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日経平均株価が続伸している。2005年12月2日の東京株式市場での終値は15421円と連日年初来高値を更新した。
1989年12月に38915円87銭という信じられない高値を記録した日経平均はバブルがはじけた後長い間低迷を続け、
2003年には7000円台にまで落ち込んだがようやく最近になって再上昇の兆しが見られるようになった。
この株価上昇の背景には、最近の景気回復に対する期待感と、出遅れ感のある割安な日本株に対する外国人投資家の資金流入があるとされているが、それに加えて、インターネットトレーディングによる個人投資家の急増が昨今の大幅な出来高増に大きく影響しているといわれる。
インターネットトレーディングが普及し、以前よりもはるかに簡単に、そして、安い手数料で株の売買ができるようになった今日、株式投資に関する本があふれるようになった。ところが、注意しなければならないことは、「株」をやれば誰でも儲かるというわけではない、ということである。書店にあふれる株関連書籍のタイトルを見ると、あたかも誰もが楽に簡単に株で儲けることができると錯覚させるようなものが非常に多い。
株取引とは、機関投資家を始めとする「プロ」と、私を含めた圧倒的大多数である「素人」の投資家が同じ土俵で行なう勝負なのである。情報量、知識、資金力で圧倒的有利にあるプロに対して何のハンディキャップもなしに挑んで勝利するのは簡単ではない。個人投資家が食い物にされるといわれる所以である。
このように「素人」の投資心を煽るようなタイトルの本が多く出版されるなかで、この本は私の関心を引いた。今はなき山一證券で株式運用ディーラーを経験したこともある著者が、大儲けを狙う前に、まず、大損をしないための心構え、基本テクニック、負けを軽くするための対処法、失敗例、チェックすべき基本的株価指標などを紹介し、ロスカットこそ勝者への近道と説く。
株式投資に必勝法は存在しない。もし存在したら誰もが億万長者になれる。ただし、損をする投資家にはいつくかの負けパターンがある、と著者は言う。この負けパターンにはまらなければ、大負けやつまらない負けをかなり少なくでき、その結果勝率もアップするというわけだ。
スポーツの世界であれば現役のトッププロが素人に負けることはまずないが株の世界では経験10年以上のプロが初心者に負けることはよくあるそうだ。偶然に左右される面が多いというのも株相場なのであろう。とはいっても、偶然だけで生き抜いていけるほどか株式投資が甘いものでないことは「株歴」6年の私にもよくわかる。やってはいけないことをしっかりと肝に銘じ、損をしないためのテクニックを身につけるべしとするこの本のタイトルと著者には「良心」を感じる。
2005年12月4日 |