光波工学・光エレクトロニクス 授業HP
Since: October 19th, 2008
Last updated: January 30th, 2009
光波工学・光エレクトロニクス 授業ホームページ
2008年度版
授業で数部ずつ配布した資料を、
この授業HPで、"オンライン配布"します。
- ひと言: 授業シラバスを作成したり、授業プリント・資料を配布しても、
それらを利用する履修生がとても少数だと、続ける元気が出ません.....
印刷用紙も、もったいない。
- 履修生の皆さんの要望や意見が聞こえてくると、
皆さんが喜びそうな、役に立ちそうな資料を、探して配ります!
- 第2回授業, 2008/10/17
- 夜間主コース卒研生の卒論発表予稿論文の実例
卒論発表予稿論文=卒業論文を1ページに要約したダイジェスト論文。
microsoft word形式。
- 電子工学実験第三 光エレクトロニクス課題(2006年度から2008年度現在)
実験教室風景
- 参考書(追加情報)、
Saleh and Teich, "Fundamentals of Photonics," Wiley.
"光波工学"から"光エレクトロニクス"までをバランス良くカバーしている、
本格的で大型な、百科事典的な専門書。
この種の専門書は、最初から最後まで通読すべき書籍ではない。
必要に応じて必要な箇所を拾い読みすると、
それぞれの分野の専門書を何冊も探し回るよりも便利な場合が多い。
- 米国電気電子技術学会(IEEE)の月刊会誌 Spectrum、2008年5月号の解説記事
Sally Adee, "37 Years of Moore's Law"
"ムーアの法則(予言)から、37年の月日を経て"
- 米国電気電子技術学会(IEEE)の月刊会誌 Spectrum、2008年4月号の解説記事
Philip E. Ross, "Why CPU Frequency Stalled"
"CPUクロック周波数が頭打ちとなった原因は、一体、何だったのか?"
- 2008年度授業シラバス
光波工学(電子工学科)、
光エレクトロニクス(量子物質工学科)
microsoft mht形式。
- 第3回授業, 2008/10/24
- 第4回授業, 2008/10/31
- 夜間主コース卒研生の中本亮一君の卒業研究成果の1例
卒業研究成果を応用物理学会学術講演会で口頭講演した(大学院進学直後の2006年8月)。
中本口頭講演の
発表予稿論文
(講演会の参加者が購入する発表予稿論文集に掲載される。ただし、とても短い要旨論文。)
- "コヒーレントな" 光を作り、利用する
- 1960年に人類初の『レーザ発振』が達成され、それまで世界最高にコヒーレントだった光(分光器で分光して取り出した弱々しい単色光)の1,000倍、1,000,000倍コヒーレントな光を、実用装置や研究室で利用することができるようになった。
- さらに、1960年代から21世紀現在までの間に、さらに1,000倍、1,000,000倍コヒーレントな光を作り出すことが、さらに精密に・効率良く・簡潔に、可能となりました。
- 本授業の履修生はたぶん、電気通信大学の正門や大学HPで、「コヒーレント光科学」という題名を見かけたことがあると思います。
21世紀大学COEプログラム「コヒーレント光科学の展開(2003〜2007年度)」をキーワードに、国内国外から注目を集めている研究室が、F科・レーザ研・E科に多数あります(24研究室)。
-
コヒーレント光科学の展開、関連研究室名、一覧表
- 第5回授業, 2008/11/07
- 第6回授業, 2008/11/14
- 2008/11/21: 休講(調布祭)
- 第7回授業(光波工学最終回)、及び、ミニテスト(光波工学復習), 2008/11/28
- ミニテスト答案例 1
- ミニテスト答案例 2
(答案者氏名: 匿名、イメージファイル作成者: 杉浦君)
- 第8回授業, 2008/12/05, 後半の「光エレクトロニクス」を開始
- 配布したプリント資料, 計3枚 (pdf形式, password: w2310)
- 参考情報 website: 一家に1枚周期律表(文科省)
- 第9回授業, 2008/12/12, 後半の光エレクトロニクス授業、第2回
- 第10回授業, 2008/12/19, 光エレクトロニクス授業、第3回
- 配布したプリント資料, 計2枚 (pdf形式, password: w2310)
(授業終了後に4, 5枚だけ進呈したプリント資料と、出席簿と一緒に回覧した資料を、含む。)
- その他に配布したプリント資料は、参考文献の510〜511頁のコピー。
- 参考情報 website: 光エレクトロニクスに関連する科学や技術の、歴史的な背景 (上野研究室HP)
*** 謹 賀 新 年 ***
- 第11回授業, 2009/1/9, 光エレクトロニクス授業、第4回
- シラバスの通り、発光ダイオード、太陽電池、レーザ発振に直接関連する重要な基礎事項の授業を進めています。
- 発光する材料や光関連材料を、分類する。気体原子・分子、固体結晶材料、非晶質固体材料。では、"結晶 (crystal)"の定義は、一体何か? 次に、結晶の重要な特徴は、何と何か?
