シニア層の間で「エンディングノート 」なるものが静かなブームになっているという。万一の時に備えて、自分が望む介護のされ方や葬儀の方法、遺産分割の方法などを元気なうちに書き記しておくものだそうだ。エンディングノートを残しておけば本人の意思が残された家族に確実に伝わるし、「自分史」や家族への思いを記しておけば後になって懐かしく偲んでもらえるかもしれない。
紀貫之の「土佐日記」ではないが私も、シニアもすなるエンディングノートを私も(日記の乗りで)してみむ、と思った。私の場合、フランク・シナトラの大ヒット曲「マイ・ウェイ」のフレーズのように
"And now the end is near, I've reached that final
curtain......."
というわけではなく、これといった財産を所有しているわけでもないが、生命保険や医療保険の契約内容を見直すことも兼ねて、まず、「財産リスト」を作って相続や贈与にまつわる税金を研究することから始めようと思い立った。
早速本を探さなければならないが、今回は内容を見ずにアマゾン・ドット・コムに注文するわけにいかない。書店に行ってみると、あるわあるわ、その手の本がたくさん。あれやこれや見比べること約30分、私が最後に選んだのがこの本だった。
相続と贈与の違い、遺産分割、遺言、生前贈与などがわかりやすく説明されており、税金のしくみと節税対策のポイントが適切におさえられていると思う。見開き2ページに1項目が解説されているというページレイアウトはすっきりしているし、図や表も適切に挿入されている。私にはいちばんしっくりきた本である。
ちなみに、先述のエンディングノートは遺産相続など法的拘束力のある遺言にはならないらしい。何かの意思を込めた相続をしたいならそれなりの遺言を残しておくことが必要になる。この本で遺言関係の部分を見てみると、、、「指定相続」は「法定相続」に優先する。自分で遺言を残すときは自筆でなければいけない。日付は何年何月何日をきちんと記入、、、、いろいろと実践的なことが収録されている。
2006年2月23日
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