鈴木牧之記念館

鈴木牧之と北越雪譜の世界が

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 「里にちかきも雪一丈なるは浅しとす」とは北越雪譜の一節であるが、それはここ、新潟県塩沢町で書かれた。著者の鈴木牧之(ぼくし 17701842)は塩沢で生まれ、越後ちじみの仲買と質屋を営みながら文芸にも優れ、豪雪地帯の自然と生活を書き残した。

 北越雪譜はその具体的な文章と挿絵によって当時の様子を知る貴重な資料となっている。しかし、その出版は諸般の事情で30〜40年も掛かっている。彼はそれを雪国の人らしく粘り強く待ったのだろう。

 彼の生きた天明から天保の時代は、天災や飢饉が幾度となく来襲した困難な時代だった。彼自身も「まず凶年遁れ死にたく候」とまで書いている。この地方は今日では篤農かの努力で最高級こしひかりの産地として知られるから、昔の話は信じられない思いだ。

 彼は裕福だったが、兄弟は早死し妻が数回も変わるなど、家庭的には必ずしも恵まれなかった。それでも忍耐を旨として長寿を全うしている。彼は山東京伝・十返舎一九・滝沢馬琴・市川団十郎などの当時の文化人とも交流しており、当時の地方有産階級の教養と交際をうかがい知れる。

 「鈴木牧之記念館」は北越雪譜の世界を中心に置いて構成されている。また雪晒しをして作る麻の越後上布の説明もある。そのため当地を訪れるなら積雪期の2月をお勧めしたい。

現在は融雪装置のお陰で雪は道路上にはほとんどないが、周囲は1メートルを越す雪景色だ(写真参照)。気候温暖化の影響で積雪3メートルは浅いという彼の記述ほどではなくなったが、少しは往時の生活が想像できるだろう。なお雪の降らない土地から訪れる方は路面の滑りに十分の注意が必要だ。

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(作成日: 00/02/15、 更新日: )

 

(施設情報参考)名称_住所_電話番号_駅からの概算路線距離(駅からの概略方位と直線距離)・所要時間・バス_展示規模_対象_開館時間(受付終了時刻)_休館日_備考_{施設情報確認日}開閉館時間と休館日はよく変るし臨時休館もある。事前確認が賢明

 

鈴木牧之記念館(雪の文化館)_新潟県南魚沼市塩沢 1112-2_TELFAX 025-782-9860_

JR上越線塩沢駅から0.7km(80deg.E 0.5km)徒歩10分_中_大人_

9:00-16:30_

火曜日(祝日に当れば開館し、翌日休み)、年末年始(12/291/3)、展示替え期間_{17/05/02}_

なお鈴木牧之記念館はこの地域にあるトミオカホワイト美術館と十日町市博物館と、雪文化3館として姉妹館活動をしている。