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サティスファクション−究極の愛の芸術

 



 サティスファクション―
究極の愛の芸術

 サティスファクション
ポケット版

 

 (女性から男性へ)
コミュニケーション ―
究極の愛の芸術

 

 

 

 
   
書名 サティスファクション−究極の愛の芸術
著者

キム・キャトル&マーク・レヴィンソン著、清水由貴子訳

出版社 アーティストハウス
価格 本体2300円+税
   
 
スカパーのlala TVで「Sex and the City」を観た。ニューヨークを舞台に4人の30代独身キャリアウーマンたちの暮らしを描く、アメリカで大ヒットとなったコメディドラマだ。その4人の主人公のひとりサマンサ・ジョーンズ役をキム・キャトルというなかなか魅力的な女優が演じている。この「サティスファクション」は そのキム・キャトルと彼女の夫マーク・レヴィンソンによって執筆されたものである。サマンサが書いた本と聞き興味が湧き読んでみた。

ひとことで言えば、セックスのテクニックをイラストと共に解説した、いわゆる、HOW TO本である。本書で解説されていることはセックスの経験がある人なら容易に理解や想像できるであろうごくごく基本的な内容だと思う (あくまでも私見)。モノトーンのイラストはかなり具体的に表現されているが卑猥さはまったくない。が、写真でないところが却って読者のイマジネーションを豊かにさせると思う。

しかし重要なポイントは、この本が単なるテクニックの指南書にとどまらず、相手の「満足」を思いやる精神的な面に重きを置いていることであろう。先ほど、セックスの経験がある人なら容易に理解できる内容、と書いたが、頭でわかっていてもそれを実際に行動に起こしているかどうかは別の問題である。男と女の性は大きく異なる。オープンなコミュニケーション、信頼、愛、相手に満足を与えることへの興味がセックスライフを豊かにし二人の絆を深くする、と本書は言う。その意味において、セックスとは男女間の最高のコミュニケーションだと思う。

思っていてもなかなか口に出しにくいのがセックスのことである。だが、そういうことをフランクに話し合えてこそ心が結びついた間柄になれるのだろう。この本はカップルがオープンにセックスを話し合ういいきっかけになるはずだ。私もパートナー といっしょにこの本を読んだ。 サティスファクションはより大きくなった。

2005年12月20日

 

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