結晶の、とても良い実例: CPUや携帯端末の半導体(Si)、クォーツ時計の水晶発振子(SiO2)。
- 半導体結晶材料の特徴 (1) 原子組成、(2) 原子構造、(3) 電子準位エネルギーバンド構造と状態密度、(4) 発光スペクトル・吸収スペクトル・利得スペクトル、(5) pn接合、p-i-n接合、ホモ接合、ヘテロ接続 (伝導帯の電子と価電子帯の正孔の、エネルギーダイアグラム)
- 配布したプリント資料, 計1枚 (プリントE, pdf形式, password: w2310)
- 2009/1/16
- 大学教職員が、1/17-1/18センター試験実施の事前準備を行うために、
- 1/16金曜日後半の全ての授業が休講でした。
- 電気通信大学HP、休講通知
- 第12回授業, 2009/1/23, 光エレクトロニクス授業、第5回
- (4) 発光スペクトル・吸収スペクトル・利得スペクトル (配布プリントF)
- (5) pn接合、p-i-n接合、ホモ接合、ヘテロ接続 (伝導帯の電子と価電子帯の正孔の、エネルギーダイアグラム) (配布プリントG)
- 授業で配布した一連のプリント資料@〜Gが、発光ダイオード(電子⇒光子)、太陽電池(光子⇒電子)、半導体レーザ(電子⇒光子)の材料、発光と光吸収の基本原理、それぞれの主な特徴を示す具体的な資料です。
- 1/30の最終回授業で、発光ダイオードに何と何を加えるとレーザ発振が成立するか(=レーザ発振に必要な、必要最小条件)を、講義します。[発光ダイオードに共振器を加え、光学利得が光学損失を上回れば、レーザ発振が始まります。]
- 今年度の『光波工学・光エレクトロニクス(E科F科合同授業)』では、詳細な事項を省き続け、最も基礎的な事項と代表的な具体例に絞り続って講義しています。
発光ダイオード・太陽電池・レーザ発振に必要最小限な材料と基本原理に驚き、過去〜現在の光エレクトロニクス技術と光波工学技術の結び付きに親しみ、
これらの分野の今後の展開に興味と期待を持ってください。
- 第13回授業 (最終回), 2009/1/30, 光エレクトロニクス授業、第6回
- 誘導放出(既出)、光学利得(既出)、共振器(既出)、レーザ発振。
- 半導体レーザの大きな特徴と、多彩で身近な応用製品例。
- 特徴1: 電子密度が極めて大きい。従って、単位体積当たりの発光効率・単位長さ当たりの光学利得(=光増幅率)が大きい。
- 特徴2: 熱伝導率が極めて大きい。従って、光エネルギーに変換されない無効エネルギー(=熱エネルギー)が、励起電子領域の外部へ高効率に放熱され、励起電子領域が熱暴走しにくい。
- 特徴3: 特徴1と特徴2の結果、極めて微小な体積を持つレーザ装置が実現される。標準的な体積は、0.05 mm3以下である。
- 光エレクトロニクス授業で、順次配布したプリント資料、一覧表
- 半年間で光波工学と光エレクトロニクスの”骨格”を大きく広く授業する、今年度が最初の授業です。
- 今週・来週分程度ずつ授業準備を続け、授業中の学生の皆さんの反応を見聞きしながら、かなり多くの研究室書籍類・その他一般資料類から、配布プリントを選んでいます。
- 既存の「教科書」は、専門科目毎に、たくさん存在します。しかし、西暦2008年現在の大学生にとってどこらへんがすごく判りにくいのか、どこらへんに興味を持つのか、ちょっと感動するのかを、皆さんから直接受け留め続け、授業の構成と内容を工夫し続けます。
