郡山をあとにする。さてさて、予想通り次の駅から次々と人が乗ってきて、二本松でもかなりの人が乗車。目測で見ても乗車率は150パーセントは軽く超えている。はっきり行ってシャレになっていないワンマン電車。後ろの車両で降りる人が前に来れません。以前、同じくらいの乗車率だった小田急線の6両編成に乗っていたとき、私の隣に居た人が倒れたので非常停止ボタンを押して、車掌と会話後、4両後ろの車両に乗っていた車掌がここに付くまで6分かかりました。4両で6分ということは、2両で3分ですか。列車が止まってから前に進みだしてもその間に発車してしまいますよ。無理ありすぎ。そんなわけで、合理至上主義日本の象徴と言っても過言ではない状態の列車は、恒常的に異常な数の乗客を乗せて福島駅に到着しました。混んでる車内にも関わらず、かっぱえびせんは完食。


 さて、再びトーリー君とマッタリ君両名と合流し、合理至上主義車両投入を行ってしまうとバスに乗客を持っていかれるという理由で、国鉄急行車両を使った快速「仙台シティラビット」が福島からの案内役です。乗車するとコキを連ねた貨物列車が通過。東北本線のコンテナ貨物は、先入観からかコキ50000のイメージあるのだが、目の前を通過したのはコキ106だった。さて、乗車すると何故か鞄が濡れているのに気付く。と、鞄のボトルポケットに入っているお茶のキャップがどこで落としたのか無くなっていた。というわけで中身がこぼれて濡れていたわけです。どうしたもんかとお茶を手に持って考える。その間に国鉄急行電車475系「仙台シティラビット」は発車しました。お茶を消化するいいアイテムは・・・・・・。と、うみかぜ81号君が取り出したナイスアイテム、その名も「暴君ハバネロ」。辛い! 旨い! 旨辛い! であっという間にお茶消化。いやぁ旨いしお茶は消えるし最高だね。うみかぜ81号君ありがとう。というわけで、辛さに悶絶している4名を乗せたまま、シティラビットは一路、仙台を目指すのであった。車窓を見れば、曇った空に霧がかる山々、そして、それらをバックにして時折現れる力強い直線的な構造物、東北新幹線。白河以北一山百文なんてもってのほか。雄大な自然と、それに溶け込んだような人間の文明がそこにはあった。ふと前を見れば、マッタリ君が腕組みをして熟睡中。もうすぐ仙台だ。


3.仙台は真夏でも寒かった

 杜の都、仙台に到着した4人は一旦解散となる。私はとりあえず駅のホームと、停車電車を一通り撮影してコンコースへ。先ほど分かれたはずのうみかぜ81号君が目の前30センチくらいの距離を高速で通過。あぶないな。何やってんだか? 構内をうろちょろしてから、コンコースに出て見物。伊達政宗(だてまさむね)の像などを見ながら外へ。外に出ると思った以上に寒い。私の着ている服は30度対応の超夏服。しかし、この日の気温はなんと摂氏16度と来たもんだ。寒い。寒すぎる。しかも雨まで降ってやがる。たまらず近くにあったビルに入り、見つけたユニクロでウインドブレーカーを購入。仙台に来ていきなりこれを買うとは・・・・・・。タグをその場で外してもらい、着て外へ出る。なかなか快適ではないか。ハッハッハ。と、仙台駅に帰ってくると、よくニュースで見る壮大な駅舎が目の前に広がる。今度は駅の周りをぐるりと回り、見つけたヨドバシカメラでフィルムを買って、駅構内へ。コインロッカーに荷物を入れてからラーメンで暖を取り、入場券を買って新幹線ホームへ行く。
 まず、下りホームの北側で撮影を行ったが、下り列車の入線を狙う意外はあまりよろしい場所ではなかった。おまけに列車数が少ない。一枚取ったら次は1時間後だ。続いて上りホームの同様な場所へ行ったが、大して変らない。もう一度下りホームへ行き、今度は南側の端を陣取る。ここはなかなかスッキリした構図が描ける。でもやっぱり列車の本数が少ない。しかしながらE4系「やまびこ」の入線、E3系「こまち」とE2系「はやて」を撮影した。圧巻は反対側のホームから発車したE4系の16両編成、あの大きさの車両が400メートルも続くとさすがに迫力がある。なにやら学生の団体が集まり始め、彼らと混じって写真を撮ってお見送り。そしてホームをあとにして町へ出る。


