江東区深川江戸資料館  清澄庭園

江戸深川の町並みが見られる

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参照(町並復元B)  関連へ  参照(清澄庭園B)

 隅田川の近くに「江東区深川江戸資料館」がある。館内には江戸時代の深川・佐賀町路地裏の情景が原寸大で復元されている。それは火の見やぐら、大店・小店・職人の家・猪牙(ちょき)舟の浮かぶ掘割などと、まさに150年ほど前の江戸後期にタイムスリップした情景だ。

 路地裏を歩けば小さい祠(ほこら)があったり、野菜を並べた八百屋の店先を通るなどと、町並みが当時の図面によって忠実に再現されている。当館では照明効果により昼夜の別を演出し、音響装置でお寺の鐘や物売りの声を聞かせる。

 これによって入館者は庶民の町・深川の一日の様子を20分に圧縮して体験できる。また季節感や年中行事も演出する。また家の中には当時使われた家具や商売道具、商品などが並んでいる。もちろん建物はすべて本物ではないが、それなりの根拠に基づいて復元された。

 建物の大きさは現代人から見ればやや小振りだが、当時の人は男子成人でも身長150cm前後だったから、左程気にならなかったと思われる。当館の規模はそれほど大きくはないが、今にも八ッつぁんや熊さんが狭い路地から出て来そうで面白い。

 江戸東京博物館でも当時の町並を扱っているが、当館ほどの実感はない。江東区はよい施設を造ったと思うが、これが造れたのも深川佐賀町惣絵図(1760年作成)のおかげだ。当館の展示はそれをjizoh参考として、1860年頃の姿を復原しているという。

 すなわち1657年の明暦大火後、大川(現在の隅田川)対岸の本所深川開発が促進された。この絵図はその開発が一応完成した時点に作られたもので、その後町並は大幅に変わらなかった。絵図には深川の町並、家屋のサイズや面積、地価や家賃、地主や家主名などが、詳細かつ正確に記載されていた。その絵図を90年経過後に、多少修正加筆した写図が残っていたことが当館を造る際に役立った。

 ところで当館の近隣に霊巌寺という立派な寺がある。この寺には老中筆頭を務めた松平定信の墓があるが、また大きな青銅製の地蔵尊も鎮座している(写真参照)。江戸六地蔵の一つに数えられるこの地蔵尊は、1717年ごろ建立されて当初は塗金されていたという。

佐賀町の家並みがあった当時ですら鎮座後約百年も経過していたから、このお地蔵さんは佐賀町住民の尊崇を集めていたに違いない。その町並みがすっかりなくなった現代、往時の姿を残すただ一つのあかしとして地蔵尊を見上げれば、ひとしお印象深い。

kiyosumi また当館の近くには「清澄(きよすみ)庭園」もある。この庭園は始め紀国屋文左衛門の宅地ともいわれ、その後、大名家の下屋敷となり、明治時代は岩崎弥太郎が所有した。弥太郎はこの庭園を社員の保養施設や迎賓施設に供する為、鋭意整備したという。

見事な回遊式築山泉水庭には多数の石材が使われているが、それらは彼が社船を使って全国から名石を集めた(写真参照)。ただ彼が造園した当初の規模は現在の面積の約二倍あり、池も倍以上の広さだったが、関東大震災によって西側が壊滅し、そこにあった西洋館も潰れてしまった。その西側部分は後年東京府へ寄贈され、現在では清澄公園になっている。佐賀町は清澄庭園の南西、仙台堀川の対岸の一角にあった。

なお江戸後期、この深川周辺一帯には歴史上有名な人が何人も住んでいた。すなわち四谷怪談などの歌舞伎作者四世鶴屋南北(17551829)、名優七代目市川団十郎(17911859)、日本全図の伊能忠敬、戯作者の山東京伝(17611816)、里見八犬伝の作家滝沢馬琴(17671848)、佐久間象山(18111864)などで、またやや離れた所には老中首座松平定信の浜屋敷や火付盗賊改役長谷川平蔵(17451795)の屋敷もあった。

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(作成日: 00/04/06、 更新日: )

 

(施設情報参考)名称_住所_電話番号_駅からの概算路線距離(駅からの概略方位と直線距離)・所要時間・バス_展示規模_対象_開館時間(受付終了時刻)_休館日_備考_{施設情報確認日}開館時間と休館日はよく変るし臨時休館もある。事前確認が賢明

 

江東区深川江戸資料館_東京都江東区白河 1-3-28_TEL 03-3630-8625_

a)都営地下鉄大江戸線・東京メトロ半蔵門線清澄白河駅A3番出口から0.2km(E 0.1km)徒歩 4

b)JR総武線亀戸駅から都バス門33系統豊海水産埠頭行きに乗車し「清澄庭園前」で下車し徒歩3

c)JR秋葉原駅東口から都バス秋26系統葛西駅行きに乗車し「清澄白河駅前」下車徒歩4分_

駐車場 無料 6台、出来るだけ公共交通機関の利用を要望_

9:30-17:00(16:30)_

第2・第4月曜日(祝日に当たれば開館)12/281/1、展示替え期間や整備点検日_

展示室の他に和風造りの小劇場もある_{17/01/13}

 

清澄庭園(きよすみていえん)_東京都江東区清澄 3-3-9 (清澄庭園サービスセンター)_ TEL 03-3641-5892_

a)  都営地下鉄大江戸線・東京メトロ半蔵門線の清澄白河駅E14またはZ11から約0.km徒歩4分、

b)  JR総武線亀戸駅北口7番乗り場から(33)豊海水産埠頭行きで「清澄庭園前」下車徒歩4分_

駐車場 なし_大人_

9:00-17:00(16:30)(GWやイベント開催期間などには時間延長あり)_

12/291/1、定期的な保守整備のための臨休あり_{16/07/23}