- 約40名分複写する前に頁番号を記入していないので、やや束ねにくいだろうと思います。この一覧表を利用して、束ねてください。
- @ スペクトル: ある種の原子が出す光のスペクトルの実例。太陽のスペクトルを参考書等で調べて比べてみること。
- A スペクトル: 3年生の皆さんにとって、どの発光が『あたり前』かな? (1) 金属状態、(2) 原子状態、(3) 半導体結晶状態、(4) 原子状態、(5) 生物。
- B 光エレクトロニクスで重要な半導体: ガリウム砒素、インジウム燐、シリコン。結晶格子と、エネルギーバンド構造の特徴を示す模式図。直接遷移型⇔間接遷移型。
- C 半導体結晶の"格子"を構成する主な元素は、IV族、III族、V族。
- D n型とp型半導体のエネルギーバンド図(参考文献*1の510〜511頁のコピー)。
- E 光エレクトロニクスで重要な半導体の電子エネルギー準位(通称 エネルギーバンド構造): InP、GaAs、Siのエネルギーバンド構造図。これは模式的な図ではなく、本物の詳細な図です。縦軸が、個々の電子準位のエネルギー。横軸は、その電子準位の波数ベクトル(wave vector)と呼ばれる量です。
- F 利得スペクトルの実例 (参考文献*2の568〜569頁のコピー)。
- G 半導体ヘテロ接合界面周辺の伝導帯と価電子帯のエネルギー図 (参考文献*2の572〜573頁のコピー)。
- *1: Amnon Yariv著、多田・神谷訳、光エレクトロニクス、丸善。
- *2: Amnon Yariv, Optical Electronics in Modern Communications, Oxford University Press, 5th edition, 1997.
- 本授業の終盤に。
- 授業アンケート実施:
- 授業アンケートは、1/30の最終回に実施する予定です。従来通り匿名扱いで、履修生代表者が回収・提出します。
- 各授業担当教員が、アンケート集計結果を、来年度授業方針に反映させます。授業アンケートに、15分間程度、ご協力お願いします。
- 授業等調整期間(2/4〜2/6)の授業開講有無:
- 授業等調整期間(2/4〜2/6)の授業は、開講しません。
(2/4から2/13まで博士論文・修士論文・卒業論文審査と期末試験準備が詰まっているため開講することが難しく、ご容赦ください。)
- 期末試験について:
- 試験日時場所は未定です。たぶん、2/13または2/20の見込み。
- 電卓を持参すること。数値計算問題を出題する予定です。(携帯電話を電卓代わりに使わないこと。日頃から、物理単位に注意を払うこと。)
- 前半の光波工学、後半の光エレクトロニクスから、出題します。
- 知識を暗記する、数式を暗記する、数式を導出するでは不充分なことが多く、科学や技術の面白さも感じ取りにくいでしょう。これらの出題の他に、模式的な図を描かせ、その図を引用しながら説明させる『文章題』も、いくつか出題します。理解の深さ、組み合わせて理解し始めているか、そしてそれらの応用力を問います。
電気通信大学大学院
電子工学専攻
文責・授業担当教員
上野 芳康
上野研究室ホームページ