題字の通り、2003年7月27日に浜松工場に行ってきた。
午前三時、ほとんど徹夜だったが起きだして準備に入り、午前五時半、出発。地下鉄の始発に乗り、戸塚へ。戸塚で青春18きっぷに印を入れてもらい、ホームに駆け上がったが、寝不足と背中にかかっている重量のおかげで乗り遅れた。仕方ないので次の373系普通列車を待った。
20分ほどで列車が到着した。予想通り満席で座れない。先頭車の貫通路のくぼみを陣取って立ったまま寝た。最初は天気が良かったが、平塚あたりから亜美が降り出し、小田原あたりまではパラパラと降り続けた。小田原でようやく開き席が出来、座った。熟睡しているとすぐに熱海に到着。熱海は大雨だった。ほとんどを寝てすごしたのであまり記憶が無いのだが、三島付近も雨だった。静岡につくころには雨は止んでいた。
静岡から浜松行きに乗り換えたのだが、止まっていた211系の中がやけに寒い。それもそのはず、この時期首都圏は東京電力の原発停止による電力不足の懸念から、列車の冷房設定温度は軒並み27〜28℃ていどになっている。しかしながら、東海地方は関係ないので普通に22〜24℃に設定されている。戸に飼う寒かった。
列車は結構な混雑で、親子で乗車している人は、大半が浜松工場の公開に行くと見えた。乗ったのが先頭車だけあって、「でんしゃでんしゃ〜!!」とはしゃぎまくる普通の子供から、見えもしない信号を指差喚呼確認するトリップマイワールドな奴もいた。私の卒業した某マニア御用達高校の生徒と思われる集団も居た。マニアなのでとても非常識&無知であった。列車とすれ違うたびに「シールドビーム!シールドビーム!」と騒いでいたが、このあたりの車両はほとんどシールドビームのヘッドライトを装備しているので、何の意図があるのか全く分からない。そもそもシールドビームとはどういう構造か知っているのだろうか?
そんなこんなで浜松に到着。乗客が一目散にアクトタワー下の送迎バス乗り場に向かうのに対し、私は最後尾をのんびりと歩き、売店でサンドイッチを買って食べながら、駅前の噴水ショーを眺めていた。20分ほど時間がたってからようやくバス乗り場へ向かった。ものすごい行列であった。乗り場から一ブロックずっと列が続き、横断歩道を挟んで反対側の通りにもれつが連なっていた。私は順番が来るのを気長に待った。来るバスも当たりはずれがかなりあり、豪華なJR東海の大型観光バスから、黒い煙を吐いて走る遠州鉄道の乗り合いバスまで、さまざまなバスが送迎に当たった。
ようやく乗り合いバスに乗ったはいいが、渋滞がひどくてなかなか進まなかった。JR東海のホームページには10分と書かれていたが、実際には2倍以上かかった。
無事に浜松工場に着き、受付を通過して見学開始!
受付を通過すると入場門。その先はナローゲージに乗車できるコーナー(ミニSL試乗会)があった。ライブスチームというのか、小さな蒸気機関車が専用の線路上を走っていた。
そこから左に入ると新幹線グッヅ、なるほど発見デーの限定品などを販売していた。私は帽子、マグカップ、ハンドタオルを買った。このほかにも食堂車に使われていた皿とか、日車夢工房の新幹線グッヅ、プラレール等の玩具なんかも売っていた。そこからさらに進むと新幹線の部品が展示されていた。
700系の主電動機(ローター部) |
700系の主電動機 |
300系の軸箱 |
0系の主電動機 |
0系の主電動機(整流子・コイル) |
300系の歯車装置 |
車輪(ブレーキディスク付) |
そこからさらに進んで右側、100系の先頭車との綱引き大会が行われていた。綱引きといっても新幹線が動いてしまっては勝てるわけが無いので無動力である。子供たちが一生懸命に綱を引いて100系の先頭車(自重約46トン)を引っ張っていました。
パパさんママさんばかりで子供たちが見えません。
よく見ると、新幹線が地面よりかなり浮いています。台車を履いていないのかな?