 ウインドブレーカーを着ているが、小雨で気温が低く、寒い寒い。凍えてしまいそうだ。ウインドブレーカーを買わなかったらもうくたばってるよ! 8月だというのに何なんだこの寒さは! とブツクサ文句を言いつつ、駅前からかなり離れた場所まで歩き回った。特に何か目的があったわけではなく、あくまで適当に。あおば通をブラブラした後、路地を適当に行ったり来たり。そんなことで時間を潰した後、駅に戻ってコインロッカーから荷物を引っ張り出して、今日泊まるホテルへ行き、チェックインを済ませる。そしてすぐさま引き返し、集合場所のあおば通駅へ向かう。集合場所を決定したのはうみかぜ81号君で、彼が仙石線に乗車しているというのは考えるまでも無い。直接行くと早く着くので、少しばかり回り道ををして言ったが、あおば通駅の入り口が分からない。あおば通は歩いているのだが、入り口が見当たらない。何処? まさかマンホールが入り口とか意味不明なことは無いはずだよね。と、それらしいものを発見。地下に下りて、適当にうろつくと3人を発見した。そして、夕食に牛タンを食べようと、仙台駅の飲食店街に向かう。
 うみかぜ81号君は「牛タンたん」がどうのこうのとご当地名物らしいCDの話で喧しい。で、個人的に牛タンがあまり好きではない自分は「寿司にしよう!」などとスーパー部長的な発言をしてみたりする。まぁ、それは半ば冗談(つまり、半分本気)で、適当な牛タンの店に入って、定食を注文した。まぁ、牛タンそのものはなかなか旨かったが、隣に居たうみかぜ81号君の食べ方がねぇ・・・・・・。口開けて噛むもんだから「クチャクチャクチャクチャ・・・・・・。」耳障りで嫌な音が牛タンがなくなるまでエンドレスに流れました。あまりの耳障りに思わず口に出した言葉、「おまえの食べ方はお下品!」(言ってやった言ってやった) さて、空腹も満たされたことだし、再度解散です。3人と私は別の宿泊箇所なので別れます。最初はうみかぜ81号君が宿の手配をすると言ったのですが、断りました。何故かというと、彼が手配をすると、十中八九、ユースホステルに泊まる破目になる。彼いわく「私は会員証があるから安いんですよぉ〜!」と言うが、私は会員証を持ってないっちゅーねん。というわけで、自分で朝食つきネット環境ありで4500円というホテルを見つけて予約しておきましたとさ。さぁさぁ、ホテルに帰ってのんびりしましょうか。と思ったが、このまま帰るのもなんなので、夜の仙台駅を撮影して、しばらく付近をうろついていました。そして、ホテルに帰ったら日記を書いてとっとと寝る。

