高梁市武家屋敷館、角館歴史村・青柳家、石黒家

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武家屋敷で武士の暮らしを知る

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 中国山地を横断する伯備線に乗って倉敷から35キロ、高梁(たかはし)川の谷間に沿ってさかのぼると高梁(たかはし)市に着く。ここは幅の狭い山間の平地で、江戸時代には備中国松山と呼ばれていた。

 当地は山陰地方から山陽側の備中・備前方面へ向かう入り口に当たり、またここから瀬戸内海へ向けて高瀬船による高梁川水運が行われていた。このような要地に備中松山城が築かれ、代々譜代大名が5〜6万石の石高で封じられた。

 城は国内最高の標高420メートルの山上にあり、二層三重の天主が現存し、近世の山城の典型として重要文化財になっている。江戸初期には水谷(みずのや)家が在城し城の整備を行ったが、1694年、継嗣が決まってなかったため断絶した。

 その時、赤穂浅野家が城地引取りの任を命じられ、大石内蔵助が1年7ヵ月も在番した史実はよく知られる。それは赤穂の事件が起こる5年前のことだった。また幕末最後の老中として、崩壊する幕府の難局打開に苦闘した板倉勝静(かつきよ)はここの藩主であった。

 高梁は備中松山城の城下町として水谷氏によって整備され、また高梁川の水運も開かれた。市内には今でも城下町の姿が残っている。石火矢町ふるさと村には延長250メートルにわたって武家屋敷の土塀が続き、その一角に「高梁市武家屋敷館」として一軒の武家屋敷が公開されている。

 当館は160石取り馬廻役の屋敷で、この小藩での地位は今風にいえば部長クラスの上級武士だった。天保年間に建てられた書院造りの母屋と庭が参観でき、武具や調度品なとも展示されている。座敷部分は今の和風建築と大差ないが、台所の土間と狭い女中部屋が印象に残った。なお当館の近くには美観地区が設定され、商家資料館や郷土資料館、及び明治期の教会などもあって観光客が訪れる。

 ところで、武家屋敷やその町並みは全国各地に残っている。例えば、萩・津和野・松江・津山・篠山・彦根・松代・佐倉・米沢・水沢・角館・その他とその数は多い。それらは藩の規模や、住んでいた武士の身分と地位で屋敷の大小はあるものの、土塀を巡らした書院造りが一般的だ。土塀の代わりに黒板塀や生け垣の場合もある。

 その中で秋田県角館(かくのだて)町の武家屋敷とその町並みはやや違う印象を受ける。すなわち武家屋敷前面の道路は比較的広い幅員で、黒板塀を巡らし、うっそうとした屋敷林の中に茅葺きや木羽葺きの母屋がある。

あるという。 屋敷内には国指定天然記念物のシダレザクラの大木が多数植えてあり花の季節は美しい眺めとなる。この桜は江戸時代初期に京都から移植されたものだ。なお武家屋敷の一帯には樹齢200年の桜が400本もあるという。

 角館の町は桃山時代、戸沢氏の居城だったが、江戸初期には佐竹氏の領地となり、一族の佐竹北家が支配していた。町は江戸時代初期に新たに町割りをしたものだが、今でも当時の様子がよく残されている。特に武家屋敷のある内町一帯は江戸時代の面影をよく伝えているので、早くから国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。

 町内には6軒の武家屋敷が公開されているが、その代表格が「角館歴史村・青柳家」とその隣りの「石黒家」だ。青柳家には武具や調度品、武家資料野ほかに、秋田蘭画の祖で解体新書の人体図を描いた小田野直武の作品や郷土資料・民具なども展示している。石黒家は用人を務めた家柄で、当地で一番古いが茅葺きの立派な家だ。いずれも上級武士の屋敷で広い敷地を占めている。

 この両家は通年公開されているが、他は冬季、非公開となる。角館は武家屋敷の内町と商人町の外町を幅員25メートルの火除けで分断しているなど、江戸時代の防災対策を今に伝えている。なお町には平福美術館や樺細工伝承館、明治時代の商家なども公開されており、色々見どころが多い。

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(作成日: 00/10/05、 更新日: )

 

(施設情報参考)名称_住所_電話番号_駅からの概算路線距離(駅からの概略方位と直線距離)・所要時間・バス_展示規模_対象_開館時間(受付終了時刻)_休館日_備考_{施設情報確認日}開館時間と休館日はよく変るし臨時休館もある。事前確認が賢明

 

高梁市武家屋敷館_岡山県高梁市石火矢町 23-2 石火矢町ふるさと村_TEL 0866-22-1480_

JR伯備線備中高梁(びっちゅうたかはし)駅から1.4km( 1.2km)徒歩19分_小_大人_

9:00-17:00_12/291/3_{17/05/02}

 

角館歴史村・青柳家_秋田県仙北市角館町表町下丁3_TEL 0187-54-3257、 0187-54-2700(角館町観光協会)_

JR秋田新幹線・田沢湖線角館駅から1.5km(NW1.3km)徒歩約20分、タクシーあり_小_大人_

9:00-17:00(411)

9:00-16:00(123)_

年中無休_

近くに市営有料駐車場_{17/07/07}

 

武家屋敷「石黒家」_秋田県仙北市角館町表町下丁1番地_TELFAX 0187-55-1496、 0187-54-2700(角館町観光協会)_

JR秋田新幹線・田沢湖線角館駅から1.5km(NW 1.2km)徒歩約20分、タクシーあり_

近くに市営有料駐車場あり_小_大人_

9:00-17:00(事前の相談があれば時間的に柔軟な対応可能)_年中無休_{17/07/07}

 

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