そこから先の十字路、右は綱引き大会の会場、左は休憩所となっている。その先にも道はあったのだが、とりあえずまっすぐ進むと車体上げの実演会場。しばらく進むとちょうど実演が始まった。
↓ |
まず車体を持ち上げます |
↓ |
車体を横にスライドさせます |
↓ |
見物客の頭の上をかすめるようにして前進 (安全のため、人の頭の上は通りません) |
終着点で静かに下ろしてゆきます |
観客の皆さんは大騒ぎで、とにかくビデオカメラをまわしたり写真を撮ったり、私は下から覗き込んで排障器の構造を見ようと必死だったり、まあとにかく大騒ぎだった。下にはしっかりと300系の台車が置いてあった。
その先には連結器をむき出しにしたあまりきれいではない300系が置かれていた。
連結器を剥き出しにした300系
突き当りを右に曲がり、建物の外にでると保守用車の展示が行われていた。
道床安定作業車 砕石を入れ替えたときに安定させる車両 |
高所作業車 架線周りの点検、修理を主に行うための車両 |
マルチプルタイタンパー 軌道狂いを直しながら砕石を固める機械 |
延線車 電車線の取り外し、取り付けを行います |
さらに進むと、右に入る道があり、その先には955系、通称300Xが見えた。そこをさらに進むと100系の先頭車、食堂車、0系の先頭車、923系ドクターイエローがフル編成で展示されていた。
最高速度443km/hを記録した955系「300X」 案外マニアの間でも知名度が低いらしい |
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X2編成の1号車「123−1」 |
X1編成の(試作)食堂車「168−9001」 |
こだま用S88編成の12号車「22−86」 |
マニアじゃなくても知名度の高いドクターイエロー ここでも大人気であった |
ドクターイエローの脇では「ちびっこ運転士制服記念撮影コーナー」の長蛇の列。中には大泣きしている子供も、そこを右に入ると車庫の中に運転台見学のための700系が2本と、展示だけの700系が一本、そして、一番受付よりの700系の側面には分かりにくいJR東海のサービスがあった。
2003年秋に開業する品川駅を終点とする「のぞみ」の行先幕。開業後も全列車が東京発着となるため、実際に見る機会はほとんど無いと思われる方向幕である。しかしながら気づく人はまばらであった。もっと注意深く見る必要がありますね。
壁の向こうには在来線の115系が検査を受けていた。脇を通って受付の近くに戻り、かき氷を食べ、もう一度工場内をまわった。在来線の展示を見て、そこから部品展示のある場所へと戻る道には車輪がたくさん置かれていた。
手前が100系の動輪、その他は300系の付随車の車輪と思われる
時間が近づいてきたので駅に戻るためにバス乗り場へ。そしたら行きに勝るとも劣らない長蛇の列。時間が無いので歩いたほうが早く駅に着くのではと思いながら並んでいると、立ち乗りならば早く乗れるということで立ち乗りで駅へ戻った。
駅ではちょうど土用の丑の日だったので、「待夢」という駅にある喫茶店でうな重を注文して食べた。新幹線の発車時刻20分前にホームに上がり、撮影をしようとしたがたったの1本しか撮影できなかった。
自分の乗る「こだま418号」が到着した。車種は100系。恐らく16両編成の100系に乗るのはこれが最後になると思う。自分が乗るのは12号車の2番A席。ほとんど乗客は居なかった。私はすぐに寝てしまった。
気づけばもう三島。疲れすぎているのか眠気が取れない。小田原までは寝たり起きたりで時間を過ごした。小田原を過ぎるとやっと目が冴えてきて、新横浜に到着後、最後の乗車となると思われるG2編成に別れを告げ、帰宅した・・・。
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