さいたま川の博物館、平塚市博物館、相模原市立相模川ふれあい科学館

川に育まれた風土と暮らし

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参照(川B)  参照(川C)

参照(荒川A)

武蔵国の大河・荒川は甲州・武蔵・信州の境にある甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)を源とする。この山は荒川のほか、山梨県側には笛吹川、長野県には千曲川の源になっている。荒川はここから秩父盆地を経て東京湾の川口まで173キロを流れ、利根川などと共に関東平野を形成してきた。最大川幅の地点は中流にあり、2.5キロ強は日本一という。

 その荒川は江戸初期には、熊谷から先はもっと東側の元荒川筋を流れ、埼玉県越谷(こしがや)市付近で昔の利根川に合流していた。すなわち利根川の支流だった。幕府は関東郡代・伊奈忠治に命じて利根川の東遷事業をさせたが、その際に荒川の流路も付け替えて両川を分離した(1629年)

 荒らぶる川に由来するその名の通り、荒川は名うての暴れ川であった。太古から流域の住民は水運などの恩恵を受ける反面、度重なる洪水に悩まされ続けた。1742年の荒川大洪水では長瀞で水深20mの洪水、川口に近い浅草では水深4mの冠水になったと記録されている。まさに江戸の住民にとって災害をもたらす危険な川だった。明治時代の大水害も記録的だった。

 「川の博物館」は荒川が山間部から平野部へ移る地点に設置された。ここは後北条氏の重要拠点だった鉢形城跡に近い。当館は遠目には観覧車風の大きな水車が目立つが、建物前面にある荒川流域の巨大な地形模型も印象的だ。この縮尺千分の一の大きな地形模型は実際に水が流れ、流量制御の模様が体験できる。

 館内には源流から河口までの姿を模型や映像、あるいは実物資料などで紹介し、流域の風土に育まれた暮らし・風習・民話などを紹介している。中でも源流部で使われた木材運搬用の鉄砲堰(てっぽうぜき)の模型は珍しい。また水質保全や自然環境維持の問題にも触れている。

 当館には大人向けの施設と共に、川と水に関係する遊具や映像シアターも設置され、子供が遊びながら川や水に関して理解が深まるようにしている。

 他方、相模川は山中湖を源として関東平野南西部を流れ、相模国を造った。「平塚市博物館」は相模川流域の自然と文化をテーマとしている。平塚市は河口に位置するから、流域ばかりでなく相模湾の漁業や海の漂流物までを含めた構成になっている。

 相模国の国府は最初、現在の平塚市に、次いで隣の大磯町にあったと推定されているが、これも相模川水運などを考慮した立地だったのだろう。相模湾では昔から地曳き網やカツオの一本釣漁が盛んに行われた。その魚の角干しは相模川の上流の八王子近辺まで行商されたようだ。

 当館は郷土の博物館の性格上、この地域の歴史や暮らしの紹介もしている。宿場で行われた講の集いに関しても大山講・庚申講・地神講・念仏講などの種類があった。川に関してはやや古典的な標本展示ではあるが、狙いは前者と同じと思われる。

 また相模川の中流域には「相模原市立相模川ふれあい科学館」がある。当館は水族館で、川の長さが110キロ以上ある相模川の上流から河口までの生態系を説明している。長さ40メートルの水槽を上流から河口までを4ブロックに分けて、そこに生息している魚を飼っている。

 最近は外来種も増加して、その生態系に大きく影響している。かつてごく身近な存在だったメダカさえ絶滅しかかっているとは驚きだ。当館のある田名(たな)は鮎の名所として知られているが、河口堰などの影響で近年は漁獲が少なくなったそうだ。川の環境もどんどん変わっているようだ。

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(作成日: 00/05/30、 更新日: )

 

(施設情報参考)名称_住所_電話番号_駅からの概算路線距離(駅からの概略方位と直線距離)・所要時間・バス_展示規模_対象_開館時間(受付終了時刻)_休館日_備考_{施設情報確認日}開閉館時間と休館日はよく変るし臨時休館もある。事前確認が賢明

 

埼玉県立 川の博物館(かわはく)_埼玉県大里郡寄居町小園 39_ TEL 048-581-7333(管理広報部)048-581-8739(研究交流部)_

a)東武東上線鉢形駅から1.4km徒歩19(75deg.E 0.9km)

b)八高線・東武東上線・秩父鉄道より寄居駅から東秩父村営バスで博物館前下車(寄居駅からS85deg.E 2.2km)_

有料駐車場あり_中_大人子供_

9:00-17:00(16:30)

(ただし7/218/31の夏休み期間は平日9:00-17:30(17:00)、同期間の土・日曜日・祝日と8/118/159:00-18:00(17:30))_

月曜日(ただし月曜日が祝日または振替休日に当たる場合、11/14、および7月と8月の月曜日とGW期間中は開館)

12/291/3

集中保守点検のための臨休あり_{17/02/289}

 

平塚市博物館_神奈川県平塚市浅間町 12-41_TEL 0463-33-5111_

a)JR東海道線平塚駅北口(茅ヶ崎駅寄りの北口)から1.2km(N 1.0km)徒歩18分、

b)平塚駅の茅ヶ崎駅寄り改札口北口前から本厚木駅南口行きや田村車庫行きバスなどで「コンフォール平塚前」下車徒歩3分、

c)同じく平塚駅北口(茅ヶ崎駅寄り北口)から大島経由田村車庫行きで「美術館入口」下車徒歩3分_中_大人子供_

駐車場75台_

9:00-17:00(16:30)_

月曜日(当日が祝日に当たれば開館し、翌火曜日休館)

毎月最終日(ただし当日が土・日曜日に当たる場合と特別展開催中は開館する)

12/291/3

毎年6月頃約10日間の館内くん蒸の臨休あり_プラネタリウムもある_{17/04/30}

 

相模原市立 相模川ふれあい科学館_神奈川県相模原市中央区水郷田名 1-5-1_ TEL 042-762-2110_

a)JR横浜線淵野辺駅から8.4km(70deg.W 6.6km)、淵野辺駅南口・相模原駅・橋本駅南口から神奈川中央交通バス「水郷田名」行きを利用し「ふれあい科学館前」下車、

b)また淵野辺駅南口から半原行きバスを利用し「高田橋入り口」下車徒歩4分_

駐車場 普通車無料 95台_中_大人子供_

9:30-16:30(18:00)(イベント開催などの場合に時間延長あり)_

月曜日(祝日に当る場合は開館。振替休日なし。)

春休み・GW・夏休み・冬休み・年末年始など学校の長期休暇期間は毎日開館_{17/05/02}

 

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