大塚国際美術館

セラミックアートもここまで来た

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 渦潮で名高い鳴門海峡、そこを横断する大鳴門橋の近くに「大塚国際美術館」がある。当館は泰西名画の複製品だけで構成された珍しい施設だ。複製品といっても画家が模写した作品ではなく、その全部が原画を写真撮影して大きな陶板に複製したものという。

 そこには古代ギリシャの壷絵やローマ時代のポンペイ壁画から現代絵画まで、西洋世界三千年の歴史の中で描かれた名画千点余りが陳列されている。大きな原画は陶板を何枚も組み合わせて実物大に仕上げられているから、複製品とはいえ迫力十分だ。

 当館はそれらを主として時代に沿って系統展示しているが、一部はテーマ別展示や環境展示をしている。環境展示とは天井画や壁画が描かれている部屋ごと再現して、その絵が存在する環境の雰囲気も合せて表現しようとしたものだ。環境展示の例にはポンペイの「秘儀の間」や、ミケランジェロが「天地創造」と「最後の審判」を描いたヴァチカンのシスティーナ礼拝堂、その他がある。

 当館は瀬戸内海国立公園特別地域内にあるため、建築上の制約から建物の大部分が丘の斜面内に隠れるように建てられているが、延べ面積は広い。館内には見覚えのある名画や巨匠の名が並んでいるので、絵画に疎い作者でさえ一巡するのに3時間ぐらい掛かってしまった。まして絵画好きなら一日居ても飽きないだろう。

 作品の複製に当たっては何万点もの色データを駆使したそうだが、それでも目の肥えた人が見れば淡い色の微妙な色使いの再現などにまだ研究の余地があるそうだ。それには素材の質感や表面などの相違も大きく影響しているのだろう。

 ただ世の中には本物以外には価値を認めない御仁も多く、複製品とか模造品などを展示する施設などは美術館に値しないという意見もある。とはいえ、海外旅行好きで各国の美術館巡りを重ねている人でも、29ヵ国200館近くを訪問するのは容易なことではない。

 当館の存在価値はそこらにもあり、実物大に複製された作品を一堂で系統的に見られるのは世界でも当館だけだ。作品保存性が良好なのも利点に数えられる。作者はセラミックアート(美術陶板)をよく知らなかったから、その技術水準の進歩に驚いた。

 ほんの四半世紀前に鳴門産の一握りの白砂から始まった研究が現在の成果をもたらしたそうだが、将来は名画の複製ばかりでなく、これを表現手段として使った独自の作品が優れた美術品として世に評価されるようになるのだろう。当館の設立を構想し、それを実現まで持って行った人々の努力はすばらしいmkq@。

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(作成日: 03/10/18、 更新日: )

 

(施設情報参考)名称_住所_電話番号_駅からの概算路線距離(駅からの概略方位と直線距離)・所要時間・バス_展示規模_対象_開館時間(受付終了時刻)_休館日_備考_{施設情報確認日}開閉館時間と休館日はよく変るし臨時休館もある。事前確認が賢明

 

大塚国際美術館_徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字福池65-1 鳴門公園内_TEL 088-687-3737_

a)JR鳴門線鳴門駅から約8km(鳴門駅からN24deg.E 6.4km)、駅前から鳴門公園行きバスで約15分「大塚国際美術館前」で下車、

b)徳島駅からはバスで約50分、

c)大阪・神戸からの徳島行き高速バスの「高速鳴門」で下車し、近くの「小鳴門橋」バス停から徳島バス鳴門公園行きに乗り「大塚国際美術館前」下車。

d)大阪なんば・JR神戸発の大塚国際美術館行き岸和田観光バス直通高速バスもある。

e)空路利用なら徳島空港口バス停から大塚国際美術館前バス停_

駐車場340台あり_大_大人_

9:30-17:00(16:00)_

月曜日(祝・休日に当たれば開館し、翌日休館)

1月や2月の(中旬ごろ)に連休あり、(なお8月は無休_{17/06/04}