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「ヨガを取り入れたストレッチ」
ー体育のあとのクールダウンー

    TOSS茨城NEVER 河村要和

 自閉症の子も心地よく参加できる体育の授業としてヨガを取り入れたストレッチがとてもよい。 自閉症の子は脳の気質的な障害があり,体育館のような広い空間で,しかも大勢の中で過ごすことはもともと苦手としている。体育館での体育はいやな子が多くいる。音楽をかけると体育館の中に入れない子さえいる。
 そのような状況にあっても,リラックスして体の力を抜き,気持ちよく運動を行う,そして,その子ばかりでなく,他の子も同様に気持ちよくできる。そのような運動が,体育の最後,特にクールダウンを意識したものとして必要である。
 音楽は,リラックスできるものを使う。最近「癒し」をテーマにしたものは多く出ているのでそのようなものを使えばどれでもよい。その曲に合わせて基本的なストレッチを行っていく。そこにヨガの運動も取り入れ,途中,なぜよいかの説明を入れる。
 特別支援学校(知的障害を主とする)高等部の体育授業で行っている。見事にすべての子が身を任せてこの運動の中に入っていった。不安定で暴力的になる子,パニックをみせる子も,音楽に合わせて体を動かしていくのは驚きである。ぜひ体育授業の一部として取り入れていただけたらと思う。中には疲れている子どももいる。その心をほぐしてほしい。

1.授業の流れ

(1)準備

先生を中心に手をつないで円を作ります。

・手をつなぐ活動も触れ合いのひとつとして入れる。
・円ができたら座る。

周りの人とぶつからないように少し下がりなさい。

・ストレッチの間隔を確保する。

靴を脱ぎなさい。

・足を押したりたたいたりする活動もあるので,靴を脱ぐ。

(2)音楽に合わせてストレッチ

・靴を脱ぐ。

・足を伸ばして,腰,足をポンポン。

・あぐらをかいて足の裏をポンポン,足の裏を指で押す。

・足の裏をつける。

・おでこを足にくっつける。

・両手を開いてあげる,伸びる。

・右手を下げて床につける。

・右手を上げて天井にむける。

・斜め前にねじる。

・ゆっくり寝転ぶ。

・手を頭の上にまっすぐ伸ばしてぐっと伸びる。

・力を抜く。

・手をゆっくり腰のわきに持ってくる。

・手のひらは上を向けてゆっくり休む。

・ゆっくり目を開ける。

・手と足をまっすぐ上に上げる。

・ぶらぶらゴキブリの体操。

・足を大きくばらばらさせておしりに着くように。

・両足をまげて胸に抱え丸くなる。

・丸くなったまま,横にごろんごろんと体を揺らす。

・前後にごろんごろんと体を揺らす。

・前後に大きくごろんごろんと体を揺らして勢いで起き上がる。

・ゆっくりと立ち上がる。

・深呼吸をする。

・ゆっくりと集まる。

 クールダウンを意識し,時間をかけてゆっくりと進める。落ち着いた気持ちで次の授業へとつなげていく。


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