大津市歴史博物館

湖都の多彩な歴史と文化を紹介

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参照(琵琶湖A)  参照(琵琶湖C)

 

 東海道新幹線の下り列車が京都に到着する少し前、水量の多い瀬田川を渡る。その時に琵琶湖と大津市東部がちらっと見えるが、すぐにトンネルに入ってしまう。従って人口約34万人の大津市は乗客にとっては印象の薄い町だ。

 

 大津市の大部分は琵琶湖と、その西方に連なる比叡山地や比良山地との間に生じた断層崖の下に形成された、南北に細長く幅の狭い斜面に立地している。そのため当市は琵琶湖の南岸から南西岸に沿って続き、市内の湖岸延長は約44kmもある。

 

 それは琵琶湖の湖岸総延長235.2km18.7%に当り、当市が湖都と称するのも尤もだ。このように南北に広がる長い市域が出来たのは、数次にわたる市町村合併の結果である。そのため市内でも地域によって気候風土や生活条件にはかなりの相違する。

 

 南部は比較的穏やかな気候を示すが、中部以北は積雪もある。北部では春先に比良おろしと呼ばれる突風が吹き荒れ、鉄道の運行にも度々支障が出る。各地域は単に気象条件の違いばかりでなく、その歴史や生活面でも異なった特色を持っている。

 

 大津や滋賀国の古代から近世を概観する時、当時の政治・経済の中心だった京・大坂の影に隠れた滋賀国は一般にはやや地味な存在に思われ勝ちだ。しかしよく考えると、この地方は大国として扱われ、日本史の大舞台であったことに気付く。

 

 そこは東海道・中山道・北国街道などが集まって京・大坂へ向かう土地だった。また日本海の産物は古来琵琶湖経由で京都・大坂へ運ばれたから、この地は物流ルートの要でもあった。そのため各時代の天下分け目の戦いに際して、当地方は大きな役割を果たした。

 

 例えば壬申の乱、源平の戦い、北条氏と足利氏の戦い、戦国時代の多くの戦い、関ヶ原合戦などではいずれも大津市内外で覇権を狙う戦の重要局面が行われた。

 

 「大津市歴史博物館」は有名な三井寺(園城寺)の隣、長等(ながら)山の山麓高台にあり、琵琶湖の南湖や大津市の眺望がよい。当館の常設展示は「大津の歴史と文化」を基本テーマとし、それを「テーマ展示」と「歴史年表展示」に分割して紹介している。

 

 テーマ展示は「堅田と比良山麓の村々」「比叡山とその山脈」「大津百町」「近江八景」「膳所(ぜぜ)六万石」「大津京」などで、各地域の昔の姿を大型復元模型で示し関連資料によってその内容を説明している。

 

 琵琶湖の狭窄部にある堅田は浮御堂で知られるが、かつては琵琶湖水運や漁業を束ねる存在だった。また坂本は延暦寺や日吉大社の門前町であり、かつ琵琶湖水運の京へ接続する湊として栄えた所だ。明智光秀は坂本城を築いて比叡山へ睨みを利かせながら、京・大坂への物流も管理していた。

 

 大津は三井寺(園城寺)の門前町と宿場町、そして秀吉時代からは大津百艘船の制が決められて坂本に代わる港町として発展した。社寺の参詣や旅の土産として知られた奇抜なデザインの大津絵は当地で描かれた。また膳所は江戸時代には水城の膳所城が築かれ幕府の兵站基地の役割を果たした。膳所には晩年の松尾芭蕉にゆかりの深い義仲寺もある。

 

 近江大津京は667年に天智天皇が都を置いた所だ。今では天智天皇を祭神とした近江神宮が鎮座し、境内には復元された水時計(ろうこく)や各種時計の展示があり、さらに百人一首の大会や流鏑馬などでも知られる。

 

 そして近江八景だが、それを北から並べると比良暮雪、堅田落雁、唐崎夜雨、三井晩鐘、矢橋帰帆、粟津晴嵐、瀬田夕照、石山秋月だ。歌川広重の浮世絵版画に描かれた江戸後期の風景は、時の流れに依って今では大きく変わってしまったが、それらを眺めながら当時の風情が想像するのもまた一興だろう。

 

 歴史年表展示では原始時代から現代までの当地の歴史を年代順に紹介している。そこには古代三関の一つ逢坂の関、琵琶湖畔に広がった観音信仰、大津城籠城と関ヶ原合戦、琵琶湖疏水の開削、琵琶湖で運行された鉄道連絡船、ロシア皇太子が襲撃された大津事件など当地で起こった出来事が紹介されている。

 

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(作成日; 14/07/25,  更新日;  )

 

(施設情報参考) 名称_住所_電話番号_駅からの概算路線距離・所要時間・バスなど・(駅からの概略方位と直線距離)_規模_対象_開館時間_通常の定休日_備考_{再確認日}_開館時間や定休日なとはよく変更されるから、事前確認をされるのが賢明。

 

大津市歴史博物館_大津市御陵町2-2 大津市立市民文化会館隣接_TEL 077-521-2100_

JR琵琶湖線(東海道本線)大津駅北口から2.4km(N41degrs.W 1.8km)徒歩約31分、タクシーあり。京阪バス利用なら16,24系統大津京行きで約10分「別所」下車後徒歩6分_

JR湖西線大津京駅下車1.5km(S23degrs.W)1.5km、徒歩約20分_

京阪電鉄石坂線別所駅下車0.7km(S44degrs.W 0.4km)徒歩6分_

駐車場 無料約70台_

9:00-17:00(16:30)_

月曜日(祝日や振替休日に当れば開館し、翌平日休館)、祝日の翌日(ただし土・日に当れば開館)12/271/5、臨休(事前予告あり)_ミュージアムショップ、隣接の会館にレストランあり_{14/07/25}