燕市産業史料館

釘、キセル、矢立てから洋食器へ

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 新潟県燕市は洋食器の産地として名高い。信濃川下流の低湿地に位置する当地は、昔、舟を多用した。そのため古くから船釘の生産が行われていた。江戸初期には度重なる水害救済のために、和釘の生産が奨励され拡大した。

 やがて当地は鋸やヤスリの生産も手掛け、さらに近くの鉱山で産出する銅を利用した鍋・キセル・矢立てなどの生産にも進出して行った。キセルは1764年ごろ、矢立ては1795年ごろから生産が始まったという。昭和初期には当地は全国一のキセルの産地だった。

 洋食器の生産は第一次大戦中に始まり、長らく主産地の地位を獲得していたが、近年は後進国の追い上げを受けて苦境が続いている。その対策としてステンレス製品を中心にインテリア製品やスポーツ用品、機械部品など、幅広い製品分野への転換が進められている。

 金属加工の歴史は需要や外部の環境の変化で起伏が多かった。同じような金属素材を使いながら、時代の需要に合った製品を次々に開発して来た地域の人々の努力と知恵には感服させられる。現代ではカラーステンレスや金属チタンの製品や各種福祉食器具なども手掛けている。

 「燕市産業史料館」は燕の歴史や金属製品の手工業段階を詳しく紹介するほか、この地域の生活用具も展示している。そこにはふいご・目立て機・手回しプレスなど昔の金属加工機器が保存展示され、またスプーン製造工程の解説や、やすりや銅器作りの作業場の復元もなされている。

矢立煙管館には丸山コレクションを公開している。そこには様々なキセルや煙草入れ、矢立てなどが陳列されている。その中には徳川五代将軍綱吉や清水次郎長所用のキセルなども含まれ、それらは金工の土地にふさわしい見事なコレクションである。

さらに筆者はまだ見ていないが、近年増設された世界のスプーン館では伊藤豊成コレクションの5000本に及ぶ世界のスプーンを展示し、日本の食器・洋食器展示室には金属ハウスウエアや金属洋食器の歴史を紹介しているという。いよいよ現代の燕市に相応しい内容に発展したのだと思われる。

 

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(作成日: 00/01/20、 更新日: )

 

(施設情報参考)名称_住所_電話番号_駅からの概算路線距離(駅からの概略方位と直線距離)・所要時間・バス_展示規模_対象_開館時間(受付終了時刻)_休館日_備考_{施設情報確認日}開閉館時間と休館日はよく変るし臨時休館もある。事前確認が賢明

 

燕市産業史料館_新潟県燕市大曲 4330-1_TEL 0256-63-7666_

a)JR弥彦線燕駅から2.0km(30deg.W 1.8km)バス10分だが不便、タクシーあり。

b)上越新幹線燕三条駅からは徒歩25分、タクシーあり_

駐車場 27台_中_大人_

9:00-16:30_

月曜日(月曜日が祝休日に当たれば開館)、祝日の翌日、年末年始(12/291/3)_{17/02/28}