4.いざ、仙台総合車両センター

 2日目はメインイベントの仙台総合車両センター見学。というわけで、6時には起きていたが、朝食は7時から。小腹が空いたのでホテル向かいのコンビニで朝食その@を買ってきていただきまーす。続いてホテルでの朝食Aをいただきまーす。朝から腹八分目以上食べてます。で、荷物をまとめてとっとと出発。例の如くコインロッカーに大型バックを放り込んで、身軽になった状態で利府行き発車するホームへむかった。利府行きは既に発車待ちの状態で、時刻になればいつでも発車できる状態だ。乗務員も乗っている。ところが、発車数分前だというのに3人は来ない。オイオイオイオイ、遅刻魔うみかぜ81号1年ぶりに復活かよ! と思ったら登場。やれやれ。列車は利府に向けて出発です。岩切を過ぎ、支線に入った列車は巨大な施設の横を申し訳なさそうに進んでいく。この施設こそ仙台総合車両センター&新幹線総合車両センターである。新利府駅では職員と思しき方々が多数下車、そして、終点、利府に到着。そこから車両センターの入り口へ向かう。道順が分からないので、線路からなるべく離れないようにしてノコノコ歩く。しばらく歩くと門が見えてきて、到着。守衛室で受付を済ませた後、展示室へと案内される。
 展示室では、見事なまでのお子様天国になっていた。展示室だけあって、いろいろ置いてある。定番の動輪はもちろん、新幹線の装飾つき連結器カバー、主電動機、駆動模型、電気連結器などなど、いろいろ置かれていた。電車でGO!のリアル運転台バージョン。ちょっと無理がありそうだが、なかなか面白い演出だ。
 ガイドカーの出発する時刻になったので、ガイドカーに案内される。はっきり言ってこれは凄いデザインだ。周りはお子様とその保護者ばかりで、大学生4人組の集団はかなり浮いている。さて、ガイドさんを乗せたガイドカーは、ガイドさんの拡声器での案内を受けながら工場内を進んでいった。写真を撮ろうと思っていたが、工場内は思った寄り暗く、露出がきつい。ガイドカーの速度も意外に早く、ISO400のフィルムでは奇麗に撮るのは不可能だった。隣の3人は、デジカメが電池切れだので騒いでる。肝心なときに電池切れとは、これだから素人にデジカメはお勧めできない。(自分は忘れたくせに) そういえば高校のヲタ友に、「北斗星」の走行ビデオを撮りに行って、「115系」、「211系」、「185系」をついでに撮ったら、肝心の北斗星が来る頃には電池切れという事態になってた奴がいたな。まぁ、あれだ。予備電池くらい用意しておけということだ。しかしながら、稼動中の工場内を覗けるチャンスはあまりない。しっかり見ておこう。で、輪軸の組み立て装置はよく見た。E3の車体上げ後の姿も見た。E2も見た。これから更新工事を始めるらしいE1系の入場も見た。覚えているのはこれくらい。何を見てたんだか・・・・・・。_| ̄|○


どど〜ん!!


 ガイドカーでの見学が終わった後、デジカメ電池切れ事件を起こしてしまったトーリー君を軽くお説教したのち、また展示室で遊ぶ。まず速度計の試験装置。ダイヤルを回すと表示速度が変化する。まず200系F90編成の営業最高速度、275km/hに設定してみる。続いてTGV-Aの持つ世界記録を上回る517km/hにしてみる。さらに、山梨リニア実験線並の580km/hにしてみる。ここまできたのだからついでに999km/hまで上げてみる。実に下らない遊びだ。
 外に出て、961型試験電車に乗ってみる。車内は200系とほぼ同様、0系2000番台と同様の3列固定シートだった。しかしながら席配置は2&2なのは何故でしょうか? 運転台も200系とあまり変らないようだ。巨大なATC装置もちゃんと置いてあった。外には蒸気機関車D51-1108、C58-365、C11-351が展示されていた。D51は日本海縦貫線、C型の2機は仙台で活躍していたしゃりょうだそうだ。
 さて、再度展示室に入り、先ほどの電車でGO!に挑戦。 まずトーリー君の挑戦。盛岡−新花巻間、信号210、信号245、ここまでは順調。で停車場が接近し、信号210に変化。すると、トーリー君、いきなり常用最大ブレーキを投入しました。もちろん、キャー!!という声とともに、ことあるごとに悲鳴をあげるお姉さんが登場します。で、速度信号が小さくなるたびにキャー!!が輪廻のように繰り返され(心臓に悪いぞ)、常用最大ブレーキを使ってるはずなのに、最後は派手にオーバーランをいたしました。たぶん、お姉さんは叫びすぎて死んでます。
 続いて、マッタリ君の運転であります。先ほどのトーリー君の非常に慌しい運転とはうって変って、名前どおりマッタリとした運転です。ちょっとのんびりしすぎかなとは思いましたが、停車も時刻も問題ない範囲で。
 で、次は私の番です。先ほどから指導運転士扱いされてます。自慢じゃありませんが、電車でGO!を持っていませんので、半ば初心者なんですが・・・・・・。で、出発前に気付く。ブレーキを1段緩めるには、ブレーキ段を2段緩めないといけない。さすが本物使用。一筋縄ではいきません。で、加速も同様、2ノッチ投入で1ノッチ投入と同じ状態になります。つまり、ゲームでフルノッチに(5ノッチ)にするには、手元は10ノッチにしないといけない。運転シミュレーションは何度もやったが、こんなややこしいシミュレーションは初めてだ。が、特に問題なく終了。ほぼ定時で0m停車だった。
 最後はうみかぜ81号君。電車でGO!ヲタの本領発揮で秋田からはじめてます。マジでヲタです。警笛ボーナスの場所知ってます。見ていて特に問題は無かったように見えたのですが、盛岡でやまびこ号と連結は、見ていて駄目だなと思った。予想通り失敗で終わり、新花巻まで行って終了です。お疲れ様でした。
 さてさて、用が済んだらお帰りの時間です。まず利府駅へ行き、保存してある機関車を撮影。これがまた酷い状態で、ブルーシートで覆って補修すらしてません。落書きするな! で岩切で北へ行くマッタリ君と別れ、仙台で完全に一人になる。お土産に伊達絵巻を買って、常磐線の普通列車へ乗車。これから平坦な海沿いを走って帰ります。


