横瀬町歴史民俗資料館、武甲山資料館

日々変化する名山と暮らす町

(知への小さな旅:トップ→目次→産業→地場産業→)

地場産業へ   目次へ

 武甲山(ぶこうさん 標高1304m)は秩父盆地からよく見える山だ、古くから神奈備山(かんなびやま、神霊の鎮まる山)として秩父地方の人々から尊崇されてきた。ところが、この山に石灰岩が豊富に埋蔵しているとなれば話しは変わる。現在では盛大な採掘が行われている。

 武甲山の東麓に位置する横瀬(よこぜ)町は広い谷間に民家が点在する感じの集落てある。この町は秩父市に隣接し、古くは秩父絹織物の主産地だった。現在は石灰岩の産出とセメント工業によって潤っている様子で、郵便局も町民会館も立派な造りになっている。

 「横瀬町歴史民俗資料館」には、町の歴史民俗資料や武甲山をめぐる自然と暮らし、及び地場産業の移り変わりなどが紹介されている。小さな郷土館とはいえ、なかなか味のある展示内容である。

 主な展示物は民俗関係では武甲山の山岳宗教資料、その麓一帯や秩父市に集中する秩父霊場の札所関係、札所に奉納された千匹猿(猿は災いをさるに通じるという)、江戸末期から伝わる人形芝居の模型、江戸末期から大正時代まで行われた写し絵などだ。

 また伝統産業の絹織物産業資料、自然の展示では石灰岩地域独特の武甲山動植物、当地から産出した各種化石なども並んでいる。なお人形芝居は埼玉県では4ヵ所に保存され横瀬もその一つだが、ここの特徴は一人遣い差し人形を説教節に合せて廻り舞台で演じる点にあるそうだ。

 ところで、ここから約1キロ離れた秩父市・羊山(ひつじやま)公園には「武甲山資料館」がある。当館は小高い丘の上に、武甲山と向き合う位置に建っている。当館はこの山の元の姿を保存紹介するために設置され、主として武甲山の自然とそれを利用したセメント工業を紹介している。

 武甲山の石灰岩は山頂と北側に存在し、大正初期から盛んに採掘されてきた。従って山の姿はどんどん変わっている。当館の入り口には、武甲山の昭和35年のbukoh1姿と同52年の姿が比較表示されている。以前、その姿や動植物環境を記録するため、武甲山総合調査が実施されたほどだ。

 石灰岩質土壌を持つ武甲山の土質にはそれに適応した特異な植物、例えばチチブイワザクラやミヤマスカシユリなどが自生bukoh2している。当館にはそれらの動植物や、秩父山地の生い立ち、武甲山の地質地形、秩父地方の気象、石灰岩の種類や用途に関して説明している。

 このやや性格の異なる両館を見れば、信仰の山、地質と動植物に特徴を持った山、貴重な鉱物資源の宝の山としての武甲山の全容と、秩父地方の信仰や民俗行事などがかなり理解できるだろう。

 参考までに今日の武甲山の姿を北側と西側から写してみた。左側は北方から、右は西側から見た姿である。前者は中腹に採掘現場が見えるものの立派な山容だ。ところが西から見れば驚くばかりのご面相だ(写真参照)。やはり神様もお金の力にはかなわないようだ。

地場産業へ   文書の先頭

(作成日: 00/04/12、 更新日: 05/11/28)

 

(施設情報参考)名称_住所_電話番号_駅からの概算路線距離(駅からの概略方位と直線距離)・所要時間・バス_展示規模_対象_開館時間(受付終了時刻)_休館日_備考_{施設情報確認日}開閉館時間と休館日はよく変るし臨時休館もある。事前確認が賢明

 

横瀬町歴史民俗資料館_埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬 2000_TEL 0494-24-9650_

a)西武秩父線横瀬駅から0.6km(60deg.E 0.5km)徒歩8分_

b)秩父鉄道秩父駅から西武観光バス松枝または根古屋行きに乗り、「横瀬公民館前」下車そば_

駐車場150台_小_大人子供_

9:00-16:30(16:00)_

月曜日(月曜日が祝日に当たれば開館し、翌日休館)、国民の祝日、12/281/4_{17/04/30}

 

武甲山資料館_埼玉県秩父市大宮 6176 羊山公園内_TELFAX 0494-24-7555_

a)西武秩父線西武秩父駅から1.2km(85deg.E 0.8km)徒歩18(丘上への登り道あり)

b)秩父鉄道お花畑駅から徒歩20(丘上への登り道あり)_小_大人子供_

9:00-16:00_

火曜日(祝日に当れば開館)12/291/3_{17/04/30}