台東区立江戸下町伝統工芸館、江東区工匠壱番館・工匠弍番館

東京にも多くの伝統工芸が

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 戦前戦後を通じて大衆娯楽の場所として知られる浅草六区。そこに隣接する、ひさご通りの中に「台東区立江戸下町伝統工芸館(ギャラリー匠)」がある。当館の規模はささやかだが、東京台東区の伝統工芸品370点余りを展示紹介している。

 近代化された東京には、もはや伝統工芸などはないように思われ勝ちだが、台東区にはまだ江戸時代からの伝統工芸は細々ながらも続いている。この工芸品を見る時、ここは江戸庶民文化の中心だったのだと認識を新たにする思いだ。江戸の伝統を受け継ぐ伝統工芸品の種類は多い。

 例えば頭に江戸が付く物には、江戸まとい・江戸甲冑、江戸千代紙・江戸刺しゅう・江戸錦絵凧、江戸衣装着人形・江戸木目込人形・江戸押絵羽子板、江戸べっ甲・江戸象牙・江戸つまみかんざし、江戸指物・江戸漆器・江戸切り子・江戸錫、江戸和傘・江戸和竿・江戸すだれ・江戸刷毛、江戸木彫刻・江戸神仏具・江戸神輿などと数多い。

 また東京の付く物は、東京銀器・東京彫金、東京仏壇・東京額縁・東京桐箪笥、東京三味線・東京くみひも、東京刃物などである。そのほか、弓矢・銅おろし板・手打銅管・提灯・今戸焼の招き猫・印章・袋物・和風金具・染色・足袋など実に多種多様だ。

 当館は小さいが実物を展示し、ビデオで製作工程の紹介している。一部の製品については、日を決めて加工実演をし、それらの販売もしている。当館の周りの商店街には場所柄、祭礼用のぞうり・はっぴ・ちょうちんなどを扱う店が散在して、いかにも浅草らしい印象を受ける。

 一方、浅草の対岸に当たる隅田川の東岸一帯は、本所や深川と呼ばれる土地だ。この地域は下町の延長として、下町と同じような伝統工芸品を作ると同時に、地域性の濃い工芸品も生まれた。

 1657年に起こった明暦の大火以降、幕府は本所や深川の開発を積極的に推進した。日本橋付近にあった貯木場(木場)も深川に移転させられ、それに伴って材木を扱う職人や木挽職はもちろん、木工や指し物の職人までが深川へ移住している。

 そのため、この地域には木を扱う伝統工芸が根付き、また漁業が盛んな土地だったから船大工も集まり、和船の製作とか魚網や漁具なども作られた。「江東区工匠(たくみ)壱番館・工匠弍番館」は木場の歴史と職人の仕事の説明、唐木細工職人の仕事場の再現、唐木細工や船大工の道具の展示などと共に、地域の伝統工芸品も陳列している。

 伝統工芸品の中で、木彫刻・指物・桶・障子などの木工関連、相撲の化粧まわし・軍配・足袋などの相撲関係、和船・投げ網・和竿などの漁業関係の物品は地域性が濃いと思われる。また、すだれ・提灯・江戸切子・染め物・刺しゅう・漆器などは江戸の需要を満たす工芸品といえるだろう。

 当館の指し物師や船大工の道具、特に指し物用かんなは種類が多くて珍しい。さらさ染めの工程を示す展示もある。さらに館内には地元在住の名工たちの作品が展示され、日によっては実演も行われる。

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(作成日: 00/03/27、 更新日: )

 

(施設情報参考)名称_住所_電話番号_駅からの概算路線距離(駅からの概略方位と直線距離)・所要時間・バス_展示規模_対象_開館時間(受付終了時刻)_休館日_備考_{施設情報確認日}開閉館時間と休館日はよく変るし臨時休館もある。事前確認が賢明

 

台東区立江戸下町伝統工芸館(ギャラリー匠)_東京都台東区浅草 2-22-13(ひさご通り)_TEL 03-3842-199003-5246-1131(区役所経営支援課)_

a)東京メトロ銀座線田原町駅や浅草駅から1.0km徒歩 14分、

b)つくばエックスプレス浅草駅から徒歩5分、

c)(東武浅草駅からN40deg.W 0.6km)、都バス「奥浅草」下車徒歩3分_

駐車場 なし_小_大人_

10:00-20:00_年中無休_{17/05/02}

 

江東区工匠壱番館・工匠弐番館_東京都江東区森下 3-12-17 森下文化センター2階_ TEL 03-5600-8666(江東区教育委員会生涯学習課)03-3647-9819_

a)都営地下鉄新宿線・大江戸線森下駅A1出口から0.7km(60deg.E 0.5km)徒歩10分、

b)JR亀戸駅から都バス門33系統で「高橋」下車、JR錦糸町駅から東20系統で「森下五丁目」下車いずれも徒歩4分、

c)東京メトロ半蔵門線・都営地下鉄大江戸線清澄白河駅A2出口からは徒歩10分_

駐車場有料 19台 最初の30分無料以後有料_小_大人_

9:00-20:00_

第1・第3月曜日(ただし祝日に当たれば開館)、年末年始(12/281/4)、展示替えや整備点検期間などの臨休あり_{17/04/05}