物品を盗むヲタクを許すな! 落書きで保存機を汚す人間を許すな!

5.帰りも一波乱二波乱

 途中の交換駅で写真を撮影していると、同業者が居る。同じ列車に乗車。すると、いきなりこっちに寄ってきて「すいません、鉄道ファンの方ですか?」と。なんだこいつは? というか俺はファンでもいいが、おまえのような奴は「マニア」か「オタク」というものだ! と心の中で叫ぶ。まあ適当に返事をしていると、自分の旅行自慢が始まる。で、デジカメで撮った写真を見せびらかす。しかもプレビューで次々と見せていくが、全部列車の写真だ。旅行して風景や駅舎とかの写真が一枚もない。しかも自慢ばかり! ウザイ! ウザ過ぎる! とっとと失せろ! と心が悲鳴をあげ、目線はプレビューが一周してから窓の外。話も全然聞いていない。いつしかヲタク野郎は自分から逃げていった。


 ヲタクが居なくなったのはいいものの、田舎の女子校生は凄い恰好で座ってますな。見えてはいけないものが普通に見えてますが。危機意識とか羞恥心とか全然ないんだね。なんだかなぁ・・・・・・。
 いわきから特急「スーパーひたち」で一気に上野へ行きます。しかし疲れる特急だな。混雑して満席。しかも水戸から上野までノンストップ。外は真っ暗。全く持って面白くない。ずいぶんと長く寝た気がして、通過した駅の看板を見れば「土浦」と。まだ交流区間かよ! どうも中途半端に速い列車は苦手だ。水戸から上野の間で一回どっか停めてくれ。外の空気を吸いたい! と思う651系の車内での一コマ。そんなこんなで何とか上野に到着し、京浜東北線で帰ろうと思えば、今度は大井町で人身事故とか言って列車が止まる。また缶詰かよ・・・・・・。
 十数分だったと思うが、閉じ込められた後、列車は動き出した。どうやら乗っている南行ではなく、北行が事故を起こしたらしい。東京で数分、品川で数分と停車し、問題の大井町へ到着。反対側には暗闇の中、電気を消して停まっている不吉な電車が・・・・・・。もう勘弁してください。
 というわけで、予想していたより1時間も遅く自宅に到着。荷物を整理し、次の合宿に備える。

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